「輪島が青コーナーから登場するのは、46年10月31日以来実に3年3ヶ月ぶり」
「この前の敗戦は誰の頭からもすぐに消えるだろうが、ボクシング界と自分の一生からは消えない」
「このままボクシングをやめることは、一生悔いが残ると思ったからです。こう言ってリングに上がります輪島功一・・・」
世界Sウェルター級王者オスカー・ショットガン・アルバラード(米)に王座を追われたのは前年6月4日。最終回KO負け。救急車で病院に直行、入院するほどのダメージを被った。
力尽きた輪島功一。 ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】
「最終回逃げ回ったら悪くても引き分けになるぞと会長にいわれた。でも、俺は逃げ回るのはいやだった。結果的には敗れることになったが、全力を尽くしたのだから自分としては悔いはない」
最終回を迎えた時点で、レフェリー、ジャッジの2者が輪島選手2ポイントリード。残る一人は1ポイント差で、アルバラードというスコアシート。オフィシャルは、まだ全員日本人の時代。
だが、試合展開は、「昔の俺なら寝ていたなァ」(ガッツ石松選手)というほどに、ショットガンの重いパンチが輪島選手を痛めつけていた。
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「もう十分です。これでいいんです。一刻も早くボクシングをやめて家庭に戻って来てほしいのです」
31歳の元チャンピオンに周囲は引退を勧めた。しかし、試合直後入院先のベッドの上で再起を決めていた輪島選手は、再起戦=世界戦=雪辱戦のリングに上がる。
2歳と、3ヶ月。すでに二人の子供をもうけていた輪島選手は、試合2ヶ月前から家族と別れ一人ホテル住まいを続け、世界王座奪還に賭けていた。
隆谷マネジャー(左)とアルバラード。 ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】
広島県出身。れっきとした日本人であるノリ隆谷氏にマネージメントされるアルバラードは、 龍 反町(野口)選手を破り初防衛に成功。2度目の輪島戦では、自身最高の4万ドル(約1200万円)のファイトマネーを手に入れる。
そして、このリマッチを制するとオプション契約から解き放たれ独り立ち。稼ぎの方もグッと良くなる。試合前、チャンピオンの絶好調が伝えられた。
オスカー・ショットガン・アルバラード。 ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】
半年前は輪島選手絶対有利。だが今はそれが全く違う。圧倒的不利。世界王座奪還は絶望視されていた。
試合前日。親友反町選手がアルバラード挑戦失敗後の再起戦を、日本王者辻本章次(ヨネクラ)選手と戦い。最終12回に2度のダウンを奪い、虎の子のOPBFタイトルを引き分けで防衛していた。
「やめさせなくて良かった。最後はグッと胸に来るものがありました」(野口会長)
「昨日はソリ(反町選手)があんないい試合をやった。俺も、・・・・という気にさせられたね」
昭和46年10月の世界初挑戦の時も、1週間前に行われたルーベン・オリバレス(メキシコ)vs金沢和良(アベ)の激闘を観て、大いに気合が入ったという輪島選手。
「おそらくアルバラードは、前回KO負けしている僕が、”待ち”で来ると思っていたでしょう」
輪島vsアルバラードⅡ。 ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】
試合は輪島選手の先制攻撃に始まる。4回までに試合の流れをつかんだ挑戦者は、それを王者に渡すことなく15回を戦いきった。判定は待つまでもない。
「ワジマ!」
ヤング主審が返り咲き王者の右手を上げる。感動的王座奪回劇。リング内に踊りこんだファン数十人が新王者を胴上げする。同一相手からの世界タイトル奪回は、日本ボクシング史上初の快挙である。
世界王座奪回! ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】
「一番喜んでくれるのは女房だろうなァ」
「みんなは引退しろと言った。で、僕が100%勝つ自信があると言ったら、みんなは、”それならもう一度やってみろ”と言うのか。勝負に絶対はない」
「再起の決意をしたのは、勝つにしろ、負けるにしろ、自分の納得できる試合をしたかったからだ」
中学時代に購入したボクシングマガジンには、鉛筆で横線が引かれている。
「勇気の勝利」
後悔と勇気。新しい未来へのスタミナですね。
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