27日(土)は京都府綾部市の実家に帰りました。妻は畑でキウイの収穫をしました。うちの畑のキウイは何の世話もしていないのに、いつも鈴なりに稔ります。昨年はコンテナに18箱の収穫がありました。霜に遭うと全く味がなくなってしまうので、そろそろ取り入れなければなりません。この日は妻が父と一緒にコンテナで6箱取りました。amazon.co.jpの段ボール箱に詰めて、妻の実家などに宅配便で送り、ぼくの自宅にも段ボール箱で持ち帰りました。まだ硬くて食べられませんが、すぐに食べたければリンゴと一緒にしておくと1週間ほどで軟らかくなります。残りはそのまま置いておいて、軟らかくなったものから食べていきます。毎朝食べても来年まで持つでしょう。

 ぼくは山陰の灌木を切りました。「陰切り」と言います。山のすその木を切らないと、道にはみ出してきて通行の妨げになるのです。これは草刈りよりもはるかにしんどくて危険な仕事です。太くなってしまった木はチェーンソーやのこぎりで切りますが、直径5センチくらいまでの細い灌木は刈払機で刈り取ります。「むかし、むかし、おじいさんは山へ柴刈りに……」という、あの柴刈りです。昔は風呂やかまどの焚き付けなどに柴が必要でした。ぼくが小学校のころは、「ストーブ当番」というのがあって、刈り取った柴を新聞紙でくるんで学校に持って行きました。「ストーブ当番」は持って行った柴で、教室の薪ストーブや石炭ストーブの焚き付けをするのです。

 今は柴の使い途がありません。単に邪魔になるから刈るだけです。雑木や竹、笹などを刈払機で刈っていきました。もったいないですね。

 このようなわけで土曜日はスキーの練習ができなかったので、28日(日)は営業が残りわずかとなったO-airに行って、またも妻に付き添ってもらってウォータージャンプの練習をするつもりでしたが、あいにくの冷たそうな雨。いったん中止を決めましたが、そのうちに晴れてきたので、やっぱりと思い直して一人でO-airに行きました。

 バックレイアウトの練習をどうしてもしたかったのです。今シーズンは後半からバックレイアウトの練習を再開しましたが、今までは腕を使わず、ほとんど「気をつけ」の姿勢で回っていました。これでも体が伸びていれば評価はされると思いますが、腕も使ってしっかりと回転をコントロールしようと思います。後々のフルツイストにつなげるためにも、腕を使ったバックレイアウトを習得しておいた方がよいでしょう。

 ぼくはいつもエアを練習するときは、アプローチからランディングまでを駒送りのように分解して考えます。バックレイアウトもアプローチからランディングまでをバラバラの分解写真にして、一コマ一コマでどういう動きをすべきかを考えます。

 バックレイアウトについては、最後の動作は決まっています。回転の後半で水面が見えたところで手を前に伸ばして「ダイブの姿勢」を取って、体をランディングバーンと水平にします。スカイダイビングみたいなもんですね。体を伸ばして回転半径を大きくすることによって「慣性モーメント」を大きくし、回転速度を遅くします。体がランディングバーンと平行になったところから、上半身を起こしていき、最後は自分から足でランディングバーンを踏みにいきます。こうすることによって、ソフトランディングが可能になり、次のターンにスムーズに入れるはずです。

 「ダイブの姿勢」を取れるかどうかで、うまく着地できるかどうかが決まると、エアリアルの教科書に書いてあります。回転の後半、落下しながら着地点を目がけて手を伸ばして飛び込みの姿勢を取るわけです。それができるように、トランポリンで腰落ち、腹落ち、背落ちを嫌になるほど練習しています。

 回転の後半から着地までにしなければならないことは、「ダイブの姿勢」と決まっています。問題は離陸から回転の前半です。ここでどういう動作をするか。体をキッカーのRに垂直に保ち、キッカーの最初(トランジション)から最後(リップ)まで、しっかりとまんべんなく踏み続けなければなりません。そのためには体幹と脚を締めて、体を完全に伸ばしておかなければなりません。体を棒のようにしてキッカーを通過します。そのときに腕をどう使うかです。

 今シーズンの練習では今まで、手をほぼ体側に置いて空中に飛び出し、最後に手を前に出して「ダイブの姿勢」にしていたのですが、いったん手を挙げてから体側に付けて、最後に手を前に出して「ダイブの姿勢」にするという動作をしようと思います。

 その場合、

A.手をどこまで挙げるか
(1)肩の高さ(腕を水平にして、「前へならえ」の姿勢をとる)
(2)斜め上
(3)真上(「バンザイ」で手決めをする)

B.どのタイミングで挙げるか
(1)アプローチ
(2)トランジション
(3)キッカー
(4)リップ
(5)空中に出てから

という選択肢が考えられます。

 Aの手をどこまで挙げるかについては、トランポリンやエアリアルのやり方が参考になりますが、あくまで参考です。トランポリンは上下動だけですが、モーグルのジャンプは前に進みながらの上下動です。また、スキーを履いているというのも大きな違いです。スキーの重さがあるので、慣性モーメントが大きくなるのです。トランポリンよりも回転をかけにくく、回転を止めにくいのがモーグルのバックレイアウトです。エアリアルはモーグルに比べてアプローチの斜度が緩く、キッカーが長くて急傾斜であるという違いがあります。トランポリンやエアリアルは参考にすべきですが、そのまままねてもうまくいかないでしょう。どのような動作がモーグルのバックレイアウトに適しているのか、自分で考えて練習しなければなりません。

