イベント制限は公平に | 偕楽園血圧日記

イベント制限は公平に

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 尾身氏、医療逼迫の恐れ指摘 枝野氏「五輪中止や延期は可能」

 政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は7日の衆院厚生労働委員会で、現在の感染状況では医療逼迫の恐れがあると指摘した。東京五輪・パラリンピック開催を目前に控え危機感を示した形で、大会の感染対策に実効性向上も求めた。立憲民主党の枝野幸男代表は五輪に関し「まだ中止や延期は可能だと思っている」と述べた。
(中略)
 尾身氏は感染拡大を抑えるため、五輪は「無観客が望ましい。大会関係者も最小限にすることが重要」とした。
 共同通信 7/7(水) 10:42

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 まだこんなことをいっているのか、枝野氏は。
 都議選で共産党が「圧倒的票数」を得なかったことで、これはもう「ポイントではない」と明らかになっているのに。

 今は「どう感染拡大を防ぐか」が議論のテーマで、尾身会長も4月からずっとそういう方向の話をしているわけで。
 その観客の話でも、野党やメディアは、

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 五輪「例外なき無観客」で 3野党、政府に要求

 立憲民主、共産、国民民主3党の国対委員長は7日、国会内で会談し、東京五輪・パラリンピックについて、開会式、競技などは「例外なき無観客」で行うよう求めていく方針で一致した。
 会談後、立民の安住淳国対委員長は記者団に「お金を払った人だけが観客で、五輪関係者やスポンサーが招待する人は観客ではないというのは詭弁(きべん)にすぎない」と指摘。「そういう人たちがスタジアムで見ている姿はとても国民の理解は得られない」と語った。
 この後、安住氏は自民党の森山裕国対委員長と会談し、こうした考えを伝達。森山氏は政府側に伝えると引き取った。 
 時事通信 7/7(水) 11:36


 玉川徹氏、東京五輪は「観客を入れるなんてありえない」

 テレビ朝日の玉川徹氏が2日、コメンテーターを務める同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)にスタジオ生出演した。
(中略)
 玉川氏は、東京都の新規感染者数の再拡大、重症者数も下げ止まり始めていることから五輪は「観客を入れるなんて最終的に結論として、ありえないと思っているんです」と指摘していた。
 スポーツ報知 7/2(金) 8:33

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 おかしなことをいっているが、「例外なき」もなにも、五輪といっても結局はスポーツイベントなのだから、観客の話は今現在毎日のように行われているプロ野球やJリーグなどと揃えればいいだけの話である。
 逆に、これらのイベントでは観客が入って応援しているのに五輪競技だけ「例外的に無観客」というのは差別というものだ。

 ヤフーニュースのコメント欄にはよく「日本人が観客のプロ野球と世界から人がくる五輪は違う」と頓珍漢なことをいう人間が出てくるが、五輪の観客も海外観光客は入れないといっているのだからその構成はプロ野球と変わらない。
 さらに(2021/06/12の記事、僻みで生きてる人生なんて……)のおまけ部分で引用した記事にあるように、チケットの7割は競技会場のある一都三県の人間が持っているという発表があったのだから、この手の「外国から人が~」という人間はただ議論の邪魔をしようとしているだけ。観客のことを決めようという時に相手にしてはいけない。

(2021/06/03の記事、この人に「広報」させない方が党のためだと思うのだけどなぁ)(2021/06/05の記事、学者はデータで話をするのだ)でリンクを張った(衆議院インターネット中継 6/2「厚生労働委員会」)の4:25:00あたりや(参議院インターネット「厚生労働委員会」6/3)の0:34:00あたりで尾身会長は「ITを生かした応援を」ということをいっている。
 ちょっとニュースが見つからないのだが、去年行われたサッカーの試合で、メールだからLINEだかで応援メッセージを送ると、競技場の大型ビジョンに「その熱意」が表示されるという実験をやっていたことがあった。
 観客は入れない代わりにそういうシステムを各競技場に実装するということも、進めていくべきではないのだろうか?
 そのために「実験」で、すでにシステムとしての設計はできているのだから。これを無駄にするのはもったいない。

 で、そういう「ゼロも含めた観客数の議論をしよう」となると今度は、 

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 玉川徹氏、五輪の無観客検討で「関係者だけがいて一体、誰のためのオリンピック」

