政治活動の前にやることがある | 偕楽園血圧日記

政治活動の前にやることがある

 今日はさらに気温が上がって、最高気温が33.7℃! 明日は35℃が予想されているのだから、いきなり夏のリミッターが壊れたようだ。
 そのせいだかなんだか、右手の指が腫れてきて、キーボードを打つのがつらい。

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 きょう広島原爆の日 被爆75年、コロナで式典縮小 規制エリア拡大


(写真、朝日新聞デジタルより。原爆供養塔の前で手を合わせる男性=2020年8月6日午前5時7分、広島市中区、柴田悠貴氏撮影)

 広島は6日、被爆から75年となる「原爆の日」を迎える。広島市中区の平和記念公園での平和記念式典は今年、新型コロナウイルス感染拡大防止のため大幅に参列者数を減らした上で開かれる。
(中略)
 被爆者の数は減り続け、厚生労働省の今年3月末のまとめでは、被爆者健康手帳所持者は全国に13万6682人いて、この1年で9162人減った。平均年齢は83・31歳となった。式典では、この1年に死亡が確認された広島の被爆者ら4943人の名前を加えた原爆死没者名簿が奉納される。原爆死没者の総数は計32万4129人となる。(宮崎園子)

■式典、入場規制エリアを拡大
 6日の平和記念式典は、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、規模を縮小し、例年よりも入場規制エリアが拡大される。午前5時からの2時間は、原爆死没者慰霊碑に参拝できるルートが設けられる。周辺道路も交通規制がかかる。
 今年の式典は午前8時から50分程度を予定。会場内に設ける参列者席は例年の1割以下の880席。誰でも座れる一般席は設けないため、招待された人しか入れない。
 例年は式典中も会場周辺に多くの人が集まるが、密集を防ぐため、午前5~9時は平和記念公園の大部分に入場規制がかかる。一方、午前5~7時には、国立原爆死没者追悼平和祈念館の南側の通路を通って慰霊碑に参拝できる一方通行のルートが設けられる。
 会場では式典に向けた準備が進み、2メートルの間隔を空けて席が配置されている。市の担当者は「多くの方にご来場いただけず苦渋の決断だが、テレビやインターネットのライブ中継を通し、それぞれの場所で慰霊していただきたい」と話している。(東郷隆)
 朝日新聞デジタル 8/6(木) 6:50

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 今日は、七十五年前、広島に原爆が落とされた日。
 今年は新型コロナウイルスのこともあって式典の規模が縮小されたというが、毎年この式典の時間に合わせて騒いでいる集団は、はたして「規模縮小」をしただろうか?

 朝日新聞はこの式典に出席した安倍総理が、

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 首相、今年も核禁止条約に言及せず 広島原爆の日の式典

 広島への原爆投下から75年の節目となる「原爆の日」を迎えた6日、広島市中区の平和記念公園で平和記念式典が開かれた。新型コロナウイルスの感染を防ぐため、規模を大幅に縮小。松井一実市長は人々や国家間の連帯を呼びかけ、核兵器禁止条約に賛同しない日本政府に署名・批准を求めた。安倍晋三首相は昨年に続いて条約に言及しなかった。
(中略)
 松井市長は平和宣言で「『75年間は草木も生えぬ』と言われた。しかし広島は復興を遂げ、平和を象徴する都市になった」と強調。一方で国際的には核廃絶に向けた動きが不透明になっているとも指摘し、米国の「核の傘」に依存する日本政府に対して「核保有国と非核保有国の橋渡しをしっかりと果たすためにも、被爆者の思いを誠実に受け止めて核兵器禁止条約の締約国に」と求めた。
 安倍首相はあいさつで「非核三原則を堅持しつつ、立場が異なる国々の橋渡しに努め、各国の対話や行動を粘り強く促す」と述べた。(東郷隆)
 朝日新聞デジタル 8/6(木) 9:13

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「核兵器禁止条約を無視した」と批判しているが、この条約はただ核保有国と「それ以外の国」との間に溝を作るだけで、実質「誰が違反を取り締まるのか」という実行力すらない意味のないものであることは何度も書いてきたこと。しかも、「それを推進しているノーベル賞の民間団体」が北朝鮮や中国の核兵器に対して抗議しないのだから、うさん臭さ満開。
 こんな欺瞞が出てくる前から核保有国を含めた核軍縮の方向付けを探ってきた日本(2017/10/30の記事、「ほら、彼らのおかげで世界の分断が進んでいる」参照)が、これに言及などできないのは当たり前である。言及したら「否定」するしかできないのだから。


 だいたい、そんなことで自国を叩いてはしゃいでいる勢力には、それ以前にやることがあるのではないのか?

