ウィズコロナ時代にどうやってフィットネス入会見込み客を増やすか
「入会者が本当にとれず厳しい状況が続いて困っています・・・」
これは先日、オンライン相談会に参加されたフィットネスクラブの経営者の方から、開口一番発せられた言葉です(コロナ騒動以降、耳にタコができるほどよく聞く話です)。
この方に限らず、コロナ禍で会員数や売上高が3割前後減った「まま」というフィットネス企業は(決して)少なくありません。
そもそも、広告を出しても以前のような見学・体験者数がまったくと言っていいほど得られていないようです。
一方で、先週訪問したクライアント先のフィットネス施設では、11月に実施した体験会に総会員の8%(例:会員数2,000名なら160名)もの方にお申し込み頂いたとのこと。
両社の違いは何だと思いますか?
今日は、「ウィズコロナ時代にどうやってフィットネス入会見込み客を増やすか」についてお伝えします。
この内容を知り、実行・改善を繰り返すことで、見学・体験者数が大きく変わるでしょう。
売上回復は道半ば(業界全体で前年同月比7割程度)
コロナ禍が襲ったフィットネス業界。
経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」をもとに私が作成したデータ(以下図)によると、フィットネス業界では、1・2月までは売上高・会員数ともに前年を上回っていましたが、3月以降は急激に悪化。
コロナ禍の拡大で4月から5月にかけて多くのフィットネスクラブが休業に追い込まれ、4月の売上高は前年同期比70%減、5月は約95%減まで落ち込みました。
9月段階でも売上高は70%程度(休会者を含む会員数は77%程度)までしか回復しておらず、これから先も業界全体としてしばらくは同様の状況が続くと私は見ています。
とはいえ、個別企業や個店単位で見ると、前年同規模(あるいは増加)まで回復しているところもあるわけで、すべてが悪いわけではありません。
つまり、企業間・個店間格差が生じているということです。
そんなわけで、政府やマスコミ等の影響で業界全体が風評被害を受けたため・・・
などとはもはや言っていられません。いかに早く自社の経営を立て直すことができるかどうかが問われています。
重要経営課題の1つは「新規会員の獲得」
各社とも経費削減についてはすでに十分行われていることでしょう。
そこで課題は、いかに売上高を増やし、利益を出すか(キャッシュを生み出すか)。
フィットネスの売上高を増やすには、①会員数を増やす、②客単価を上げる、③会員外売上高を増やす、などがあります。
今挙げた中でフィットネス関係者の関心が最も高いのは「会員数を増やす」こと。なかでも、1人でも多くの「新規会員を獲得したい」とお考えの方が多くいます。
あらゆるビジネスにとって新規顧客を獲得することが重要であるのと同様、フィットネス経営にとっても新規会員を獲得することは、重要課題の1つです。
コロナ「前」から苦戦していた新規会員獲得
日本のフィットネス市場(売上規模)は2012年から2019年(正確には2020年2月)まで右肩上がりの成長が続いていました。
理由の1つに、フィットネス市場の安定成長に目を付けた異業種からの「新規参入者の増加」が挙げられます。
業界全体の成長が続く一方で、主にFC(フランチャイズ)に加盟する新規参入者による店舗急増により、既存企業の多くは競争に巻き込まれ、とりわけ新規会員の獲得が課題になっていました。
つまり、新規会員の獲得課題は、コロナ禍で顕在化したのではなく、コロナ「前」からすでに顕在化していたということです。
それがコロナ禍で一段と深刻化し、かつ、店舗の感染予防対策強化や顧客の心理の変化などにより複雑化しているのです。
したがって、「コロナ騒動が早く落ち着いてコロナ前に戻ってくれればいいのに・・・」と考えている経営者や幹部の方は、基本認識を改める必要があるでしょう。
ウィズコロナ時代に入会見込み客を増やす「3つの視点」
長期化が想定されるウィズコロナ時代には、感染予防対策を行いつつ、かつ顧客の心理の変化をとらえた新規会員獲得取り組みが不可欠です。
これは大変難しい課題(ゲーム)です。
しかし、解決策はあります。それにはまず、入会見込み客を増やすことです(次の課題は見込み客を会員にすること)。
入会見込み客を増やすには、次の3つの視点が必要になります。
1つ目の視点は、獲得したい人を事前にリサーチ(研究)すること。
あなたもよく煽っているだけ、自社の施設やサービスの自慢だけ、特典を強化しただけのフィットネス企業の広告を見た事があると思います。
ああいう広告と集客につながる広告の最大の違いは、事前の「リサーチ」の違いにあります。
リサーチをせずに作った広告をどれだけ出したところで、今は集客につながりません。
たとえ集客につながったとしても、ひやかし客やすぐに退会につながるような人を獲得することになるでしょう。
コロナ禍では、今までよりも的確にリサーチできるようになって(そのための知識とスキルが必要になる)、その結果、集客につながる自社独自の広告をつくることが何よりも重要になります。
2つ目の視点は、リサーチで得た情報を基に「集客につながる広告」をつくること。
最近のフィットネス企業の広告(サイトやチラシなど)を見ると、①感染予防対策のアピール、②施設やサービス紹介(というよりも自慢)、③特典の更なる強化、④入会後一定期間の在籍なし、などが目立ちます。
これらは決して悪い事ではありません。ただし、それだけでつくった広告では不十分なのです(だから集客につながらない)。
ライバルが増えた上にコロナ禍となった今、広告の反応を高めるには広告作成の知識とスキル、とくに「DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)」と「(セールス)コピーライティング」の2つの知識とスキルが不可欠になります。
もし現時点で、「DRM」や「コピーライティング」という言葉の意味を知らないとしたら、広告を作成する上でかなり不利な状況にあると言っても過言ではありません。
これら2つの知識とスキルを持つ人材や外部パートナーがいない会社は、サイトやチラシなどをひと目見ればすぐにわかります。
言い換えれば、そうした知識とスキルと十分な経験を持つ人材が社内(外)にいて、かつその人の考えや意見を反映した広告をつくり、適切な相手に届けることができれば、見込み客や新規会員の獲得が今よりはるかに楽になるでしょう。
3つ目の視点は、売り物、つまり会員に提供しているハードやソフトが良いことであり、会員満足度の高いフィットネス施設かどうか。
当たり前といえば当たり前なのですが、会員(利用者)の立場からフィットネス施設のハードやソフトを見たり、使ったりすると、改善点は山ほど挙げられるはずです。
フィットネス施設に限らずこの世に完璧なものはありませんから、改善点が山ほど出てくるのは当然といえば当然です。
問題は、施設側が常に改善に取り組んでいるかどうかということです。
毎日同じことを繰り返しているだけのフィットネス施設は、少しずつであったとしても確実に淘汰されていくでしょう。厳しいいい方かもしれませんが、これが現実です。
あなたや私だって会員の立場になれば、今の施設よりもより新しいもの、より良いもの、より満足させてくれる違う施設やサービスがあればそちらの方を選びますよね?
会員がいる現場の最前線の生の声や些細な事実収集から、自分の頭で考える仮説や実験、分析や検証などの試行錯誤を繰り返すことで、会員の声や潜在欲求に応えることは可能です。
現状を肯定するのではなく、常に否定し続け、同業者とではなく会員との競争に負けないよう自社・自店のレベルを上げていくこと。
ウィズコロナ時代に会員を維持し、入会見込み客を増やすには、この視点や取組みが大切です。
今日紹介した3つの視点にまだ取り組んでいない方は、是非、今日から取り組んでみてはいかがでしょうか。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
それでは次号をお楽しみに!


