ブル動かせるなら泥掻きしといてくれ | 偕楽園血圧日記

ブル動かせるなら泥掻きしといてくれ

 1月31日。1月も今日で終わり。
 なんだかもう1年分の厄災に襲われたような気持ちがある。
 節分を過ぎたら流れが変わってほしい。


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 応急仮設住宅、石川・輪島に31日18戸完成…2月6日には珠洲市に40戸

 石川県は29日、輪島市で応急仮設住宅18戸が31日に完成するとの見通しを明らかにした。仮設住宅の完成は初めてで、市側に引き渡された後、被災者の受け入れが始まる予定だ。
 県によると、完成するのは輪島市のキリコ会館多目的広場の住宅で、珠洲市の正院小グラウンドの40戸も2月6日に工事を終える見通しが立ったという。被災市町では3月末までに約3000戸を着工し、うち約1300戸の完成を目指しており、県は各市町と協力して用地確保を急いでいる。
 読売新聞オンライン 1/29(月) 20:38

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 令和六年能登半島地震に襲われた被災地でも、仮設住宅が完成。
 珠洲市では来月6日に第一陣ができるということだが、(2024/01/13の記事、なるほど都会は便利だよね)で引用した記事にある「浸水地域」の問題はクリアできたのだろうか? かさ上げをしたとか?
 上の記事にある「キリコ会館多目的広場」「正院小グラウンド」はその記事の中に名が出ているのだが。

 26日にも能登では震度4の地震が起きている。
「同じ悲劇」が繰り返されませんように。


 明日には、

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 能登半島地震、復旧復興支援本部1日に初会合=村井官房副長官


(写真。ロイターより。1月30日午後、村井英樹官房副長官は会見で、政府が新たに能登半島地震復旧復興支援本部を31日に立ち上げ、2月1日に第1回会合を開催すると説明した。写真は8日、石川県河北郡内灘町で撮影(2024年 ロイター/Joseph Campbell))

[東京 30日 ロイター] -     村井英樹官房副長官は30日午後の会見で、政府が新たに能登半島地震復旧復興支援本部を31日に立ち上げ、2月1日に第1回会合を開催すると説明した。政府の全閣僚がメンバーとなり、被災地の街づくりも含めた中長期的な支援体制を構築していくとした。
 同本部は岸田文雄首相が本部長となり、被災地で聞かれる過疎化の一層の進展などの懸念を踏まえ、政府が一体となって支援していく。
Kazuhiko Tamaki
 ロイター 1/30(火) 16:47

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 こんな会議も始まるというが、現地では、

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 倒壊した家屋のがれき、所有者と連絡とれず撤去の同意難しく…復旧作業や生活の妨げに

 能登半島地震の復旧作業を妨げている、道路に崩れた家屋のがれきの除去作業が29日、石川県珠洲市で始まった。生活再建の一歩につながると期待されるが、家屋所有者の同意を得る手続きに時間がかかるため、進捗(しんちょく)は見通せない。

 倒壊した家屋の木片や家財道具が、市道に散乱する珠洲市宝立町鵜飼地区。ショベルカーなどが29日、路上を埋める屋根や木片を持ち上げたり、脇に寄せたりしていた。
(中略)
 
家屋のがれきは、家の持ち主に所有権があるため、自治体が所有者の同意なく撤去すると、民法上の不法行為に問われる可能性がある。珠洲市は、がれきを撤去するのではなく、所有者の同意を得られたところから、がれきを敷地に押し込んで道幅を確保する方針を決定。鵜飼地区では沿道約100世帯の住民から同意を得たため、市内でいち早く作業を始めた。
 市では今後、直線約1キロ分の道幅を広げる予定で、泉谷満寿裕市長はこの日、「貴重品を取り出したくても車を横付けできない市民がたくさんいたが、少しずつ可能になる。気持ちも前向きになってもらえるのでは」と話した。
 ただ、市内では約6000世帯のうち4割程度の家屋が全壊したとみられ、そのがれきが道に散乱したままだが、市は被害の全容を把握できていない。市では被害が甚大な地域から順次作業を進めたい考えだが、市外の親戚宅などに身を寄せたり、2次避難したりする住民が多いため、市の担当者は「住民と連絡がとれず、同意を得るのが難しい」と頭を悩ませる。

