第75回八方尾根リーゼンスラローム大会(3月4日、5日)のビブ(ゼッケン)とプログラムが届いたので、大会記念品のマスクとともに、さっそく試着しました。

 

 ビブとプログラムは本来なら大会前日に会場の白馬八方尾根スキー場で受付と同時に配布されるのですが、今年は新型コロナウイルスの感染防止のために受付をやめて郵送で選手に届けられました。

 

 ビブナンバー(背番号)は前年の成績などに応じて割り振られ、その番号順にスタートします。前年の成績が優秀であるほど早いスタート順となり、荒れる前のきれいなバーンを滑ることができて有利です。

 

 ぼくが出場するのは男子組5部(60代)で、大会初参加だった昨年のビブナンバーは230。エントリーした111人のうち109番目(終わりから3番目)のスタート順でした。

 

 エントリー111人のうち完走したのは88人でした。ぼくも完走しましたが、確実にゴールすることを目標に抑えて滑ったこともあって、順位は真ん中より少し下の56位でした。

 

 今年のビブナンバーは150です。男子組5部(60代)にエントリーしたのはビブナンバー110から219まで110人で、41番目のスタートになります。昨年の終わりから3番目から真ん中より早いスタート順に一気にジャンプアップしました。

 

 八方尾根リーゼンスラローム大会はアルペンの草大会(公式戦ではない大会)の最高峰で、兎平テラスから名木山まで標高差595m、全長約2500mを一気に滑り降ります。技術とともに体力も要求されるハードコースです。

 

 3月4日と5日の2日間、出場可能ですが、5日はハチ北のモーグル大会の前日公式練習とTCM(チームキャプテンズミーティング)に出ないといけないので、4日のレースのみに出場します。

 

 リモート応援(心情応援)よろしくお願いします。

 ハチ北は今日も快晴でした。しかも雪が新しいままで、またしても絶好のスキー日和でした。しかし、ぼくの心はなかなか晴れません。

 

 なんとなれば、ターンができないのです。昨日、リベンジを誓ったばかりなのに。新雪が適度な水分を含んでスキーヤーが通ったところは硬く締まり、パック雪(Packed Snow)になっていました。スキーヤーが散らした雪や踏んでないところはいわゆるもさもさ雪です。

 

 パック雪はエッジが立たず、スキーが横滑りしてスピードコントロールができません。もさもさ雪にスキーをとられると転倒します。パック雪でスキーが走って後傾になり、スキーがこぶに乗り上げてしまってコースアウト。スキーがもさもさ雪にひっかかって、次のターンに入れなくなりコースアウト。今日はモーグル選手も大勢来ていましたが、途中で暴走してラインを外している人がけっこういました。難しい雪だったようです。

 

 思うように滑れなくて、自分を見失い、こんなんで大会に出られるんだろうか、と暗澹たる気持ちになったとき、今まで取りくんできた練習を思い出して、自分を取り戻しました。スキーを深く回すということです。

 

 モーグルコースはこぶが左右に互い違いで並んでいます。モーグルコースのライン出し(こぶ作り)をするためにネトロンパイプ(ショートポール)を立てた状態で滑るとよくわかるのですが、例えばセンターライン(フォールライン)の右に7m間隔でポールが並び、左にも3.5mずらして7m間隔でポールが立ててあるとします。スキーヤーは右のポールを迂回して左にふくらんだターン弧を描きます。3.5m先には左のポールがあるので、今度はそれを迂回するために右にふくらんだターン弧を描きます。スキーヤーはこのように左右交互にふくらんだターン弧を描きながら蛇行して進みます。大勢のスキーヤーが同じところを通ると、スキーが回るときに削る雪が同じところに寄せられて山になっていきます。スキーヤーが描くターン弧が溝になり、ポールが立っているところが頂点になる山ができていきます。こうして、左右交互に立っているポールを中心とした山が並びます。

 

 山と山の間の溝はもともとはスキーヤーが通った跡なのですが、こぶ(左右の山)が発達してくると、溝の深くにスキーをはめてしまうと、斜めを向いている溝の方向にスキーが走ってしまい、スキーヤーの体がフォールラインから左右どちらかにはずれてしまいます。

 

 モーグルの採点で最も重要視されるのは、フォールラインという項目です。スキーヤーはスタートとゴールを最短距離でつなぐ直線であるフォールライン上を進まなければなりません。左右互い違いに並ぶこぶの真ん中の合わせ目の線がフォールラインです。

 

 多くのモーグル選手は、スキーを溝に沿わせて走らせるのではなく、ターン弧を浅くして溝を横切るように走らせます。溝が右斜め前に向かって流れているとしたら、その向きよりも左寄りのフォールラインの近くに滑走ラインをとり、溝を横切って左のこぶのふもとを越えていきます。こぶのふもとに当たったスキーのトップが滑らかにふくらみを乗り越えていくように、吸収動作によってシーソーのようにスキーを下に向けながら、スキーの向きを左向きに変えて、左斜め前に向かって流れている次の溝を横切ります。

 

 簡単に言うと、蛇行する溝の横に一番ふくらんだところではなく、それよりもフォールラインに近いところを浅いターン弧で、スキーの前後の傾きをシーソーのように変えながら進んでいくということです。

 

 このターンではスピードのコントロールはどうするのでしょうか。スキーが溝を横切るときにトップをこぶのふもとに強く当てれば摩擦で減速できると思ったら大間違いです。ぼくもやってみたことがありますが、こぶのふもとが固まっていないもさもさ雪だとトップが雪に刺さって転倒します。硬くなったパック雪やアイスバーンだとトップがこぶに乗り上げてスキーが上を向き、飛ばされてしまいます。

 

