ＷＢＣ世界Ｓフライ級タイトルマッチ。チャンピオン佐藤洋太（協栄）選手が、指名挑戦者同級１位シルベスター・ロペス（比）を迎える初防衛戦は、いよいよ８日（横浜文化体育館）に迫った。今日は王者の公開練習。明日はロペスが練習を公開する。
今日までチャンピオンはスパーリング中心に調整してきた。持ち前のスピードを活かしたアウトボクシングにぶれはない。挑戦者との違いはスピード。足、ハンドスピードの速さは益々磨きがかかっている。
王座を獲得したスリヤン・ソールンビサイ（タイ）戦と同じく、試合立ち上がりから高速ジャブを基幹とし、ロングレンジでパンチを当てポイントを奪いたい。
前半ＫＯの多いロペスの強打に気をつけながら、４回まで試合をリード。中盤から出てくるロペスをうまく捌いて、逃げ切りというのが普通に考えられる予想となる。
さて、ロペス。２４歳のＷＢＣシルバー王者は、１９勝（１５ＫＯ）３敗１。二つの黒星と一つの引き分けは４、６回戦時代のもの。最近の敗戦は２０１０年１０月、メキシコ遠征でファン・ホセ・モンテス（メキシコ）と、当時の王者トマス・ロハス（メキシコ）への挑戦権を争い、５回負傷判定負けを喫したもの。
第１ラウンド、ロペスはモンテスの右オーバーハンド巻き込みパンチで効かされダウン。体を右に倒すロペスにモンテスは右の大きな巻き込みパンチを振るう。しかし、ロペスは落ち着いて得意の左フックを合わせ挽回。このパンチは見るからに重そうだ。
右顔面が腫れたモンテスはまぶたをカット。第５ラウンド終了後に続行不能とされた試合は、負傷していないロペスから１ポイントを引いた負傷判定となり、ジャッジ３者がそろって４８ー４５でモンテスを支持。
ロペスは不運ともいえる、中途半端な負傷判定で敗れた。
ロペス。
その後は５連続ＫＯ勝ち（３度の初回ＫＯ含）で、昨年９月には、メキシコでオスカル・イバーラ（メキシコ）のＷＢＣシルバー王座にチャレンジ。８回ＴＫＯ勝ちで、ベルトと指名挑戦権を獲得している。しかし、７回までのポイントは、６７－６６×２、６６－６７と拮抗していた。
ロペスはパンチはあるがいわゆる自分から仕掛ける速攻型ではない。だが、左はジャブも多く、フック、アッパーを交え多彩で強い上に、三つ、四つと打ってくる。特にガードを割ってくる左アッパーは怖く、要注意だ。
ロペスの動き、目が慣れない立ち上がりは、スリヤン戦のようなシーンもあるかもしれない。しかし、打ち気にはやると、相打ちでも倒す威力を持つロペスのパンチも当たってくる。
とにかくパンチのある相手は気が抜けない。それだけに体も心もスタミナを使うボクシングになるが、スリヤン戦で１２ラウンド戦った経験を活かしてほしい。
佐藤綱太選手。
世界初挑戦のロペスはすでに極秘来日し、都内某ジムで調整を進めている。そのベールを脱ぐのは明日協栄ジムで行われる公開スパー。その相手は、現在６連勝中のバンタム級新人王候補佐藤綱太（協栄）選手。
チャンピオンと同体型、ボクシングも似ている鋼太選手のガチンコ挑戦で、「ロペスの状態を確かめたい」（新井トレーナー）。果たして、どんな前哨戦になるのか楽しみです。
８日、午後２時３０分から放映するＴＢＳ のゲスト解説には、世界ミニマム級王座統一戦で敗れたとはいえ男を上げた前王者八重樫 東 （大橋）選手が決まった。佐藤選手と同郷の先輩は、「洋太が普通に勝ちますよ」とエールを送る。
「みちのく魂を見せますよ！」
前王者スリヤンも２日、マイケル・ロドリゲス（比）との６回戦で判定勝利をあげ再起。追われるのは王者の宿命。チャンピオンらしいボクシングで、強敵ロペスを撃退してほしいと願います。勝ったら牛もあるでよ！
初防衛に成功したら、いわて門崎丑（かんざきうし）牧場 から約６００キロのいわて牛１頭が贈呈される。
洋太選手からのおすそ分け、あれは美味しかった。(^O^)/
「岩手に勇気を届けてほしい」
きっと、やってくれると思います。皆様、ご声援よろしくお願い致します。
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