歴史の鍵穴:人麻呂の「東の野」歌 伊勢遷宮に天皇を重ねて=専門編集委員・佐々木泰造
毎日新聞 2013年06月18日 夕刊(夕刊のない地域は19日)

柿本人麻呂の「東の野」の歌の第3弾。伊勢神宮の最初の遷宮(690年内宮、692年外宮)の年である692年、持統天皇が伊勢に行幸した帰りにこの歌が作られたと考えます。この新説について4月、5月、6月と3回にわたって書きました。ほぼ証明できたのではないかと考えています。一応、言いたいことは言えたので、このシリーズはいったん終わります。7月も関連した話になると思います。
 6月2日にO-airに行って、バックレイアウトの練習をしたところまでで、ブログが途絶えていました。記憶をたどりつつ、その後のことを記したいと思います。

【6月5日(水)】PCP

 ひさしぶりにPCPに行きました。大阪・長居のパーソナルトレーニング施設です。両膝ともに筋肉痛のような軽い痛みがあります。どうしたことか、今まで何ともなかった左膝の外側に特に違和感があります。トレーナーの栗田さんの話では、腸脛靭帯炎だそうです。ランナー膝とも言います。使い過ぎに起因すると言われていますが、根本的な原因は、膝を曲げたときに脛骨(すねの骨)が内旋しないことにあるそうです。

 皮下脂肪と筋肉の癒着をはがす「カワハギ」をしたうえで、脛骨を内旋するための運動をしました。今まで右膝のマルアライメントを解消するためにやってきたトレーニングと同じですが、この日は初めて「リアライン・コア」を使いました。骨盤を固定する器具です。骨盤を動かさずに大腿骨だけを動かします。つまり、体幹を固定して、股関節を動かすわけです。モーグルスキーではとりわけ上体の安定性が求められますので、これはかなり有効なトレーニング器具になると実感しました。もちろん、トランポリンでも体幹をまっすぐに保つことが大切ですので、体の歪みを解消する「リアライン・コア」は大いに役立つと思います。

 ペルビック・ローテーションという、股関節の回旋運動を教えてもらい、「リアライン・コア」を装着した感覚を残したまま、自宅でトレーニングをしています。

【6月8日(土)】若杉大屋スキー場ブラシゲレンデ

 1週間前に続いて、ブラシゲレンデでダイナミック・ポジショニング・ターンの練習をしました。ダイナミック・ポジショニング・ターンの腰の位置が、考えていたよりも随分と前であることに気づきました。おへそをスキーのトップの上に持っていかなければなりません。普通のターンではありえないポジションですね。

 受付の人から「トランポリン、上手ですね」とほめてもらい、気をよくしました。

 次の日、綾部の実家で用事があったので、スキー場から直接、実家に帰りました。北近畿豊岡道で春日インターまで行き、舞鶴若狭道を北上して綾部インターで下ります。2時間くらいです。

【6月9日(日)】綾部の実家で電気柵の電線張り

 午前8時から、地区の共同作業で、猪と鹿除けの電線張りをしました。以前は電線を2段に張っていましたが、その高さだと鹿は飛び越えるので、今は5段に張っています。高さが低い1段目、2段目の電線を張るのは、腰を屈めないといけないので、長くやっていると腰が痛くなってきます。けっこうつらい作業です。

【6月11日(火)】アベノETCでトランポリン

 アベノETCの練習日は通常、月、木、土曜なのですが、今月は変則的で火曜にも練習しています。この日は初めて見る男の人が来ていました。

 練習が終わった後、その人から「トランポリン、上手ですね」と声をかけられて、「いやあ、それほどでも」と照れていると、「ひょっとしてTAIZOさんですか」。

 今、47歳で、なんでも、ぼくのブログを見て、昨年からトランポリンを始められたそうです。仕事が休みなのは火曜だけで、平日の夜も遅くまで仕事なので、アベノETCの姉妹クラブである大日トランポリンクラブで、火曜の午前中に練習をしておられるそうです。この日は、たまたまアベノETCが火曜に練習していると聞いて、午前中に大日トランポリンクラブで練習した後、夜にアベノETCに武者修行に来られたそうです。ストレートジャンプを直したいと、鯉住コーチの指導を仰いでおられました。

【6月14日(金)】会社の診療所で心拍数再検査

 2月に人間ドックを受けたたときに、心拍数が40と少なかったので、会社の診療所から「もう一度測りたいので来てください」と言われました。

 ぼくの心拍数は、横になっているときで40、座ると50、立つと60、歩くと70、小走りで80と、10刻みで上がっていきます。

 人間ドックでは横になった状態で心拍数を測ったので、ぼくとしては40は極めて正常な値ですが、看護師さんは「でも、40は低すぎますから」。血圧と一緒に心拍数をもう一度測ってくれました。血圧は117と70。歩いた直後だったので、ぼくとしてはちょっと高めでした。続けてそのまま座った姿勢で心拍数を測ってもらいました。ぼくが「52くらいでしょう」と予想を言ったのですが、49でした。ぼくとしては極めて正常な値ですが、やっぱり少ないので、先生の診察を受けました。

 「ぼくの心拍数は10刻みで上がるようになっていて、激しい運動をしたら180くらいまで上がります」と説明したら、先生は納得してくれました。心臓に問題がある人は、運動をしても心拍数が上がらない。徐脈であっても、運動をして心拍数が上がれば問題ないそうです。いわゆるスポーツ心臓ですね。

【6月15日(土)】O-airでウォータージャンプ

 久しぶりの雨で、スキーが気持ちよく走りました。最初に一番大きな8番台で飛んでみました。ストレートジャンプが見事に決まりましたが、着水の衝撃で、いきなりコンタクトレンズが外れました。

 新しいコンタクトレンズを入れ直し、気を取り直して、いつものモーグル用の9番台。雨でいつもよりスピードが出ているせいか、全然、タイミングが合いません。5本飛んで、やっと合いました。

 ストレートジャンプが合ったところで、バックレイアウトです。この日は、バックレイアウトとアップライト(直立)系エアを交互に練習しました。バックレイアウトは大きく崩れることがなくなりました。腰が折れたり、膝が緩んだりということはないのですが、両脚を密着させるのを忘れることが多いので、そのあたりも気を配っていかなければなりません。

