辻本章次VS亀田昭雄・日本ウェルター級新旧交代! | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

デビュー以来14連続KOの牛若丸あきべぇ(協栄)選手の同行が注目されるウェルター級戦戦。

11連続KO中の大曲輝斉(ヨネクラ)選手は、眼筋マヒの為治療休養中で、復帰のメドは立っていない。大曲選手王座返上で空位になった王座には、湯場忠志(都城レオS)選手が1年7ヶ月ぶりに復帰。日本タイトル3階級制覇を成し遂げた。

湯場選手30才、36戦のキャリアでプロ生活11年が過ぎた。木村登勇(横浜光)選手に勝ち、リック吉村(石川)選手への挑戦で引き分けたのは99年の事になる。

佐々木基樹(協栄)選手にだけは借りを返したいらしい。(~~)

ウェルター級新旧交代。昭和53年(1978年)4月28日、後楽園ホールで痛烈なトップ交代劇があった。

日本ウェルター級チャンピオン辻本章次(ヨネクラ)VS挑戦者1位亀田昭雄(ミカド)

辻本選手は100戦を越すアマキャリアを持ち、近畿大学から1970年プロ入りしたベテランサウスポー。29才、27勝(13KO)3敗2分。日本王座獲得は1972年10月、5年半王座を守り12度の防衛に成功している。

1976年10月のWBA世界ウェルター級王者ホセ・ピピノ・クエバス(メキシコ)挑戦は6回KOで敗れたが、アウトボクシングに徹していればと悔やまれる内容。パンチが当たるばかりに、打ち気に流行ってしまったのが敗因。

これはクエバスの初防衛戦で、辻本選手にもチャンスありと見られていた。日本王座に付いてから実に4年目の世界初挑戦だった。

プロ入り以来、日本選手には負けた事のない辻本選手は、2度目の世界挑戦を見据えていた。

挑戦者亀田選手。アマでは全日本王者、中央大学中退後プロ入り。ハワイのイトウ先生の下で修行し、1977年3月ハワイ・HICでプロデビュー戦を飾る。帰国後も倒しまくり、無敗の6連続KO中。しかし、危険な相手との対戦はない。

最初協栄ジム入りした亀田選手だったが、杉谷 実 選手とのトレードでミカドジム所属に。この当時、ミカドジムは協栄ジムに間借りしていた。

杉谷選手、17才でのデビュー戦は左フック一発20秒KO勝ち。以来7連続KOの勢いを駆って78年1月、世界2位ブルース・カリー(後の世界王者)に挑んだが、3回TKO負け。後に日本Sライト級王者となった。

カリーには亀田選手を挑ませるか、杉谷選手をぶつけるかで先代会長も考えたらしいが、最終的にファイタータイプの杉谷選手を選んだ。

杉谷選手の世界進出失敗後、先代会長が亀田選手に与えたのが辻本選手への挑戦。予想は6-4で辻本選手有利。

吹田選手(左)と湯河原キャンプの辻本選手。

”ハンサムボーイ”同士の対戦。辻本選手は2度のキャンプトレーニング、亀田選手も具志堅選手と同行のキャンプで鍛えた。私もサウスポーに構えさせられスパー(マス)やらされたりしました。(~~)

「今度は勝てないなァ」

試合を数日後に控え、ふと弱気な言葉を漏らした亀田選手。

試合は上原康恒VS吹田 龍 の日本Sフェザー級タイトルマッチとのダブル・タイトルで行なわれた。観衆2000人。 

試合は開始早々から亀田選手の若さが国内無敵のチャンピオンを圧倒した。

2回早くもダウンを奪った亀田選手。これは、左ストレートのテンプル打ち。

亀田選手のスピードが辻本選手を圧倒する形で迎えた5回、一気に2度のダウンを奪い試合終了。3分2秒、辻本時代は終わった。

”スター誕生”。”老雄を下す”。

強敵相手の大一番で、最高のボクシングを見せた亀田選手。以後、あんなボクシング見せた事ないような気がします。

亀田選手は試合前、「テンプルが弱点と聞いている」と興味深い発言。

そして試合後の辻本選手のコメント。

「意識はあったが、足が勝手に倒れてしまって・・・」

テンプル。人間の弱点の一つです。打たれると、意識はあっても足に来る。スピードも落ちますね。

杉谷選手のカリー挑戦では、ミスマッチと叩かれ散々だった先代会長も、この日はご満悦。

「僕は負けるケンカはしませんよ」

敗れた辻本選手は潔く引退宣言。

「練習を十分やって負けたので、サッパリした気分・・・」

「これで引退します」

リング上、喜びを爆発させた亀田選手。

「今度は世界チャンピオンのベルトをしめたい」

プロ転向1年で日本王者になった亀田選手だが、世界挑戦のチャンスがやって来たのはそれから4年後。何度も挑戦が決まりかけながら、時間だけが経過した。

82年7月米国での世界挑戦。挑んだ王者はアーロン・プライアー(米)。初回ダウンを奪うもプライアーは強く6回TKO負け。スピード負けだった。

チャンスを待ちながらの日本王座防衛戦では、燃えなくなってしまっていた亀田選手。天才肌でした。勢いがあるうちに世界戦、見たかったですね。

この夜は、後のOPBF王者・WBC2位・吹田選手をKOに切って落とした、上原選手に祝勝会へ連れて行ってもらった事を覚えています。お世話になりました(~~)

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