白馬八方尾根での年末一人練習2日目にして最終日の29日は、快晴でした。ふもとで前夜に降ったのは濡れた雪だったのですが、上部ゲレンデはそこそこ乾いた粉雪がふんわりと積もっていました。

 モーグル板だけでなくセミファットの板も持って上がったので、雲海を眼下に見ながらパウダーランに興じるのもよかったと思いますが、今回の年末一人練習の目的はそれではありません。いくつかの目的の一つは、雪上でのバックフリップです。エア台をテーブルトップにしてランディングバーンを高くしたのは、そのためでもあります。万一、頭から落ちても、ランディングバーンが高ければ落差がないので、逆立ちを失敗したくらいの衝撃しかこないはずです。そこにこの粉雪が積もってくれました。またとない絶好のコンディション。エア台に積もった粉雪をスコップでせっせとかき出してはランディングバーンに投げ入れました。みるみる粉雪がうず高く積もって、ランディングバーンが羽根のプールのようになりました。これならウォータージャンプで失敗したときよりも衝撃が小さいでしょう。

 さあ、あとはバックフリップをするだけです。でも、待てよ。体が持ち上げられるかどうか、一応、ストレートジャンプでチェックしてみないといけません。とりあえず棒ジャン。全然、だめです。体が全然上がらず、エア台の上を滑って乗り越えていきました。アプローチやキッカーがしっかり固まっていないのでジャンプできないようです。助走距離を伸ばし、しっかり踏みつけて再チャレンジ。ちょっと上がりましたが、すぐに着地してしまいます。ランディングバーンを高くしすぎました。これでバックフリップをすると、着地するときにトップが突き刺さるかもしれません。しかたがないので、ランディングバーンに積み上げた雪を削って前に放り投げました。再び棒ジャン。まだ高さが低いです。助走距離を伸ばして、もう一度棒ジャン。そうこうしていうちに強い日差しが照りつけて、雪が湿って固まってきました。

 結局、あと一歩の踏ん切りがつかず、雪上バックフリップはまたもおあずけとなってしまいました。まあ、また機会はあるでしょう。

 長野県連の合宿は前日までで終わりましたが、この日も尾崎快コーチの指導のもと、一部の選手が引き続き練習していて、コースは維持されていました。尾崎さんとは初対面ですので、あいさつをして、コースを滑らせてもらいました。

 前日、ちょっとだけこぶを滑って、全然うまくいかなかったのですが、その原因がわかりました。ダイナミック・ポジショニング・ターンでは、体の重心を思っている以上に前に持っていかなければならないのです。そのためには、腰を伸ばさないといけません。

 一般的にモーグル選手は低い姿勢を維持して滑ります。重心を高くしてはいけないのです。そのために膝を曲げます。最近のブーツは足首を深く曲げることができませんので、膝を曲げるとお尻が後ろにいきます。そのままではバックチェアという姿勢になって体重が後ろにかかるので、それを解消するために上半身を前に倒します。これがモーグルスキーヤーの基本姿勢です。お尻を後ろに突き出して、体をかがめた姿勢です。

 ダイナミック・ポジショニング・ターンではこの姿勢は取りません。腰を伸ばすことによって重心を前にもっていきます。スキーブーツには10度以上の前傾角が付いています。膝を伸ばし、腰を伸ばせば、重心の位置をブーツより前にもっていくことができます。重心の位置を高くしながら前にもっていくことによって、スキーのトップに体重をかけます。これがダイナミック・ポジショニング・ターンの基本です。上半身を前に倒すのではなく、腰を前に出して、伸びた体全体を前に倒します。こぶの中では、斜面に対して体が垂直というより、こぶの腹に対して体が垂直になるくらい腰を前に出さなければなりません。

 腰を前に出しながら滑るためには、随分と前を見ないといけません。よく「三つ前のこぶを見る」と言われますが、それでは全然、足りなくて、「30個前のこぶを見る」くらいでちょうどです。速く滑ろうと思ったら、トップセクションでは第1エア台、ミドルセクションでは第2エア台を見ながら滑ります。長野県連合宿のコースを滑ってみて、そのあたりのことが確認できました。

 ダイナミック・ポジショニング・ターンの理論は完成しましたが、実際にそれでモーグルコースを滑りきるには、まだまだ練習が必要です。特にエアの着地の後のターンへの入りが問題です。普通のターン(スタティック・ポジショニング・ターン)で入ってしまうと、逆の動作になってしまいます。