 スキーがこぶのふもとを乗り越えるとき、スキーの左右の向きを変えますが、そのときにエッジングしてカービングターンをすることによって減速します。例えば右のこぶのふもとを乗り越えながら左を向いていたスキーの向きを右向きに変えるときに(左外足)、スキーを右下がりに傾けて、右側のエッジで雪面をとらえるようにします。これがモーグルのカービングターンです。

 

 こぶの起伏に合わせてスキーの前後の傾きを変え、スキーが雪面に張り付いている時間を長くすればするほどカービングが効果的にできます。世界のトップ選手が、エッジのきかないパック雪やアイスバーンでも暴走しないのは、接雪時間が長いターンができるからだと考えられます。もう一つ、吸収動作によって減速することもできます。これは非常に重要なことですが、ここでは説明を省略します。

 

 カービングターンでスピードコントロールする方法がもう一つあります。スキーの向きの変化を大きくする深回りです。極端に言うと、スキーが右向きの真横になっているところからカービングターンで左向きの真横になるところまで回します。

 

 ぼくがモーグルを始めた1999年、カナダのウィスラー・ブラッコムで開かれたワールド・モーグル・キャンプで、コーチのスティーブ・デソビッチさんから深回りを教わりました。こぶの間を走る溝の端から端までいっぱいに使って滑る練習です。

 

 2001年と2002年にびわ湖バレイスキー場で原大虎さんに教わったときにも深いターン弧のカービングを教わりました。原さんは、スピードを出して滑るのは1日に1回でいいから、ゆっくりとしっかりスキーを回してターンする練習をするようにと言われました。スキーを深く回すターンができないとアイスバーンのこぶは滑れないという原さんの教えは、ぼくが折に触れて思い出していることです。

 

 ぼくも以前は、こぶとこぶの合わせ目のフォールラインを真っすぐ滑れば、こぶの起伏がほとんどなくてハイスピードで滑ることができると考え、練習していたことがあります。

 

 2009年のトキめき新潟国体がその滑りでした。日本のトップ選手が集まったこの大会で、ぼくはスタートから第1エアまでの7こぶをまっすぐ滑り、第1エアの着地後のミドルもまっすぐに滑っていたのですが、スキーがばたついてこぶの起伏に合っていないのを修正しようとスキーを横に向けたとたん、スキーが外れて吹っ飛んでしまいました。技術代表(TD)だった埼玉県スキー連盟の野口寛治さんが「佐々木さんはものすごく攻めていた」とほめてくれた(?)のを思い出します。

 

 それ以来、きちんとスピードコントロールするにはどうすればいいかを考え続けてきました。

 

 スキーを深く回すことによってスキーよりも体を前に出し、どんな雪質でも思い通りに滑ることができるのが、ダイナミック・ポジショニング・ターンです。モーグルのルールのカービングについて徹底的に考えるところから生まれたターンです。

 今日もハチ北高原スキー場に行ってモーグルの練習をしてきました。前回も晴天でしたが、今日も晴天。しかもさらさらの新雪が積もって絶好のスキー日和でした。

 

 やわらかい雪があるということで、今日は迷うことなくエア練習。ハチ北名物の急斜面、北壁にあるエア台で大会に向けた練習をしました。

 

 やわらかい雪がたくさん積もっていると、ぼくの細長いモーグル板は沈んでしまうので、幅広のセミファットスキーでライン出しをすることにしました。幅広の板だとパウダースノーでも沈むことなく、少々後傾になろうが、スピードを出して気持ちよく滑れます。

 

 と思って油断していると、細かいターンはしづらいので、思わぬ転倒でけがをするので要注意です。昨シーズンは、初日に白馬八方尾根スキー場の兎平ゲレンデのこぶをセミファットスキーで滑っていて転倒し、エッジでスキーパンツと向こうずねをすっぱりと切ったのでした。

 

 ざっとラインを付けて、エア台も飛べるようになったところで、いったん下山して、駐車場でパンの昼食をとった後、モーグル板に履き替えて、いざ練習本番だったのですが、スキーが滑りすぎて、あっとう間にコースアウトしてしまいます。

 

 そうでした。昨晩、ひさしぶりにスキーにワックスを塗ったのでした。なんだかわけのわからない古いワックスがあったので適当にアイロンで塗ったのですが、今日の雪質にどんぴしゃだったようで、前回の滑らないスキーと見違えるようでした。おまけにスキーのトップが積もった雪の中に刺さってコースアウトして、すってんころりんの連続でした。

 

 ぼくのように下手な人間は、スキーが滑らないように、ワックスの代わりに滑り止めのロジンを塗った方がいいかもしれませんね。ロジンとは松脂由来の天然樹脂のことで、野球の投手や体操、重量挙げの選手が手に塗る白い粉の主成分は炭酸マグネシウムと松脂だそうです。老人スキーヤーでも安全なロジン塗りスキーはいかがでしょう。

 

 肝心のエアですが、なんとかジャンプして着地はしますが、いつものようにその後が滑れません。後傾着地です。エア台を踏みきるときに、体が前に出ずに、足が前に出ているようです。

 

 白馬八方尾根スキー場でエア練習をしていたときに知り合った友人が、ぼくが緩斜面のエア台でジャンプするのを知らないうちに盗撮していました。

 

 Facebookのメッセンジャーで送ってくれたその映像は、真横から撮影したものでしたが、自分が思っていた以上にぶざまなかっこうでした。まるで腰の曲がったおじいさんが杖をついて歩いているようです。映像をコマ送りして見てみると、エア台のキッカーにスキーが当たったときに、体が「く」の字になっていて、腰が引けて、足だけが前に出ています。腰が伸びることのないままジャンプしていました。これでは技の入れようがありません。

 

 さらにエア台の手前のターンがばらばらです。これも腰が引けて足が前に出ています。うーん。緩斜面でこれでは、急斜面は推して知るべし。ダイナミック・ポジショニング・ターンどころではありません。