 9番台でのバックレイアウトが安定してきたので、次回からは次のステップに進もうと思います。つまり、どんな台でもバックが安定してできるようにすることです。特に小さくて、飛び出し角度が緩い台で、きれいに回れるようにすることが大切だと思います。空中で自分の力で回転をかける練習です。トランポリンでは毎回、その練習を背落ち・腹落ちでしています。それをウォータージャンプに応用します。

【6月16日(日)】綾部の実家で草刈り

【6月17日(月)】アベノETCのトランポリンは休み

 18日(火)はアベノETCの練習があります。ウォータージャンプの練習と連動した練習をするつもりです。
 『採点規則トランポリン2013年版』を購入しました。
平成25年度トランポリン競技規則の販売についてを掲載(2013.05.14)

 難度点の算出方法などが掲載されています。それよりも、ぼくが知りたかったのは、どういうところで減点されるかです。特に姿勢。

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B.競技方法
14.演技種目の姿勢
14.1 ストラドル・ジャンプ(注:開脚跳び)を除く全ての姿勢では、脚部はきちんと揃え、足およびつま先は伸ばしておかなければならない。
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足首が伸びていなかったり(いわゆる「下駄」)、膝がゆるんでいたりすると、減点されます。

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14.3 「抱え型」「えび型」の姿勢では、本規則14.7により複数の宙返りの捻っている段階を除き、大腿部は上体部にできるだけ密着した状態にするべきである。
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 「抱え型」(タック)や「えび型」(パイク)では、太ももを胸につけなければならないということのようです。

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14.4 「抱え型」の姿勢では、本規則14.7により捻りを伴った複数の宙返りを除き、手は膝より下の脚部にふれなければならない。
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 これはいつもコーチから厳しく言われているので、習慣になっています。

 このほか、挿絵だけで示されている採点基準があります。

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〇POSITION DEDUCTIONS(姿勢減点)
「伸び型」では、頭の方向とつま先の方向が完全に逆でなければならない。体が反ったり、腰が折れたりすると、反り具合や折れ具合で0.1~0.2の減点。
「抱え型」では、体が完全につぶされていなくてはいけない。上体と大腿部、下腿部が完全に密着していれば減点0。上体と大腿部、大腿部と下腿部の開き具合によって0.1~0.2の減点。
「えび型」では、体が完全につぶされていなくてはならない。上体と脚が密着していれば減点0。上体の脚の開き具合によって0.1~0.2の減点。
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〇OPENING(開き)
 宙返りで抱えを開くタイミングは、時計の文字盤の1時(真上が180度として150度の方向)までに開けば減点0。1時(150度)から2時(120度)までに開けば減点0.1。2時(120度)から3時(90度)までに開けば減点0.2。3時(90度)以降に開いた場合は、開きがないとみなされて減点0.3。
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〇AFTER OPENING(開きの後)
 PIKE DOWN
 宙返りの後半で回転を調整するために、腰を曲げる動作。いわゆる「腰をとる」という動作。

 2時までに腰を曲げた場合は0.2減点。2時から3時までに腰を曲げたら0.1減点。3時以降に腰を曲げても減点なし。これは着床の準備として必要な動作だからです。

 TUCK DOWN
 宙返りの後半で回転を調整するために、膝を曲げる動作。いわゆる「膝をとる」という動作。

 2時までに膝を曲げたら0.3減点。2時から3時までに膝を曲げたら0.2減点。3時以降に膝を曲げても減点なし。
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 つまり「抱え型」の宙返り(タックバック)では、1時までに抱えをほどいてまっすぐに伸び、3時までは伸びたままでがまんしなければなりません。「伸び型」の宙返り(レイアウトバック)では、3時まで全身が伸びたままでなければなりません。

 モーグルのエアでは、12時(倒立状態)を過ぎてから膝を曲げたのでもタックバックとして評価されているようですが、トランポリンでは、バックレイアウトの失敗(回転不足)に伴う調整動作とみなされ、大きく減点されます。

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〇END OF TWIST(捻りの終了)
 フルツイストなど捻りを伴う宙返りの採点基準です。宙返りの回転が3時の方向(90度)で捻りが終了していれば減点0。3時の方向で捻りが終了していない(体の正面が下を向いていない)と0.1減点。
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 3時の方向で体が水平になります。その時点までに捻りを終えて、体の正面が下のベッドを向いた状態になっていなければならないということです。捻りを終えないまま着床したら減点です。着床の時点で捻りを終えるのではなく、体が水平になる時点までに捻りを終えなければなりません。フルツイストは縦方向1回転、横方向(捻り)1回転なので、縦に1回転する間に捻りを1回転すると考えがちですが、縦に4分の3回転する間にひねりを1回転しなければならないということになります。縦回転よりも横回転の方が回転速度が速い(1回転に要する時間が短い)ということですね。これはモーグルのエアでも考慮しなければならないことだと思います。フルだろうがダブルフルだろうが、捻りを完了しなければならないタイミングはかなり早いということです
 週末トレーニング2日目の2日(日)は、O-airにウォータージャンプの練習に行きました。5月12日に続いて今シーズン2回目です。

 例によって準備運動代わりにトランポリン。「順番待ちしているときは3分以内で交代」と書いてあります。ぼくは立位、腰落ち、背落ちなどを混ぜて、休みなしで連続30本跳んだら交代しますので、所要時間は1分足らずだと思います。

 いつも練習に使っている9番台(モーグル台)がまたもやマイナーチェンジされていました。どこが変わったかというと、スタート台が高くなって(少し前に出たかもしれません)、アプローチ(助走路)の滑走速度が上がりました。今までよりも前に飛ぶようになり、第2エアの感覚に近くなりました。前に飛びながら着水するので、今までよりも着水時の衝撃が少なくなりました。

 1本目はいつものようにストレートジャンプ。失敗です。腕をぐるぐる回してしまいました。滑走速度が上がっているので、気を緩めるとタイミングが合いません。トランジション(下り坂と登り坂の間)での動作を意識して2本目。成功しました。きちんとすべきことをすれば、マイナーチェンジする前よりも簡単になったようです。

