素人短編小説 飛行慣熟訓練 -11ページ目

素人短編小説 飛行慣熟訓練

元運航従事者の素人小説です。
飛行機に興味のある方は是非優しい目で読んでやってください。
なお、文中に出てくる団体、個人名はフィクションです。
また、小説自体も、事実を基にしたフィクションです。

ほどなく関係者駐車場に着いた。

まだ誰も出勤していない。

羽田等の大空港とは違い、便数の少ない

地方空港は、旅客係の出勤も我々より遅い。

 

事務所のドアの暗証番号を叩き、事務所に入ると、暗い部屋に、プリンターが印刷する音だけが鳴り響いていた。

 

これは、毎日の事で、全国の運航に関する情報が打ち出されているのだ。

 

部屋の電気を付け、各システムを立ち上げる、全部で5台もあるので、結構時間がかかる。

 

立ち上げた後、プリンターから打ち出されていた紙を一枚一枚確認する。自空港と羽田空港、その他の情報(NOTAM)が無いかを確認する。

 

NOTAMとは、Notice To AirMenの略で、航空関係の施設、業務、方式、危険などに係る設定、状態又は変更等の情報を提供するもので運航従事者にとっては非常に重要な情報だが、このNOTAMと同じように、お弁当の数等も送られて来るから気が抜けない。

 

お弁当ひとつとっても重要な事項で、あまり美味しくない仕出し弁当だと、『あの空港の弁当は美味しくない』とレッテルを貼られてしまう。

羽田がいい例で、パイロットは口を揃えて、『羽田の弁当は不味い』と言う。

パイロットに安全に飛んでもらう為には、弁当の味まで気を使うのだ。

 

 

*他にも、『元飛行機関係者のしょうもない話』を書いていますので、よろしければご覧下さい。(station-control)です。