 自作のエア台は、元五輪選手の尾崎さんに「すごいエア台だ。完璧ですね」とほめてもらいましたが、誰も使う人がいないので壊して帰りました。エア台への入り方はわかりましたが、エアの着地からターンへの入り方までは練習できなかったので、次回の課題です。

 次に練習できるのは1月末か2月です。エアの着地からターンへの入りを中心に、自分でショートポールを立てて練習することになると思います。

 今回のブログは笑いがありませんでしたね。

 昼にレストランで昼食を取っていると、日本人と全く見分けがつかないアジア系の外国人スキー客が、ぼくの斜め前の席のおじさんの隣に来て、片言の日本語で「ここ、いいです?」と聞きました。おじさんは「ああ」と言って、自分の隣の席に置いていた荷物をどけました。外国人は「ありがとう」と言って、席に座り、もう一度「ありがとう」と言いました。すると、おじさんは相手が外国人とわかったのか、今度は英語で答えました。「ノーサンキュー」。おじさんは、自分の間違いに気づいていないようでしたが、ぼくは下を向いて、おかしさをこらえるのに必死でした。自分にも同じような間違いをした経験があるからです。

 No, thank you.は言うまでもなく、、「コーヒー、いかがですか」と言われて、「いえ、けっこうです」と断るときの表現です。Thank you.と言われて、「どういたしまして」というのは、You are welcome.ですが、これがなかなかとっさには出てこないんですね。ぼくも、Thank you.と言われて、思わず、Noと言ったことがあります。何がNoなんだか。日本語では、「ありがとう」に対して、「いいえ、どういたしまして」と言うので、つい、Noと言ってしまうのでしょうね。
 今日から恒例の年末合宿に入りました。いつものように、一人合宿です。一人なのに「合宿」はおかしいので、「一人宿泊」ですかね。白馬には今月2~3日に来て以来です。今年は雪がどんどん降っており、もっと早くにエア練習をしに来たかったのですが、仕事だの何だので、今日になりました。

 昼過ぎにゲレンデに到着。ぼくがいつもエア台を造って、トレーニングバーンにしているゲレンデに、コースができているようです。長野県連の恒例の年末合宿ですね。こちらは本物の合宿。大勢で練習しています。

 いつものように、エア台設置を申請するために、パトロールに顔を出しました。前回来たときにはまだ雪がなかったので、エア台を造るのは今シーズン初めてです。パトロールによると、長野県連の合宿は今日が最終日だそうです。いつも鉢合わせするのですが、今年は入れ違いになりました。パトロールから「どこに造るかはおまかせします」と言ってもらったので、ゲレンデの上の方のあいているところに造ることにしました。いつも造っている場所はコースのわきなので邪魔になるということもありますが、斜度がきつくて、ハイクアップしてエア練習するのには向いていません。いつもは短いリフトを使って、リフトで循環しながら練習するのですが、今日はその短いリフトが動いていませんでした。ハイクアップするなら斜度が緩いゲレンデ上部に造った方が効率的です。

 今回の合宿にはいくつかの目的があります。

 一つはエア台への進入の練習です。最近のモーグルの大会では、エア台がこぶの並びの中心線(フォールライン)上にありません。エア台がフォールラインから外れて造られています。フォールラインを延長するとエア台の端に当たります。昨年の公認大会で気づいて、あれっと思ったのですが、今年のW杯の映像を見ても、そうなっていました。前からそうだったのに、ぼくが気づいていなかっただけかもしれません。こぶの溝のラインの振幅の一番広がったところの延長線上にエア台の中心線が来るようになっています。フォールラインから横にずれたところにエア台があります。フォールラインはスタートからゴールまでまっすぐですので、ジャンプするときだけ、横にずれることになります。

 昨年の大会で、これに面食らってしまいました。フォールライン上を滑っていったのではエアが飛べないではないか。そこで、なぜそうなっているのか、理由を考えてみました。

 この前のブログ記事で日本語訳したFISルールにもある通り、カービングターンでは、スキーのトップはターンの前半に外側を向き(フォールラインから外れる)、ターンの中間でゴール方向を向き(フォールラインと平行になる)、ターンの後半に内側を向きます(フォールラインに戻る)。エア台に入る手前の最後のこぶのターンは前半だけで後半がありません。ターンの前半を終えて、ターンの中間でスキーのトップがゴール方向を向いたまま、後半のターンをせずにまっすぐに滑り降ります。エアの着地後の最初のターンは前半がありません。ターンの中間でスキーのトップがゴール方向を向いた状態で着地して、後半のターンだけをしてフォールラインに戻るのです。このような理由で、エア台はターン弧の振幅の一番大きなところの接線を延長したところに中心線がくるように造られているのです。

