【感想】
「ちょっとトイレに行くだけでも『ギャーッ!!』と泣き出します。いつもベッタリくっついていなければならないのか…。そんな状況に、当時は疲れ果てていました。」
こんな経験は多くのお母さん方がされてきたのではないでしょうか?
「ママに一生会えない」と思って泣いているかどうかは分かりませんが、他の動物の赤ちゃんに比べて無力な人間の赤ちゃんは、母親がいなければ何もできません。精神科医の岡田氏は、赤ちゃんは母親がなかなか来てくれないと本能的に自分の危機を感じ取ると指摘しています。つまり、その不安を解決してくれる母親を求めて泣いていると考えられます。
さてそれとは反対に、「後追い」をしない、つまり、「母親がいなくてもいい」「母親でなくてもいい」と考える子は、自分が困った時に助けてくれなかった母親を自分の「愛着」形成対象から消し去った「回避型」の愛着不全の子どもです。その反対に、「後追い」をし「母親でなければダメ」と考える子は、記事にある通り、他の人との区別がつき、母親との「愛着」関係が築かれている子どもであり、母親を「愛着(愛の絆)」で繋がった「特定の人」と認識している子どもです。ですから、お母さんを後追いする赤ちゃんの姿は、この世の中で最も必要としている人を“愛の絆”をたぐりながら必死に追い求める姿なのです。母親としてこれ以上幸せな事は無いのではないでしょうか?
記事では、その不安な気持ちを軽減するための方法も紹介されています。
・そばを離れる時は必ず理由を伝える
・ママの姿が見える安全な場所に移動させる
可能な範囲で、このような工夫をする事は、子供の不安感を軽減し、その分「愛着」の形成もスムーズにできると思います。
もう一つ、母親との愛着形成が進んでいる証拠と言われるのが“人見知り”です。
生後八~十か月頃になると、“人見知り”を始める赤ちゃんがいます。これは、母親と愛着の絆が結ばれたために、自分を守り育ててくれる人と見慣れない人との区別がついてきた証拠です。同時に、「まだ信頼できない人には近づかないほうが安全だ」という子どもの自己防衛能力の現れでもあります。この事は以下の記事内で紹介しています。0歳から1歳半迄の各発達段階毎の養育のポイントを紹介していますので、合わせてご参照ください。