 

 明日も天気がよさそうなので、朝から練習して、今日のリベンジをしたいと思います。

 4日(木)と5日(金)の2日間、退職してからのホームゲレンデとなっているハチ北高原スキー場に行ってきました。混雑を避けて平日に行ける者は平日に行こうと、この2日間になりました。4日は一人、5日は新しい友人と一緒です。

 

 4日は吹雪で厳寒。凍ったこぶの上に新雪がうっすらとかぶったモーグルトレーニングコースで練習できました。こぶが硬くないと練習になりませんが、氷のこぶがむき出しではけがもしやすいので、新雪で適度に減速されて絶好の練習環境でした。

 

 独自開発しているダイナミック・ポジショニング・ターンの今の課題は、左右均等に滑ることと、スピードアップすることです。

 

 ハチ北のモーグルコースには左が高くなっているレーンがあります。元々の地形が左上がりのところで、左足より右足を強く踏んでターンすると、左が高いレーンになります。ぼくは右利きなのでどうしても左足の踏み込みが弱くなりがちで、右外足のターン(左向き旋回)の時間が長くなりがちです。左が高いレーンでは右の溝が深くなっているので右外足の左向き旋回が長くなるとスキーが左を向いてしまい、左のこぶに乗り上げて、レーンの左に飛び出してしまいます。左が高いレーンでは、右の股関節よりも左の股関節を深く曲げなければなりません。右脚の吸収幅よりも左脚の吸収幅を大きくすることによって、右よりも高い左のこぶを吸収することができます。

 

 スピードアップは左右均等のターンとも関連しています。ポールプランティング(ストックを突くこと)の位置を間違えないよう、こぶの裏側の決められた場所に正確にストックの先端を当てれば、フォールライン(スタートからゴールまでを結んだ最短コースの直線)上をまっすぐに滑ることができて、自然とスピードが上がるはずです。ダイナミック・ポジショニング・ターンのストックを突く位置は長い間、わかりませんでしたが、既に解明されています。後はどんな急斜面でも、どれだけスピードが上がっても、正確にできるように習熟することです。

 

 緩斜面のモーグルトレーニングコースの横に、大きなエア台があります。ランディングに高く雪が盛ってあって、落差があまりないので、、落下(着地)の衝撃があまりありません。ランディングバーンの続きにこぶがあり、着地後のターンの開始を練習するのにもってこいです。

 

 エア台の手前のこぶを吸収した後、アプローチ(助走路)をどう踏むか、トランジション(一番低いところ)をどういう体勢で通過するか、キッカー(登り坂)をどう踏みきるかの解明が、ダイナミック・ポジショニング・ターンの最後の課題として残されています。

 

 今の腹案は普通のターンと逆の動作です。普通のターンではアプローチを踏み込みながら通過します。ぼくの方法は逆に体を伸ばしながらアプローチを踏みます。アプローチを後ろに蹴る(足で押す)動作です。これは間違いないと思いますが、アップライト(直立)エアの場合、踏みきった後に小さい体勢から大きい体勢に移行する(体を伸ばす)動作がないと、後傾になってしまって技をかけることができません。体を小さくして最後のこぶを吸収した後、アプローチで体を伸ばすと、踏みきるまでにどこかでもう一度、体を小さくしなければなりません。この動作が未解明のまま残されています。

 

 以前、神戸の″g″スケートパーク(http://www.goodskates.com/gskatepark.html)に行って、インラインスケートのハーフパイプ世界チャンピン、安床栄人さんのレッスンを受けました。教えてもらったのは、ハーフパイプの加圧のしかたです。踏み込みながら加圧する、脚を伸ばして蹴りながら加圧するという二つの動作で、ブランコを漕いでだんだんと振り幅を大きくするように、ハーフパイプの中を前後に進みながら高さを上げていく練習です。

 

 ジャンプはしっかりと踏むというのが一番大切で、力が抜けてしまうと空中姿勢が乱れ、不完全な着地となって危険です。トランジション(一番低いところ)からキッカーにかけての加圧をどうするか。考えた動作を試してみて、1本だけですが、いいジャンプができました。

 

 着地後、こぶに入る方法は解明済みです。スムーズに入れないのは、着地の体勢が不十分だからということもわかりました。しっかりと踏みきれないと、後傾のジャンプになり、足が前に出た着地になって、その後のコントロールができません。これも方法がほぼわかったので、後は反復練習で正しい動作かどうかを確認して、習熟することが必要と思います。

 

 翌5日は前日とは打って変わって快晴。薄い新雪が圧雪されて絶好のスキー日和でした。青空に迎えられて新しい友人とスキーを楽しみました。友人のスキーは我流だそうですが、ハチ北名物の北壁のこぶ斜面もへっちゃらという上級者です。

 

 ハチ北のモーグルトレーニングコースの隣には、アルペン競技のスラローム(回転)のセッティングになっているポールバーンがあります。アルペン選手のようにストックでポールをたたきながら滑ってみました。ターン弧の外側の手でポールをたたくのが難しかったようです。ポールが体の正面にくるようにターンしないといけないんですね。ポールに真正面から体当たりすれば簡単ですが、慣れるまでは怖いと思います。

 

 隣のハチ高原にはGS(大回転)のセッティングで旗門が立ててあって時間計測ができるタイムトライアルコースがありました。しかも無料。アルペン選手のようにスタートゲートからバーを前に押しながらスタートして、赤と青の旗門を通過してゴールすると、電光表示器に滑走タイムが表示されます。これも一人ではつまらないけれども友人と一緒に競走すると楽しめます。

 