 ぼくは今まで、エア台はてっきりフォールライン上にあるものとばかり思っていました。今回は昨年の反省を生かし、フォールラインからターン弧の幅だけ横にずれたエア台を造って練習しようと思ったのです。やることがだんだんマニアックになってきましたね。

 時間がないのでゲレンデ上部に空き地を見つけてさっそくエア台作成開始。しばらくすると、長野県連の木原初夢コーチが登場しました。米国遠征から帰ってきたばかりのはず。昼食休憩が終わって、練習に戻ってきたのですね。昨年末には、木原さんに声をかけてもらって、長野県連の年末合宿に混ぜてもらいました。今回も「うちのコースで一緒に練習してくれればよかったのに」とありがたい言葉。そうさせてもらおうかとも思いましたが、今シーズンはまだ全然、練習できていないので、いきなり急斜面(公称最大斜度35度)のコースは無理だと思います。明日、みんなが作ったコースのこぶを使ってターンの練習をさせてもらいます。

 続けて、切久保達也コーチ登場。ナショナルチームのコーチでもあります。W杯参戦のためのヨーロッパ遠征から帰ってきたばかりのはず。昨年末の合宿のみならず、今年の連休の合宿でもお世話になりました。モーグル仲間として接してもらってありがたいです。

 さらに、さきほどレストランで顔を合わせた選手を含め、顔なじみになった選手たちが続々登場。久しぶりの再会です。今回は一緒に練習できませんでしたが、W杯や米国大会に参戦した選手たちやジュニア選手たちが隣で練習しているというだけで励みになります。

 そうこうするうち、あっという間にエア台が完成しました。斜度がないので、テーブルトップにしました。テーブルトップというのは、ホームこたつのような形の台です。モーグルの国際大会の規定では、ランディングバーンの斜度は26度以上なければなりません。ランディングバーンの斜度がなくて平らだと、着地の衝撃をもろに受けることになり、危険なのです。ぼくが自分でエア台を作って練習するようになった理由の一つもそこにあります。斜度が緩いところに作られたエア台では大きく飛ぶことができません。膝や腰に衝撃を受けてしまいます。中高年向きではないですね。急斜面だと着地が難しくなりますが、力が逃げるので衝撃はきません。意外と中高年向きなのです。斜度のないところでは、雪を積み上げて、ホームこたつのような台をつくって、その上にキッカーを乗せます。ホームこたつの掛け毛布の部分の斜面がランディングバーンになります。

 さあ、チェックジャンプ。エア台の中心線上ではなく、端の延長線上からスタートして1回と半分(前半だけ)ターンして、踏み切ってジャンプ。あれ、全然、飛び上がらずに、盛り上げたランディングバーンに着地してしまいました。滞空時間0.001秒くらいです。斜度がないうえに、雪が軟らかいので、かなり助走をつけないといけないのですね。新雪の下に埋もれていた凍った硬い雪を積んでキッカーを高くしたら、なんとか滞空時間が出るようになりました。ハイクアップの距離が長いのでしんどいですが、急斜面よりは登るのが楽です。

 明日は早くも年末合宿最終日。休みに入って一般スキーヤーが増えるでしょう。休暇のスキーを楽しみやって来た皆さんの邪魔にならないように、自作のエア台と、長野県連のコースのこぶを使って、続きの練習をするつもりです。でも、今夜の大雪ですっかり埋もれているでしょうね。
歴史・迷宮解:古墳の埋葬人骨/中 女性首長に妊娠痕=佐々木泰造毎日新聞 2012年12月26日 東京、大阪、北海道朝刊
 『魏志倭人伝』には、卑弥呼は年をとっているのに、夫も婿もいないと書かれています。宗教的な行為によって民衆の心を動かしたと言われる卑弥呼は、その霊力を保つために独身を通したのだと言われることもあります。
 では、古墳時代に祭祀を執り行った女性首長はみなそうだったのか。骨盤に残る妊娠痕を調べてみると、ほとんどの女性家長、首長が既婚者であることがわかりました。祭祀にかかわる女性は皆、未婚でなければならないというのは幻想だったようです。
 FISの公式サイトに2012/2013シーズンのルール・採点基準が掲載されています。今年11月13日の改訂版のようです。

