世界にはこんなに素晴らしい逸材がいるんだなあ
2020年、全世界を襲った新型コロナウイルスの封じ込めに成功した台湾。
その中心的な役割を担い、世界のメディアがいま、最も注目するテクノロジー界の異才が、台湾デジタル担当政務委員(閣僚)のオードリー・タン氏。
官民の連携によって生まれたマスクマップによるマスクの実名販売で一躍有名になりましたが、それだけではありません。
オードリー氏初の自著となる本書『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』を読むと、彼のユニークな経歴と思想や人柄、そしてデジタルを活用した調整能力の高さがよくわかります。
本書はオードリー氏が台湾で政務委員の仕事をこなす傍ら、台湾と日本をオンラインで結んで、およそ3カ月間にわたる延べ20時間以上のディスカッションしながら作ったという、まさにデジタル技術が生み出した一冊です。
私も何度も訪れたことがある台湾に、これだけの才能と行動力ある逸材が政府の閣僚にいたとは驚きです。
おそらく今回の新型コロナウイルスのパンデミックがなければ、彼の存在に気づくことはなかったでしょう。
本書の帯にある、オードリー・タン氏が伝えたいメッセージを紹介すると・・・
☑人間がAIに使われるという心配は杞憂にすぎない
☑AIと人間の関係は、ドラえもんとのび太のようなもの
☑デジタルが高齢者に使いにくいものであれば、改良すればいい
☑デジタル技術は「誰でも使える」ことが重要
☑デジタルは多くの人々が一緒に社会や政治のことを考えるツール
☑インクルージョンや寛容の精神は、イノベーションの基礎となる
☑様々な学習ツールを利用して学ぶ生涯学習が重要になる
☑テクノロジーで解決できない問題に対処するために美意識を養う
「人生100年時代」といわれるなか、これからの時代は生涯にわたる「学習能力」が重要になるのは間違いありません。
さまざまな分野についてデジタルを活用して学ぶことに楽しみを見出すことができれば、人生の幅はもっと広がり、質も高まるでしょう。
本書は、デジタル活用に取り組んでいる人はもちろん、デジタルは苦手という人にこそ、是非お勧めしたい一冊です。
それでは次号をお楽しみに!