 友人は自然こぶやフラットのショートターンは得意ですが、モーグルの細かいこぶは不慣れです。モーグル選手がどんな滑りをしているのか見本を見せることになりました。いきなりダイナミック・ポジショニング・ターンでは混乱すると思い、ぼくが昔習った普通のターンの練習方法を教えたのですが、ぼくが普通のターンとダイナミック・ポジショニング・ターンを使い分けられるほどには、どちらのターンにも習熟してしないので、どう滑ったらいいのか自分自身若干混乱してしまいました。

 

 それでも友人は、のんべんだらりと滑るより、克服する課題を見つけて滑った方が楽しいと、モーグルにはまりかけている様子でした。一人で練習するのもいいですが、練習仲間が増えるともっと楽しいと思います。

 イノシシ、シカによる獣害の対策として地区ぐるみで取り組んでいる金網柵の設置工事の担当分が28日に終わりました。当初の予定では昨年のうちに済んでいるはずだったのですが、資材の到着が遅れ、予定より2カ月遅れの着工となりました。昨シーズンと違って雪があるのにスキーに行けず、いらいらしながらも、地区のみなさんと力を合わせて突貫工事で予定より1カ月余りの遅れで、雪がある間に完了することができました。

 

 母がショートステイ(短期入所)かデイサービス(日帰り)で施設に行っているときしかスキーには行けません。28日から29日に1泊2日のショートステイに行っていたそのすきに、ハチ北高原スキー場に行ってきました。今シーズン3回目の日帰りスキーです。

 

 今シーズン新調したスキーウェアを下ろしました。これまでの2回に着ていたのは、2003年に買ったホグロフスのジャケットとスキーパンツです。パンツのすそがスキーのエッジで切れてぼろぼろになっていたのですが、妻がファスナーが壊れていらなくなった旅行かばんの分厚い布で継ぎをあてて、もともとそうだったかのように直してくれました。

 

 シーズン初めはまだ慣れていないので、転倒しやすく、ウェアを傷めるおそれがあります。昨シーズンは初日にいきなり転倒して、エッジですねを切るけがをした際、スキーパンツを切り裂いてしまいました。

 

 3回目ともなれば、もう慣れて、けがをするような大転倒はしないだろうと、新しいウェアを下ろしたのです。

 

 新しいウェアはジャケット、パンツともフーディニ(Houdini)のローラーコースター(Rollercoaster)です。2016年に買った半ズボンが、初めて買ったフーディニの製品でした。半ズボンなのに1万5120円もしました。何か値段相応の違いがあるのかと思いながら買ったのですが、履き心地がたまらなくよくて驚きました。「一度履いたら脱ぎたくない履き心地」と言えばわかってもらえるでしょうか。

 

 昨シーズン、スキーパンツを破いてしまい、ジャケットもスキーをかついだときに当たる肩の部分が擦り切れてきたので、今シーズン新調したのですが、着心地のよさを一度体感してしまうと忘れられないフーディニのウェアにしました。実際に着てみると、どこも引っ張られたり、ごわついたりするところがありません。しなやかに体を覆っていて体の動きが妨げられることがないのです。これは気持ちがいい。半ズボンの経験からの予想通り。ターンやエアで体を素早く動かさなければならないモーグル選手にぴったりのウェアです。

 

 フーディニはSustainable Design(持続可能なデザイン)をうたっていて、ウェアを買ったときに付いているタグ(付札)の糸がテグスのようなプラスチック製ではなく、紙のこよりになっています。リサイクル可能な素材を使っていることも着ていて気持ちがいいですね。高い買い物でしたが、これまた一生ものになりそうです。

 

 ハチ北のモーグルコースはこの日、上級者・選手向けの北壁コースとエア台は休みで、初心者から上級者まで練習できる緩斜面のトレーニングコースが開いていました。気温が高いときの雨でとけた雪が硬く凍っていました。こういう硬いこぶはとてもいい練習になります。

 

 独自に開発したダイナミック・ポジショニング・ターンは理論的にも技術的にも完成し、あとは練習を重ねて、熟練度を上げていくだけとなっています。トレーニングコースには、基礎スキーヤー向けの大きくうねるこぶと、モーグルスキーヤー向けの小刻みのこぶの2レーンがあったので、それぞれのターン弧の大きさを意識しながらこぶをスムーズに乗り越えていく練習をしました。

 

 かねての課題は、スタートのこぶへの入り方と、エアの着地からのこぶへの入り方です。どちらも、スキーの先端をまっすぐ下に向けて滑り始めた後、こぶの起伏に合わせて左右どちらかに向ける動作なので、基本的に同じです。ターンを開始するときの脚の曲げ伸ばしが、ダイナミック・ポジショニング・ターンでは、普通のターンと逆になります。急斜面のスタートや、エアの着地後のこぶへの入りでは、こぶにはじかれるのではないかと恐怖心にとらわれがちですが、どういう動作をすればいいかがはっきりとわかったので、練習を重ねて慣れれば、落ち着いて処理できるようになるのではないかと思います。

 

 もう一つの課題は、最後のこぶからエア台への入りと、エア台を通過するときの動作です。ハチ北には大会レベルのいいエア台が整備されているので、またエア台が開いているときに練習しようと思います。

 今シーズンの初スキーは昨年末の30日、兵庫県のハチ北高原スキー場でした。雪不足に悩まされた昨シーズンと違って、雪はありますが、コロナ禍は収まりそうになく、全員がスキー場内にいる間はマスクを着用しなければなりません。ぼくも駐車場に着いて車を下りたときから、帰りに車に乗り込むまで、ネックウォーマーで顔を下半分をすっぽりと覆ったままでした。

 

