無敗は無敵じゃない!vs練習は嘘をつかない! | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

昭和40年(1965年)5月18日。世界バンタム級タイトルマッチ。チャンピオンは、王座8連続KO防衛を含む18連続KO勝ちを続ける、”最強のバンタム”エデル・ジョフレ(ブラジル)。戦績は50戦47勝(37KO)3分。

挑戦者は日本期待のファイティング原田(笹崎)選手。世界バンタム級の1位にランクされていた。しかし、相手が悪い。原田選手が倒されたジョー・メデル(メキシコ)の挑戦も軽く一蹴しているジョフレ。

専門家の予想は、「ジョフレが何回で原田をKOするか?」で一致。誰もが疑問を挟む余地がない。チャンピオンと世界1位は、それほど実力差があると見られていた。



”ジョフレは観光旅行をかねての来日”。この新聞報道に怒ったのは、22歳の挑戦者。

「あんなに練習した俺が負けるはずない。ジョフレだって同じ人間だし、同じウェートだ」

試合開始のゴングがなるやいなや、若い挑戦者は無敵のチャンピオンに襲い掛かる。幾度かのピンチはあったが、クリンチでしのいだ挑戦者。そのスタミナは15回まで切れる事なく試合終了。大金星を挙げた。



昭和40年。日本国内で行われた世界戦は、この試合が初めてであり、11月、原田選手の初防衛戦が開催されたのみである。海外挑戦は、小坂照男(帝拳)選手が比国でフラッシュ・エロルデ(比)のSフェザー級王座へ挑んだ一戦のみ。世界タイトルの重みが違った時代だ。

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時を経た平成14年(2002年)5月18日。佐藤 修 (協栄)選手は2度目の世界挑戦を迎えた。挑む王者は無敗のWBA世界Sバンタム級王者ヨーダムロン・シンワンチャー(タイ)。

3ヶ月前、28戦のレコードに全て白星が並ぶWBC世界Sバンタム級王者ウィリー・ホーリン(米)への挑戦は、3回たて続きに2度のダウンを奪われ、誰もが万事休すと感じたが・・・。いや、挑戦者自身も勝負をあきらめかけていた。



「修、目が死んでたよ」(~~)

心は折れかけていた。

「大丈夫。まだ取り返せるから心配するな!」

この一言で開き直った挑戦者は、以降王者を窮地に追い込む戦いを見せる。これは普段の豊富な練習量、幾度と繰り返されてきた地獄のハワイキャンプに裏打ちされたスタミナと精神力の賜物だ。原田選手ではないが、「あれだけやって負けるはずがない」ほどの練習はして来たと自信を持って言える。



しかし、結果は無情の引き分け。「自分は厚かましいかもしれないけど、勝ったと思います」

僅か3ヶ月のインターバルでの世界最挑戦。日本のリングにもお馴染みのヨーベル・オルテガ(ベネズエラ)を破って世界王座に就いていたヨーダムロンは、28戦27勝(12KO)1分。

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高校時代からボクシングに手を染めているとはいえ、「名護とか西岡にブッとばされてた」程度。(~~)派手な戦歴等何もなかった佐藤選手。

「不器用だよ、修ちゃんは。アイツにもの教えるのは大変だよ。なァ~、ハルク」(~~)



しかし、真面目に毎日コツコツと、同じ事の繰り返しに腐る事無く励んで来た。今は、勝負の時である。そしてその武器は、”ボディブロー”。

「佐藤は、ボディブローだけでここまで来た選手だから」

試合前にこう公言してはばからなかった大竹マネジャー。強烈な左ボディブローを覚えた事で、佐藤選手はランキングを駆け上がって来た。

そして試合を決めたのは、大竹マネジャーの予言通り左ボディブロー。上から下への左フック・ダブル。だが、マガジン誌には、それはわかるが、「その手立てはあるのだろうか」と揶揄されていた。

「ふざけるな!」



世界王者ヨーダムロンは、大の字に崩れ落ちピクリとも動かない。絶叫する新チャンピオン。遠くで見つめる大竹マネジャー。全く普通の子が世界の頂点を極めたのだ。普段無口なハルクだが、この日は冗舌だった。



「僕が協栄で9人目の世界チャンピオンになりました・・・・」

3年前に逝去されていた先代会長への叫び。

「カポネ(先代会長)も、ビックリしてると思うよ。修が世界チャンピオンになったんだから」(~~)

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なんてことない普通の好青年が世界王座に就いた原動力は、地味な練習から培わされたもの。練習第一、チャンピオンになりたい気持ちを継続した毎日の積み重ねが、大一番に挑む挑戦者に「自分を信じて戦う」という強い気持をもたらした。



「面白くないと思うよ。練習以外、何やってるかわからないけどね」

私生活には一切タッチしない主義の大竹マネジャー。だからこそ選手の自主性がものをいう。やれば結果は付いてくる。「うそをつくなよ」でありますが。(~~)

「引退してからでもやれる事は今は我慢。自分で決めた事ですから」

「世界チャンピオンだった時、僕は幸せだったんです」(~~)

”世界一へ一心”。普通の子チームの後輩、坂田健史(協栄)選手も、心一途な毎日を送っています。自分を信じて頑張ろう。★坂田健史再起第1戦・6月14日(日)後楽園ホール"チケット"・サイン入り・ミニグローブプレゼント中!

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