福岡市の百道浜（ももちはま）ビーチで遊ぶ人たちに、ちょっとした朗報です。
福岡市の海浜公園百道浜で長電話（占いのご相談受け）をしていたら、愛用の携帯が電池切れになりそうでした。
「この辺で携帯電話の充電ができる場所ありますか？」とダメもとで尋ねてみました。
オオッと。ありました。驚きです。
しかも、無料（充電時間は１回３０分）。
百道浜公園の入り口（百道浜地区西側）にある無料休憩所「ビーチハウス」の中です。
この無料充電器、風力発電によるもの。福岡市環境局が地道なエコ・エネルギーを利用してやっているんだそうです。
この無料充電器。ドコモのムーバやソフトバンクのアイフォンを含む全機種に対応しています。
４ケタの暗証番号を自由に入れると、充電している間は開けることができないので盗難の可能性は限りなくゼロに近い。ドリンクの自動販売機もあり、無料休憩所なので一息、休憩している間に充電が済んでしまいます。暗証番号を入力すると、充電ボックスが開き、解除OK。
２００９年１１月から百道浜西側にある「風レンズ風車」の電力を利用し、ソフトバンクモバイル（東京）とハイコム（熊本市）から提供された充電器３台を設置。風レンズ風車の風速や電力量を表示するモニターもありました。
この風レンズ風車は羽根の周りにツバを持つ特殊構造で、コンパクトながら弱い風でも高出力の発電が可能。しかも、低騒音。
九州大学応用力学研究所の大屋裕二教授を中心に開発された超高効率の小型風力発電システムなのです。ローター（はね）が風レンズに覆われているので、回っていても安全。
通常のローターだけの風力発電の２～５倍の発電量が得られるので、エネルギー自給率が低い日本の新しい発電システムとして期待されています。
百道浜ビーチ西側にある風力発電の「風レンズ風車」を見てみると、確かに騒音はあまりしていません。３基設置されていますが、騒音として気になるような音ではありませんね。微音とも言いましょうか。
しかも、不快な音ではないです。ジョギングしている人や犬を連れて散歩している人も、回転音も、その風車の存在さえも、気にしていないで往来しています。
小型風車「風レンズ風車」は福岡市東区の「みなと100年公園」にも一基置かれているそうです。
これらの風力発電は、携帯の充電だけでなく、施設内の照明の電源の一部として有効活用されています。
福岡市内では、他に太陽光発電や太陽熱温水器、廃棄物発電、バイオマス発電などを行っていて、市内の小学校９７校、市民プールや消防署、水処理センターなどで利用されています。
こんな地道なエコ活動が地球温暖化防止の新エネルギーとして有効活用されているのですね。
百道浜ビーチは、福岡市民の憩いの人工ビーチ。福岡市総合図書館や福岡市博物館、福岡ヤフードームからも近いですし、マリゾンもあります。
砂浜ではビーチバレーやビーチサッカー、ジェットスキーをやっていますし、夜は海面に映る都会の夜景を楽しむことができる人気デートスポットでもあります。
こんな場所に無料充電器がエコ対策の中でやっているとは、驚きであり、感動でした。
【百道浜西側の無料休憩所ビーチハウスの利用時間】
9：30～18：00 ただし 7月～8月 9：30～20：00 1月～2月 9：30～17：00
【無料充電器の利用時間と対応携帯機種】
充電器は国内製の全ての機種に対応。３０分で充電可能。誰でも無料で利用できます。利用時間は午前８時～午後６時まで（１～２月は午後５時まで、７～８月は午後８時まで）。