4月14日 聞きたいこと | Staretsのブログ

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自分で色々と朝食を作ってみる。今日からキッチンを自由に使えることになっている(お金を払って)。この宿はベッド&ブレックファストということになっているが、朝食はもはやセルフ・サービスになってきた。ヨーグルトにフルーツとシリアルを入れ、トーストとゆで卵、ブドウジュースに、コーヒーもどきの大麦ドリンクを飲む。ここできっちり元を取ろうと、しっかり食べた。

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洗濯をしたり、メールをチェックしたりすると、もうお昼である。

街に出かけ、昨日は開いていなかった女神寺院に出かける。実は、この女神寺院を中心に専門的に研究している大学院生がいる。ここでは実名を出すのは控えるが、その人からはグラストンベリーについては色々な情報をもらっていることを断っておく。

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そこにいた人と挨拶程度に女神について色々話をする。寺院と言っても狭い建物の2階である。写真などは撮らなかったが、中にはアヴァロンの女神が中心にいて、さらに季節ごとの女神が円陣を組んで並んでいる。季節といっても4つではなく、さらに細かく分かれている。それをその季節ごとに合わせて、中心となる女神の横に置く。今は春で緑。次は赤になるそうだ。女神は、細い木で組み上げて作られていて、とても原始的な感じがする。キリスト教とは明らかに異質な美的センスだ。オカルト的趣味ともまた違う。ケルト趣味というのが近いだろうか。「どう思う?」と聞かれて、「圧倒されます」、としか答えられなかった。

もともとここは先述の大学院生のフィールドなので、「荒す」ことは避けようと思っている。女神について、研究者としてではなく、一個人として素で会話した。日本の山で男体山と女体山のペアがある例について話したり、観音について話した。それと比較宗教学の見地から、自然と性のシンボリズムについて話した。暗に、女神だけに偏ることへの疑問を含ませた。

そこをあとにしてから、自分はここであと数日で何をできるんだろうかと考える。実は、大学の事務から、一つの出張の交通費には上限があってそれ以上は大学から出せないというメールが来ていたのである。給料は普通に出ていて、出張費も出ているので、最終的に足が出るかどうかは分からない。しかし、ただ外国に滞在して生活しているというだけにならないようにしなければと、気持ちが焦る。同時にいま迫っている発表の準備をすること、さらに日本から持ってきている論文の執筆をこなすこと、さらにアメリカでのスケジュールでまだ未定の部分を詰めること。だんだん、頭が痛くなってくる。

取りあえず、ここで何ができるか。これから先のフィンドホーン、アメリカでのセドナやハワイでの滞在も含めて、総合して何をテーマとして研究するか。初心に戻って考えてみると、外から訪れて来る人の「経験」に焦点を絞るべきだということが見えてきた。ニューエイジにとって「聖地」のような働きをしているセンターに、人々がどのように関わるかである。ある程度、場所の様子がつかめてきたので、残り少ない時間を何とかがんばろうと思う。

出会う人にどんな質問をするか。観光客だけでなく、住んでいるヒーラーやサイキックも対象として、次のような質問ができるだろう。

あなたは、なぜここに来たのか。
あなたにとって、ここはどのような場所か。
ここにいて、何か変わったことを経験したことがあるか。
もともと住んでいた場所との違いはあるか。
ここにいる、同じような傾向の人たちについてどう思うか。
それらの人とのつながりは感じるか。
地元にもともとから住んでいる人たちとの関係はどうか。
観光客についてどのような感想を抱くか。

後半の質問は、観光客的なビジターにはできないだろう。代わりにビジターには、連絡先を教えてもらって、帰ってからの感想をメールで聞きたい。先行研究によれば、観光と巡礼には同様の構造があり、元の生活に戻ってあらためて「聖地」の意味づけがはっきりとしてくる場合があるからだ。しかし、観光は「既知のものを確かめる行為」とも言われるように、あらかじめ期待していた通りのことを体験するという面もある。

そんなことを考えていたら、宿に新しいゲストがやってきた。日本から来たゲストだ。実は、ここグラストンベリーでは日本人は珍しく、それらしいと思って声をかけても中国人であったりすることが多い。だから、同宿は珍しいのである。とても感じのいい話しやすい人で、いつの間にかインタビューができてしまった。疲れているはずなのにありがたい。

グラストンベリーに来るまで、天使ミカエル(マイケル)にまつわる数々の偶然に導かれてきたことなど、興味深いエピソードを話してくれた。トーアでは発見できるといいことがあるらしいエッグ・ストーンを、長時間かけて探し当ててきたらしい。ネットですでに来たことのある人と連絡を取り、その人の経験を参照しながら、それを追体験しているような感じがある。海外旅行経験が豊富で、大学時代にも留学経験がある。聖地に来る人のプロフィールの一つの典型として興味深い。

翻って僕の旅も、色々な縁や偶然に支えられてここまで来ている。この日本人の方との出会いも、かなり確率の低い偶然の一致と言っていいだろう。場所にこだわるのではなく、場所にこだわる人にこだわれ。そういうことを教えられているような気がする。