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 レバノン首都で大爆発、27人死亡 2500人負傷


(写真、AFP=時事より。レバノンの首都ベイルートで起きた爆発により立ち上った煙(2020年8月4日撮影))

【AFP=時事】(更新、写真追加)レバノンの首都ベイルートの港湾地区で4日、大きな爆発が2度あり、ハマド・ハッサン(Hamad Hassan)公衆衛生相は暫定推計として27人が死亡、約2500人が負傷したと発表した。治安当局高官は、数年前に押収され同市の港に保管されていた爆発物が原因だった可能性があるとの見解を示している。
 爆発により一帯の建物は揺れ、現場からは大きな煙が立ち昇った。同国メディアは爆発後、がれきの下敷きになった人たちの様子を報道。多くの人は血を流していた。
 治安当局高官は「数年前に押収された物質を保管していた倉庫があったようだ。保管されていたのは起爆性が非常に高い物質だったとみられる」と説明。爆発の原因をめぐる調査が行われると述べた。
 港でAFPの取材に匿名で応じた兵士は「内部は悲惨な状態だ。地面には複数の遺体があり、救急車が今も死者の収容を続けている」と語った。現場のAFP記者によると、ハムラ(Hamra)商業地区の全ての店舗が損傷。複数の建物の正面全体が損壊し、窓ガラスが割れ、多くの車が破損した。
 市内では負傷した人々が街頭を歩き、クレマンソー医療センター(Clemenceau Medical Centre)前には数十人の負傷者が治療を受けるため集まった。負傷者には子どもも含まれ、多くは出血していた。
 港湾地域への立ち入りは、救急車や消防車、現場で働く人々の家族のみに制限されている。現場では大規模な火災が発生し、救急車がサイレンを鳴らしながら負傷者を搬送した。
 爆発音は240キロ離れた地中海の島国キプロスの首都ニコシアでも聞かれた。ベイルート中心部に住む女性はAFPに対し「地震のようだった。2005年のラフィク・ハリリ(Rafic Hariri)元首相暗殺事件での爆発よりも大きく感じた」と語った。【翻訳編集】 AFPBB News
 AFP=時事 8/5(水) 2:05

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 ベイルートで、大規模な爆発事件が起きた。

 ネットに流れている写真を見ると、港湾の周辺にある建物もかなりが吹き飛ばされ、岸壁の形が変わるほど大爆発だったようである。
 これには爆撃などの現状を知っている中東の人も背筋が凍る思いだったろう……が、韓国の新聞によると、

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 ベイルートで大型爆発、死傷者4000人余り…「原子爆弾が爆発したようだった」

 4日(現地時間)午後6時を少し越えた時間。夕食が始まったばかりの都市は巨大な爆発と同時に焦土化した。
 レバノン・ベイルートの港で立ち上り始めた灰色の煙は、すぐに爆竹のような閃光へ、そして途方もない爆発音へとつながっていった。BBCによると、爆発音は240キロメートル離れた地中海のキプロス島まで聞こえた。
「原子爆弾が爆発したようだった」という目撃談が相次いだ。SNSを通じて公開された爆発当時の写真の中にも、原子爆弾が作り出したようなキノコ雲が空に立ち上る様子が収められている。
 ベイルートのマーワン・アブード知事は「甚大な被害でベイルートは災難の都市になった」とし「広島に匹敵する国家的災難」と話した。
 ハマド・ハサン保健相によると、確認された死者だけで70人余り、負傷者は4000人を超える。当局は死傷者が今後も増える見込みだ。
(後略)
 中央日報日本語版8/5(水) 10:27

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 これを原爆に例える声が、現地にあるというのだ。
 韓国の新聞の書いていることなのでどこまで本当なのかはわからないが、アブード知事の発言ぐらいは、間違っていないのだろう。

 なるほど、破壊の規模は、この爆発はかなり大きい。が、原爆の被害は爆風などによる破壊だけではないことを、われわれ日本人は知っている。ただ爆音が遠くで聞こえたとかいうだけで原爆を想像したりはしない。
 だから福島の事故の時は逆に、水蒸気爆発の写真に原爆のきのこ雲の写真を並べて「悲惨な光景を連想させよう」として左巻きが騒ぎまくったのだ。
 だが、世界の多くの人は「それ」を知らない