FIS Freestyle Skiing General Rules for Scoring Judging Handbook 2012

 目立ったところでの変更点は、エアのオフアクシス720の分け方で、コーク7とD-Spinのボーナスポイントが同じになりました。

 そのほかには大きな変更点はないと思うのですが、カービングの項目の説明が変わっているようなので、日本語訳してみました。

 ぼくが独自に編み出したダイナミック・ポジショニング・ターンが、FISルールで評価されるのかどうかが気になります。せっかく考えた独自のターンも、試合では使えないというのでは何にもなりません。ジャッジが何を求めているのか、ダイナミック・ポジショニング・ターンはその要件を満たしているのか。以下は「カービング」の項目の対訳です。
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6203.3.2 Carving カービング

6203.3.2.1 General 総論

A pure carved turn is one in which the tail of the ski follows precisely the track made by the ski tip. The upper ski is edged inward at the entrance to the turn, with the competitor's weight placed well forward on that ski. This maneuver flexes the ski into a curve whose radius is determined by the angulation of the ski, by its side cut and by the size of the bending moment acting on the ski. The other ski needs to move in the same fashion to produce a similar curve with the weight on its outer edge. Reverse camber of the ski (flex) can also be increased by flexion of the edged ski tip into the face of the mogul or rut.
 完全に切れたターンとは、スキーのテールが、スキーの先端が通った跡を正確にたどるターンである。山側のスキーはターンへの入り口で内エッジが押さえつけられ、スキーのかなり前側に乗った競技者の体重がかかっている。このスキー操作によって、スキーが曲線を描き、その回転半径は、スキーの角付け、サイドカーブと、スキーに生じるたわみの瞬間の長さによって決まる。もう一方のスキーは、外側のエッジに体重をかけて同じような曲線を生み出すために同様の方法で動く必要がある。スキーの逆反り(しなり)は、こぶの面(つら)や溝に入っていくスキーのエッジを押さえつけて先端を曲げることによっても大きくできる。
As shown in the figure below, in a purely carved turn there is no skidding/lateral sliding, and the only snow resistance present is the very small gliding friction between ski base, edge and snow. As a result of this minimal level of friction between ski and snow, the speed reduction of the competitor is optimized and fully under the control of the competitor.
 下図に示したように、完全に切れたターンでは、スキッディング(横滑り)はなく、存在する雪面抵抗はスキーの底面、エッジと雪面の間のごく小さな滑走摩擦のみである。スキーと雪面の摩擦が最小レベルである結果、競技者の減速は最適なものとなり、競技者によって完全に制御される。
Turn radius should reflect the deflection required in relation to the gradient of the slope. Excessive deflection across the hill impacting the face of a mogul is a form break as it results in excessive braking and poor ski line. Turn shape and deflection should vary according to the spacing between the moguls.
 ターン弧の半径は斜面の勾配の関係から要求されるずれと一致していなければならない。こぶの面(つら)をたたきながらこぶの山を横切る過度なずれは姿勢の乱れであり、それは過度のブレーキングと下手なライン取りに起因する。

6203.3.2.2 Body Position for Carved Turns 切れたターンのための体の位置

A properly carved ski requires less effort to work, and gives higher levels of control and stability.
適切に切れたスキーはより少ない労力を必要とし、より高水準の制御とと安定性をもたらす。
The turn is initiated with pressure as the knees and ankles/feet roll the skis onto edge and extension begins.
ターンは膝と足首(足)がスキーをエッジの側に回転し、伸展が始まるときの圧力によってきっかけを得る。
At the middle of the turn (when the ski is edged and the tip is pointing down the fall-line) the ski tips contact the face of the mogul.
 ターンの中間で(スキーのエッジが押さえつけられ、先端がフォールラインの下を向いているとき)、スキーの先端がこぶの面に触れる。
Absorption is used to maintain balance and control pressure in the skis and should match the shape and size of mogul to optimize snow to ski contact.
 吸収はバランスを保ち、スキーにかかる圧力を制御するために使われ、こぶの形と大きさに合わせて接雪を最適にしなければならない。
Rotations in the upper legs are minimal, feet remain under the body (shoulders and hips) in both fore-and-aft and lateral planes, and knees remain flexed.
大ももの回転は最小限であり、足は正面から見ても側面から見ても常に上体(肩と腰)の下にあり、膝はしなやかさを保っている。
Legs should be together or in a consistent position throughout the run.
両膝は滑走する間、一緒になっているか同じ位置にある。
Breaks in balance and separations in position are inefficient turns.
バランスが乱れ、(体の)位置がばらけるのは効率の悪いターンである。
Angulation of the lower leg controls the radius of the turn. Timing of the initiation dictates how deep the feet go into the rut.
すねの角度形成はターン弧の半径を制御する。ターンを始めるタイミングは、足が溝にどれだけ深く入るかを決定する。
Movements should be symmetrical and equal side to side, specifically:
動きは対称で、特に左右が等しくなければならない。
Timing and placement of pole plants (double pole plant is a deduction)
ストックを突くタイミングと場所(ダブルストックは減点)
Arm movements (little movement is preferred but if there is movement it should be equal)
腕の動き(小さな動きが好ましいが、動くのなら同じ動きをしなければならない)
Shape of turns: do the turns adjust to the gradient of the slope and the size and disposition of the moguls?
ターンの形:斜面の勾配、こぶの大きさと並びに合わせてターンをしているか?
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 FISルールが求めているんは、まさに、ダイナミック・ポジショニング・ターンでやっていることですね。あとは練習あるのみ。

