冬トレ総括 | 桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。

1月から本格的に始めた冬トレだが、4ヶ月が終った。
5月途中から実走を開始するので、4月の成果を考えるとともに全体を総括しておく。

【4月の成果】
4月は後半から減量を開始した。今の時点で2~3kg減ったが、目指すラインにはまだまだ遠い。実走を開始してからも絞っていこうと思う。

トレーニングセッションは、エネルギー不足じゃなければ1時間強を310w台後半で終えられるようになった。
3月と比較すると5W程度上がっている。減量中でもあり、20分平均で見ると3月よりも低いことが多いのだが、始動が早くなった。ウォームアップ開始から10分掛からずに無理なく300Wに乗るようになった。
従来15分ほどかかっていた300Wラインまでのウォームアップが早くなったことで、全体の平均出力が上がった形だ。

成果は、300Wを下限としての3時間耐久を達成できたことだ。
3時間平均311Wだった。走行距離は103.3km。
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前日休養し、エネルギーも無理ない程度に摂った上で、カフェインを飲んでトレーニングセッションを開始した。
3時間耐久をにらんでトレーニングセッションでは脚を使わないように一番きつい部分の強度を1箇所下げた。
セッションが終った時点でおよそ1時間が経過しており、その時点では脚が軽く、無理なく300Wは出ていた。そこからコーヒーとエネルギーを摂り始め、90分経過の時点でも脚の軽さはほぼ変わらない。この時点で達成できるとほぼ確信した。
今までの経験から、ローラー上でもキツくなってからまだ倍ほど頑張ることはできる。今回は90分の時点でキツくなっていない。
2時間が経った辺りからはより保守的にエネルギーを摂ることを意識した。少し疲れが出てきたが、2時間30分が経過しても強度は無理なく出た。
あとは3時間まで、淡々と耐えた。
3時間以上いける状態だったが、iPodのバッテリーが無くなりかけていたのでここで終了。

全体で3200kcalほど消費し、補給は500kcalほどだった。
1回当たり80kcalほどずつゼリーを飲んで耐久した。
後1時間やるということになれば、コーヒーをあと1缶と、エネルギーは300kcalほど欲しい。
次の冬トレまでやる機会は無いだろうが、次は4時間以上を目指したい。

【去年との比較】
去年は2月に100km耐久をしたが、3時間40分、平均出力192Wだった。
今年は100kmでは2時間54分、平均出力311Wだった。
去年も今年もトレーニングセッションからの延長で、トレーニングメニューは圧倒的に今年の方が高負荷だが、去年はフィジカル的な余裕が無く、今年に比べて全くペースを維持できていなかった。まあ去年の状態では万全の状態で平均出力狙いで行っても210W~220W位だったような気がする。数時間にわたって耐久することに対し、体を対応させていなかった。
今年は去年と比較してFTPが30W近く上がっているが、それだけではなく、FTPの90%ライン(ちょうど311Wほど)を延々と維持することが出来るようになった。
単純に出力が増えただけでなく、代謝系というか体質というか、そういう部分もエンデュランス向けに対応したのだと思う。

【冬トレ総括】
今年の成果を月ごとに書くと下のようになる。
・1月→新ポジションに体が対応し、20分348W。
・2月→筋力アップと体の使い方の工夫で20分363W(今年の目標数値達成)。
・3月→持久力アップ。メニュー内平均310W台、120分314W。
・4月→2~3kg減量。持久力アップ。メニュー内310W代後半、180分311W。

冬トレ開始時の目標は20分平均360Wの突破だった。2月に達成して以降、20分の数値は測っていないが、今やっても出せるとは思う。
3月以降の持久力アップは当初想像もしていなかった数値だ。体質が変わったとしか思えない。
90%ラインを3時間以上維持するということは、当初想像すらしていなかった。
人間には、やってみなければ解らない体の引出しがあるようだ。

全体として去年よりも楽しく負荷をかけることが出来た。
大きかったのはメンタルだ。
去年はトレーニングメニューをこなせない時や自分の限界ラインと向き合う時など、今年に比べて「辛い」「キツい」と感じてしまっていた。
今年は特に何も考えず、淡々と続けることができた。
これは、
・うまくいかない時もコツコツ積み上げれば能力が上がる
・「辛い」「キツい」という気持ちのせいで余計に辛くキツくなる
というあたりを去年の経験から解っていたからだと思う。
「この感じだと来週辺りにはきっと○○位出来るようになってるんでしょ」という自分の体についての予測が割と当たり、特に2月まではイメージどおりにいった場面が多かった。

ただし、能力が上がればあがるほど伸びしろも減っていくと思うので、来年の冬トレはまた違った厳しいものになるかもしれない。何にせよ、楽しんでいきたい。

【何に使うか】
某強豪レーサーの方の本などを読んで最近考えてたのは、高まった出力と持久力を何に使うか?ということだ。
FTP345W、3時間平均311Wという数値は、正直素人としては悪くないと思う。フィジカル面では豊富な資源を持つ状態になったと思う。
ただそれは、自分の自転車ライフのどんな場面で活きるのか…

・ファストライド
ファストライドは比較的単純で、向上したFTPと持久力が速さに直結すると思う。使い方について迷う場面も無い。
もちろんファストライドで求められる能力、装備や強度の調整などを含むノウハウを全体としてみると色々あるだろうが、(いわゆる自転車に関係する)フィジカルに関しては、ひたすらベースの出力(数時間以上にわたるのでFTPとはゾーンが違う)とPWRが高ければいいと思う。その上で一定ペースで漕ぐだけだ。
ただ、自分が知らないだけでベースの出力とPWR以外に早く走るのに有効な物があるのなら、それが何なのか真剣に知りたいし、その上でその能力を高めたい。

・レース
レースの場合、今回自分が主に向上したFTPや持久力が直接影響する場面というのは、あまり無い気がする。
平坦の巡航能力が上がったといっても集団で走るときに相手に差をつけられるわけではないし、独りで走れば結局不利になる。
どちらかというとフィジカル面では数分単位のペースアップやダッシュ、それを繰り返すインターバル能力等が求められるだろうし、各場面での位置取りや、アクションを起こすタイミングの判断など、ノウハウで差が付く面が非常に大きいだろう。
ノウハウ面の勉強は冬トレでは出来ていないし、インターバル能力もそれほど力を入れたわけではないので、これらの足りない面は実走での練習やレースなどで身に付けていきたい。
とはいえ、ぶっつけ本番で経験を積み重ねるのではなく、経験する前の段階で得られる情報は得て、話を聞いて、想像して、一を聞いて十を知るくらいのつもりで限りある実戦からより多くのことを吸収するようにしていきたい。