 輪島市も家屋所有者の確認に時間がかかり、作業開始は2月になる。一方、穴水町では除去が必要な場所が17か所・17棟と比較的少なく、住民と連絡も取りやすかったため、現在までに半数近くで作業を終えたという。
 読売新聞オンライン 1/29(月) 21:11

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 こんな問題も起きているという。

 2019年に千葉を襲った台風15号の時にも、(2019/09/25の記事、「そのために必要な根本的なもの」についても議論しようぜ)で書いたように「倒木の所有権」が問題になっていた。
 こういう時の「緊急避難」的措置について定めるためのものが「緊急事態法」であり、それを憲法に書くことで下にぶら下がる法律の適用範囲なども「どこまで厳しくできるか」が決まるのだが、我が国では「左」系の勢力が「戦争だー戦争するぞー」といって議論すらできないようにしてきた。

 そういう勢力の一派がいま、


https://twitter.com/sayu4018/status/1750871125385789701

「お気持ち」で原子炉を止めた元代表に倣ってか「お気持ち」で企業に寄付をねだったり、


https://twitter.com/t_takai/status/1750069944803623197

「金を出せばいいだろ」といって個人の持ち物を国が取り上げよという。

 なるほど、憲法で緊急事態の定義をして法律で「できること」を定めてしまうと、こういう「俺のお気持ち」で動くことができなくなるから、彼らは反対しているのか。

 高井氏の政党の代表など、

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 れいわ山本太郎氏「答え出るのいつなんだよ」被災者の生活支援めぐり岸田首相対応を声荒らげ批判

 れいわ新選組代表の山本太郎参院議員は29日の参院予算委員会で、岸田政権下で発生した自然災害で被害を受けた被災者の生活が、現在も再建されていないケースが多いとして、被災者生活再建支援法で支給される住宅再建(最大300万円)の増額など、法律の改正を求めた。

 山本氏は24日の同予算委員会に続き、被災者の生活支援について質問。能登半島地震を受け「総理は被災者の皆さんが1日も早く元の生活を取り戻せるよう先頭に立つとおっしゃった。うそはありせんか」とただし、首相は「当然うそはありません」「政府として対応すべきは検討し、実施に努めてまいりました」と応じた。
 これに対し、山本氏は岸田政権発足後、主な災害が11件発生し激甚災害は9件に及ぶことに触れ、「今も生活再建できていない被災者が大勢いる」と指摘。能登半島地震で大きな被害が出た能登町では、昨年5月の大規模地震で被災して仮設住宅に暮らす被災者が、元日の地震で再び被災したケースがあるなどと指摘し、「これが(生活再建に)努力したと豪語する対応の結果だ」と皮肉った。
「被災者のためになんでもやるとおっしゃった。だったら、さっさとやってください」とした上で、
被災者生活再建支援法の改正で「ケチな上限金額を定めないでください」と要望。「過去にもさかのぼって支援できる仕組みをつくってほしい」「明日(30日)の閣議で決めてほしい」とも迫った。

 岸田首相は法改正には踏み込まず「能登半島地震でも追加策を今、検討している。追加策をやります」と述べたが、山本氏は「小粒なんですよ」と納得しなかった。それでも首相は「災害特有の事情に配慮して追加策を考えることは、検討を進めていく。対策を用意し、総合的に被災者を支援する」などと述べるにとどめ、山本氏が「検討する、考えるといつまでやっているんですか。明日からできることをやってくれと言っているのに、答え出るのはいつなんだよ。明日出せるんですよ。やってくださいよ」と声を荒らげる場面もあった。
 日刊スポーツ 1/29(月) 21:48

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「ゴジラ映画で政府を責めるヒーロー議員」の役を演じるのに夢中だが、法律を作るのは行政ではなく国会であることぐらいは知っておいた方がいい。