 Bの手を挙げるタイミングですが、(1)のアプローチで手を挙げるのは、やりたくありません。想像しただけでも、非常に不自然な動作だと思えます。モーグルのエア台のアプローチは短くて2メートルくらいしかありません。最後のこぶまでターンをしてきて、最後のこぶを越えた瞬間に手を挙げるというのは非常に忙しくて、バランスを崩すことにつながる動作だと思います。(5)の空中に出てからというのも外してよさそうです。というのは、手を伸ばすと回転半径が長くなって回転速度が遅くなります。空中に出てから手を挙げると回転にブレーキをかけることになるでしょう。

 というようなことを考えて、残りの選択肢をいろいろと試してみました。練習を始めたころに、大晴君のお父さんが見てくれて、「空中ではきれいな姿勢になっていたけれども、リップのところで吸収とまではいかないまでも、つぶされぎみだった」とアドバイスをしてくれました。体幹が締まっていないとキッカーから返ってくるGで腰が折れてしまいます。吸収動作と一緒で、キッカーに与えるプレッシャー(作用)が小さくなるためにキッカーから受ける反作用が小さくなって高さが出ません。さらに、キッカーで曲がっていた体が、空中に出てから伸びると、回転半径が大きくなるので回転速度が落ちて、回転が失速してしまいます。

 見た目にどうなっているかを教えてもらうと、「リップを通過したときのさっきのあのおなかが緩んだ感じだと腰が折れているんだな」というように、自分の感覚と実際の姿勢を照合することができるので、非常に助かります。大晴パパ、ありがとうございました。また今度も目に止まったら、アドバイスよろしくお願いします。

 時間があまりなかったので、20本ほどでしたが、いろいろと試してみた結果、2009年にやっていた方法とほぼ同じ方法でやるのが一番いいという結論になりました。結果はあまり代わり映えしませんでしたが、いろいろと回り道をしてみることが大切だと思います。

 次は、空中で脚をぴったりと引っ付けること、リップを見ないで離陸することを練習するつもりです。

 最後の2本は「棒ジャンしてからヘリ」をやってみましたが、うまくいきませんでした。離陸後、先に上半身が動いてしまって軸が取れず、回転をかけた後の下半身と上半身の連動もうまくいきません。難しいですね。こちらは今シーズンの実用化は見送りとなりそうです。

 練習が終わったところで、雷が激しくなり、再び雨も降りだしました。今日は水泳パンツの上にスキンズの上下を着て、5mm厚さのセミドライで練習しました。寒いかと思ったら、暑くて暑くて汗だくです。終わって、水着になってシャワーを浴びていたら、常連の大八木さんに「やっぱ、ええ体してはりますね。ぼくよりずっとええ体してはりますわ」とほめていただきました。「55歳にしては」という前提付きだろうとは思いますが、体の見た目だけはプチ自慢できるかもしれません。

 帰りに門真市に住む娘のところに寄って、昨日収穫したキウイをamazon.co.jpの箱詰めで届けました。
 24日(水)は大阪・長居のパーソナルトレーニング施設「PCP」に行きました。先週、右膝が痛かったので行けるかなと思っていましたが、なんとか痛みはなくなりました。

 栗田さんにみてもらったところ、脚の筋肉はしっかりついていて、左右差もなくなり、ほとんど問題ないそうです。残る問題は右膝の完全伸展ができないことだけです。これがなかなかやっかいです。右足首の硬さに原因があるかもしれないそうで、足首のストレッチの仕方を教えてもらいました。

 そして最後は、いつものヘキサゴン・トレーニングです。前回は7秒14がベストタイムでした。今回の目標タイムは6秒台。最初は7秒台後半でしたが、速く動くイメージをしたら6秒57が出ました。見事に目標達成です。

 われながら55歳なのにすごいですね。毎回、自己ベストを更新しています。お年寄りが得意なのはマラソンや登山など持久力勝負のスポーツで、敏捷性は若いうちしか向上しないように思いますが、練習次第では年を取っても向上するのですね。

 栗田さんからは「佐々木さん、あと0.5秒短縮したらアルペンのオーストリアチームに入れますよ」と言われました。世界最強のアルペンチームと言われるオーストリアのナショナルチームの入団テストが、ヘキサゴン・トレーニングで6秒を切ることだそうです。栗田さんが自作したヘキサゴン・トレーニングの台は、オーストリアチームがテストに使う台と同じ規格です。ドイツ語の文献を調べたそうです。ただし、これは20年前の情報。現在もヘキサゴン・トレーニングで入団テストをしているかどうかはわかりません。

 さすがに6秒を切るのは難しいだろうと思います。速く動くイメージと先行動作がポイントだそうです。アルペンのスラローム(回転)では、短い間隔で並ぶポールを次々と通過していかなければなりません。ポールが間近に迫ってから動いていたのでは間に合いません。次のポール、次のポールと、予測しながら動いていかなければならないということです。モーグルでも同じですよね。次の動作の準備ができていないと間に合わないということです。速いリズムをイメージしながら動く。これが速く動くコツだそうです。
 23日(火)に大阪府豊中市にあるX-Tech大阪に行きました。久しぶりです。どのくらい久しぶりかと言うと、2009年2月10日以来ですので、3年8カ月ぶりですね。2008年9月にアベノETCに入ってから、だんだん行かなくなっていたのです。

