【今回の記事】
「母親を殺した」16歳少年を逮捕 岡山

【記事の概要】
   31日午前1時45分ごろ、岡山県倉敷市内に住む高校1年の少年(16)から「自宅で母親を殺した」と110番があり、岡山県警児島署員が駆けつけたところ、居間で血まみれで倒れている少年の母親(44)を見つけた。
   同署は、少年が母親を金づちで殴ったり、包丁で刺したりしたことを認めたため、殺人未遂容疑で緊急逮捕した。母親は運ばれた病院で死亡が確認され、同署は容疑を殺人に切り替えて調べている。

【感想】
   またしても起きてしまった若者による家族内殺人。
   同様の事件については、以下のようにこれまでも何度も記事を投稿してきました。URLタップにてご参照ください。

口うるさい親”に対して子どもが抱いた“殺意

祖父の首絞め死なす 〜“超自己愛世代”の今を生きる子どもとの接し方〜

31歳の無職の息子が父親を殺す。その一方で、国は、引きこもり対策として『ポケモンGO』?

いずれも、家族内の不仲が原因となった事件でした。
   なぜここに至るまで家族同士の仲が悪くなるのでしょうか?精神科医の岡田氏は、このことについて、子供に対してあれこれ口うるさく指図をする親の過干渉な養育、支配的な養育が原因であると指摘しています。
   また、やはり岡田氏が指摘している急激に進む「自己愛(自分本位の考え方)」化によって、ますます他人から干渉されることを嫌う若者が増えている中、その若者に対して、一世代ニ世代前の人間が小言を挟むことは、 まるで火に油を注ぐようなものなのでしょう。
   いったい、そのような超自己愛世代の若者と付き合うためにはどうすれば良いのでしょうか
   このことについては、上記の記事(「祖父の首絞め死なす 〜“超自己愛世代”の今を生きる子どもとの接し方〜」)の中でも少し触れていますが、個人本位の「自己愛」の考え方は、人との絆が切れ、他人のことを気にかけることが少なくなったたために陥った症状です。つまり、他人との「愛着(愛の絆)」が弱くなっていることが原因です。ということは、このことを改めることができるのは、愛着形成をやり直す以外にはありえないのです。この「愛着形成のやり直し」の方法については、以下の記事のURLタップにてご参照ください。
愛着形成(愛着形成のやり直し)の仕方 「愛着7

「とにかく自分さえよければ良い」「他人の立場や気持ちなど関係ない」。このような「自己愛」の若者が増えている今の日本社会を救えるのはやはり「愛着」しかないのです。「愛着」は形成方法を意識すれば、必ず太く強くなります。来年こそは、互いの愛着が強くなり、痛ましい事件が減ることを願っています。

   それでは皆様、良いお年をお迎えください。