 今シーズン初スキー2日目の3日は終日、快晴でした。そのわりに気温はさほど上がらず、いい雪質のまま、ダイナミック・ポジショニング・ターンの練習ができました。

 午前中はセミファットの板で緩斜面の圧雪バーンを中心に滑り、午後はモーグル板で滑りました。だいたいわかってきました。

 ダイナミック・ポジショニング・ターンでは、ターンの後半にエッジが立たないようにしないといけないということです。ロングターンでもショートターンでも、ターンの後半(山回り)では、スキーを寝かせていかなければなりません。ターンの切り換えの時点では、スキーが雪面にべたった付いた状態にならないといけません(ニュートラルポジション)。ところが、どうしても、外足のスキーを立ててしまいがちです。ターンの後半で外足のインエッジが雪面に食い込むと、スキーが回りすぎてしまって、スムーズに次のターンにつなげることができなくなります。失敗するのはたいていこのパターンであることがわかりました。

 もう一度おさらいすると、ターンの後半では、両スキーを寝かせていき、ターンの切り換えの時点で、両スキーが雪面にべたっと付くようにする、ということです。

 緩斜面のフラットバーンではだいたいできるようになりましたが、幅6m、斜度30度のアイスバーンでは難しかったです。こぶがあるとまた違ってくるのかもしれませんが、どうしても腰が後ろに残ってしまいがちです。ダイナミック・ポジショニングとは、重心(腰)の位置)を後ろから前に移動するということですので、急斜面であろうと、アイスバーンであろうと、腰を前に前にと出していかなければなりません。ターンの前半は腰を前に出しやすいのですが、ターンの後半の膝を曲げる局面で腰が遅れがちになります。腰が遅れると足が前に出て、スキーが立ってしまいます。そのせいで転倒して、ズボンのポケットに入れていたスマートフォンが壊れました。パネルにひびが入って、タッチパネル機能が使えなくなりました。ターンを安定させて、どんな斜面であろうと、スタートからゴールまで破綻なく滑れるようにしなければなりません。今後の練習課題です。

 いつもお世話になっている民宿では、スキーを終えて、帰路に着く前に風呂に入らせてもらっています。ところが、今回は朝食のときに、こう言われました。

 「今日は佐々木さんが帰るころ、私たちみんな出かけていていないんだけど、お風呂どうしますか。なんだったら、勝手に入ってもらえると助かりますけど」
 
 いやいや、それだったら、まっすぐ帰りますから、いいですよ。

 「でも、せっかくだから、お風呂に入って、ゆっくりしてから、自分で、『点検よし、戸締まりよし』ってして帰ってください。前にもこういうことありましたよね」

 いや、なかったと思いますけどね。宿に帰ってきて、お風呂に入らせてもらおうと思ったら、誰もいなくて、風呂も空っぽだったということはありました。このときは、ぼくが帰るころには帰宅する予定だったばあちゃんが、健康診断が長引い、間に合わなかったのだそうです。

 「じゃあ、お風呂わかしておきますから、私たちは、いませんけど、勝手に入ってくださいね。そうしてもらえると、助かります。佐々木さんって、気を使わないといけない人じゃないですもんね」

 ぼくには気を使わなくてもいいから楽だそうです。放っておいても一人で勝手に遊んでいる子どものイメージでしょうか。確かに親からは、そんな子どもだったと言われますね。

 お言葉に甘えて、誰もいない民宿で、一人ゆっくりと風呂につかって、くつろいでから帰りました。ああー、いい湯だった。快晴で雪質は最高。平日の空いたゲレンデで思いきり練習して、お風呂にも入って、大満足で初スキー2日間を締めくくりました。
 先週の3連休に初滑りのはずだったのですが、仕事が終わらず、どこにも行けませんでした。ほかの選手はとっくに初滑りを終えて、12月15日にあるW杯に参戦するためにフィンランドに行ったり、米国の大会に出場するために現地のコロラドで合宿したりしています。焦ります。