 中国で新型コロナウイルス感染症が発生してから1年になりますが、いまだに、全員がいつでもどこでもマスクをしているのは全体主義のようで気持ちが悪い、免疫力を高めたら感染してもたいしたことはないから感染防止に神経質になる必要はない、PCR検査をしたら感染者が増えるのは当たり前なのに大騒ぎしすぎだといった意見を聞きます。信頼できる情報をもとに判断すれば、こういう結論にはならないと思うので、最近の毎日新聞の記事の中からいくつか、参考になる記事を抜粋して紹介します。

 

 まず、海原純子さん(心療内科医)の「新・心のサプリ」(2020年12月20日日曜版)。

https://mainichi.jp/articles/20201220/ddv/010/070/004000c?pid=14509

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 新型コロナウイルス感染拡大第3波でさまざまな人間関係のトラブルが起こり、気持ちが落ち込んだり仕事への意欲が低下したりした方から相談をうけることが増えた。

 

 そこで、こうしたトラブルの背景にあるのは一体何なのだろう、と考えてきた時に、みえてきたひとつの要因に気がついた。

 

 トラブルのひとつひとつは、差別やハラスメントであり、立場や環境の違いがあるのだが、もっと別の視点でとらえてみると、「アップデートの差」があるように思えるのだ。

 

 私はアメリカの医学ジャーナルを自分の専門分野にあわせて3誌ほどインターネット登録しているのだが、新型コロナウイルス感染症に関しての研究は、毎日定期的に新しい論文が送られてくる。

 

 新型コロナウイルスに関する研究というのは、それくらいのスピードで連日アップデートされている。だから、私たちが共有して持っていたい知識もできるだけ多くの人々がアップデートしてほしいと思う。

 

 マイクロ飛沫と飛沫の違いというのは今年の初めごろにはあまり注目されていなかった。だから、屋外バーベキューでクラスターが発生したのだ。いつも情報をアップデートしていれば、知識の差によるトラブルも激減するだろう。

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 流行の初期に、感染者の8割は軽症と言われ、免疫力を高めていれば感染しても重症化しないという情報を得たまま、その後明らかになった新型コロナウイルス感染症のやっかいさに耳をふさいでいるから、マスクをしなくてもよいという判断になるのでしょうか。

 

 次に青野由利さんの「土記」「変異ウイルスの警告」(2020年12月26日)

https://mainichi.jp/articles/20201226/ddm/002/070/089000c

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 本当にこのウイルスはやっかいで、意地が悪い。そう思い知らされたこの1年だ。

 

 武漢の感染拡大は「無症候の人からの感染も背景にあるのではないか」。感染症対策の専門家、押谷仁さんから聞いたのが1月末。その性質がここまで世界を翻弄(ほんろう)することになろうとは。不覚にも当時は想像できなかった。

 

 しかも、さまざまな角度から現代社会の弱点を突いてくる。

 

 軽症で済む若い世代が無意識にウイルスを運ぶ。繁華街を中心に見えないクラスターがつながる。その先に重症化しやすい人たちが集う介護施設や病院がある。高齢者が集団で暮らすようになった社会の特徴を、ウイルスがあぶり出しているようでもある。

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 新型コロナウイルスがやっかいなのは、無症状の人が感染を拡大するということです。よくインフルエンザが新型コロナウイルスよりも死者数が多いと引き合いに出されますが、インフルエンザは感染者が高熱などの症状を発することがほとんどなので、かかった人がいたら「会社に出てこられたらみんなが迷惑するからしばらく会社には出てくるな」と言って隔離します。また、生涯免疫を獲得している人は新型でないかぎりはかからないので、高齢になるほど発症リスクが低くなるということもあるかもしれません。

 

 新型コロナウイルスは、毒性は強くはないけれども感染力が強いので、抵抗力のある健康な人は感染していても気づかず、文字通り、ウイルスのキャリア(carrier運び屋)となって、高齢者などの抵抗力のない人に感染を広げます。これがやっかいなところです。

 

 ぼくの場合、健康で体力もあるので、感染しても軽症ですむかもしれません。一緒に暮らしている92歳の母はどうでしょう。週に2日のデイサービスと、月に3回くらいの3~4日間のショートステイで老人保健施設を利用しています。万一、母が新型コロナウイルスにかかって亡くなっても、年が年なので、最後は何かの病気で死ぬのだからと諦めがつきますが、施設は大迷惑です。

 

高齢者クラスターが発生する可能性もあり、閉鎖ということになると、他のお年寄りが施設を利用できなくなり、その家族も困ります。自分が大丈夫だからといって、マスクなしで大丈夫とはとても言えません。

 

 マスク不要論の根底にあるのは、マスク着用を全体主義と批判していることからもわかるように、個人主義や自由主義かもしれません。

 

「コロナで変わる世界」第2部パンでミックと社会[3]米「自由」か「規制」か(2021年1月5日)

https://mainichi.jp/articles/20210105/ddm/001/040/087000c

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 (ミシガン州による営業禁止令に反発して理髪店の営業を再開した)マンキーさんはこう強調する。「車のシートベルトを考えてほしい。着用せずに事故を起こしたらケガをするのは自分だ。誰も傷つけない。重要なのは着用するかしないかを選ぶのは自分だということだ。それがこの国では最も尊いことだ」

 

 「新型コロナは言われているほど深刻ではない」と主張するマンキーさんは、自分が感染すれば他人にうつすリスクがあるという科学的な根拠を軽んじている。だが、公衆衛生と個人の自由をてんびんにのせた時、どちらが優先されるべきなのかは「重要な問題」と考える米国人は多い。

 

 保守派が圧倒的に多い地域では、マスク着用は「個人の選択に委ねられるべきだ」という意見が根強い。こうした人々は、個人の生活に政府が干渉することを極端に嫌う傾向にある。個人の自由を重んじてきた米国で、感染症対策の徹底は容易ではない。ある米政府幹部は「自由を最大限に尊重することが米国の強みのはずだった。だが、その強みが弱点になることを示してしまった」と指摘する。