 トリプルツイスターは1本目からできましたが、「棒ジャンしてからヘリ」はできませんでした。まだ、台に慣れていないので、タイミングが合いません。「トリプルツイスター」はタイミングが少々ずれても、3発目の振りが真横にならずに進行方向に対して80度くらいになるだけで大崩れすることはないのですが、「棒ジャンしてからヘリ」はタイミングが合わないと軸が傾いて、着水がうまくいきません。これを繰り返すと、スキーは割れるは、膝は痛くなるわで、ろくなことがありません。

 ということで、うまくできないときは、いくらやってもできないので、「棒ジャンしてからヘリ」の練習はやめました。トランポリンで、「腰落ちから半分ひねり腹落ち」などを反復練習した方が効果的だと思います。できないのを無理にやっても、どんどん狂っていくだけということがよくあります。

 次の練習は回転系の技のストレートジャンプとも言える基本のバックレイアウト(伸身後方宙返り)。これがストレートジャンプと同じように100発100中で決まるようにするのが、今シーズンの課題です。

 そのために、スタート(最後のこぶに相当)から着水まで、一つ一つの動作を確認しているのですが、一番、問題となるのが、手をどのタイミングで、どの角度で挙げるかです。昨シーズンから取り組んできたこの問題は、一応の解決をみました。結局、2009年に考えて練習していた角度、タイミングがいいようです。(ああ、もうあれから4年もたったのかと思うと、感慨深いですね)

 ストレートジャンプについても言えることですが、アプローチからキッカーのリップ(先端)までの間で、体を動かせる場所は1カ所しかありません。それ以外の場所では、一部であっても体を動かすと、キッカーにまくられたり、前のめりになったりして、十分にキッカーに圧力を加えることができなくなり、踏み切りがうまくいきません。

 スキーにせよ、トランポリンにせよ、エアでは目を動かしただけでも体が動きます。両手を挙げるのは、かなり大きな動作です。高速で滑走している中で、体勢を崩さずに両手を挙げることができるポイントは1カ所だけです。他の場所でも、できないことはありませんが、理論的に最も影響が少ない場所で挙げた方が失敗する確率が低くなります。どことは書いていませんが、ここまで書けば、答えを書いたのも同然ですね。

 他にも解決しなければならない問題があります。どこを見るかです。エアリアルの教本には「トランジッションの手前ではクニック(注:斜度が変わる部分)に視線がいきがちだが、アプローチ時の視線はキッカーの先端に集中させると、タイミングがとりやすい」と書いてあります。どうでしょうか。

 モーグルのエアとエアリアルでは基本は同じだと思いますが、アプローチの長さと斜度、キッカーの形状(長さ、角度)が大きく違いますので、全く同じようにやって、うまくできるかどうかわかりません。自分で練習しながら、解決しなければならない問題だと思います。

 それから空中動作です。できるだけ空中の高い位置で回転するにはどうしたらいいか。完璧なテイクオフができることが前提ですが、テイクオフ後の空中で、体をどのように動かすかも完全に理解して、習得しておかなければなりません。ただ、じっとしてテイクオフ時に得た回転を持続するというのでは、思い通りのランディングはできません。空中で自ら体を動かして回転をコントロールする必要があります。

 この日の練習では1本だけ、最高点で回転していると自覚できるジャンプがありました。他はどこか悪いところがありました。

 例えば、体がしなってしまうジャンプです。体がしなるというのは、下半身が遅れて腰が前に出た状態です。トランポリンの腰落ちでも、この状態になる人がいます。着床で腰が後ろに引けて折れるので、「腰を伸ばして、手を肩の後ろから下ろせ」というと、腰を前に出して体がしなってしまうのです。上半身と下半身がまっすぐにつながったまま回転するバックレイアウトができないと、フルツイスト(後方宙返り1回ひねり)で上半身と下半身がばらばらになって体がねじれてしまいます。この場合の着地は、ひねりが遅れて、回転オーバーになります。

 バックレイアウトは難しいですが、とても気持ちのいい技です。まず、バックフリップ(後方宙返り)自体がとても気持ちのいい技です。さらに空中を浮遊して、水に飛び込む爽快感。やみつきですね。

 家に帰ってからも、寝室で逆立ちをして、バックレイアウトの中間の姿勢を確認しています。
 久しぶりに何もない週末でした。仕事もなく、実家の用事もなかったので、兵庫県は若杉大屋スキー場に行きました。せっかく覚えかけたダイナミック・ポジショニング・ターンを夏の間に忘れないように、ブラシゲレンデで練習するためです。

 行きは名神高速道路-中国自動車道-播但自動車道というルートをとりました。途中、渋滞があったので3時間半。着いたら昼でした。コンビニ弁当を食べた後、準備運動を兼ねて、500円でトランポリン。そこそこ弾むので、いい練習になりますね。

 3000円で1日券を買って、午後1時から、ブラシゲレンデでターンの練習をしました。ブラシは横滑りするので、コントロールが難しく、緩斜面なのになかなかきれいに滑れません。ぼくはすぐにスキーがばらけてしまいます。

 ダイナミック・ポジショニング・ターンで何本かフラットバーンを滑った後、ブラシウェーブも滑ってみました。最初に2本ほどプルークボーゲンで滑り、次にダイナミック・ポジショニング・ターンに挑戦しました。

 1本目はなんとか滑れたような気がしたのですが、他の人の滑りを見ているうちに、自分の滑りを忘れてしまいました。いつも、これです。特にうまい人の滑りを見るといけません。ついつい無意識のうちに、あんなふうに滑らなきゃと思ってしまうのです。ダイナミック・ポジショニング・ターンは、普通のターンとすべてが逆の動きになるので、他の人の動きに影響されると、全くばらばらの動きになってしまいます。こうなると、処置なしです。

