超私的個人的高校野球論 後編 | 果てなき旅路

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8月6日に甲子園球場で開幕する…


第105回全国高等学校野球選手権記念大会(夏の甲子園)の組み合わせが決まりました。 





何と言っても注目の一戦は、大会初日第3試合 


浦和学院 VS 仙台育英。


両校は記念大会での初戦で対決が多く、2013年第95回の記念大会では1回戦で対戦。


浦和学院は当時2年生左腕の小島投手(現ロッテ)を擁し、仙台育英には強打者上林外野手(現ソフトバンク)が所属しており、結果は、壮絶な打撃戦となり 11対10で 仙台育英が9回サヨナラ勝ちをしました。 


その5年後の2018年の第100回大会でも、初戦の2回戦で対戦 9対0で浦和学院がリベンジを果たしています。 


当時は仙台育英の須江監督の甲子園初陣…


埼玉県浦和出身の須江監督は、埼玉の高校野球界を常に意識し、子供の頃のスターは、西武ライオンズではなく浦和学院で、生粋の浦学ファンとのこと。 


そのことがわかるYouTubeが配信されていますので、よかったらこちらを視聴してください。






選手の出待ちまでして「かっこよかったですね」というその一言は、浦学の選手たちをとてもリスペクトしており、須江監督の人柄がリアルに伝わる興味深い動画となっております。



因みに両校は選抜大会の後の4月に、練習試合を行っており、8回まで 2対2 と接戦を演じましたが、最終回に仙台育英が2点を勝ち越し 4対2 で浦和学院を下しています。


須江監督は「優勝候補だなと思うところと当たった。バッティングがいいチームなので、ポイントのバッターを抑えたい」と語り、「打ち合いになったら勝てない。打力は浦和学院さんの方が上。投手陣は3点以内に抑えたい」と戦い方を示唆しています。




【第1日(6日)=1回戦】


▽第1試合:土浦日大−上田西


▽第2試合:共栄学園−聖光学院


▽第3試合:浦和学院−仙台育英


【第2日(7日)=1回戦】


▽第1試合:川之江−高知中央


▽第2試合:履正社−鳥取商


▽第3試合:英明−智弁学園


▽第4試合:愛工大名電−徳島商


【第3日(8日)=1回戦】


▽第1試合:花巻東−宇部鴻城


▽第2試合:前橋商−クラーク


▽第3試合:日大山形−おかやま山陽


▽第4試合:大垣日大−近江


【第4日(9日)=1回戦】


▽第1試合:鳥栖工−富山商


▽第2試合:日大三−社


▽第3試合:市和歌山−東京学館新潟


▽第4試合:立命館宇治−神村学園


【第5日(10日)=第3試合から2回戦】


▽第1試合:東海大熊本星翔−浜松開誠館


▽第2試合:明豊−北海


▽第3試合:創成館−星稜


【第6日(11日)=2回戦】


▽第1試合:いなべ総合学園−沖縄尚学


▽第2試合:立正大淞南−広陵


▽第3試合:慶応−北陸


▽第4試合:文星芸大付−宮崎学園


【第7日(12日)=2回戦】


▽第1試合:明桜−八戸学院光星


▽第2試合:専大松戸−東海大甲府


▽第3試合:九州国際大付−第1日第1試合の勝者


▽第4試合:第1日第2試合の勝者−第1日第3試合の勝者




さて前編では、スポーツ新聞各社の評価を元に、今大会の優勝候補となりうるチームを、私なりに超私的個人的に寸評をいたしましたが…


昨年の大会では、絶対王者と言われていた大阪桐蔭が準々決勝で敗れ、決勝戦には進出することはできず、その決勝戦に進出したのは、大阪桐蔭に勝利した下関国際とダークホース的存在だった仙台育英。 


この2チームが決勝戦に進出することを予想するのは、中々、困難だったと思われます。 



ということで、私は決勝戦に進出するチームを、無謀にも予想するのではなく(←とか言いながら、最後は予想してるし😳)