 なぜ、こんなに久しぶりに行ったかというと、オープン以来10年間、ずっと店長を務めていたまじぽんが10月いっぱいで別の職場に代わるという話を聞いたので、あいさつに行ったのです。

 X-Techにはオープンの翌年の2003年から行くようになりました。この年は2回しか行きませんでしたが、2004年からは会社の帰りに頻繁に行くようになり、まじぽんのレッスンも受けて、ツイスターやヘリを練習しました。このころはスキーを履いて板跳びをしていました。これができるのがX-Techのいいところで、ヘリはそこそこうまくなって、奥伊吹スキー場でリフト下にあったエア台で回って、リフトのスキーヤー、ボーダーからやんやの拍手喝采を受けました。若杉大屋スキー場のウォータージャンプで720を練習していて、見学にきたおばちゃんから「あんたが一番かっこええわ」と言われたこともありました。

 ときどきまじぽんのアドバイスをもらいながらコーク7やDスピンも練習しました。バックフリップやフロントフリップも練習しましたね。さすがにフルツイストはまじぽんから「やめてください」と言われて思いとどまりました。基本ができていないと、フルツイストは危険です。そのときは、なぜと思いましたが、まじぽんが止めてくれて本当によかったと思います。X-Techがなければ、ぼくはエアに付いていけずに、もうモーグルをやめていたことでしょう。アベノETCでトランポリンの練習をすることもなかったでしょうね。まじぽんには本当にお世話になりました。

 夜の8時過ぎに行って跳んでいたら、しばらくして、しんちゃんが来ました。会うのは久しぶりです。X-Techの常連同士、よく一緒になりました。元体操選手で、トランポリンが上手なので、ときどき教えてもらいました。ぼくがX-Techに行かなくなったころに、モーグルからエアリアルに転向して、ノーアム(北米選手権)にも出場したそうですが、今は引退して一般人だそうです。エアリアルは練習できる場所が限られているので、選手生活を続けるのが大変なようです。また、モーグルをやりましょう。

 しんちゃんは友人3人と一緒に来ていました。友人はトランポリンを始めて日が浅いようでした。「腹落ちはどうしたらいいの」と聞いているような。

 いかん、見ているうち、ついついアドバイスしてしまいました。

「腹落ちはまず四つんばいジャンプの練習から始めます」と、アベノETCでさんざん練習した四つんばいジャンプを実演しました。高さがあるので、いきなり感心されてしまいました。

 四つんばいジャンプをひっくり返すと背中ジャンプになりますね。

「四つんばいジャンプのこつは、手でしっかり押すことと、おへそを十字の真上に置くこと、そして背中を水平にすることです。腰と膝はそれぞれ直角に曲げます。その姿勢で仰向けになると、背中ジャンプの姿勢になりますよ。背中ジャンプもやはり、背中を水平にして、腰と膝をそれぞれ直角に曲げるのがこつです」と説明して、これまたアベノETCでさんざん練習している背中ジャンプを実演すると、高さがあるので、またまた感心されてしまいました。

 アベノETCではいつも「TAIZOさんは汚い」と言われていますが、スイブルヒップス、ローラー、キャットツイストなど、基本技を披露すると、「きれい」とほめてくれました。よかった。

 久しぶりのX-Tech、しんちゃんと友人と練習できて、とても楽しい時間を過ごすことができました。しんちゃんと友人の皆さん、アベノETCにも来てください。また一緒に基本を練習しましょう。
 先週は痛めている右膝が痛くなってほとんど運動できませんでしたが、今週はけっこう動いています。ここ数日の練習をまとめて書きます。

 20日(土)はO-airに行きました。ここんところ、「棒ジャンしてからヘリ」がけっこうできていて、「空中に出てから1回転する」という動作の成功確率が95%くらいだったのですが、この日は途中からできなくなりました。いつもはウォータージャンプの前にO-airのトランポリンで、空中でひねりを加える感覚をおさらいしておくのですが、この日はしていませんでした。15日(月)にアベノETCで練習してからトランポリンをしていなかったので、空中で回転をかける感覚が鈍ってしまったようです。一度できなくなると、思い出すのが大変です。

 「棒ジャンしてからヘリ」は、完璧なストレートジャンプの踏み切りができなければなりません。わずかでも前傾になったり、後傾になったりすると、軸が取れないので、うまく回転をかけることができません。また、回転をかけるタイミングが早すぎてはいけません。空中に出て棒ジャンの十字姿勢を取るまで、体が微動だにしてはいけないのです。特に上半身が動くと軸が崩れてしまいます。空中では体の締めが必要です。

 これだけすべてがそろわないといけないので、精神の集中が必要です。とても気を使います。3本も飛んだら、気を使い果たしてしまって、また気が充実するまで飛ぶことができません。漫画でよくありますね。必殺技は気を消耗しすぎるので、一度しか使えない。そんな感じです。まっすぐに飛び出して、空中で十字姿勢で静止した状態からおもむろに回転を始めるという魔法のような秘技ですからね。

 この日はさらに悪いことに、コザックの着水で失敗して、右膝が痛くなってしまいました。ビタ着なのに、痛くなりました。脚を伸ばしたまま、膝に力を入れていない状態で着水したようです。自分から水面を踏みにいかないと、膝のバネ(大腿四頭筋などの筋肉)が使えないので、衝撃をもろに関節に受けて痛くなってしまいます。右膝の変形性関節症が悪化しないよう、特にアップライト系の技は、自分から水面を踏みにいく意識で着水しないといけないようです。