 そこで今日は、このようにダイナミック・ポジショニング・ターンの動きを忘れてパニック状態になったときに、どうすれば思い出せるかを考えました。

 一つ、わかりました。股関節を緩めてはいけないということです。つまり、腰が折れると、ダイナミック・ポジショニング・ターンになりません。腰が折れないように、体幹を締めた状態を保たなければなりません。こぶを乗り越えるために曲げるのは膝だけで、連動して股関節も曲げてしまってはいけません。

 ふと、リフトからウェーブを見ると、ぼくよりは少なくとも10歳以上は年上の高年スキーヤーが、ダイナミック・ポジショニング・ターンの動きをしながら、こぶを乗り越えています。やりますね。このブログを読んでいるはずはないので、ぼくが独自に開発したダイナミック・ポジショニング・ターンを知ろうはずがありません。もしや、ぼくがさっきプルークボーゲンでウェーブを滑りながら、ダイナミック・ポジショニング・ターンの動きを確認していたのを見て、さっそくまねたのでしょうか。おそるべし高年スキーヤー。その動きを見たのがよかったのか、次にウェーブを滑ったら、うまくダイナミック・ポジショニング・ターンができました。

 午後4時まで滑った後、締めのトランポリンを30分ほどして、帰途につきました。帰りは北近畿豊岡道-春日和田山道路-舞鶴若狭道-中国自動車道-名神高速道路という別ルートをとり、3時間で帰りました。できれば月1回程度は来て、ダイナミック・ポジショニング・ターンの完成に向けた練習をしたいと思っています。
 ぼくが会社の帰りにトランポリンの練習に通っているアベノETCの姉妹クラブである守口トランポリンクラブで19日、日本体操協会トランポリン委員会(旧日本トランポリン協会)の公認普及指導員認定講習会がありました。

 普及指導員というのは、簡単に言うと、マイナー競技であるトランポリンのすそ野を広げるために、多くの人にトランポリンの楽しさを伝える伝道師のようなものです。頭が重心より下にならない技、つまり宙返りを除く技の指導ができます。2009年現在、全国で約3000人が養成されたそうです。

 モーグル選手に見切りをつけてトランポリンのコーチに転身するわけではありません。今のところ、指導者になるつもりはないのですが、いずれ定年退職して、京都府綾部市の実家に帰ったとき、普及指導員の資格をとっておけば役に立つかもしれないと思ったのがきっかけです。

 通常は2日間にわたって開催されるのですが、特例により、1日ですべてを終えるという、またとない機会でした。受講者は約30人。アベノETCのメンバーのうち、最近、よく練習に来ている人はほぼ全員、参加しました。

 そして、モーグルでおなじみのJさんも。以前、ぼくが「大学受験のために使っていた物理の参考書を引っ張り出してきてモーグルの練習に使っている」と紹介したら、すぐに購入したという研究熱心な人です。「TAIZOさんは、もう受けていると思ってました」と言われましたが、普通は2日間にわたって開催されるので、なかなか日程が合わず、受講する機会がありませんでした。

 午前8時半集合で、座学と約2時間の実技講習を合わせて11時間のスケジュールで始まりました。講師は大阪府トランポリン協会理事長の万谷光二さんです。

 普及指導員がかかわるトランポリンの指導は大きく3つに分かれます。

(1)競技選手の初期段階
(2)レクリエーション(社会人などの生涯スポーツ)
(3)幼少年期の調整力養成

 このうち、(3)は運動神経が養われる10歳くらいまでに、トランポリンで運動に親しむきっかけづくりをするのが目的です。将来、トランポリン以外のスポーツをすることを想定して、トランポリン特有の動きを条件反射的にするような指導をしてはいけないそうです。例えば、トランポリンではつま先を伸ばさなければなりませんが、それは、つま先を挙げておく(足首を曲げておく)のが基本の陸上のハードルでは悪い癖になります。

 一方、(1)の競技選手を育成するための指導では、無意識のうちにつま先が伸びるように最初の段階から指導しなければなりません。「三つ子の魂百まで」と言われるように、最初にいい姿勢や方法を身に着けさせることが大切で、普及指導員は選手の将来を左右する「ファースト・コーチ」としての重要な任務を担います。

 講習の内容はだいたい、いつも心がけていることが多かったのですが、特に選手、コーチが心しなければならないと思ったことを教本から抜粋しましょう。


「指導上の留意点」から
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 「膝・つま先・美しい身体の線」が未習熟のまま宙返りの習得練習に移行した場合、その段階において、膝・つま先・美しい身体の線を修正するのは困難であり、多くの場合が修正不能となる。……
 習得練習中に「美しさ・バランス・膝・つま先の微かな乱れ・トラベル」などを見逃さず・妥協せずに習熟するまでメニューを進めない。簡単な基礎種目で妥協すると宙返り系の段階で修正不能になる。
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「コーチングの実際」から
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 一般的に、選手は難度点の向上への意欲は高いが、こつこつ努力する基本練習や反復練習は敬遠しがちなものである……
 将来のすばらしい選手を作るためには、……その場の狭い目線で競技に取り組むのではなく……長いサイクルで選手育成に取り組む姿勢を持つことが重要である。これまで多くのすばらしい素質を持った選手が、難度点の向上を優先したことが原因で、レベル向上の頭打ち現象で競技を去っている。また段階練習を省略することで早く技を習得できたが、ロストスキルの発症で感覚が戻らず競技を去っている事例も多い。
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 「ロストスキル」というのは、やり方がわからなくなることです。ダブルフルツイスト(後方宙返り2回ひねり)をやるようになって、より簡単なフルツイスト(後方宙返り1回ひねり)ができなくなるというような例があるそうです。

 アベノETCの鯉住コーチは、前方4回宙返り半分ひねりを練習しているうちに前方1回宙返り半分ひねり(バラニー)ができなくなって引退したと言っていました。

 実技講習では、「トランポリン段階練習表」の30種目のうち、前半の簡単な技を中心に、万谷先生の実演を手本にして練習しました。特に重点的に教わったのが、ひねりの基本です。トランポリンを本格的に基礎から習っている人とそうでない人では、ひねりのかけ方が大きく違います。これができているかどうかで、美しくスムーズなひねりになるかどうかが決まります。

