視聴率63.7% ファイティング原田 バンタム級最強 | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

1965年5月18日。ファイティング原田(笹崎)選手は、”黄金のバンタム”エデル・ジョフレ(ブラジル)の不敗神話を打ち砕き、世界バンタム級王座を獲得。米国最大のスポーツ専門誌『スポーツ・イラストレイテッド』誌は、”狂った風車”と原田選手のボクシングを評した。

世界バンタム級王座の歴史 ( 4 )


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試合開始からラストラウンド終了まで、尋常でないスピードで休みなく連打を繰り出し続けるスタイルは、まさにリングネームの”ファイティング”そのもの。パウンド・フォー・パウンドNO.1といわれたジョフレを破った新王者の人気は空前絶後。試合のTV視聴率は、54.9%9(関東地区)。

ジョフレ戦の2ヵ月後にはリング再登場する原田選手。ノンタイトル12回戦の相手は、世界バンタム級8位にランクされる斉藤勝男(暁・現全日本パブリック)選手。「当時の日本人同士のカードとしては、考えられる最高の組み合わせ」とある。

2ヶ月前、ロープ際の魔術師ジョー・メデル(メキシコ)に判定負けしたとはいえ大善戦し、逆に男を上げた斉藤選手は、キャンプを張りみっちり仕上げてきた。会場は日本武道館。”黄金のバンタム”を破った男には似合いの最高の舞台が整えられた。

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この試合、やる気みなぎる斉藤選手が好調なスタート。白井義男氏がほれ込んだテクニックを随所に発揮し、原

田選手のラッシュ戦法に対抗する。バンタム級王座獲得第1戦は、原田選手の大苦戦となった。

「ひょっとして原田が負けるんじゃないか」

場内にはそんなムードも漂う。11回を終えた時点でのスコアは、52-52×2、52-51(原田)と大接戦。最終ラウンドを押さえた方が勝つという展開。12ラウンドは開始早々の激しいバッティングから始まる。


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斉藤選手のワン・ツーで王者がよろめく。このままでは危ない。残り時間は1分も切った。固唾を呑んで試合を見守る大観衆。ここで原田選手起死回生の右アッパーーが、僅かな隙を突いて斉藤選手のアゴを襲った。ダウン。

これは効いた。よく立った斉藤選手は試合終了ゴングに逃げこむのが精一杯。最後の最後で王者の意地を見せた原田選手は、判定勝ちのコールにホッと胸をなでおろす。一方の敗者も、敗れて悔いなしの表情でリングを降りていった。

「斉藤君のフットワークに苦しめられた。次は頑張ります」


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王者は謙虚に語る。しかしジョフレ挑戦の時と同様、この試合でも原田選手は試合前ウェイトとの戦いに苦しんでいた。これは以後の防衛戦で、原田選手の大敵となる。

初防衛戦は同級4位アラン・ラドキン(英)=22勝(8KO)1敗=が相手。日本武道館には、原田選手の防衛を信じた1万2千人の大観衆で埋まった。技巧派ラドキンに対し、王者は珍しく「8回KO」を宣言。予告こそ果たせなかったが、初回からダウンを奪い3-0の判定で圧勝。視聴率は60.4%(関東地区)を記録した。

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ラドキンの次はジョフレとの再戦である。前回は「気を抜いた」といわれる”黄金のバンタム”が、今度は仕上げてくる。「今度も勝てるだろうか」。「「いや、原田は勝つさ」。「ジョフレがまともだったら危ないんじゃないか」。

様々な憶測が飛び交う中、ザ・リマッチは1966年5月30日に行われた。日本武道館の観衆は1万3千人と発表された。23歳のチャンピオンに対し、挑戦者は30歳。

試合は序盤から激しい打ち合いを展開。5回に原田選手が右ストレートでジョフレを追い込むと、10回には原田選手がジョフレの右フックで泳がされるという展開。しかし、この試合でも勝負を決めたのは、終盤に入っても衰えない原田選手のラッシュ戦法だった。


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14回にはジャッジ二人が5-3とつける王者の猛攻。15回を終え、前回以上の明白な判定で原田選手はジョフレを破り王座を守った。バンタム級は、”黄金のバンタム”に連勝した原田選手の時代を迎える。

視聴率は脅威の63.7%。この年、紅白歌合戦の視聴率は74%(関東地区)であった。

敗れたジョフレも言い訳もいえないほどの明白な敗戦。失意のジョフレはグローブを壁に吊るす。だが、3年後にカムバックしたジョフレは37歳で世界フェザー級のベルトを獲得する。

「ジョフレの戦績は62勝2敗4分。この2敗は日本のファイティング原田に喫したものである」

ジョフレのフェザー級王座獲得は、原田選手の評価をさらに高める結果となった。  = 続 く =

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