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 銃による悲惨な事件が続発しても、いっこうに銃規制が進まない米国ならそうかもしれないと思わせる話です。

 

 国立病院機構仙台医療センターの西村秀一・ウイルスセンター長によると、冬場は感染が拡大しやすいだけでなく、重症化のリスクも高まるそうです。空気感染が起きやすくなるので、「3密」回避と正しいマスクの着用が必要だということです。

 

「コロナ 危険増す冬場に注意を」(2021年1月5日)

https://mainichi.jp/articles/20210105/ddm/013/040/016000c

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せきや呼気に伴って口から出てくる粒子は、たんぱく質などの物質や水分を含んでいます。空気中に浮遊するこれらの粒子を「エアロゾル」と言いますが、乾燥すると粒子の大きさが小さくなっていきます。夏は高温多湿のため乾燥が遅く、粒子が大きいまま浮遊しているため、体内に取り込まれにくかったり、鼻や喉など上気道でとどまったりすることが多い。その場合は感染しても、鼻風邪程度や無症状で終わる可能性があります。一方、冬は湿度が低く、乾燥が早いため、短時間で粒子が小さくなる。エアロゾルがただよう範囲が広くなり感染しやすくなる上、小さいため肺の奥まで入っていきやすい。そうすると肺で病巣を広げ、重症化をもたらす可能性が高くなるのです。

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 農家がカメムシ防除のために使うネオニコチノイド系農薬(スタークルが代表的)が蜂群崩壊症候群(ミツバチが原因不明のまま大量に失踪する現象)の原因ではないかと問題になっています。農家がネオニコチノイド系農薬を使うのは、カメムシに稲穂を食べられて米に黒色の斑点ができると買い取りの等級が落ちるためなので、米の等級による格付けをなくせばよい、という主張を聞くことがあります。農業の現場を知らない人の短絡的な見方だと思いますので、わが家の米作りを例に説明したいと思います。

 

 昨年のJA京都にのくにの「直接流通米」(JA京都にのくにが生産者から直接買い取り、米業者などに販売する米)の買い取り価格(30kg当たり)はコシヒカリの一般栽培米の場合で

 

1等 7116円

2等 6816円 (-300円)

3等 6316円 (-500円)

規格外 5616円 (-700円)

※かっこ内は等級間の価格差

 

 定められた農薬、肥料しか使えない「特別栽培米」では買い取り価格がそれぞれ300円高くなりますが、等級間の価格差は変わりません。

 

 水稲の10a当たりの平均的な収量は535kg(約3.6石)だそうです。30kgの米袋で18袋ですね。18袋収穫した場合の買い取り金額の合計は以下の通りです。

 

1等 18袋×7116円=12万8088円

2等 18袋×6816円=12万2688円 (-5400円)

3等 18袋×6316円=11万3688円 (-9000円)

規格外 18袋×5616円=10万1088円 (-2万7000円)

 

 カメムシ防除に効果的なネオニコチノイド系殺虫剤であるスタークル豆つぶを1回散布したとすると、10a当たりの必要量250gが3400円ほどです。スタークルをまかなかったことによって1等にならずに2等になったとすると、差額の5400円から農薬代の3400円を差し引いた2000円が実質的な差ということになります。

 

 3等になれば1等との差額は1万4400円で、農薬代を差し引いても1万1000円違います。さらに3等より下の「規格外」になると、農薬代を差し引いても1等との差は2万3600円になります。

 ただし、これはスタークルを1回まいたことによってカメムシを防除できた場合の話です。昨年、近所の農家がスタークルを2回まいたのに2等になったと嘆いていました。スタークルを1回まいたからといってカメムシ被害がなくなるというわけではありません。スタークルをまく手間もあり、等級が1等級落ちるだけであれば、スタークルを使うメリットはさほどないということです。

 

 これは自分で刈り取った稲を乾燥して、もみすりして玄米で出荷する場合の話です。稲刈りをして籾のままカントリーエレベーター(ライスセンター)に出荷した場合、簡単な検査をしてよほどひどい米でなければどんな米も同じように買い取ってもらえます。昨年は30kg当たりの買い取り価格が約5000円でした。カントリーエレベーターが乾燥、もみすりをして、色彩選別機にかけて斑点米をとりのぞいた状態でお米屋さんに販売します。言うなれば、カントリーエレベーターでどんな米も1等米になって販売されるのです。乾燥やもみすりの手間が大変なので、ぼくも昨年は一部をカントリーエレベーターに持って行きました。

 

 このように、スタークルを使って等級を上げるメリットはあまりないように思えますが、多くの農家が農協に勧められるがままにスタークルを使っているのはなぜでしょうか。

 

 零細農家の場合は自家消費する米を作って、余った分を出荷するというスタンスです。自分が食べる米が斑点米なのは嫌だからスタークルで防除しようということではないでしょうか。つまり、価値観の違いです。生態系への目に見えない悪影響を避けるか、自分が食べる米が黒い虫食いであるのを避けるか。200万円ほどもする色彩選別機は、自家消費用を主体に栽培している零細農家にはとても買えるものではありません。

 

 大規模農家の場合は少しでも買い取り価格を高くしたいということだと思います。30haの稲作では差額が10a当たりの30倍になります。色彩選別機を導入している農家もありますが、色彩選別機で取り除く斑点米が多いと、それだけ収量が減ることになります。

 

 零細農家は自分が食べる米が斑点米にならないように、大規模農家は斑点米として捨てる米が少なくなるようにスタークルを使うのであれば、等級を廃止したところで、スタークルの使用はなくなりません。

 