 休憩時間にJさんともちょっとだけ話したことなのですが、モーグルのエアでは、スキーを履いているし、前に移動しながらジャンプするので、トランポリンと全く同じようにすればいいわけではありませんが、トランポリンのひねりをしっかりと身に着けておけば、スキーのひねりにも応用できると思います。

 今日の講習会で習ったことは、特にトランポリンの指導者になるのではなくても、クラブで一緒に練習している仲間同士で教え合うのにも役立つし、自分の練習を見直すうえでも役立ちます。セルフコーチですね。

 公認普及指導員として1年以上の指導経験を積むと、公認3種コーチ認定講習会を受講することができます。この講習を修了すると、宙返りの指導ができて、公認4種審判員の資格が付与されます。コーチになるつもりはありませんが、自分のコーチをするために、来年はこれを受けようと思います。
 昨シーズンは初ウォータージャンプが6月10日と出遅れてしまい、十分な練習ができなかったので、今年こそはと、今日、大阪府大東市の生駒山中にある大阪ウォータージャンプO-airに行ってきました。

 快晴で気持ちのいい日和です。シーズン券の引換券を窓口に出して、支配人の中村さんに「今年もよろしくお願いします」とあいさつ。モーグル仕様の9番台が、田中陸也選手監修のもと、マイナーチェンジされたという説明を受けました。キッカーの長さが短くなり、飛び出し角度が35度くらいと、前より急になったそうです。キッカーというのは登り坂の部分ですが、そのふもと(トランジション)が前に出たということです。

 中村さんがテストジャンプで緊張したと言っていたので、今シーズン1本目は心してストレートジャンプ。見事に決まりました。2~3シーズン、ストレートジャンプばかり練習したかいあって、どんな台でも1発で決められるようになりました。

 2本目は腰が引けてしまいましたが、原因はわかっています。3本目に修正して、調子よさそうなので、さっそく、オリジナル技の「棒ジャンしてからヘリ」をやってみることにしました。

 「棒ジャンしてからヘリ」とは何か。

 普通、ヘリコプター(スピン)は、足がエア台に付いているうちに回転をかけます。回転をかけるタイミングは踏み切りと同時です。「棒ジャンしてからヘリ」は、踏み切っていったん棒ジャン(ストレートジャンプ)の十字の姿勢をとってから、空中で回転をかけるというヘリです。開発したぼくが言うのもなんですが、難しいです。たいてい失敗して、空中でばらばらになってしまいます。

 1本目。回転し始めるのが早すぎて、普通のヘリになってしまいました。2本目。空中に出てから回転を始めました。成功ですが、回転の後半で回転方向の腕(引き手)である左腕を畳んでしまいました。いつも、両腕を畳んで体側に付けるひねりばかり練習しているので、その癖が出てしまいます。両腕を横に広げた十字の姿勢のままで最後まで回るのが理想です。

 そこで、いったんツイスターをしてみることにしました。両腕を横に広げて、スキーを左右に振ります。1本目。棒ジャンをして、十字の姿勢になったところで、スキーをまず左に振って、次に右に振るはずが、左に振ったまま回ってしまいました。これだと「棒ジャンしてからヘリ」です。上半身は前を向いたままで、スキーだけを振らなければツイスターになりません。2本目。左、右、左ときれいに3回振ることができました。3回ともスキーが真横になるところまで振りきっています。

 トリプルツイスターが成功したところで、再び「棒ジャンしてからヘリ」。成功しましたが、やはり、回転の後半で、左腕を体側に付けてしまいます。トランポリンでも腕を広げたままのピルエット(ひねり跳び)を練習しないといけないようです。

 ここまでは昨シーズンのおさらいで、今シーズンは、昨シーズンから練習を再開したバックレイアウト(伸身後方宙返り)を中心に練習します。

 ストレートジャンプについては、エア台への進入から着地まで、どこでどういう動作をするかが、完全にわかりました。だいたい10個くらいのチェックポイントがあります。それがすべてできるようになったので、ストレートジャンプはほとんど失敗しなくなりました。

 バックレイアウトについても、同じように、どこでどういう動作をするかを理解する必要があります。一連の動作を10枚くらいの連続写真に分解したときに、どのコマでどうなっているのか、すべての動作がわかっているようにしたいのです。だいたいはわかりましたが、昨シーズン中に解決しなかったのが、どこで手を挙げるかという問題です。

 バックレイアウトでは、両手をどこかのタイミングで挙げなければなりません。縦回転をコントロールするのに腕を使います。また、将来、フルツイスト(後方宙返り1回ひねり)をするときに、ひねりをコントロールするのにも腕を使います。

 両手を挙げる角度については、斜め上方がいいと思います。問題は挙げるタイミングですが、理論的には
①アプローチ(下り坂=進入路)
②トランジション(下り坂から登り坂に変わるところ)
③キッカー(登り坂)
④リップ(キッカーの先端)
⑤空中
の5通りが考えられます。

 ①では早すぎるでしょう。⑤は遅すぎると思います。そこで②~④のタイミングを試してみましたが、どれがいいのか、よくわかりません。両手をどのように挙げるかという問題も絡んでいます。振って挙げるのか、さっと挙げるのか。もう少し、試行錯誤してみる必要があるようです。

 空中で自分がどういう体勢になっているかが自分でわかるようになってきました。これは大きな進歩です。「今のはタイミングが早すぎた」「膝が緩んだ」「腰が折れた」「体が反った」など、ビデオを撮らなくても、どこが悪かったかがわかります。また、スキーが水平になって着水していて、ビタ着であるように見えても、回転が不足しているということもわかります。高いところでしっかり回転したうえで、自分の力で回転を止めているかどうかという問題です。8月ごろまでには、バックレイアウトを完全にマスターして、次のステップに進みたいと思います。

 さて、今回の練習にはもう一つ課題がありました。インラインスケートハーフパイプの世界チャンピオン、安床武士さんのダブルフラットスピンの映像を見て、武士さんのブログに「ぼくもモーグルのエアでフラットスピンをするのが夢です」とコメントを書き、さっそくこの週末に試してみると予告していたのです。