 というわけで、この日の練習は2時間半ほどで早々に切り上げました。

 21日(日)は、O-airで妻にビデオ撮影をしてもらいました。今年のシーズンオフ、初めてのビデオチェックです。目的は「棒ジャンしてからヘリ」の証拠映像を残すことと、バックレイアウトの空中姿勢の点検です。

 妻は、まだ、「棒ジャンしてからヘリ」が成功したところを見たことがありません。「空中に出てから回転するなんてできるはずがない。本人の錯覚に決まっている。証拠があるなら見せて」と言うので、この日、妻の手でビデオ撮影することになったのです。

 しかし、「棒ジャンしてからヘリ」は前日からできなくなって、思い出せません。ああして、こうして、それからこうしてと、どういう動作をしなければならないかはすべてわかっているつもりなのですが、どうにもうまくいきません。

妻「確認ですけど、『棒ジャンしてからヘリ』ってどういうふうにするのを言うんだったっけ」
ぼく「空中にまっすぐに飛び出して、棒ジャンの十字の姿勢を取ってから回る……はず」
妻「全然ですけど」
ぼく「……」

 空中でばらばらになったり、4分の3回転で着水したりして、何本目かになんとか回り切りました。

妻「無理矢理回ってるだけ」
ぼく「無理矢理だろうがなんだろうが、空中に出てから回ったやろ」
妻「めちゃくちゃ汚い、汚すぎる」

 後で映像をじっくり見ましたが、確かにひどいです。空中に出てから回ってはいますが、上半身が先に動いて、全く静止姿勢になっていません。これでは「棒ジャンしてからヘリ」とは言えませんね。知らない人には、初心者の超下手くそなヘリより下手としか見えないことでしょう。ビデオで撮影してもらって、現状ではできているとは言えないことがわかりました。ただ、空中に出てから回っていることについては、妻も認めてくれました。完成するまでには相当な練習が必要ですね。妻からは「モーグルをやめて、これだけ練習すれば」と言われてしまいました。

 バックレイアウトは腰が「く」の字に折れるのはなくなりました。キッカーで後ろに倒れないようにと警戒するあまり、上半身だけを前に出してしまって、「く」の字で離陸していたようです。離陸するときにしっかりと腰を伸ばすようにしました。ただ、回転が強くかかっていないので、空中で腰がしなったり、脚が緩んだりしています。今度の週末は、腕を使ってしっかり回転をかけるようにしてやってみます。
歴史迷宮解:古新聞紙が年代決める 戦前のコンクリート製枕木=佐々木泰造
毎日新聞 2012年10月24日 東京、北海道、大阪朝刊

 近現代遺跡の調査で、新聞紙が年代を決めることがあります。今回、紹介した旧陸軍禁野火薬庫跡の発掘調査では、わが国で導入されて間もないころのコンクリート製枕木の製造年代が、シールのように張り付いて転写された大阪毎日新聞の紙面によって特定されました。

 新聞によって年代が特定された例は、ぼくが知る限り、もう1例あります。2010~2011年の禁野火薬庫跡の調査に大阪府文化財センター調査課長としてかかわった江浦洋さん(現調査部長)が担当した1999年の大阪府文化財調査研究センター(現大阪府文化財センター)による大阪府警本部棟新築工事に伴う発掘調査です。

 旧陸軍の施設跡と推測される場所で、穴の中から防毒マスクやヘルメット、防火水槽として使ったとみられる桶の中から認識票、襟徽章などが出土しました。防毒マスクには製造年が刻印されていて1933年、1935年の製造とわかりました。襟徽章は1938年の軍服の変更に伴って小型化する前のものでした。つまり、どちらも1938年以前の製造ということになります。

 ところが、桶の中に残っていたわら半紙の紙片には「市阿倍野区」と書かれており、阿倍野区が住吉区から分区された1943年以降に埋められたことがわかりました。桶の中からは新聞紙の断片も36点出土しました。欄外に「日新」の文字があったので毎日新聞か朝日新聞とわかりました。記事部分の断片に「マッカーサー」という文字があり、朝日新聞の表記は「マックアーサー」だったので、毎日新聞ということがわかりました。断片にわずかに残った見出しや記事の文字と、1945年1月以降の毎日新聞のマイクロフィルムを照合して調べたところ、ほとんどが1945年10月22日の毎日新聞であることがわかりました。

 防毒マスクや襟徽章の製造年は1938年以前でしたが、埋められたのは7年以上経過した敗戦後でした。毎日新聞の紙面が埋められた時期を特定する手掛かりになりました。

 この話は2000年4月7日の毎日新聞(大阪本社発行)夕刊6面にぼくが書いています。
 今日(10日)は会社の帰り、大阪・長居のパーソナルトレーニング専門施設PCP(Physical Conditioning Production)に行ってきました。変形性関節症というやっかいな障害を抱えてしまった右膝のリハビリをするために今年3月から通い始めたのですが、最近は膝の具合がよくなってきて、モーグルに特化したトレーニングも教えてもらっています。

 地下にある受付に降りるエレベーターに、今シーズン限りで引退する阪神の金本選手、城島選手の写真と「お疲れさまでした」のメッセージを書いた張り紙がしてありました。最近まで知らなかったのですが、2人ともここでトレーニングをしていたのですね。
 
