小樽~襟裳岬~釧路 | 桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。

10月22日、日が変わってすぐに小樽を出て襟裳岬経由で釧路まで走った。

ちょうど1年前にも同様のライドをしたのを思い出して何となく釧路に行きたくなったのだ。

走行ログはこちら。

 

 

 

気温は出発の時点で10度を少しこえる位だったのでNopinzの夏用エアロワンピース+アームウォーマー+シューズカバーにサンボルトの反射ベストで行った。

道中暖かいと感じる事はあっても寒いと感じることは無く、この時期にしては珍しい気温だった。

 

 

この日は出発に先立って朝里の山岡家でプレミアム醬油とんこつの大盛に海苔と味玉と穂先メンマをトッピングしてニンニクを大量に乗せて食べた。

去年makino君と一緒に函館に行った時に同じような事をしてキツい事になったのだが、その時と今回とでは強度が違うだろうし、無理しないペースで行くなら問題も少ないだろうと思って久々に食べてみた。

後述する今回のルート選択のこともあって結果的には何の問題も無く、静内までの160km程をエナジードリンク1本で走る事が出来た。

 

【小樽(朝里)~ウトナイ湖 84.5km】

走り出した時点でお腹が一杯だったので無理なく回して進んだ。

先週R5キャノボで似た時間帯に走っているので交通量などは大体想像がついていて走りやすかった。手稲辺りもスムーズに流れた。

続いて札幌駅前を通って確か1時半頃に36号線に入ったと思うが、想像以上に頻繁に信号に停められた。昼間と比べると圧倒的に交通量は少ないが、信号は頻繁に変わる。

あれこれ考えても仕方が無いのでゆっくり進んだ。大曲の辺りからは流れが良くなった。

千歳前後ではDHバーを握って巡航出来る区間もあったが、新千歳空港を過ぎてから明らかに路面が悪くなり、暗い中DHバーを握るのは危険だと感じたのでベースバーを握って進んだ。

 

【ウトナイ湖~静内 75.8km】

ウトナイ湖から高速の側道を通って鵡川へと向かったのだが、側道の舗装状況が極めて酷くとてもDHバーを握る事が出来る状態では無かった。ライド前にDHバーを1度外して取り付け直したこともあってボルトが緩んでガタが出たので停車して調整などして再び走り出すなどした。

浜厚真の辺りからは比較的舗装が良く交通量も少なかったのでDHバーを握って巡航する事が出来た。

たまに来るエリアで距離感なども把握できていたので精神的に楽だった。

特に何事も無く夜が明けアップダウンをこなすうちに静内へ。

 

【静内~えりも町 80.5km】

このエリアもDHバーを握って巡航できた。

キツい状況なども特になく、区間平均で36.6km/h出ていたので遠征としては悪くないペースだと思う。

雨に当たったわけでは無いものの路面は濡れていて、夜間に雨が降ったんだろうなという感じだった。

濡れた路面に朝日が反射して眩しく感じる事が多かった。

 

【えりも町~襟裳岬 14.2km】

ここも特筆すべきことは何もなく、道なりに進んで岬に着いた。

岬の前後は横風が強く走りにくかったが、去年程では無かった。去年は車体ごと吹き飛ばされるような感覚があった。

 
 

【襟裳岬~広尾町 45.0km】

この区間は追い風で走りやすかった。

45.0kmを1時間7分で走破して区間平均40.3km/hだった。

この区間は多くの場面でDHバーを握って巡航する事が出来て去年10月にチャレンジした宗谷岬TTを思い出した。

 

 

去年から今年にかけてホームコースの銀山~赤井川のエリアでDHバーを握った巡航を繰り返してきたのだが、今回このエリアを走っていて一つ考えがまとまった気がした。

DHバー巡航のキモは空力が良くなることよりも寧ろ、DHバーを握る時に体幹を入れて重心をペダルの真上に持ってくることで、自然と出力が増すことだと思う。フォーム的に空力が良くなるのは当然のことで、そこにDHポジション特有の重心位置が組み合わさり、相乗効果で巡航速度が大きく増すのだ。

重心をペダルの真上に持ってきて、上半身の重さごと乗せる形になるので、無意識的にトルクが出る。一方、脚の筋肉への反作用は避けられないので、負荷はかかり続ける。

 

この区間は追い風のお陰でDHポジションを取っただけで44~45km/h、少し脚の筋力を使うと47km/h程の速度が出た。

ここで思い出したのが宗谷岬TTのペースだった。去年の宗谷岬TTも追い風の日を選んだが、48km/h程度を巡行のベースとしていたので常に脚の筋肉を動員している状態となって負荷がかかり続けた。その上でサロベツ原野では50km/hを超える速度をキープして脚を使い切ったのだった。

もしまた宗谷岬TTをやるなら、追い風で50km/hを基準として巡航したいし、それが可能になるような脚を創っていきたいと思う。

 

上記の様な事を思い出して進んでいるうちに広尾町に着いた。

 

この時点で走行距離は301km程で体力的に全く辛さは感じておらず、今回は楽に釧路に到着できるかな、等と思っていたのだが、それは間違いだった。

 

【広尾町~音別 99.7km】

この区間は追い風だったのだが、非常にキツい思いをした。

去年1度走ってイメージできているつもりだったのだが、それを上回る舗装状況の悪さだった。

広尾町市街地を抜けて大樹町、豊頃町、浦幌町、白糠町、釧路市と進むのだが、全区間で路面全体を真一文字に横切る低温ひび割れが断続的に発生していて、DHバーを握る事が基本的に出来なかった。

そのため多くの場面でベースバーを握ったのだが、もともと長時間体重を乗せる事を想定された部分では無いので、掌が少し痛くなって辛かった。

特に低温ひび割れが酷いのは大樹町、豊頃町の辺りで、この辺りでは路面が真一文字に割れているだけではなく、割れ目の部分が沈み込んで大きな段差になっているのだ。そのため、通過する度にガン!ガン!という感じで体に衝撃が走る。

フルサスのMTBやファットバイクなら体への衝撃も抑えられるのかも知れないが、ロードバイクで楽しく走る事が出来る場所では無いと思った。

今度釧路入りする時は別のルートを使うか、このルートを使うにしてもDHバー前提のP5XやAndeanは使わないと思う。

 

音別にたどり着く前に2度停車して羊羹を食べながら休憩した。普段の遠征ではこういう事はまずしないのだが、ダメージの蓄積で明らかにキツくなっていた。

 

【音別~釧路 44.3km】

この区間も追い風だったので、ベースバーを握りながら平坦36km/h程で流して走った。DHバーを握った時は43km/h程出た。

大楽毛辺りからは函館の産業道路沿いの様な感じで交通量も信号も多かったのでゆっくり行った。

幣舞橋に到達した時にはかなり疲れていてキツかった場面の事を思い返しながらゴールをかみしめた。

 

 

以上の様な形で、445kmと今年最長のライドを完走する事が出来た。

こんな距離を走るのはまた来年になるだろうと思う。

釧路で飲んだビールは最高に美味しかった。また来たい。