 フラットスピンとは。

 体を水平にして、おへそのあたりを中心にして回ります。鉛直軸の皿回しのような回転です。おへそが上を向いていても、下を向いていても、あるいは横を向いていても、フラットスピンです。おへそが下を向いているのは、トランポリンではターンテーブルと言います。俗称は「ガメラ」です。トランポリンでは腹這いになった状態から、手でベッドを横に推すことで回転をかけます。トランポリンのバッジテストの1級で、半回転のターンテーブルが出てきます。難しい技ではありません。

 しかし、モーグルでは、できるかどうかわからないくらい難しいです。最低1回転はしないと後ろ向き着地になってしまいます。ハーフパイプでは体が空中に浮いた時点で水平になっていますが、モーグルのエアでは何もしなければ体が斜めになって前に飛び出すので、体を水平にする動作と回転をかける動作を同時にしなければなりません。

 コーク7では、体をひねりながら、前にあった足を後ろに持っていきます。半回転のフラットスピンが入っています。体のひねりが1回半で、フラットスピンの半回転を加えて、合計2回転です。体のひねりを半回転にすると、フラットスピンの半回転を加えて、合計1回転で、コーク3になります。前にあった足を後ろに持って行くと同時に、仰向けだった体をうつ伏せに半回転するのがコーク3です。

 フラットスピンをするには、体のひねりを加えずに、前にあった足を後ろに持って行って、さらに前に持って行かなければなりません。

 キッカーを抜けたところで体を水平にしつつ、下半身を後ろに、上半身を前に持って行く、というところまでイメージして、挑戦してみました。失敗しました。体が水平にならず、回転もかかりませんでした。

 これはおへをを上にした仰向けの姿勢のフラットスピンで、踏み切りはバックフリップと同じですが、逆のパターンもあるはずです。おへそを下にしたうつ伏せの姿勢です。これはフロントフリップの踏み切りです。キッカーを抜けたところで、上半身を前に投げ出して体を水平にしながら、上半身を後ろに、下半身を前に持って行けばいいはずです。こちらの方が簡単かもしれないと思ってやってみましたが、全然、できませんでした。回転がかかりません。

 理論的にはもう1パターンありますね。おへを横に向けた横臥の姿勢です。これはやり忘れました。見事に二つ失敗すると、精神的ダメージも大きく、三つ目まで試す余裕がありませんでした。今思うと横向きが一番、できそうな気もします。横向きになってタックバック(抱え型後方宙返り)かタックフロント(抱え型前方宙返り)をやればいいわけです。伸身でできればなおいいです。

 モーグルのエアでは2回宙返りは禁止されていますが、フラットスピンの2回転は軸ずれ(Off Axis)の720(7oB)として採点されます。コーク7やDスピンよりは難度点がわずかながら高くなります。

 できたからといって、見栄えがするかどうかわかりませんが、今度、暇なときにでも試してみます。誰もやらない技に挑戦するのは、楽しいですね。
 今日は会社帰りにアベノETCでトランポリンの練習をしました。だいたい週1~2回のペースで通っています。

 アベノETCとは、2004年アテネ五輪、2008年北京五輪出場の廣田遥選手らを輩出したことで知られるアベノジュニアトランポリンクラブの一般の部です。

 阪神高速道路の高架下に設置された4台の競技用トランポリンで、高校生までの子どもたちや選手たちが練習した後、午後7時~午後9時に練習します。練習日は毎週月、木、土曜。

 ETCとは「ええかげん・トランポリン・クラブ」の略称という説がありますが、全然、ええかげんではありません。レクリエーション(いわゆる「レク・トラ」)として楽しむ分にはええかげんでもいいのですが、宙返りがしたいとなると、ものすごくハードルが高くなります。

 ぼくはモーグルのエアの練習のためにトランポリンを始め、2008年9月から本格的にトランポリンを練習しようと、アベノETCに通い始めました。それまでにバックフリップもフロントフリップも自分で練習していたので、すぐにでもさせてもらえるものと思っていましたが、ところがどっこい、ストレートジャンプからやり直しです。

 シートドロップ(腰落ち)という基本中の基本がなかなかできなくて、1年以上、この練習に明け暮れました。なんとかまともにできるようになったのは、やっと最近のことです。

 バッジテストの1級までがきちんとできたら、宙返りの練習に入る前の段階練習をさせてもらえます。宙返りの練習に入るには、ここで以下のノルマをクリアしなければなりません。

◇背落ち・腹落ちの連続20回
 アベノETCに来たときに10回はできていましたが、まともな形で20回できるようになるまで、やはり1年くらいかかりました。

◇キャットツイスト(背落ちから1回ひねり背落ち)連続20回
 膝が割れないように、下駄(足首が伸びていないこと)にならないように、中心から外れないように。
 1年以上やっていますが、まだ3回か4回しかできません。

◇クレイドル(背落ちから半分ひねり背落ち)連続20回
  膝が割れないように、下駄にならないように、中心から外れないように。
 これまた1年以上やっていますが、なかなかまともな形で続きません。

◇背落ち・プルオーバー(後方半回転)・腹落ち連続20回
 プルオーバーで中心から後ろに外れてしまうのがいやなので、今は練習していません。キャットツイスト、クレイドルの練習を優先しています。

 キャットツイスト、クレイドルがいつまでたってもできるようにならないので、ええかげん、いやになってしまって、先日、「膝割れなしのクレイドル連続20回なんてできるやついるのか」と大人げなく、ふてくされてしまいました。

 そうしたら、クラブの代表であるきゃさりんは「みんなやってるよ」、コーチの鯉住さんは「ぼくはできますけどね」。ああ悔しい。できないことを年のせいにはしたくないけれども、やっぱり年なのかと思ってしまいます。

 今日もまた、ひたすらキャットジャンプ(背落ちの連続)とキャットツイスト、クレイドルの練習です。

 ふと見ると、別の台で、膝割れなし、下駄なしのクレイドルをやっている人がいます。タック(抱え型)で連続、続けてパイク(えび型)で連続。鮮やかです。やっぱ、できる人はできるんや。