 代表のトレーナー、栗田さんによると、関西のプロ選手がかなり来ているそうですが、トレーナーの守秘義務があって、内緒にしているのだそうです。誰がどういう障害を抱えているとか、どういうトレーニングをしているかという個人情報は言えません。ここでトレーニングをしているということさえ知られたくない選手もいます。

 ライバル関係にある選手は診ないそうです。ゴルフの女子プロが1人いたら、別の女子プロは診ない。同じゴルフでも男子なら競合しないのでOK。K1のような格闘技なら、階級が違えばいいけれども、対戦相手になる可能性があれば診ない。両方のセコンドにはつけないからです。

 PCPのトレーニングは完全にマンツーマンで、1フロアーを1人が独占するので、トレーニング中にトレーナー以外の人と一緒になることはないのですが、もしも競合する選手が後から申し込んできた場合には断るそうです。プロ選手はいろいろと大変です。

 ぼくの場合は故障のリハビリが主目的で通い始めた気楽なアマチュア選手。誰とも競合しないので、おおっぴらにしています。

 今日も2つ前の記事で紹介した「ヘキサゴン・トレーニング」をしました。オーストラリアのアルペンチームがジュニア選手を振り分けるテストとして取り入れているというアジリティ(敏捷性)のドリルです。例えて言うと、机の上に手を置いて、ペン先を指の間に順番に刺していく遊びのようなものです。ああいうことを足でやります。

 栗田さんがいろいろと調べて自作した台を使います。初めて挑戦した前回は9秒台から始まってなんとか7秒台までもっていきました。今回は7秒台前半が目標でした。最初は失敗して9秒台でしたが、最後に7秒14をマークして、自己ベストを更新しました。

 トップ選手は5秒台だそうです。とりあえずは6秒台突入を目標に頑張りましょう。記録が伸びると楽しいですね。台はベニヤ板を使って比較的簡単に自作できるようですが、作っても置く場所がありません。アスファルトにチョークで線を描いて練習することにします。
 フルツイストが練習したいと思ってアベノETCの門をたたいてから4年がたちました。
 姉妹クラブである大日トランポリンクラブにもときどき行って、多いときには週4日、練習していますが、地道な基礎練習ばかりで、4年前にはできなかったけれども今はできるという技はほとんどありません。最近、時々練習しているバックプルオーバー(尻もちからの後方宙返り)が、新しくできるようになったほとんど唯一の技です。

 ここ1年ばかり宙返りの練習に入る前のノルマとして取り組んでいる背落ち・腹落ちの連続、クレイドル(背落ちから半分ひねり背落ち)、キャットツイスト(背落ちから1回ひねり背落ち)はいずれも、アベノETCに来る前に一人で練習しているときから、できるというだけならできていたのです。

 逆にバックフリップ、フロントフリップ、Dスピン、コーク7は全然練習していないので、できなくなりました。つまり、アベノETCに通うようになって新しくできるようになった技はほとんどなく、逆に難しい技ができなくなったということです。

 しかも、先日、きゃさりんからまたまたダメ出しを受けました。

きゃ「TAIZOさんのは汚い」
TAI「そんなにすぐにはきれいにできなくても仕方がないのでは……」
きゃ「トランポリン、何年やってんの」
TAI「ええっ、どの技のことですか」
きゃ「全部」
TAI「……」(絶句)
きゃ「いつもどこかが曲がっていて、きれいに伸びているときがない」
TAI「……」(さらに絶句)
きゃ「自分でも映像を見て、きれいとは思わないでしょう」
TAI「まあ、そうですけど」

 はあ~、ダメだ、こりゃ。

 確かに、女子や若者に比べて、おっさんは体の線が汚いです。おっさんの体はトランポリン向きではありません。ぼくの55歳にしては少々鍛えられた体は一人だけの鏡の前ではプチ自慢ですが、みんなの前のトランポリンでは少々醜いようです。

 おっさんもおっさん、しかも半分おじいさんがかっている、つまり、いわゆる初老の域に達すると、足首は伸びない、膝は伸びない、腰は伸びない、背中は伸びない、首は回らないで、体中、曲がって動かないところだらけです。そんなおっさんにきれいに演技せよとは、ぶ男に二枚目美男子の役をやれというようなものではないですか。

 とはいえ、若い女の子が何の苦もなくすっと伸ばせるところを、10倍くらいの努力をしてがんばって伸ばせば、多少はましになるでしょう。意識して伸ばそうとすれば、伸びないことはないのですから。年を取ると無意識に曲がってしまいがちになるということですね。

 というわけで、今日のアベノETCでは、体の線に気を配って練習をしたつもりです。筋トレで筋骨隆々の体を作るのではなく、エステにも通って美しい体の線を作らないといけないかな。昔はそうだったんですけどね。「女に生まれてきたらよかったのに」と言われたことが何度あったことか。玉三郎と呼ばれたり。そのころはそう言われるのが嫌でしたけど。

 同じ台で鯉住コーチが練習を始めました。ぼくが入会した4年前には鯉住さんもコーチをしながらけっこう跳んでいたのですが、ほどなく腰の椎間板ヘルニアを患って跳べなくなり、さらに仕事の資格試験のためにクラブを休んで運動不足となり、最近は中年太りで、体重が80kgをゆうに超えています。さすがにトレーニングをしていないと着床時に体にかかる衝撃に耐えきれず、膝のあたりが痛くなるそうですが、「サポーターをしていれば全然問題ない」と、相変わらずありえない高さで跳んでいます。さすがは1999年シドニー世界選手権で優勝しそこねただけのことはありますね。

