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今回は中国占術と直結する中国古代医学についてご紹介します。
東洋医学の神髄、中国古代医学の核心は2000年前、戦国時代から秦・漢の時代にかけて編纂された医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」にあると言われます。四柱推命など陰陽五行を通じて健康運を鑑定することがありますが、かなり乱雑に過ぎると思います。少なくとも健康運を鑑定する上でも、東洋医学を知るには、まず、「黄帝内経」を知る必要があります。
「黄帝内経」は「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」、「傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)」とともに中国医学における三大古典の一つです。
「素問(そもん)」と「霊枢(れいすう)」を合わせて「黄帝内経」と呼びます。古代中国医学の理論と実際が総合的かつ体系的に説明され、鍼(はり)、灸(きゅう)、漢方といった東洋医学の原典です。作者は不詳。
「素問」と「霊枢」に一貫して流れる理論基盤は、陰陽五行説。内容は黄帝と岐伯(きはく)・雷公(らいこう)らとの問答形式になっており、生理・病理・診断法・治療法を詳細に説明したものです。
黄帝が岐伯ら6人の名医に基本的な病気に対する疑問を問うたところから「素問」と名づけられ、いわば、基礎理論。「霊枢」は古くは「九巻」や「鍼経」と呼ばれ、診断、治療、針灸術などの臨床医学を実践的に説明した応用編です。
重要な医学書でありながら、中国でも日本でも正確に理解して読んだ人はほとんどいないとされます。旧来、この本は日本では非科学的で迷信と蔑まれ、排斥されてきた部分があります。実際は、内容が先進的過ぎて理解できなかったのが実情です。
内容は古代漢語と現代西洋医学の知識がなければ理解不可能。江戸時代の国学者、本居宣長でさえ「わからない」と学友あての手紙に綴っているほどです。
素問は陰陽、五行、三才などの中国哲学の核心部分と共に医学の全部門にわたって詳細に説明。とくに正確な解剖学と生理学を備え、医療技術でも現代の世界に通じる有効性があります。霊枢は鍼灸の実技や解剖、疾病などが書かれており、素問と合わせて読めば、中国古代医学の全貌が分かります。
では、実際に黄帝内経の内容の一部を紹介してみましょう。
以下は、黄帝内経の素問にある「上古天真論 第一」の一部です。
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黄帝が天師(岐伯)に「上古の人は百歳になっても動作が衰えなかったと聞いています。ところが今の人は、五十そこそこで衰えてしまっています。これは時世が異なるからなのでしょうか。はたまた人の心のゆるみによるものなのでしょうか」と問われて申された。
岐伯は「上古の人で天地人の理を心得ている者は、陰陽の法則に法り、自然の秩序に沿った生活をしていました。そして、飲食の節度も守り、落ち着いた生活をし、むやみに心身を労したり精力を消耗したりするようなことはいたしませんでした。だから身も心、均整がとれたまま老いを重ね、百歳を越えて天寿をまっとうしたものです。ところが、今の人はそうではありません。お酒(神前に供えたり、薬として用いたりしていた)を当たり前のように飲み、性欲を求めております。酔っては自制なく節度なく、情欲のままに男女の仲を結び、精根を尽き果たしています。この度重なる消耗により、精気を散らし、その調和を崩し、精力を使い果たしてしまうことばかりでこれを保つことを知りません。そのうえ精神面でも、心の欲するまま性欲の快楽にふけって、本来の生きる楽しみなど忘れてしまっています。つまり、日常生活が堕落してしまったため、養生のために気をつけるなどというようなことがないのです。ですから、五十そこそこで衰えてしまうということになります」とお答え申し上げられた。