今大会の注目チーム及び選手の寸評(選手に関しては ドラフト的視点から語っています)と… 



さらには、前年の下関国際のような「ひょっとしたら強いんじゃないか疑惑」のあるようなチームを推測したいと思いますグラサン



まずは今大会の注目チーム及び選手を、北のチームから寸評しますので、ご贔屓の県が通り過ぎてしまったらすみませんm(_ _)m






⚾北海⚾


エースで4番の熊谷選手は5本塁打、打率7割6分2厘と大暴れし、相手校の監督に「まともに勝負してはいけない」と恐れられました。


全国最多40回出場の「北の王者」 


チーム全体が勢いに乗れば、2016年以来の決勝進出もありうることでしょう。



⚾八戸学院光星⚾


2年生の両左腕岡本、洗平選手のピッチングが光ります。 


春季東北大会では、仙台育英の打線を抑え、尚且つ、相手の強力投手陣に投げ勝っており、底力は今大会の随一かと思われます。


打線も中沢選手中心に、筋力強化で鍛えられており、昨年度の仙台育英に続いて、優勝を東北へと持ち帰る可能性もあるのではないでしょうか。



⚾花巻東⚾ 


おそらく、高校野球に興味がない方でも聞いたことのある名前ではないでしょうか。


140発の本塁打 佐々木麟太郎選手 


本来の力が出し切れていない地方大会でしたが、それでも夏の甲子園に進出するということは、チームに力がなければ不可能なので、大谷翔平選手の母校でもある佐々木監督(麟太郎選手の父)の手腕から目が離せません。



⚾上田西⚾ 


今大会No.1大型ショートの横山選手を率いて8年振りに甲子園に登場。


今夏の地方大会では本塁打2本を放つなど、高校通算30本塁打とパンチ力は十分。


投手陣は130㎞後半の速球を投げる権田選手を中心に、左腕の服部選手、滝沢選手が継投し、チームは守り勝つ野球が持ち味で、長野大会の連続イニング無失策記録を48投球回に更新し、ノー エラーで頂点に立ちました。



⚾愛工大名電⚾


全国最多173 チームが出場した最激戦区愛知において夏3連覇を果たしたました。  


愛工大名電はエー 笹尾選手を中心に、50m5秒台の河田選手がリードオフマンとしてチャンスを作り、ショートでも好守備を見せます。


投打に渡って勢いに乗ると止められない強さがありま、準々決勝の享栄戦では、最速152㎞を誇る東松投手を序盤に攻略して。最後は10対0の7回コールドで圧勝するなど、全国屈指の好投手も攻略する攻撃力が魅力です。



⚾九州国際大付⚾


花巻東の佐々木選手、広陵の真鍋選手とともに、今大会のスラッカーとして注目される佐倉選手がキャプテンとしてチームを率いて、2年連続の甲子園へ。


2年生エースの田端選手が決勝までの4試合を連続登板し、ロースコアの息詰まる 接戦(サヨナラ勝ちが2試合な)で好投を見せました。


バックは全7試合を通じて無失策と鉄壁の守備を誇り、攻撃力のチームとの印象がありますが、守り勝つ野球が持ち味です。



⚾東海大熊本翔星⚾


プロも注目のリードオフマンの百崎選手は、当時入学した東海大相模では、1年秋から活躍を見せるも方向性の違いから地元熊本の同校に転入。


転入先では「公式戦 = 1年間の出場不可」となりましたが、この故郷で最初で最後となったラストサマーに甲子園への切符を手に…。 


投手陣の中心は右腕の玉木選手、140㎞台半ばの速球を繰り出し、全試合に先発して抑えの内田選手へとつなぎ、投打にバランスのとれた試合運びで、地方大会を勝ち上がりました。



⚾明豊⚾


昨夏16強入りした甲子園の常連校も、春まで勝ちきれなかったチームが成長し、準決勝では春の九州大会準優勝の大分舞鶴、 決勝では選抜大会に出場した大分商業に苦しみながらも、3年連続の甲子園出場は大分代表として史上初。


投手陣は決勝の大分商業戦で2安打完封し、最速147km右腕の背番号1中山選手、甲子園でのマウンド経験のある背番号10森山選手、その他の投手も140㎞を超えが揃う投手王国とのこと。


攻撃陣は初戦となった2回戦、3回戦はいずれも2桁得点でコールド勝ちも、一線級の投手にどこまで対応できるかが鍵。



⚾沖縄尚学高校⚾


昨秋九州大会V、選抜大会16強のナインが、春夏の連続出場で聖地に帰ってきます。


最速147kmのエース東恩納(ひがしおんな)選手が、5試合を投げて計31回を無失点と安定感がありますが、東恩納選手に続く投手陣が課題とされています。 


地方大会での打率は、2割9分9厘とまだ本調子には程遠い出来でしたが、選抜で鮮烈な満塁弾を放った全国屈指のスラッガー 4番の仲田選手ら好打者が揃い、甲子園までに復調し、打線がつながるか気になります。