 向こうの台では、なぜか、きゃさりんが練習を始めました。意味がわからん。「低いぞ、もっと高さを出せ」と、先日、ダメ出しされたうっぷんを晴らすべく、心の中でヤジを飛ばしましたが、声には出さず、その言葉を自分に向けて、黙々と練習に励みました。仕事でもそうですが、20代、30代までは注意してくれる人がいても、この年になると、誰も何も言ってくれないのが普通です。間違ったことをしていても、誰も忠告をしてくれない。まじめに一生懸命やっている人ほど、問題点を指摘しづらいということもありますね。ダメ出しをしてもらえるというのは、本当にありがたいことです。

 4年前に練習していた人で、仕事や勉強が忙しくなって、来なくなった人がずいぶんいます。メンバーがかなり入れ替わりました。続けるのはなかなか大変です。しかも、壁にぶつかったり、上達速度が遅くなったりすると、モチベーションを保つのもなかなかです。

 ぼくの場合、4年前にやっていたことと、今やっていることでは、次元が違うということもあって、なかなか上達しないのですが、かえっていつまでたっても一区切りがつかず、やめることができません。宙返りができるようになるまでとか、フルツイストができるようになるまでという、とりあえずの目標までなかなか到達できないのです。

 基礎練習ばかりを繰り返す毎日で、難しい技ができるようになったわけではありませんが、全く進歩がなかったわけではありません。例えば、練習の最後に測る10本ジャンプのタイム。初めて測ったときは15秒台でした。それから16秒台が続き、右膝の靭帯損傷(内側)を経て、目標としていた18秒台まであと一歩の17秒92まで上がりましたが、今年は変形性関節症の痛みで全く跳べなくなり、最近、やっと17秒台前半まで戻しました。

 妻は、「この年になると、『3歩進んで2歩下がる』ではなく、『2歩進んで3歩下がる』ようなものだろう」と言います。「下りのエスカレーターを昇るようなものだ」と。自然の流れに逆らって、無駄あがきをしているというわけです。

 何もしなければ、そこそこかっこいいおじさんでいることもできるのに、なぜ、トランポリンといい、モーグルといい、あえて自分が不得意なことをして、ぶざまな醜態を天下にさらすのか。

 小学4年のとき、一人だけ逆上がりができなくて、泣いてしまったこともあるぼくですが、運動神経が鈍くても、人に教えてもらい、自分で考えながら、がんばって練習すれば、できなかったことができるようになります。人に勝つことはできなくても、自分なりの上達はあるわけです。できないままは悔しいし、できなかったことが少しでもできるようになるととても楽しいです。55歳にしてまだまだ伸び代があるようです。
 26日(水)はパーソナル・トレーニングのためにPCP(Physical Conditioning Production)に行きました。変形性関節症になってしまった右膝のリハビリのために2~3週間に1回、会社帰りに大阪の長居まで通っています。
 ここで方法を教えてもらって、自宅でほぼ毎日欠かさずにリハビリトレーニングに励んだ結果、膝関節のゆがみ(ねじれやずれ)が解消され、痛みがほとんど生じなくなってきました。蒲田和芳・広島国際大学准教授が提唱するリアライン(関節のゆがみを正し、本来の骨のかみ合わせに戻すこと)が完成に近づいてきたわけです。
 こうなると、あとはどんどん負荷をかけて、正しいアライメント(骨の配列)を定着させます。この日は、いつものスクワットなどに加え、うつ伏せになってのレッグ・カール(膝曲げ)、腰を掛けてのレッグ・エクステンション(膝伸ばし)もめいっぱいやりました。ウェイトはわずか12・5kgなのに、加圧しているので50kgくらいに感じます。
 前は大腿骨が内側にずれていて、膝関節で脛骨とうまくかみ合っていなくて、膝に力がかかると痛みが出たのですが、今は膝を正しい位置に置いておきさえすれば、負荷をかけてもへっちゃらです。

 そこで、リハビリのためのトレーニングではなく、スキーのためのトレーニングは何をすればよいかという話になりました。ウェイトトレーニングやランニングは、筋力、持久力といった基礎体力をつけるためには有効ですが、あくまで基礎体力であって、スキーのためのトレーニングではありません。

 例えば、体力測定としてよく使われる20mシャトルランはどうでしょうか。ただ一方向に走るのではなく、いったん止まって方向転換してまた走るという動作を繰り返す持久力を見ることができます。サッカーのように守備と攻撃で方向を変えては90分間走り続けなければならない競技には適しているでしょうが、モーグルには関係ないのではないでしょうか。モーグルでいったん止まって再スタートするというのは、レース中に転倒または完全停止することですから、敗北を意味します。モーグルのレースで体を動かすのはせいぜい30秒間です。それ以上の持久力は必要ありません。30秒間にどれだけ速く体を動かせるかで勝負です。20mシャトルランを練習しても体力測定のための練習にしかならないと思います。

 では垂直跳びはどうでしょう。バレーボールやバスケットボールでは高く跳べた方がいいでしょう。モーグルのジャンプの高さは基本的にはエア台への進入速度と体勢の取り方で決まるので、キッカーでかかるG(重力加速度)に耐えて踏ん張る力さえあれば、筋力はさほど必要でないと思います。