 6日放送のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)では、東京五輪の観客問題について、政府が開会式・大規模会場は無観客とし、それ以外の規模の小さい会場は条件付きで有観客とする方向という一部報道を伝えた。関係者やスポンサーなどは「別枠」とし、できる限り圧縮した上で入場を認める方針だという。
 コメンテーターで同局社員の玉川徹氏は「むしろサッカーや野球など大きな会場は屋外の方が多いですよね。屋外よりも屋内の方が、総体的に(感染)リスクは高いと思う」と指摘し、「小さい会場の方が屋内なのでリスクが高いと思うんですけど、そっちはいいよとなると若干、矛盾があるような気がする」と話した。
 さらに「会場内といえば屋外という所はリスクは総体的には低いと思うんですけど、そこをどう考えているのか」とし、「結局は、全部無観客にした方がいいんじゃないのと。プラスそうなると日本で行われているのに日本人は入れなくて、大会関係者だけがみんないて。どこが日本でやっている意味なんだろうと。一体、誰のためのオリンピックだってイメージ的には中継を見てても思いますよね」とコメントした。
 スポーツ報知 7/6(火) 10:19

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「関係者が優遇されてずるい」という「妬み、僻み、嫉み」にの「3み」煽りに話をずらすのがこういう勢力の常套手段なのだがな。

 だがそれをいうならば、もともと地方に住んでいる人間にすればオリンピックはテレビで観るしかないのだから、「東京の人だけずるい」ということもいえてしまう。スポーツに限らずイベントなどでは必ず設けられている「マスコミ関係者の内覧会」や「マスコミ席」にしても、チケットを買って並んで入る一般客からすれば「ずるい」ということになる。
 自分たちの首を絞めることにもなるのだから、メディアはあまりこの手の「特権」「特権」という煽りはやらない方がいい。


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「ロッキン」開催中止 新型コロナ感染拡大で 医師会などから要請

「ロッキン」の愛称で親しまれ、8月7~9日と14、15日に茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で開催予定だった「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル 2021」が、新型コロナウイルスの感染拡大で開催中止になった。主催団体が7日発表した。中止を知ったファンからは、ツイッターに「なんで五輪ができてロッキンが中止なんですか」などの意見が多数書き込まれている。
 今回は、King Gnu、宮本浩次、あいみょん、櫻坂46、ももいろクローバーZ、サンボマスター、Cocco、LiSA、サカナクション、きゃりーぱみゅぱみゅ、YOASOBI、WANIMAなどの出演が予定されていた。
 発表によると、今月2日に茨城県医師会や県内26の医師会などから中止要請があり、開催の場合でもさらなる入場制限措置等を講じることなどを要請されたという。だが、このタイミングでさらなる入場制限措置をとることはできない状況で、訪れた人の会場外での行動管理も実質的に困難だとして、「医師会からの中止要請を重く受け止め、事務局内で協議を重ねた結果、開催を断念するしかないと決断しました」としている。
(後略)
【デジタル報道センター】
 毎日新聞 7/7(水) 13:15

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 毎年夏休みにひたち海浜公園で開かれている「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」が、去年に続いて中止になった。
 同じ頃にある黄門まつりも中止が決まっているので、水戸周辺の観光業、飲食店などは大打撃だ。

 この件で医師会を叩く意見もずいぶんあるようだが、会場がきちんとした席のあるホールではなく「広い公園をみんなが思い思いにうろうろしまくる」ことを考えれば、医師会が懸念を示すのも無理はない。茨城県ではこれほど人々が密になってランダムに動き回る「渋谷の駅前のスクランブル交差点のような状況」というのは、ほとんどないのだから、「東京のような感染状況になるのではないか」と。
 だから「開催のために考えていかなければならない」のはそこ。その一番の問題をどう解決していくかで知恵を出し合っていかなければならないのに、メディアがやっていることは「五輪はできるのに」という3み煽り

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 ロッキン中止、「私達の五輪以外は我慢して」ということ? 開催進める姿勢に辻愛沙子さんが疑問

 クリエーティブディレクターで実業家の辻愛沙子さん(25)が7日、ツイッターを更新。「ROCK IN JAPAN FES 2021」(ロッキン)の中止を伝える投稿をリツイートし、「『私達の五輪は開催しますので、そのぶんみなさんは我慢してください』ということでしょうか」と嘆いた。
 辻さんは日本テレビ「NEWS ZERO」に水曜パートナーとして出演するほか、SNSを活用した10、20代向けのヒット企画を多く手がける若者世代の代弁者。この日はロッキン中止を受けて「五輪は開催、でもロッキンは中止」「五輪は開催、でも運動会は中止」「五輪は開催、でも飲食店は時短営業」と列挙し、「要するに『私達の五輪は開催しますので、そのぶんみなさんは我慢してください』ということでしょうか」と疑問を投げかけた。
 中日スポーツ 7/7(水) 16:05

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 見事にそれをアシストしている「クリエイター関係者」もいるようだが、「五輪以外は我慢して」ではない。ロッキンと五輪の主催者にはまるで関係はないし、会場を経営している国も中止をいってなどいない。ただ主催者が医師会の提言に応える体制を作れなかったというだけの話だ。