 またも、出遅れてしまいましたが、今日(2日)はとうとう来ました白馬村。今年も八方尾根スキー場のシーズン券を買ってしまいました。今シーズンもここをホームゲレンデに、エア練習などをするつもりです。

 久しぶりのスキー。頑張って午前4時の起きました。しかし、前日は仕事で寝るのが遅く、寝不足です。名神高速道路の小牧JCTで中央自動車道に入るべきところ、行き過ぎてしまい、次の豊田ICまで行ってしまいました。1時間近くロスして、白馬村に着いたのは午前10時半。インフォメーションセンターでシーズン券を受け取ったのですが、車に戻るとありません。トイレに忘れたかと思って引き返して探しましたが、ありません。恥を忍んでカウンターに向かったら、係の人が小走りで持ってきてくれました。受け取ったものの、カウンターに置き忘れていたようです。

 さあ、シーズン券も受け取ったし、あとはゲレンデに行くだけ。リュックを背負い、駐車場からゴンドラ乗り場に向けて歩き始めて50mほどして気づきました。スキーを車の横に寝かせたまま置き忘れていました。何をしに来たのやら。

 ゲレンデに上がったのは午前11時半になっていました。まずはパトロールにあいさつ。2009年から毎年、エア台を作らせてもらっています。「今シーズンもよろしくお願いします」。一応、スコップも用意していましたが、まだ全然、無理でした。地面をアイスバーンが覆っていて、その上に新雪が乗っています。とてもよい雪質ですが、エア台を作ろうと思ったら、ゲレンデ中の雪をかき集めなければなりません。そもそも、ぼくがトレーニングバーンにしているところ(エア台作成が認められているゲレンデ)は、まだ雪が少なくて滑走禁止になっていました。

 US(米国)チームがエア台を作って練習している写真がfacebookに載っています。とてもいいエア台です。エアもきれいです。そのイメージを焼き付けるべく、スマートフォンの壁紙にしました。こういうエア台を作って、こういうエアをしようと、イメージは出来上がっています。残念です。USチームにも遅れをとってしまいました。

 しかし、今のぼくにはエア練習よりもしなければならないことがあります。言うまでもなくターンの練習です。今シーズンのぼくの最大の課題は、ダイナミック・ポジショニング・ターンを完成させることです。

 ダイナミック・ポジショニング・ターンとは。このブログの熱心な読者には言うまでもないことですが、国体に出場した2009年ごろからぼくが独自に開発に取り組んでいるターンです。一言で言うなら、究極のカービングターン。そのショートターンのやり方がわからなかったのですが、長野県連の合宿に混ぜてもらって練習していた今年の大型連休の最終日の最後の1本で、とうとうできました。

 やっとやり方がわかったので、完全なものにして、スピードを上げて試合で使えるようにするのが今シーズンの課題です。今年のシーズンオフは、忘れないようにするためにブラシゲレンデで練習すべきだったのですが、結局、1度も行かずじまいでした。まさか、忘れてはいないと思うのですが。

 まずは緩斜面を滑ってみました。あかん、わかりません。案の定、忘れていました。あちゃー。なんで、こんなに忘れるの。

 いきなりショートターンをやろうとしたのがいけなかったのでしょう。ロングターンではできました。滑るうちに少しずつ、思い出してきました。「前を見ないといけないんだった」とか、「手を前に出してはいけないんだった」とか、「腰を伸ばさないといけないんだった」とか。いろいろと考えてやっているうちに、だんだんと、5月5日の最後の1本に近づいてはきているようですが、どこか違います。

 手本はどこにもありません。上手な人を見てまねをするというわけにはいきません。リフト最終の午後4時まで練習して、宿に帰って風呂に入っているときに気づきました。

 今年は膝のリハビリのためにいくつかの種類のスクワットをしてきました。その一つの動きがダイナミック・ポジショニング・ターンと似ているので、滑る前に、膝の準備運動を兼ねてイメージトレーニングをしていました。それが違っていました。ダイナミック・ポジショニング・ターンとは違う動きだったのです。

 そのスクワットは膝の可動域を広げるためのトレーニングです。ダイナミック・ポジショニング・ターンとある部分は共通していますが、ある部分は違っています。そのままダイナミック・ポジショニング・ターンに結びつけるとうまくいかないのは当たり前です。

 さあ、原因がわかったので、明日、やり直してみましょう。今シーズンも前途多難のようですね。
 前の記事「サプリメント」で、どのくらいお金をかけているのかというコメントをもらいましたので、購入履歴を調べて1カ月当たりの費用を計算してみました。