 また、等級落ちの理由は斑点米だけではありません。半透明であるべき米粒が白く濁る「白未熟粒」や米粒の内部に亀裂を生じる「胴割れ」なども等級落ちの大きな割合を占めています。これらは水不足など管理が不十分であるために生じる現象です。

 

 わが家の場合は、父の代から約30年間、初期の除草剤だけは使うが、殺虫剤などその他の農薬と化学肥料はいっさい使わないという低農薬無肥料(草木堆肥のみ施用)の米作りを続けています。カメムシは草刈りで防除しようとしています。周りの草が生えた農地や雑種地から入ってくるので、完全に防除するのはなかなか難しく、ぼくが米作りをするようになってから1等米になったのは2018年に1回あっただけですが、「白未熟粒」や「胴割れ」など斑点米以外の理由で2等以下になったことはありません。現在の等級が農家の米作りの努力のすべてを正当に評価しているわけではないと思いますが、かといって等級を廃止して、どんなやる気のない米作りもすべて一緒にされたのではたまったものではありません。

 

 結論として、米の等級を廃止することは、カメムシ防除のためのネオニコチノイド系農薬を減らすことには結びつかず、農薬なしで1等米を収穫するようがんばっている農家のやる気をそぐことにもなるということです。

 スキーウェアを10年ぶりに新調しました。

 

 今まで着ていたホグロフスのウェアが、10年たってさすがにくたびれてきました。ジャケットは防水透湿素材のゴアテックスを覆っているナイロン繊維が風化して、すりきれてきました。パンツは転倒してすそが切れるたびに妻に修繕してもらっていましたが、昨シーズン、膝下をざっくりと切って大きく裂けてしまいました。それでも妻に縫ってもらってまだ着れることは着れるのですが、スキーウェアは少しでもすき間があると保温性能が著しく低下して極寒の条件下では危険なので、思いきって上下とも新調することにしました。

 

 今までは機能性を重視して、スウェーデンのアウトドアブランド、ホグロフス一辺倒でしたが、アシックスが買収してからは全くの別ブランドのようになってしまったので、今回はやはりスウェーデンのアウトドアブランドで、フーディニ(Houdini)のウェアを選びました。

 

 なぜフーディニかというと、2016年に1万5120円という法外な値段で買った短パンの履き心地がとてもよかったのです。履いていることを忘れるほどの心地よさです。

 

 注文した店は大阪のNORTH BOUND(ノースバウンド)。ぼくが20年前に滋賀県のびわ湖バレイスキー場でモーグルを始めたときからの付き合いです。大阪駅の近くに店があったのですが、今年3月に大阪府八尾市に移転して、毎月1回、毎日文化センターに行ったついでに立ち寄るというわけにいかなくなりました。

 

 どうしようかと考えていると、20日にぼくが住んでいる綾部の方に行く用事があるからと、昔の呉服屋さんのように、わが家まで届けてくれました。フーディニのローラーコースタージャケットとローラーコースターパンツです。ぼくの身長は178cmなので、サイズはどう考えてもMだろうと思っていたのですが、持ってきてもらったMとSをわが家の客間で試着してみたら、Mでは大きすぎて、Sでぴったりでした。競技に使うものなので、ぶかぶかでは動きづらくて困ります。

 

 フーディニのジャケット、パンツでは一番高い最上位モデルで、値ははりますが、それだけの機能を備えているはずです。これからまた10年着たら73歳。さすがにモーグルスキーはしていないでしょうね。ぼくのスキー人生の最後のウェアになるかもしれません。

 京都丹の国農協の綾部広域営農経済センターで開かれたブランド小豆の出荷講習会に行ってきました。6月に開かれた栽培講習会に続いて今年2回目のブランド小豆講習会です。

 

 ブランド小豆とは、京都産の「丹波大納言」(小豆の最もポピュラーな品種)という品種名だけを言うのではありません。認定された産地で、「京都こだわり栽培指針」に基づく「京都こだわり農法」により栽培され、出荷規格を満たした「京のブランド産品マーク」付きの小豆です。同じく京都産の丹波大納言であっても、ブランド小豆と一般の小豆は分けて集荷されます。

 

 ブランド小豆は一般小豆と何が違うのか。

 

 販売面での一番大きな違いは、高級和菓子の原料として栽培された高品質の小豆であるという点です。販売先は京都府内では江戸末期、安政3年(1856)創業の阿闍梨餅本舗京菓子司満月や、江戸後期、享和3年(1803)創業の京菓匠鶴谷吉信など、京都府外では1958年創業の叶匠壽庵(大津)、江戸前期、寛永11年(1634)創業の両口屋是清(名古屋)など、全国的に有名な老舗高級和菓子店の御用達(ごようたし)です。

 

 生産面での一般小豆との最大の違いは、手収穫の手選別であるということです。小豆の最大の産地である北海道などの大規模農家はビーンスレッシャーという脱穀機を使って、コンバインで稲刈りするように、小豆を刈り取りながらさやから種子(小豆)を取り出します。ブランド小豆は、さやを一つ一つ手でもいで収穫し、さやを手でむいて種子(小豆)を取り出し、それを一粒一粒手で等級別によりわけます。機械による大量生産と手作りの違いと言ってもいいかもしれません。

 

 小豆は一度に熟さないので、茶色く枯れたさやから一つ一つ手でとります。それをさやごとビニールハウスなどで干して、水分が15%くらいになるまで乾かし、さやをむいて選別します。ブランド小豆の選別は3段階で、全く問題がないのが「秀」、色が薄かったり、黒ずんでいたり、しわがよっていたりするものは「優」として出荷できます。小粒だったり、割れていたり、虫に食われたりしたものは規格外で出荷することができません。

 

 ブランド小豆は栽培にもこだわりがあります。「京都こだわり栽培指針」に沿って栽培されていなければなりません。

 

