ニセコクラシックタイムトライアル 40~44歳4位 | 桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。

6月17日、ニセコクラシックのタイムトライアルに参加した。

18分56秒61で40~44歳のクラスで4位だった。

ログはこちら。

KOMを獲得とあるが自分がログをアップロードした時点でのもので、今は他の方だ。

 

速度は風向きなどによって大きく変わるが、出力299Wというのは自分としては相当低い。

来年以降に向けて改善していきたいところだ。

以下、参加への経緯やコースのこと、当日の走行内容などまとめてみる。

 

写真を撮影頂いた皆様、有難う御座います。

自分はソロ活動が多く写真があまり無いので、本当に嬉しいです。

 

【参加への経緯】

自分はもともと長距離をハイペースで走る事が好きで、よく小樽から函館まで巡航ペースで走っている。

ただ、好みに任せてそれをするだけだとロングの力しか付かないし、他の人と競わないので「マイペース」で済んでしまう。

100人自転車乗りがいれば100通りの楽しみ方があるが、自分の場合、走力を追求するというのが楽しみの中で重要な位置を占めている。

そんな中で、同じ様なロングライドを繰り返して加齢と共に徐々に走力が下がり、縮小再生産を続けるのは勿体ないと思った。それに加えて、自分が目指したいのは「ロングだと強い」という様なものではなく、短距離や一般的な競技の距離でも比類なく速いライダーだ。

そういう自分の方向を考えると、競技としてのTTにチャレンジしないわけには行かない。

以上のような感じで去年CerveloのP5 Discを購入してニセコクラシックにエントリーしたのだが、手の指の骨折でDNSとなってしまった。

それで今年改めて参加した。

 

【コース】

コースは倶知安町北部13.7km程のコースで、全体のトップタイムが18分台前半というボリューム感だ。

北海道内でTTコースとして有名な高岡周回と比較すると、このコースの特徴が際立つ。

 

高岡周回は交差点を直角に曲がる場面が少なく、登りは1km程、数分かかるものが2カ所。それ以外は平坦かアップダウンで構成される。コース内容的にダッシュをかける場面はあまり無く、タイムを出すにはFTPと数分のVO2maxが重要だと思う。

 

ニセコクラシックのコーナーは多くが交差点を直角に曲がるもので、速度が落ちやすい。数分かかる登りは無く、脚がある状況ならVO2maxを超える出力域でエアロフォームを取って速度をあまり落とさずにクリアする事が出来る。コース内容的にダッシュ力も要求される。

路面は倶知安町の道としてはきれいで、DHバーを握って走るのに適している。

 

コーナーを抜けた後の勾配や路面状況などはそれぞれ違うので、参加する場合は事前に試走しておくのが良いと思う。

 

【走行内容】

距離と時間が短いので当日の走行内容として書くことは少ないが、以下のような感じだった。

スタートから北上する真っすぐな部分は速度を乗せるために出力を上げ、信号を超えるとアップダウンが始まる。

ここはなるべく速度を乗せて行きたかったので脚を使った。

突き当りに向けて認識しにくいレベルで緩やかに登っているのだが、当日南風気味だったので速度は乗せやすかった。

そこからやや西に向かって南下する部分では脚を使い過ぎない事とコーナーで転倒しないことを意識して走った。

コーナーは明らかに難度が高い個所が2カ所あるのだが、それ以外は35~40km/hでこなしていたと思う。自分としてはこれは悪くない。

途中10kmを少し越えたあたりにある登りが向かい風が吹くことが多くこのコースで最も速度が落ちやすい箇所なのだが、そこは400W程で登った。もっと出しても良かったかもしれない。ただ、脚が少しキツかったので当日はこれ位が無難だった気もする。

下りからの登り返しのコーナーは脚があれば自分の得意とする所なのだが当日はそこまで速度が乗せられなかった気がする。

なんかが終わって東に少し走って再び少し北上してゴール。

全体を通して精いっぱいやったが、出力が低かった。

 

