『ポーン』と一度チャイムを鳴らし、『あと5分程すると降ろしますから。10000以下で軽い揺れが入るかもしれないですが、
問題ないと思います。』と井上さんが客室に連絡を入れると、『ハイ、了解しました。あと数分で回収が終わります。』
とチーパーさんが答えた。
T/D(トップオブディセント)まで、あと10マイル程度になった頃、ATCから指示がきた。
『Jet Japan 252 ,Descend and maintain FL250』25000フィートまでの降下指示だ。
『Descend and maintain FL250, Jet Japan 252』井上さんが復唱したタイミングで、CAPが高度ノブを25000まで巻き下げて、
FLCHボタンを押すと、機は頭を下げて降下に入った。
『Jet Japan 252 right turn heading 120』またATCからの指示が入った。
レーダーベクターが始まった。
『Right 120 Jet Japan 252』井上さんが復唱し、石津CAPがヘディングノブを120にセットすると、僅かなバンクをして、旋回を始めた。
レーダーベクターが始まったので、これからLNAVは必要ない。
主にヘディングセレクターとVNAVを使って飛ぶのが一般的な飛び方となる。
左側に富士山を見ながら、ゆっくりとした降下をしている。
薄い雲に入ったが、揺れは無い。揺れるとしたら、前に見えている積雲系の雲だが、夏場にしては発達していないので、大きな揺れの心
配は無いと判断する。
『Jet Japan 252, turn left heading 090 descend and maintain FL190』
左旋回の指示がきた。
『Left 090 descend to FL190, Jet Japan 252』井上さんがリードバックして、石津CAPはヘディングセレクターを090に、
高度セレクターを19000にセットした。
今度は、軽くバンクを入れて左旋回降下に入った。
積雲系の雲に入る前に、石津CAPはスピードを落とした。
カタカタと揺れたが、この程度の揺れは問題ない。
三人ともショルダーハーネスを締めた。前の二人はセーム皮の手袋をはめた。
いよいよ本格的にアプローチに入るが、その前にATISに周波数を合わせて気象情報を得た。
『Tokyo International Airport Information R・・・・・』
内容は先程と変わらない。やはりILS22だ。
カンパニーに詳細を聞いてもいいが、聞くほど問題はないので止めておく。
丁度その時、AICARSからプリントアウトされた。
「SPOT 68 NOCHG」と書いてあるのでスポットに変更なしということだ。