 閣議で決められることを決めた時には「国会に諮れ! 独裁だ!」と騒いでおきながら、国会で立法すべき時には「明日にも閣議で決めろ!」。
 なにをいっているのだか。
「被災者生活再建支援法」を改正するのは岸田総理ではなく、山本氏が座っているその国会の役目。議員立法でその「上限」を上げるように話をすればいい。

 現に、

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 野党3党、被災支援金増額法案を共同提出へ 上限600万円目指す

 立憲民主、日本維新の会、国民民主の野党3党は23日、自然災害による被災世帯への支援金の上限を現行の300万円から600万円に引き上げる被災者生活再建支援法改正案を、26日召集の通常国会に共同提出することで合意した。与党側にも賛同するよう求める方針だ。
 この日、3党の政調会長が国会内で会談し、合意した。現行法では、国が補助し、都道府県が自宅に被害があった世帯に支援金を支給する。全壊して建て替えるなどした場合は300万円だが、この上限は2004年以来変わっていない。

 3党は昨今の物価高を踏まえ、支援金増額が必要と判断。案には支給要件の緩和や、被災自治体の負担軽減なども盛り込んだ。会談後、立憲の長妻昭政調会長は記者団に「与党も前向きに考えてほしい」と強調。24日に衆参両院で開かれる予算委員会の閉会中審査で、岸田文雄首相に上限引き上げに応じるよう求める考えを示した。(松井望美)
 朝日新聞デジタル 1/23(火) 18:33

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 野党の中にはそういうことをやっている政党がある。「ただのお気持ち」ではなく、「物価の上昇を鑑みて」という理由まできちんと添えて。

 山本氏はかつて中東で日本人が人質に取られていた時、「中東難民への支援金をやめて、そのぶん身代金としてISILに渡せ!」といったことがある。(2015/01/23の記事、「テロを応援する国会議員を許すな!」参照)
 福島の事故の後には、同県の人間に向かって「もう福島の女の子機子供を産めない(奇形児になるから)」と言い放っち、中通りで行われるマラソン大会を妨害しようとしたこともあった。
 こんなことを平気で言う人間を「被災した人間を支えるヒーロー」と持ち上げる人間がいるのだから、いやはや。

 以前にも書いたが、今回の地震では「ジャーナリスト」を名乗るものや国会議員の中にいかにポンコツがいるかが炙り出されている。
 はじめに挙げた仮設住宅に関する話では、「『日本の避難所は“ソマリアの難民キャンプよりひどい”』 世界から指摘されても、なぜ整備が進まないのか」(デイリー新潮 1/27(土) 6:09配信)と無署名の記事を流して「俺が世界の代弁者」を気取るクズ週刊誌もあるが、難民キャンプはそこに何年も住まわされているということぐらい知れ!


 本日の上陸。

「ゴジラ」といえば、

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 日本海に浮かぶ「ゴジラ岩」が陸続きに 能登地震で地盤が隆起か


(写真、阿蘇非新聞デジタルより。周辺が干上がったゴジラ岩=2024年1月21日午後、石川県珠洲市、林敏行氏撮影)

 石川県珠洲市の日本海に浮かび、その形から「ゴジラ岩」と呼ばれた岩が、陸続きになっている。能登半島地震で地盤が隆起したためとみられる。
 岩は同市馬緤(まつなぎ)町の沖約100メートルにあり、地震前は2メートルほどが水面から出て、干潮時でも岩の周辺は海水につかっていた。岩に近づいてみると、かつては海中にあった岩の部分は白っぽくなり、乾燥した海藻がへばりついて、小さなサザエなどが転がっているのが確認できた。
 2003年、「ゴジラ」の愛称で親しまれた石川県出身の元大リーガー・松井秀喜さんの人気が高まる中、話題を呼ぶようになった。近くには駐車場もあり、観光スポットになっていた。(林敏行)
 朝日新聞デジタル 1/21(日) 20:37

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 ついに上陸されてしまったか。
 自衛隊に「有害生物駆除」の任務が課せられ。負担が増えるな。

 とりあえずは「波の浸食を受けなくなったので名所として延命した」と前向きに行こう……今度は「近くで写真を撮りたがる人間」の方が問題になるかな?