◆100%ホエイ・ゴールドスタンダード・プロテイン(超大容量4.5kg)
13480円
平均55.14日で消費
30日当たり 7338円

◆BCAA+G
7480円
148日で消費
30日当たり 1516円

◆ロコモエース(関節軟骨成分)
定期コース
1カ月3780円

◆アスタビータスポルト210(アスタキサンチン)
9900円
210粒入りを90日で消費(本当は1日3粒で70日分)
30日当たり3300円

◆アミノバイタルプロ
180袋
15000円
321日で消費
30日当たり 1402円

◆アクエリアス
2リットルボトル×6本入りケースの安売りで購入
30日当たり2092円
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すべてのサプリメントの30日当たりの総合計15648円

 これが安いのか、高いのか。

 魚は食べますが、肉は食べないので、どうしても動物性たんぱく質が不足しがちです。プロテイン代はその分と考えれば、食費とも言えます。酒は一人では飲みません。懇親会や送別会など社交のときだけ、少し飲みます。普段の食事は社員食堂を利用して、1回500円程度に抑えています。

 なにより、健康で元気に仕事ができることが、一番です。
歴史・迷宮解:古墳の埋葬人骨/上 夫婦より肉親重視か=佐々木泰造
毎日新聞 2012年11月28日 東京、大阪、北海道朝刊

 古墳時代は基本的に夫婦は別にし、兄弟姉妹と一緒に埋葬したようです。夫婦の絆よりも、血を分けた兄弟姉妹の絆の方が強かったのでしょうか。それとも、埋葬は生まれたきたおなかの中に戻す行為と考えられたのでしょうか。

 性別を区別せずに兄弟姉妹のことを言うとき、「キョウダイ」と書いたり、「きょうだい」と書いたりしますが、日本語には同じ親から生まれた子同士を性別を区別せずにまとめて表現する言葉があります。「はらから」です(奈良時代には「はらがら」と濁って言ったそうです)。英語ではbrother and sisterですね。英語には性別を区別しない言い方はないようです。中国の漢字では「同胞」。現代日本語では、性別を区別し、さらに長幼も区別して、兄弟、姉妹と言うので、一緒にして言うのが難しいですね。「はらから」を復活しましょう。
 今週は体が疲れて、風邪ぎみになってしまい、体調がよくありませんでした。原因はわかっています。

 18日に京都府綾部市の実家に帰って、地区の共同作業をしてきました。実家は中山間地にあります。谷合いに田んぼがあって、共有の農道(里道)が通っています。そのわきの山の木が伸びて農道にかぶさり、通行の妨げになるので、5年に1度、切るのです。これを陰切りと言っています。5年前は父が出ましたが、さすがに84歳になってこの重労働をするのは無理です。

 作業は午前8時開始です。午前5時に起きて、車で帰りました。太くなった木はチェーンソーで切り倒します。細い灌木は刈払機で刈っていきます。農道わきの崖の上での作業なので、転落しないように注意して、足を踏ん張らなければなりません。切った木は燃やします。小雨が降る中、枝葉のついた長さ4~5mの木を燃やす場所までずるずると引っ張って運ぶのが大変です。昼食休憩1時間をはさんで午後4時すぎに終了しました。

 ぼくはいつも草刈りなどの重労働をするときには、運動をするときと同じように、途中でホエイプロテインを飲みます。しかし、この日は飲みませんでした。

 それがたたりました。かなり激しい運動をしても滅多に筋肉痛になったり、疲れが残ったりしないのに、睡眠不足だったこともあって、この後、体調を崩し、やっと今日になって回復しました。

 ぼくが飲んでいるのは米国OPTIMUM NUTRITION社のホエイプロテインです。その説明書によると、1日に必要なたんぱく質(プロテイン)は、体重1ポンド(0.45kg)当たり1gだそうです。ぼくの場合は体重73kgなので、162gのたんぱく質が必要ということになります。これを卵だけで取ろうとすると、55gの卵を24個食べなければなりません。牛もも肉だけで取ろうとすると、858g食べる必要があります。ぼくは肉を食べませんが、ありえない量ですね。858gも肉を食べたら、どれだけ脂肪を摂取することになるやら。

 そこで、食事をしっかりとると同時に、不足分をプロテイン粉末で補う必要があります。OPTIMUM NUATRITION社のホエイプロテインは、付属のスプーン1杯でプロテイン24g、BCAA5.5g、グルタミン酸4gです。1日の必要量162gのうち半分を食事でとるとして、ざっと3~4杯のプロテイン粉末を飲む必要があります。