続きまして、「ひょっとしたら強いんじゃないか疑惑」のあるチームですが、その根拠として、投手力(複数投手制)、打撃力(安打数)、組み合わせを私なりに考慮して、昨年の下関国際のようにあれよあれよと勝ち上がり、決勝戦まで進出するチームを推測しました。



⚾日大三⚾ 


高校野球ファンならご存知の通り、全国制覇2度の 名門が、「ひょっとしたら強いんじゃないか疑惑」もないだろうと思われることでしょう(笑)


前編のスポーツ新聞各社の前評判がそこまで高くなく、国士館、拓大、駒大、明大、日大などの大学系列高校を、地方大会では次々と撃破していったということが話題になるぐらいで…


けれども、早稲田実業や東海大菅生などの名門実力校(やはり大学系列)が準決勝に進出できなかった波乱の大会で、4割超えの打撃力を活かし、結果としてきっちり頂点に立つのだから、底力はありますよね。



⚾社⚾


逆に日大三と対戦し、勝てば勢いに乗りそうなのが、戦国兵庫を制し、3季2年連続での甲子園の出場となる公立の社。


地方大会では、確かに、超高校級エース滝川二の坂井投手や選抜大会準優勝の報徳学園と対戦しなかった利はありましたが、但し、その2校に勝利したチームを共にサヨナラ勝ちして頂点に立ったのだから、その粘り強さは参加チーム随一ではないでしょうか。


公立高校の投手陣や攻撃陣が、全国屈指の打線やや投手陣にどう立ち向かうのか、期待をしましょう。



⚾近江⚾ 


社と日大三のゾーンには、前編で語った優勝候補と言えるチームは不在で、非常に混戦ムードが漂いますが、春から夏にかけて調子を上げてきたのが近江。


もちろん、近江は甲子園の常連として強豪校に変わりありませんが、昨年の山田陽翔選手のような超高校級の選手は不在で、4人の投手の継投で勝ち上がる今年の方が、むしろ本来の近江らしさを感じさせるのでは…。


打線は4割超えの打撃力に犠打など小技を駆使して得点力は高く、滋賀大会の決勝で終盤に追い上げられて苦戦したことが甲子園で活かせれば怖い存在です。



他にもこのゾーンには、選抜高校野球大会、春季東海大会と1回戦で敗退も、東海屈指の右腕山田投手が大黒柱の大垣日大…


現在の高校生サウスポーNo.1とも称され、大阪桐蔭の前田投手以上の評価もある、武田投手率いる山形中央を決勝で退けた日大山形…



浦和学院、仙台育英、聖光学院、履正社等が同ブロックで競合する中で、気づくと日大山形~社のブロックから決勝進出しているかもしれません(笑)


それにしても、「日大◯◯」と名の付くチームが多くて、日大系は野球が強いですね。






以上、前編の7校と今回の12校の19校(←中途半端😳)を寸評しましたが、10点取られたら11点取り返すような東海大甲府の超攻撃陣や、徳島商業のように1人の投手が地方大会を投げ抜く昭和のようなチーム等…



まだまだ語りたかったのですが、最後に私の本命として慶應義塾の名を上げておきましょう。 



選抜大会では仙台育英の投手陣に苦しみ、今回も強豪広陵との同じブロックになりましたが、横浜スタジアムにおいて、あの東海大相模を6回コールドで下した攻撃陣のスケールの大きさは、今大会ナンバーワンだと思います。


小宅選手が一度降板したにも関わらず、再びマウンドに上がるなど、投手陣に不安はありますが、1916年の慶応普通部以来の優勝に期待が高まりますおねがいおねがいおねがい



最後に、私はほとんどテレビを見ることがないのですが、その代わりに毎日のように視聴しているのがYouTube。


特に選抜大会以降、高校野球やドラフトに関するものは欠かすことがありません。


「盛り上りが足りない!」と言われないために(笑)、こちらのYouTubeは必見ですグラサン





主にドラフト関係の多いのですが、有力選手など分かりやすく解説していただいているので、本当にドラフトが楽しみになるチャンネルです。






「ひょっとしたら強いんじゃないか疑惑」という表現を、勝手に引用させて頂き、ありがとうございましたm(_ _)m