 堆肥を10a当たり1t以上入れなければなりません。うちの今年の作付面積は約3aなので約300kgの堆肥を入れました。軽トラック(最大積載量350kg)にほぼ1台分です。

 

 これだけの堆肥を買っていたのでは全く採算が合わないので、自家製堆肥を使います。夏場の草刈りという、報いの少ない重労働で得た刈り草と、台所から出た生ごみや、ウッドチッパーで砕いた雑木のチップなどを一緒に積み上げて、発酵分解させた完熟堆肥です。

 

 化学肥料の量や害虫雑草防除のための農薬の使用量も制限されています。うちは野菜の栽培は農薬を使わず、小豆に関しては化学肥料も全く使わないので、この条件は全く問題ありません。

 

 ブランド小豆にかぎらず、農協に出荷する農産物に共通することですが、自分が作った作物からとった種はだめで、農協から購入した種子を使わなければなりません。「農協の金もうけではないか」と批判する人もいるかもしれませんが、交雑による品質の劣化を防ぐためです。めいめいが自家採種していたのでは、自然の交雑でできた雑種がまじってしまうのを防ぐことができません。他品種との交雑が起きないよう、半ば隔離された環境で栽培された作物の種を使います。

 

 夏場の土寄せをがんばったこともあって、今年はいい小豆がたくさんとれそうです。収穫はこれからがピーク。わずかの面積ですが、すべて手収穫、手選別するとなるとかなりの時間をとられるので、家族の協力なしにはとてもこなせません。

 

 今年はコロナ禍の影響で、観光客が土産物に買う和菓子などの売れ行きが激減していますが、単価は下がるものの全量買い取ってもらえるそうです。小豆の需要がピークとなる年末に向けて、これから収穫、選別作業が忙しくなりそうです。

 今シーズンも大会に出場する予定のモーグルのエア練習のために大阪ウォータージャンプO-airに行ってきました。今シーズンは初めてです。O-airの今シーズンの営業は10月25日で終わりましたが、10月31日と11月1日の土日2日間だけは臨時営業をしていました。11月1日は村用があって行けないので、今季初めてにして最終です。

 

 今回の練習のポイントはエアの助走のスタートです。雪の上のモーグルコース上で言うと、最後のこぶを越えて、エア台のアプローチ(助走路)に入るところの姿勢と動作を意識しました。ぼくのオリジナルの滑走技術であるダイナミック・ポジショニング・ターン(腰の位置を上下に動かすことによる旋回技術)では、普通のターンと動作が逆になるので、エア台への進入のしかたも逆になるはずなのですが、それが今までよくわかっていなかったのです。

 

 朝晩冷え込むようになりましたが、好天に恵まれ、絶好のウォータージャンプ日和でした。ランニングさえもできていないという、日ごろの練習不足で、体が思い通りに動くのか心配だったので、1本目は小手試しに低い位置からスタートしました。きれいなストレートジャンプ、成功です。

 

 2本目からスタート台に上がりました。水平面からスタートして急傾斜のアプローチ(助走路)に入ります。ここでポジション(スキーの上の体の重心の位置)が後ろになると、ジャンプが安定せず、着地もうまくできません。水平のスタート台からどういう動作をして急傾斜のアプローチ(助走路)に入り、ポジションを正しい位置に持っていくかが問題です。

 

 どんなターンであっても、常に斜面に対して垂直に力を加えなければなりません。インラインスケートのハーフパイプでもそうです。水平なスタート台に垂直な力は真下の重力方向なので簡単に垂直に力を加えることができます。そこから前に進みながら急傾斜のアプローチに入り、垂直方向に力を加えるためには、斜め後ろ方向に力を加えなければなりません。それをどういう動作でするかです。

 

 斜面に対して垂直の力を加える方法は三つあります。①脚を曲げながら踏み込むか(エキセントリックと言います)、②脚を伸ばしながら押すか(コンセントリックと言います)、③斜面に垂直な姿勢のままじっとしているか(アイソメトリックと言います)。

 

 いずれにしても、その前段の動作が必要です。①の脚を曲げて踏み込むためには、その前に脚を伸ばしておかなければなりません。②の脚を伸ばすためには、その前に脚を曲げておかなればなりません。③のじっとしている場合は、アプローチの斜面に対して垂直のポジションをつくる動作が必要です。

 

 今日、練習したのは②の脚を伸ばしながらアプローチの斜面を後ろに押すという動作です。普通の滑り方とは逆になると思います。今までこれができていませんでした。今日の練習成果をもとに、モーグルコース上のエア台に進入したいと思います。

 

 もう一つ、今日、試してみたのは、コーク3のジャパングラブです。これは難しい。トランポリンでちょっとやってみたことがあるだけで、ほとんど練習していないので、できないのは当たり前です。

 

 コーク3は体を水平にしての1回転です。エア台から仰向けで飛び出した後、水平に寝ている体を後ろ(スタート方向)に向けた後、うつ伏せになって着地します。グラブというのは手袋(Glove)ではなく、つかむ(Grab)という意味です。空中でスキーをつかむのがグラブです。ジャパンは右手で左足のあたりのスキーをつかみます(右利きの場合)。コーク3で1回転しながら、ジャパングラブをします。エア台から仰向けで飛び出しながら、左脚を曲げながら体に近づけて右手で左足のあたりのスキーをつかみ、水平になった体を後ろに向けた後、うつ伏せになって着地します。

 

 試しにやってみましたが、一度もグラブができませんでした。左脚を曲げて引きつけることができないのです。やっぱり、まずはトランポリンで反復練習して、何も考えずに無意識に体を動かせるようにする必要がありますね。来シーズン以降の課題です。来シーズンというと64歳なので、だんだん新しいことに挑戦するのが難しくなるかもしれませんが、いつまでたってもおもしろいのでやめられそうにありません。