香港の新パワースポット　２０１５年運勢

本ブログを閲覧いただき、ありがとうございます。

香港は小さな離島を含め、様々な場所をめぐってきましたが、時代と共に大きな変化が続き、変わらないもの（不易）と変易（変わりゆくもの）の違いをしみじみ感慨深く見ています。

１７年以上前、香港島のノースポイント（北角）に住んで周囲は文化大革命で上海から逃げてきた上海出身者が多いところに滞在していましたので、香港の伝統文化と上海や浙江省の文化を学ぶ機会が多かったことを思い出します。

久しぶりにノースポイントをめぐって、昔からあった粤劇（中国広東省の伝統的な劇）を鑑賞できる場所もなくなりましたが、昔ながらの街市（公共市場）はまったく変わらず、庶民的な雰囲気はほっと安堵する世界。

かたや、若者の町であるコーズウェイベイ（銅鑼湾）は若者流行文化の最先端で、タイムズスクエア（時代広場）では、韓国フェアをやっていて、香港でも韓流ブームは相変わらずです。チマチョゴリに着替えて記念撮影を無料でできるコーナーを設け、香港女性たちに大人気で長い行列ができていました。

久しぶり（２年ぶりぐらい）に行ったのが、九竜半島にある旺角（モンコック）。

ここは庶民が集まる凄まじい人、人、人の繁華街。

いつもとの違いは、様々な市民が座り込み、いや、寝泊まりするテント生活のデモをしていること。幹線道路１．５キロぐらいに、いろんな出し物でイベントしながらいろんな主張をしていました。

政治的なデモというよりも、デモを香港独特の文化に変えていこうとする動きは大変興味深く、新たなパワースポットの様相です。

デモに、くまモンを合成写真で入れるあたり、笑ってしまいます。

中には関羽を祀る臨時の関帝廟まで設け、ペットの犬に「加油（ガンバレ）」と書いたプレートをつけて座らせたり、露店のようなことをしたり、様々です。

香港や中国では道教の伝統的な護符があるのですが、これをデモのバージョンで作ったりしていて、政治的な深刻な問題も、こんな形で転化できる文化パワーの源泉のようなものがあります。

その周囲はいつも通りの繁華街で、もみくちゃになりながら、前を歩くのがやっとの状態。さすが、中国大陸の観光客も多いエリアだけあって北京語（中国語）を話す人が多い。

旺角の貴金属を売買する大手チェーン店「周大福」の人に状況を聞くと、「デモで売上が落ちたけど、中国大陸のお客さんたちの羽振りの良さは相変わらずで、デモが珍しくてめぐっている人が立ち寄ることもあるよ」と言っていました。