カミノタサハラ | 一歩深く競馬を考えてみるブログ

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 クラシック有力馬展望、第5弾はカミノタサハラ。
弥生賞ではエピファネイア・コディーノの2頭を下して一気にクラシック有力候補に名乗りを上げました。意外にもこの3歳世代のディープインパクト産駒では初の重賞勝ちで、馬名のカミノタサハラというのはカルフォルニア州にある通りの名前だとか。

カミノタサハラ(ディープインパクト×フレンチデピュティ)

①ダート要素の強い牝系
父は改めて説明する必要もないディープインパクト。
母父フレンチデピュティはクロフネ・フレンドシップ・ノボジャックといったダートGI馬や、エイシンデピュティ・アドマイヤジュピタ・レジネッタ等の芝GI馬も輩出し、オールマイティーなタイプといえる。
母クロウキャニオンはダート1400の未勝利戦を圧勝し、兵庫ジュニアグランプリでは1番人気に推された(3着)。その後もダート路線で善戦はするが勝ちきれず、結局未勝利戦の1勝のみに終わった。
繁殖牝馬としても同じディープインパクト産駒でレパードSを制しJDDでも2着に入ったボレアスや、中距離路線で活躍するマウントシャスタを出している。
キングカメハメハとの間に生まれたキラウエアもダートで全4勝を挙げており、母クロウキャニオンのダート要素が受け継がれていると言える。

②祖母クロカミ
Caerleon産駒の祖母クロカミは京成杯オータムハンデ、府中牝馬Sを制した活躍馬で、マイル路線で牡馬じ混じって好走を続けた。勝ち鞍は1400~1800で、マイラーだった。
クロカミの母父はダマスカス系で、スタミナ要素は薄く、ここからもダート要素が感じられる。

○ 結論 ○

全兄ボレアス、マウントシャスタと基本的には同じようなタイプで、馬力に長けたタイプだろう。
弥生賞ではこの馬力要素が発揮されての勝利で、逆にスタミナ・瞬発力では少々分が悪い。
全体的な血統を見ても、母母父にCaerleonが入っているものの、その奥はダマスカスとスタミナ不足は否めない。
適距離はマイル~2000で、馬力が必要な条件であれば好走しそう。

・皐月賞 判定C

ダート要素が強い牝系ということで、この舞台ではかなり苦しい。
雨の影響等で馬力要素が強い馬場状態にでもなれば、チャンスがありそうだが。

・ダービー 判定B

いくら近年のダービーの傾向があるとはいえ、この牝系では苦しいだろう。

・菊花賞 判定C

全兄マウントシャスタが惨敗しているように、圧倒的なスタミナ不足。
マイル路線に進むのがベター。


ということで、カミノタサハラについては以上です。
上述したように、意外にもこの3歳世代のディープインパクト産駒ではカミノタサハラの弥生賞が重賞初勝利だった。
過去10年の弥生賞勝ち馬の内、6頭がGI馬となっているように、今後の活躍が約束されたようなものだ。近年では当馬の様にクラシック路線に向かう馬でも牝系のスタミナ要素が薄い馬が多くなってきている印象がある。
個人的にはバリバリの欧州血統が好みなので、このような血統がクラシックを席捲するシーンは想像もしたくない。しかしながら徐々に日本競馬全体がアメリカ血統が主流になってきており、いずれはこのような血統がクラシックや古馬GIを席捲する時代はそう遠くない気もする。