【反省】

走りの内容的に自分の中で納得がいくものでは無かった。

理由は一点に尽きる。出力が低過ぎた事だ。

普段DHバーを握っていても15分程度なら320W台は出る。このコースを18分台で走るにしても320W台は出ると考えていたが、299Wしか出なかった。

これはまずい。

 

何故出力が出なかったかについては、2つ思い当たる部分がある。

①直前の練習量が減り、コンディションが落ちていた可能性

これはよく解らないが、ニセコクラシック前の数週間は、TTの出力で練習をしなければ意味が無いと考え、10分や15分高出力を出す場面以外は低出力で移動するだけに留めていたし、ライド距離も大幅に減らしていた。

自分は長距離のイベントを目標としている時期には週に500km以上は走っているのだが、ニセコクラシックの前は300kmを切る程度になっていた。CTLは確か70程だったと思う。

自分のやりたいことを我慢した上に本番のコンディションが落ちたのなら勿体ないことこの上ない。

これからの時期ライド量を元の水準まで戻してセグメントで踏む場面での出力など見て検証していきたい。

 

②バイクのポジションが出ていない

これは確実にあると思う。

ニセコクラシックの前の時期、自分はMadoneかP5X(非UCIのトライアスロン専用バイク)に乗っていたのだが、UCIレースのDHバーで力を出すための煮詰めの作業が足りていなかったのだと思う。

乗っていても全体重を乗せて全身の力を使えている感覚まで至らず、脚が局所的にキツくなって出し切れない状態だった。

 

数週間前にMadoneで15分376Wという障害最大出力が出たこともあって、P5 DiscもP5XではなくMadoneに寄せたセッティングにしていた。ただ今思うとMadoneで最大出力が出たのはドロップハンドルでの体の使い方があってこそだったのだと思う。

ドロップハンドルではDHバーを握った状態と比較して体全体をダイナミックに使う事が出来るし前後の乗車位置も変えやすい。それをDHバーでやろうとしても簡単に出来る事では無い。

一方で長距離の巡航やしろさとTTやひたちなかタイムトライアルでP5Xを使う場面では、体重が自動的にペダルに乗る(自分の中で自動操縦と呼んでいる)位置にサドルを持ってきて、荷重でトルクを生み出す方式で巡航していた。

 

P5 DiscではMadoneと同じ体の使い方が出来るわけでもなく、P5Xでの自動操縦だけでは出力が足りない。DHバーの位置も今までとは大きく違う。

それらをクリアして競技時間内で全身の力を使い尽くすためには、セッティングの詰めと走り込みを重ねる必要がある。

そうしければ、TT競技の土俵に立つ事がまず出来ないと思う。

 

【次回以降に向けて】

悔いの残る結果となったので、次回以降もチャレンジしていこうと思う。

今回は反省が多くなったが、得られるものが多く、間違いなく参加して良かったと思う。

 

200kmのしろさとと180kmのひたちなかは普段自分がやっているライドの延長線上にあり、方向性は大きく変わらない。

ただ、その距離でもっと速く走ろうとした場合にも結局は出力と空力をしっかり高めなければならない。

ニセコクラシックで今の自分の状況と改善が必要な点が突き付けられたのは間違いなく自分にとってプラスだ。

 

自分の自転車活動の根底にある理想は、

・最高のフィジカルを持ったライダーが

・最高の機材と技術で

・全力で走る

というもので、自分も少しでもそれに近づいていきたいという部分がある。

ロングを走るにしても目指すところは全部それだ。

まだまだ伸びしろが有り過ぎるという事が解ったのは良かった。

 

 

ただそれ以上に良かったのは、TTの練習の中で一緒にしろさとに遠征したKさんとOさんと情報共有して切磋琢磨し、新たに強者の方とも繋がる事が出来たことだ。

自転車に取り組んでいく上で自分の個の力を高めるのも目標だが、人との繋がりの中で勉強させて頂いたり、共に喜んだり悔しがったり出来るのは何物にも代えがたく有難い。

 

これからも楽しんで参ります!