最近撮った天体写真:2024年春 | カメキチの星と野鳥写真の部屋

カメキチの星と野鳥写真の部屋

Star and Birdwatching by Kamekichi
かつて天文少年だったカメキチが、長い冬眠を経て、定年退職を機に星と野鳥写真の撮影を再開した記録です

カメキチです。

ご無沙汰しています。

いろいろと忙しくて、ブログの更新がすっかり遅くなってしまいました。

日課の朝散歩で撮りだめているカワセミの写真をアップしようと思っていたのですが枚数が多すぎて整理がつかず、予定を変更して今回は最近撮った天体写真を先にご紹介します。

最初は、5月29日に撮影した紫金山・アトラス彗星(C2023A3)です。

2024年5月29日 20:55~21:25 Pentax K-70 + SV503 (80mm F7 直焦点)

AZ-GTi(経緯台モード)にて追尾

ISO 3200 10″ x 180コマの画像を StellaImage のメトカーフ法にてコンポジット

 

まだ火星軌道の外側で地球からはずいぶんと離れていますし、予報光度も11等級程度ということで、LEDの街頭で照らされた我が家のベランダからはたして写るかどうか心配でしたが、どうしてどうして結構明るいですし、尾もはっきりしてすっと伸びているので驚きました。

下は彗星部分の拡大ですが、これは彗星が接近する秋には大いに期待できそうですね。

 

春の星雲・星団もなかなか役者がそろって楽しいですね。カメキチも定番ともいえるものを、今年もいくつか撮りました。

ただ、カメキチは足を痛めてリハビリ中で、夜に一人で外を出歩くのを奥さんに禁止されているので、今年は南向きのベランダから見える南天のものに限ります(T_T)。

 

おとめ座のM104、通称「ソンブレロ」は、帽子のような形が面白くて結構好きです。

 

球状星団は、天体写真を再開してから好きになりました。

写真はへび座のM5です。

 

天文ファンのみなさんはご存じでしょうが、実はM5のような球状星団は、望遠鏡で見てもよほど口径の大きい大望遠鏡で見ない限り、ぼんやりとした雲のようにしか見えず、あまり面白い対象ではありません。

写真でも昔はピントのぼけた恒星のようにしか写らなかったのですが、前回お話ししたような天体写真技法、とりわけガイド技術の進化で、昔ならガイドしようという気にもならなかった500㎜を超えるレンズを使って、それなりに球状星団の写真が撮れるようになりました。

 

最後はかみのけ座の黒眼銀河M64です。

 

目玉の構造がわかりやすいように、トリミングで拡大してありますが、夜空から睨まれているようで、いつ見ても不思議な星雲です。思わず目薬をさしてあげたくなります。

遠征してもっと空の暗いところで撮影すれば、眼の周りの構造もきれいに撮れたかもしれませんが、それは来年のお楽しみということで。

尚、彗星を除いて今回の星雲・星団写真は、すべて口径10センチF5アクロマート鏡筒(Kenko SE102)の直焦点で撮影しました(カメラはいつものPentax K-70)。

以前、機材紹介でこの鏡筒は青ハロが気になるので、ED屈折を買ったと申し上げましたが、見方によっては青い星がきれいなので、最近、アクロマートレンズを再評価するようになった次第です。この方が口径も大きくF値も明るいから、結構使い勝手のいい鏡筒なのかもしれません。

次回こそはカワセミをご紹介します。野鳥ファンの皆様、しばらくお待ちください。

 

カメキチ