 50m走はどうでしょう。これもモーグルとはあまり関係なさそうです。距離と時間から言うと、200m走の方が近いでしょう。脚を速く動かすということなら、自転車の速漕ぎの方が1秒間に3ターンのモーグルのターンのピッチに近いと思います。30秒間の上体起こしの回数とか、ベンチプレスなどになってくるとますますモーグルとは関係のない動きになってきます。

 では、どんなトレーニングがあるのか。アルペンレーサーでもあるPCPのトレーナー、栗田さんは以前、技術選手権などで活躍する選手の体(運動能力)がどう違うのかを調べたことがあるそうです。その結果は、

 体脂肪率 ……関係なし
 筋肉量  ……関係なし
 最大筋力 ……関係なし
 筋持久力 ……関係なし
 スクワット ……関係なし
 反復横跳び ……関係なし

 筋力も持久力も反復横跳びのような敏捷性も関係ないとなると、一般に行われているフィジカルトレーニングはほとんど無意味では?

 技術選の上位選手が優れているのは、バランス能力を必要とする敏捷性だったそうです。

 では、それを身に着けるためにはどんなトレーニングをすればいいのか。栗田さんに、オーストリアのアルペンチームが取り入れていたというトレーニング「○○サ○ン」を教えてもらいました。

 六角形を使った反復横跳びです。やり方を教えてもらって、規定の台の上で、さっそくやってみました、タイム測定。オーストリアの選手は5秒台だそうですが、1回目は9秒台でした。続けて、時間短縮を目指してもう1回。今度は8秒台後半。続けてもう1回。今度は8秒台前半。ほとんど体力が限界に近づいた最後の1回はぎりぎり7秒台でした。

 重心(腰)を真ん中に置いて動かさないようにし、足だけを動かすのがコツです。まさにモーグルのターンの動きですね。このドリルをやってみたことで、自分のターンの癖がわかりました。左足が外足(右ターン)のとき、足が外に出ると同時に腰も外側に動いてしまいます。その結果、こぶの真ん中ではなく、左寄りを滑ることになり、こぶの左側に乗り上げてしまうことがよくありました。

 ぼくが独自に開発して、今練習しているダイナミック・ポジショニング・ターン(足を動かさずに腰を動かす)とはちょっと違う動きになりますが、一般のスタティック・ポジショニング・ターン(腰を動かさずに足を動かす)では必須のドリルだと思います。

 バランス能力を必要とする敏捷性。モーグルに必要な身体能力を養うために練習してみます。次回のPCPは10月10日。7秒台前半を狙います。
歴史・迷宮解:歯から探る昔の健康/下 女性に虫歯が多いわけ=佐々木泰造
 北海道先住民はでんぷんを多く含んだ植物食ではなく、高たんぱく高脂肪の海産動物をエネルギー源としたために虫歯が少なかった、沖縄・久米島の近世では、たんぱく質の食物は男が多く食べ、女は穀物を多く食べたので、女に虫歯が多かった、北九州市の近世城下町では武家層も庶民層を跡継ぎとして生まれたときから男子の方を大切に育てていたので、栄養失調は女子に多かった、という話です。
 ぼくも農家の跡継ぎなのですが、生まれたときから男尊女卑で、男子優先で栄養価の高い食事にするとは、ひどい話ですね。
 歯の話は今回でひとまず終わります。
 3連休の最終日、今日もO-airにウォータージャンプの練習に行きました。昨日はスキーが壊れたので早めに引き上げ、家に帰ってから新しい板(2500円)にビンディングを付け替えました。今日はその新しいスキーで練習です。

 今日の課題は、手の振りを使ったジャンプ。アップライト系とバックフリップの両方で、テイクオフのタイミングに合わせて手の振りを入れることです。

 いつものように最初にウォーミングアップ・ジャンプ。ストレートジャンプから始めて、トリプルツイスター、コザックと続けていきます。以前はウォーミングアップでつまづき、ストレートジャンプばかりをできるまで何回もやり直しということもありましたが、最近はそれぞれ1本ずつでクリアできています。

 そして昨日に続いてバックレイアウト。手の振りをどのタイミングでどのように入れるのかを試してみました。3本目くらいでタイミングと体の力の入れ方がわかり、その方法で反復練習しました。

 要するに今まではリップがしっかり踏めていなかったのです。飛び出すときに後傾になるまいとして、上体だけが前に出るのを「迎え」といいます。こうなると、スキーのトップ側に体重がかかり、スキーのトップでキッカーを押さえつけてブレーキがかかります。詰まる感じです。そのままでは回転がかからないので、リップから飛び出すときに体を後ろに倒します。そうすると、腰が折れた「く」の字の姿勢で回ってしまうのです。

 バックフリップでは、体はまっすぐに伸ばしてキッカーに対して垂直に保たなければなりません。しかし、どうしても後傾になるのが怖くて、上体が前に出てしまいがちになります。飛び出すときの姿勢が悪いと回転がかからず、空中に出てから修正しようとしてもなかなかできません。アイアンクロスバックフリップでは、アイアンクロスを入れるときに膝を曲げるのでいいのですが、バックレイアウトでは、膝や腰を曲げると、失敗のリカバリー動作とみなされ、大幅に減点されてしまいます。