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私がよく使っている中国の占術である四柱推命の中に「調候用神(ちょうこうようじん」法というものがあります。「窮通寳鑑(きゅうつうほうかん)」に掲載されている徐樂吾氏が作った「調候用神表」を解説しただけのもので、日本の四柱推命の流派によっては、独自開発したもののように言う人がいますが、そうではありません。
調候用神は生まれた季節によってどんな五行が必要かを中心に解説した内容で、これも黄帝内経の中にある内容を応用したものと言えるでしょう。
以下、黄帝内経に出てくるその内容の一部(「四気調神大論篇 第二」)を紹介します。
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夜は暗くなればすぐ寝、朝は暗いうちに起きて、広く庭を散歩するのがよい。
髪は結ばず、身体はゆったりとしたものを着るのがよい。
春は万物が生じる時期であり、志もまた芽生え、伸びる時期である。これらを押さえ込んでしまうような束縛をしてはいけない。
生育するものを養い、決してこれを減少させるようなことをしてはいけない。
生育のために必要なものを与え、決して奪ってはならない。
労力に対しては必要なものを大いに与え、決して押さえつけてはならない。
これが、春の気を受容し、また、助長する道である。
これを破れば、肝を傷つけ、夏に冷えるという状態を被ることになり、夏に長じるという自然から与えられる力を受け入れるための気が不足してしまうことになる。
夏の三ヵ月を蕃秀という。天地(陽陰)の気は交わり、よって、万物は花咲き実る。
夜は暗くなればすぐ寝、朝は暗いうちに起きて、決して、太陽を嫌うようなことをしてはいけない。
志はのびのびと成長させ、発散しようとする力を抑えつけるようなことをしてはならない。あたかも花々を十分に咲かせるようにするかのようにせよ。
体内の気は、外に泄するようにしなくてはならない。あたかも恋人が外にいるので、それに惹かれて出て行くかのようにせよ。
これこそが、夏の気を受容し、夏の長ずるという法を助長する道である。
これを破れば、心を傷つけ、秋に●瘧(ガイギャク;寒熱往来の症、マラリアを指すことが一般的ではある)を為す。秋は万物が収まる時期であり、これに必要な気を夏に補わず不足させれば、秋の収の作用を受けられなくなる。
秋の三ヶ月を容平という。天の気(陽)は急(差し迫り、締まるがごとし)、地の気(陰)は明(さわやか、ものをかすかに浮き出させるがごとし)である。日没後、暗くなってから寝、朝は暗いうちに起きて、未明に鳴く鶏と共に活動を開始しなくてはならない。
志は静かに落ち着かせよ。これは、秋の万物を収める厳しい自然の力を、少しでも緩和させ、受け入れられる状態にするためである。精神をしっかりと引き締め、秋の気を平にせよ。
志をいたずらに外に向けることをしてはならない。肺気を清にせよ。
これこそが、秋の気を受容し、秋の収の法を助長する道である。
これを破れは、肺を傷つけ、冬に消化不良となり、下痢を起こすようになる。冬は万物が蔵される時期であり、これに必要な気を不足させることになる。
冬の3ヶ月を閉蔵という。水は凍り、地はひび割れる。陽気に煩わされるようなことがない。夜は、暗くなってから寝、朝は遅く起き、日が出るまで動いてはいけない。
志は静かに伏せ、消極的で、心に思うところがあるといえども、これを内に蔵し、欲するものは全て得られたかのごとく、これ以上欲しいものがないような心持でいるのがよい。
身体は寒を避け、保温につとめ、汗を流して気を洩らし続けるようなことをしてはならない。
これこそが、冬の気を受容し、冬の蔵の法を助長する道である。
これを破れば、腎を傷つけ、春に痿厥(いけつ;麻痺ような状態と気血が逆行するような状態)となる。春の発生に必要な気を不足させることになる。
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読んで見ていかがですか。
陰陽五行と季節感を駆使し、身体の健康保持に必要な内容が書かれていて感心させられます。まさにこのような内容が中国の占術にも応用され、今もなお使われ続けているのです。
東洋医学に関心のある方は、ぜひ、一読をお薦めします。
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