 先日から練習に来ているあの人は、見覚えのある顔です。もしや、すばる? やっぱりそうでした。2009年5月25日、新型インフルエンザのために大学が閉鎖になって練習ができなくなり、北京五輪、ロンドン五輪出場の上山容弘選手らと一緒にアベノETCに来て練習していました。ぼくのその日の日記には「上山容弘選手と少し話す。すばるの腹筋をたたく。上山選手の腹筋をたたく」と書いてあります。

 新谷昴さん。今は近畿大学薬学部4年生。来年は医学の大学院に進学の予定で、選手登録はせず、これからアベノETCで練習するそうです。

 過去の成績を聞いたところ、「いやあ、全然ですよ。中学3年で全日本選手権で9位になったのが最高で、あとは失敗して決勝に残れませんでした」。

 4年前に見たとき、孫悟空のようにジャンプしていたのが印象に残っています。本当にそうかなあと思ってインターネットで検索すると、「2006インドパシフィック大会1位」とか「2012年オリンピック強化指定選手」とか。何が全然やねん。

 このクラスになると、3回転の世界のはずですが、今日はキャットジャンプなどの基本練習ばかりしていました。それに対して、鯉住コーチがダメ出しをしています。ぼくから見たらできているように見えても、できていないのだそうです。

 ぼくの方も負けじと、おしりから太ももにかけての下半身の締めを意識して練習したら、クレイドルの膝割れが少なくなりました。全く先が見えなかったのに、少し光明が差してきたような気がします。

 アベノETCには、他にもジュニアを卒業して大学生になった選手ら、うまい人がたくさんいて、とても勉強になります。そういや、今日は上山容弘選手も来ていました。東京から実家がある大阪に帰省したときに、きゃさりんたちに会うために寄ってくれます。

 トップ選手が顔を見せ、優秀なコーチに恵まれたアベノETC。とっても「いい・トランポリン・クラブ」です。
 連休後半は京都府綾部市の実家で過ごしていました。3、4、5日と、田植え準備のために田の畔の草刈りをし、妻と娘にも手伝ってもらって、何年か前の大雪でつぶれたハウスの跡地の片付けをしました。重労働でへとへとです。

 仕事はあまり片付きませんでしたが、連休最終日の6日だけは各自自由行動にしようということになり、ぼくは1日だけですが、スキー練習をすることにしました。

 日帰りで行けるところということになると、兵庫県の若杉大屋スキー場のブラシゲレンデか、今年もシーズン券を買った大阪府大東市のウォータージャンプO-airです。どちらにしようかと思っていたら、なんと、日帰り可能な岐阜県の高鷲スノーパークにはまだたっぷり雪があって、綾部高校の同級生だった堀島則子さんのご家族がエア台をつくって練習しているではありませんか。さっそく連絡をとって、同級生のよしみで一緒に練習させてもらうことになりました。連休前半最終日(4月29日)の長野県連合宿で今シーズン終了のはずでしたが、うれしいことにもう1日滑れることになりました。

 高鷲スノーパークのリフト運行開始は午前8時から。「できるだけ早く行きます」と言っていたにもかかわらず、綾部から大津の自宅に帰ってきたのが6日未明で、急ぎの仕事を少しして寝るのが午前2時半になってしまったため、午前6時半起床で、スキー場到着が午前10時半、ゴンドラに乗車したのが午前11時と大きく遅れてしまいました。

 高鷲スノーパークは4年前に1度来たきりです。そのときのモーグルコースが練習場所だというので、おぼろげな記憶を頼りに、滑っていきました。このスキー場は例年、4月中旬までですが、今年はまだ雪がたっぷり残っています。モーグルコースの場所はさすがに閉鎖されて、ロープで規制されていましたが、堀島さん一家がパトロールの許可を得たうえで、大きなエア台をつくって練習しています。

 堀島さん一家といえば、姉の有紗さん、弟の行真君ともにモーグルのトップ選手です。昨年の八方尾根スーパーモーグル大会に出場したとき、お母さんの堀島則子さんから声をかけていただきました。綾部高校の同級生で37年ぶりの再会でした。

 2人の滑りはその大会でちょっと見ただけでしたが、改めて間近で見ると、スキーに乗っているポジションがとてもいいように見受けられました。今日初めてお会いしたお父さんが準指導員の資格を持つ上級スキーヤーで、2人は小さいころから基礎を教えてもらったそうです。基本がしっかりしていてターンが上手です。

 ぼくが3本ほどこぶを滑ったところで昼食休憩。天気がよくて気持ちがいい。みんなで弁当を広げて、世間話をしながらくつろぎました。

 エア練習は、有紗さんがバックレイアウト、行真君がフルツイストやDスピン、コーク7を練習していました。

 ぼくは当然のことながら、ストレートジャンプです。最近、踏み切りがうまくいっていませんでした。そこで昔、レッスンで習った基本に戻って、まず、最後のこぶからスタートしてジャンプ、それでタイミングが合ったら、一こぶ手前からスタートしてジャンプ、それでタイミングが合ったら、二こぶ手前からスタートしてジャンプと、徐々に助走距離を延ばしていきました。最後の方でようやくタイミングが合ってきて、足裏にリップの角に当たる感触が出てきました。

 スキーをかついでハイクアップしていると、上で見ていた則子さんが何か言っています。少し離れていてよく聞き取れませんが、

 「棒になっている」

と言っているようです。棒ジャンなんだから、棒になるのは当たり前なんですだけどなあ。

 隣で有紗さんがうなずいています。さては、先ほど、有紗さんのバックフリップに対して、「踏み切りが早い」などと生意気にもダメ出しして、講釈をたれたものだから、ぼくのジャンプに対してダメ出しの逆襲をしているのでしょうか。

 「棒ジャンがいい」

 なんで棒ジャンがいいの。ぼくだってフルツイストをしたいけど、できないから棒ジャンしてるんですよ。

 もう少し近づいたら、何を言おうとしていたのかわかりました。棒ジャンで体がまっすぐに伸びて、軸ができているというお褒めの言葉でした。ありがとうございます。よかった。少しはいいところを見せることができました。