 そして「五輪以外は我慢」ではなく、ここで五輪が中止になるようならば、当然その他のスポーツイベント、プロ野球やJリーグも中止ということになるし、観客を入れる演劇やコンサートも「中止」という流れになる。彼らのような「五輪差別」思想でものを考えなければ、当たり前だ。
「クリエーティブディレクター」を名乗るのならば、そこを考えよう。


「日本が楽しい気持ちになると嫉妬する」勢力がやっているネガティブキャンペーンに引きずられて「五輪が憎い」という変な感情を刷り込まれ、3み煽りに扇動されると、

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「五輪やめろ」聖火リレーに液体発射の疑い、53歳逮捕

 東京五輪聖火リレーのランナーに水鉄砲で液体を発射したとして、茨城県警は4日夜、同県日立市東滑川町4丁目の無職高橋香代子容疑者(53)を威力業務妨害の疑いで現行犯逮捕し、発表した。茨城県では、この日からリレーが始まったところだった。
 水戸署によると、高橋容疑者は4日午後7時40分ごろ、水戸市千波町で「オリンピック反対。五輪やめろ」などと言いながら、県内のリレー1日目の最終走者の男性(77)に沿道から水鉄砲で液体を発射し、リレーを妨害した疑い。
 男性や周囲の人にけがはなく、リレーは予定通り終わったという。液体の成分はわかっていない。
(中略)
 朝日新聞デジタル 7/4(日) 23:53

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 こんな犯罪行為に走ってしまうことになるのだから、気を付けないと。

「五輪もスポーツイベントの一つ」と考え、「五輪を使って政権叩き」という政局活動から離れる冷静な頭を、ちゃんと持っていなくては。


 本日の電気。

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 中国が宇宙太陽光発電システム建設のために、約900トンの超重量級ロケットを利用


(図、sorae そらへのポータルサイトより。宇宙空間に設置された太陽光発電システムの想像図(Credit: Mafic Studios, Inc.))

 中国が静止軌道上に太陽光発電システムを建設するために新しい超重量級のロケットを利用するという計画を、ロケットの開発関係者が言及しました。2030年に打ち上げ予定の「長征9号」は現在中国が開発中で、重量約878トン、全長約57メートルもある超重量級のロケットです。同ロケットの積載量は高度約2,000kmの地球低軌道(LEO)だと140〜150トン、月遷移軌道(TLI)に投入する場合には50〜53トンまで積載可能だといいます。2020年11月に中国が打ち上げた月面探査機「嫦娥5号」の約8.2トンと比較すると、破格の規模であることがわかります。

 長征シリーズのチーフデザイナー竜楽豪氏によると、長征9号は「宇宙太陽光発電システム」の建設に利用される予定です。多くの人工衛星や国際宇宙ステーション(ISS)などでは電力を得るために太陽光発電システムが利用されていますが、発電した電気をマイクロ波に変換した上で地上へ伝送し、再び電気に変換して利用する宇宙太陽光発電システムは、いわば「宇宙に建設された太陽光発電所」と言えるシステムです。
(中略)
 中国では2008年に宇宙太陽光発電システムの建設計画がリストアップされ、中国空間技術研究院(CAST)が2019年にテストを開始しました。2022年には小規模な発電テストを実施し、2030年頃にはメガワット規模まで発電量を上げるといいます。
 ギガワット規模の商用太陽光発電システムは2050年までに実現するとされていますが、総重量約1万トンのシステムを組み立てるためには100機以上の長征9号が必要だとしています。
Source: SPACENEWS, SPACE.com
文/Misato Kadono
 sorae そらへのポータルサイト 2021/07/05 16:29

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「自然エネルギー」の話に関して何度か拙ブログで指摘している「天候に左右されない太陽光発電」として唯一有望な宇宙発電ステーション。
 日本が山を削る国土弱体化をしてまで地上に敷き詰めることをやっている間に、「広大な砂漠」という土地のある中国が先に話を進めることになってしまった。
 国内で何かしようとすると必ず足を引っ張る勢力が出てくる我が国と違い、こういう推進力は素直にうらやましい。

 これが大規模になることで、中国にエネルギー産業を「独占」されないようにしなくては。
 マイクロ波送電の技術では我が国の研究が一番進んでいたと思うので、流出しないように気を付けよう。

 これを打ち上げる「長征9号」というのは、スペックからすると(2011/03/07の記事、危ないところほど見直さないのは、そこにが利権があるから)で取り上げたもののことのようだが……同エントリーで書いたように、あの時点での開発モデルにはとてもそんな積載能力はなかった。
 この10年の中国の宇宙技術の発展を考えても、サターンファイブを超える大型ロケットはまだ当分先の話になるのだろう。
 そして、ロケットで打ち上げている以上、採算が取れるほどの大型発電所を作るのは難しい。

 日本は出遅れを取り戻すよう、軌道エレベーターの方にまずは力を集中させるべきだ。