 2012シーズンのオーレ大会のスーパーファイナルで村田愛里咲選手はきれいなバックフリップを決めましたが、膝が緩んだので、バックレイアウトの失敗とみなされ、大幅に減点されてしまいました(2.5点満点の演技点を2人のエアジャッジが1.4点と1.6点で評価)。アイアンクロスバックフリップよりもバックレイアウトがはるかに難しいと思いますが、難度点に差はありません。不公平な採点基準ですね。バックレイアウトは得点という面でもリスクの高い技です。

 最初から最後まで力を加え続けなければならないキッカーのうち、最も力が脱けやすいリップをしっかりと踏みつけるために、手の振りを使います。これをやると、スムーズに回転がかかりました。そのままだと回転しすぎてしまいますので、空中で回転を止める動作が必要です。これも腕を使います。踏み切りの腕の振りについてはだいたいわかりましたが、着地のときに腕を使うタイミングについては今後、もう少し試行錯誤が必要です。

 リップの踏み方が甘いなと感じていたのはバックフリップだけではありません。ぼくのオリジナル技である「棒ジャンしてからヘリ」もそうなのです。これは、空中に飛び出して棒ジャン(ストレートジャンプ)の十字の姿勢をとった後に回転を始めるヘリコプター(360)です。「空中に出てからヘリを回ることはできない」という定説を覆す技なのですが、2009年に数本だけ飛んで、けがでブランクができた後は、どうしても思い出せなくなってしまった幻の技です。2010年、2011年とかなり練習しましたが、どうしてもできず、自分でも「本当にできていたのかな」と半信半疑になってしまっていました。

 できなくなった原因はリップの踏み方が甘いからではないのかということを思い起こし、バックフリップと同じタイミングで手の振りを入れてみました。できました。体勢は若干崩れましたが、空中に出てからスキーを回して1回転しました。空中に出てから回転をかけていることは間違いありません。何本か飛んだうち、失敗してスキーがキッカーから離れるまでに回転をかけたときは、自分でスキーがまだ完全に空中に出ていないことに気づきました。

 今日の練習の終わりの方に1本だけ、完璧な「棒ジャンしてからヘリ」ができました。スキーの先端が前を向いたまま水面の上の空中に飛び出し、体も顔も前を向いたままで、両手を真横に広げてから、スキーを回しました。ものすごく気持ちがいいです。空中に浮いている感じです。とうとうやりました。諦めずに練習してよかったと思います。

 2009年にやっていたときには、なんとなくできていただけで、なぜ空中に出てから回転をかけることができるのかがわかっていませんでした。だから、けがでブランクができた後にやり方がわからなくなってしまったのです。

 しかし、今は違います。物理学や体の構造をさんざん考え抜き、試行錯誤を繰り返した結果、なぜ空中で回れるのかがわかるようになりました。また、2009年には、スキーでだけできることで、トランポリンではできないと思っていましたが、今はトランポリンでも練習することができます。

 「棒ジャンしてからヘリ」のやり方です。空中に出て棒ジャンの十字の姿勢をとった後に、バトンを回す要領でスキーを回します。たったこれだけのことなのに、ものすごく難しいです。一度、やってみてください。ひょっとしたらできるかもしれません。

 なぜ回れるかという理由も言ってしまいましょう。上半身と下半身の慣性モーメントの差を利用します。普通のヘリは作用反作用を使って回転をかけますが、「棒ジャンしてからヘリ」は空中に出てから回転をかけるので、反作用を受けるものがありません。たまたまではなしに「棒ジャンしてからヘリ」ができるためには、こうした慣性モーメントや作用反作用といった物理学を理解することが必要です。

 今日は3連休の中日だった昨日に比べると空いていて、誰も見ていた人はいないだろうと思っていたのですが、いましたよ、見ていた人が。

 帰りに受け付けで支配人のなかむらさんから言われました。
「佐々木さん、どうですか。調子よさそうですか」
 ん? <調子よさそうですね>じゃなくて<調子よさそうですか>とは? けげんな顔をしていると、
「ほら、ブログに書いておられたじゃないですか。新式の……」
「ああ、『棒ジャンしてからヘリ』のことですか」
「それそれ。調子よさそうかなあと思って見ていたんですよ」

 調子よさそうに見えても、本当にぼくが思っている通りのことができているのか、断定するのははばかられる、ということだったようです。何しろ、誰もやっていない技なので、どうなったら成功なのか、見分けがつきません。やっている本人でさえ、どうだったかがわからなくなってしまっていたくらいなのですから。今日は自分でも空中に出てから回っていることがはっきりとわかりましたということをお伝えしました。

 ストレートジャンプができていたので、踏み切りには問題がないと思っていたのですが、「棒ジャンしてからヘリ」をするためには、力強い腕の振りを加えることが必要だったのです。これはインラインスケート(ハーフパイプ)の安床栄人先生に習ったことです。そしてO-airで何回も試行錯誤して、やっとやり方がわかりました。

 後は成功確率を高めてどんな台でも飛べるようにし、大会で成功して、新技として、ぼくの名前で呼んでもらえるようにすることですね。

 今年は春にダイナミック・ポジショニング・ターンのやり方がわかり、秋に「棒ジャンしてからヘリ」のやり方がわかりました。どちらもモーグルの大会で誰一人としてやったことがない(報告例がない)技術です。大会で使えるよう、完成度を高めるべく練習します。2012年9月17日。今日は本当にうれしい日です。