 ターンの方も、ダイナミック・ポジショニング・ターンのポジションを思い出してきました。皆さんのいいポジションを見たのがきっかけになったのかもしれませんね。ダイナミック・ポジショニング・ターンができると、こぶがとても小さく感じられます。足の裏の土踏まずでこぶを踏みつぶすような感触です。

 まだ、完全に習得できていないので、すぐに体勢を崩してしまいますが、感触は戻ってきました。これが急斜面の深くえぐれたこぶでもできるようにならないといけないわけです。

 ビデオ係をしていた則子さんは、みんながリフトで上がってくるまでの時間を利用して、雪が解けて地面に顔を出したフキノトウをたくさん採って、ぼくに土産として持たせてくれました。昨年、八方スーパーモーグルで会ったときには、サングラスをしていて、よくわかりませんでしたが、今日、帰りがけに駐車場で話しているとき、サングラスをはずした顔を見たら、高校時代とあまり変わっていませんでした。ぼくの方は激変したとほかの人から言われます。

 ということで、今シーズン最終日は思いがけず、楽しく、来シーズンにつながる練習ができました。皆さん、ありがとうございました。
 連休3日目の29日も好天に恵まれ、前日に引き続き、長野県連の合宿に参加させてもらいました。

 集合時間の前に、ターンの動作を確認するため、緩斜面と中斜面のフラットバーンを滑りました。「ダイナミック・ポジショニング・ターンは上級スキーヤーでなくてもできるのか」。この疑問を解決するため、中斜面しか滑れない初中級スキーヤーの妻にダイナミック・ポジショニング・ターンを練習してもらいました。

 「私はそんなことをするためにここに来たんじゃない」と嫌がっていましたが、天気がよくて気持ちのいいこの日を逃したら、リクエストに応じてもらえる機会は二度と訪れないかもしれません。ぼくが前をゆっくり滑るからと説得して、後ろをついて滑ってもらいました。ターン弧の図を描き、「このタイミングで座り始め、このタイミングで立ち始める」と説明してから、ぼくが前で「座って、立って、座って、立って」と声をかけながら滑り、後ろをついてきてもらいました。できないかもしれないと思っていたのですが、意外なことに、すぐにできるようになりました。座るときも、立つときも、腰を谷側に向けて落としていくのがポイントです。これさえできれば、大回りのダイナミック・ポジショニング・ターンは難しくないようです。

 合宿の練習は前日に引き続き、急斜面のコースで行われました。前日に練習したラインのスタート台の前につくられたエア台でジャンプしてからターンに入ります。エア台のランディングバーンのあたりが、このゲレンデの一番急なところで、30度弱だと思います。

 前日と同様、ターンはまともにできませんでした。上から下まで通して滑れるかどうかとか、エアの着地の後、スムーズにターンに入れるかどうかという問題ではなく、最初の一こぶで腰が後ろに落ちて、まともなターンではなくなってしまいます。

 前日から何か違う、何か違うと思いながら滑っていました。最後の方には疲れてきて、モーグルを始めたばかりのころの滑りに戻っていたようです。スキーがフラットになって、ばらけてしまい、空気いすの姿勢のまま膝が動かなくて、こぶからこぶへ飛び移り、こぶに当たる度に体がぐしゃっとつぶされる滑りです。ちびっこも含めた合宿参加者の中で一人だけ、超初心者の滑りをしてしまいました。「棒ジャンしてからヘリ」もそうですが、ダイナミック・ポジショニング・ターンは、できないとなると、全くのへたくそになってしまいます。

 久しぶりにぼくの滑りを見た妻は前日から「一人だけモーグルスキーの体をなしていない」と、練習の成果が出ていないことにがっくりきています。ナショナルチーム、W杯出場の選手のハイスピードのターンの後で、ぼくの滑りの見るものだから、なおさらでしょう。

 ターンができていないものだから、エアのジャンプもうまくいきませんでした。踏み切りが不安定で、着地ができません。後で妻が撮ってくれたビデオを見ると、腰が曲がったままでジャンプして、空中でも体が伸びていませんでした。腰が前に出ていないようです。下半身が斜面に対して垂直にならないとターンに入っていくのは難しいのに、上半身だけが前傾して、下半身は後傾になっています。

 上級スキーヤーでにぎわう連休のゲレンデで、上位選手が豪快なバックフリップ、コーク7、サイドフリップ、360を繰り出し、周りのギャラリーから歓声が上がる中、ポコジャンをしては着地で転倒という、はたから見ると少々情けない光景でしたが、本人はその中に交じって本格的な練習ができたことに大満足でした。

 前日にゲレンデ上部の緩斜面にぼくがスコップでつくったラインは、合宿参加選手や一般モーグルスキーヤーが滑ってくれました。他の人に利用してもらい、楽しんでもらってこそ、つくったかいがあろうというものです。ただ、気温が高く、テールでコントロールする人が多かったためか、午後には溝が横を向いて、春雪特有の深い受けこぶになってしまいました。

 連休初日に久しぶりにインラインスケートをして、前日から脚が筋肉痛になっていました。この日の練習を終えたときには、膝の角度を固定したままの悪いターンを繰り返したことと、ジャンプの着地とで、両膝が疲れていましたが、以前のように痛くはなりませんでした。リアライン・トレーニングで、膝のアライメントを整えたおかげだと思います。まともなターンができるようにすれば、これほどの急斜面のコースを何本も滑っても、膝が疲れることさえないような気がします。

 ターンもエアもまともにはできませんでしたが、久しぶりにコースを滑って、課題が見つかり、本当に楽しい2日間の合宿でした。コーチの皆さん、選手の皆さん、ありがとうございました。

 連休初日のインラインスケートでも、2日目、3日目のモーグル合宿でも、世界のトップの方から、「もうやめておいたらどうですか」ではなく、「また来てください」と温かい言葉をかけてもらいました。今シーズンのスキーはこの日が最終日。滑走日数は14日間と少なく、練習不足は否めませんが、けがも故障もなく終えることができたのは何よりでした。来シーズンの合宿にも参加して、ダイナミック・ポジショニング・ターンを完成できるよう、シーズンオフのトレーニングを頑張りたいと思います。