 この爆発事故を原爆に例えてしまうような人は、そういうことを知らないのだ。熱線と被爆が人々をどれぐらい苦しめるのかを。
 ならばそういうことをより多くの人が知るようにすることこそ、「核兵器をなくせ!」とやっている人たちがやるべきことではないのだろうか。
(2017/12/13の記事、世界は厚顔無恥で満ちている)で取り上げた記事にあるように、被爆者が描いた「その時の様子」の絵を見たパリ市民が「本で学んだ原爆と違う」と驚いている。
 そのギャップを埋めることこそ、「平和団体」を名乗るものや、「核廃絶」を謳うマスメディアの仕事ではないのだろうか。


 おまけ。

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 【速報】「黒い雨」訴訟 安倍首相、控訴明言せず 平和記念式典終了後の記者会見

 原爆投下後に降った「黒い雨」に国の援護対象区域外で遭い、健康被害を訴える広島県内の原告全84人への被爆者健康手帳の交付を命じた7月29日の広島地裁判決で、安倍晋三首相は6日、広島市中区での記者会見で、控訴するか見送るかを明言しなかった。被告の市と県は控訴見送りを認めるよう改めて国に求めた。
 安倍首相は、中区で営まれた市の平和記念式典に参列した後の記者会見で「現在、関係省庁、広島県、市が協議している。これを踏まえて対応を検討する」と述べるにとどめた。
 手帳の交付は国の施策だが、広島市と県が法定受託事務として実務を担い、今回の被告となっている。松井一実市長と湯崎英彦知事はこの日、式典に参列した加藤勝信厚生労働相と中区で会い、控訴見送りを認め、黒い雨の援護対象区域の拡大へ政治判断するよう直接訴えた。加藤厚労相は引き続き協議する考えを示したという。
 中国新聞デジタル 8/6(木) 10:27

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 先月末、広島地裁がいわゆる「黒い雨」を浴びたといっている人はすべて被爆者と認めるべき」という判決を出したということで、原告団体やメディアが盛んに「控訴するな」と連呼している。
 なるほど原告が高齢者であることを考えると「これ以上時間をかけるな」という人情噺に引きずられそうになるが、こういう裁判は、最高裁まで上げて「統一見解」を出さなくては、別の訴訟で違う判決が出た時に整合性が取れなくなるので、形式的にでも控訴・上告していかなくては。
 それをただ菅直人総理(当時)「個人のええかっこしい」のために怠った諫早湾干拓の水門訴訟では、「開けろ」という判決と「開けない」という判決がそれぞれ確定してしまって、国は身動きが取れないままずるずると時間ばかりが過ぎてしまっているではないか。

「かわいそう」とか「声が大きいから」というだけで政治というものはできないし、やってはいけないのだ。


 本日の「そうなんです」。

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 太平洋の孤島に「SOS」 ミクロネシアの船員3人を救助


(写真、AFP=時事より。ミクロネシア連邦ピケロト島の浜辺に書かれたSOSの文字と、出動した豪国防軍のヘリコプター。同軍提供(2020年8月2日撮影、同4日入手))

【AFP=時事】西太平洋の孤島に、ミクロネシア連邦の船員3人が漂着し、砂浜に巨大な「SOS」の文字を書いたところ、オーストラリアと米国の軍用機がこれに気付いて3人は無事救出された。豪当局が明らかにした。
 豪国防軍によると、3人は2日、小さなピケロト島(Pikelot Island)にいるのが見つかったという。同島は、3人がその3日前に出航した地点から190キロ離れている。
 ミクロネシアは、600余りの島しょから成る。3人が乗った全長7メートルの船は、風にあおられて航路から外れ、燃料も底を突いた後に同島に流れ着いた。
 米領グアム(Guam)にある太平洋救難調整センターから通報を受けた米豪軍機が、消息を絶った同船を合同で捜索し、2日にSOSの文字を発見したという。
 豪海軍艦キャンベラ(Canberra)から食料と水を積んだヘリコプターが出動し、3人の無事が確認された。
 豪国防軍は、3人の救出のため、後にミクロネシアの巡視船が派遣されたとしている。【翻訳編集】 AFPBB News
 AFP=時事 8/4(火) 20:31

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 こんなことが本当にあるんだ。
 三日前に出航というから、あまり長い間島にいたわけではないようで。捜索隊もよく見つけたものだ。

 カイ・シデンの「マンガだよ。マンガ」という声が聞こえてきそうだが、とにかく助かってよかった。
 なんでもやってみるもんだなぁ。
 狼煙も試してみたら、どうなっていただろう?