 毎朝起きたときにまず1杯飲みます。それから筋力トレーニングの前後に飲みます。そのほかに午後3時ごろに飲みます。このくらいは飲んでおかないと、体の維持ができません。筋肉痛になったり、風邪を引いたりして、はなはだ体調が悪くなってしまいます。

 プロテイン粉末は果物ジュースやアクエリアスに溶かして飲みます。今、なぜかアクエリアスが安いですね。自動販売機で買うと500mlが150円しますが、スーパーなどでは2リットルボトルの6本詰めが、500ml当たりに換算して30円台で売られています。BCAAが入っているのに、水より安かったりします。

 サプリメントはこのほかに、米国MRM社の「BCAA+G 1000」というBCAAにグルタミン酸を混ぜた粉末を適宜飲みます。これを飲むと、汗の出方が半端ではありません。ぼくが夏、トランポリンの練習で汗をかいて嫌がられているのは、このサプリメントを飲んでいるのが一因です。汗をかいてやせたい人にはおすすめです。これもアクエリアスに混ぜて飲んでいます。

 そのほかに携帯しやすくて重宝するのが、味の素のアミノバイタルプロ。以前はクレアチンやβアラニンも飲んでいましたが、最近はほとんど飲んでいません。

 毎食後に飲んでいるのは抗酸化物質として人気の高いアスタキサンチン「アスタビータスポルト」です。疲労がたまらないという評判なので飲み始めました。そのせいかどうかはわかりませんが、年齢のわりに、激しい運動をしても疲れにくいように思います。

 食間には関節軟骨の成分であるプロテオグリカンを含んでいるというロコモエースを飲んでいます。膝の変形性関節症に効果があるというので飲み始めました。そのせいかどうかはわかりませんが、最近、膝の調子はいいです。

 それから重要なのが食事です。妻にお願いして、野菜を中心に、品数を多くしてもらっています。朝食、昼食はしっかりとります。夕食は午後6時ごろに社員食堂で取ることが多いです。定食に必ず野菜料理の小鉢を加え、野菜から先に食べます。ゆっくりと消化されて、血糖値が一気に上がらないようにするためです。血糖値が一気に上がると、消費されない分が体脂肪に回されます。

 酒は飲まず、美食はせず、米は自家製ですが、サプリメントでけっこう食費がかかっていると思われます。それでも、病気になって入院代や薬代がかかるよりはよっぽどいいですね。最近の体脂肪率は10・5%くらいです(アスリートモード)。この体を維持するのに、サプリメント代が高くついています。いつまで続けられることやら。
 今年は早くも雪が積もって、週末には長野県の天然雪のゲレンデがオープンしますね。今年も八方尾根のシーズン券を買ったので行きたいのですが、残念ながら土日とも仕事と用事があって行けません。

 ウォータージャンプは11月10日が最後になりました。今年のウォータージャンプ練習はスタートが遅く、9月1日が3回目だったのですが、9月、10月とそこそこ行くことができて、結局、合計17回になりました。

 今年の成果は、ストレートジャンプが安定して、腕の振りを使った新しい離陸をマスターしたことです。飛び方がレベルアップしたと思います。ツイスターもトリプルが安定してできるようになりました。

 2009年から取り組んでいる「棒ジャンしてからヘリ」は今シーズンの終盤、成功確率が90%以上になっていましたが、最後にまたもやできなくなりました。一度できなくなると、なかなか思い出せません。11月10日の最後のウォータージャンプでも試してみましたが、半分しか回れませんでした。本当に難しいです。

 バックレイアウトは腰が伸びるようになりました。腕の使い方もいろいろと試してみて、一応、これだという方法がわかりましたが、まだまだ安定しません。最後の日は、妻に撮影してもらってバックレイアウトを中心に練習しましたが、腰が伸びるようになった代わりに、膝が曲がるという困ったことが起きました。

 まあ、これも回数ですね。バックレイアウトはどんなことがあっても回れないということはなく、足から着地できるので、今シーズンは雪の上でもチャレンジしてみようと思います。「棒ジャンしてからヘリ」は空中分解することが多いので、雪の上ではまだできません。

 O-airのキッカーは来シーズン、改良が予定されているそうです。来シーズンはもう少し早くから練習を始めて、いろいろと難しい技にも挑戦しようと思います。

 雪の上での練習は23日からになりそうです。まだ、エア台を作るのは無理でしょうね。今年の連休最後の日にできた「ダイナミック・ポジショニング・ターン」を忘れていないことを祈ります。