ヤクルト戸田球場 | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。

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ヤクルト戸田球場
開場1977年
集客可能人数200人
両翼・中堅両翼100メートル、中堅122メートル
アクセス彩湖・道満グリーンパーク入口バス停(国際興業バス武浦01系統)から徒歩約10分

(写真は全て、2017年9月19日・イースタンリーグ東京ヤクルトスワローズ二軍対埼玉西武ライオンズ二軍の試合から)



プロ野球・東京ヤクルトスワローズの二軍本拠地。

スワローズは1950年に国鉄スワローズとして発足して以来、神奈川県横須賀市の武山球場を二軍本拠地として使っていたのだが、こちらはチームがヤクルトに譲渡された後の1976年に所有者である京急に返却することになった。そのため、新たな二軍本拠地を埼玉県戸田市にあったヤクルト本社の敷地に作ることが決定され、1977年に開場し、これらの施設は現在もすべてヤクルト本社によって管理運営されている。

お客さんに試合を見せることよりも、選手育成のための施設という趣が強いので、観戦環境が最善とはいいがたい。バックネット裏と一三塁側に200人ほどが収容できるスタンドが設置されているだけである。三塁側は無料だが、一塁側にあるヤクルトのブルペン脇の席と、一番試合が見易いバックネット裏は入場料がかかる(最大1300円)。




上:バックネット裏のスタンド
下:一塁側のスワローズのブルペンと、その横にあるスタンド

プロ野球の二軍球場にしては、設備は整っている方である。両翼100メートル、センター122メートルと、実は一軍本拠地の神宮球場よりもグラウンドが広く、しかも内野は人工芝である。アナウンスもスピーカーの設備が整っているだけでなく、恐らく本職と思われるMCの人がやっている。スコアボードは2016年まで簡素なものだったが、2017年からLED式の立派なものになった。一部とはいえお客さんから入場料をとっているだけあって、二軍の試合が完全に無料のロッテ西武よりは二軍にお金がかけられるということだろうか。有料席に座ると特典グッズをくれるイベントをすることもあるらしく、二軍戦に訪れたお客さんへのサービスはロッテや西武と比べても優れている。

だが、この球場の一番の特徴は、何と言っても三塁側に高い土手があり、ここに座ると無料で試合が見れてしまうということである。少しグラウンドから距離はあるが、高さがあって試合が俯瞰で見える。あまりにもグラウンドの様子が丸見えなので取り締まりようがなく、球団はむしろファウルボールへの注意を喚起するためにスタッフを配置している。更には、土手の上では鳴り物を使った応援が許されているので、週末に熱心なお客さんが来たりすると、土手の上はかなりにぎやかになる。プロ野球界、いや、日本のスポーツ界全体を見渡してもヤクルト戸田球場でしかお目にかかれないであろう、なかなかシュールな光景である。




上:三塁側の土手からの眺め
下:三塁側の土手に座って観戦するファンの様子

シュールとは言ったが、上述の通りロッテや西武と比べれば試合は見易いし、有料の席に座れば観戦環境はさらによくなる。プロの選手達を物凄く近い距離で見れるという、プロ野球球団の二軍本拠地ならではの魅力も詰まっており、ファンならば十分に楽しめる球場なのではなかろうか。

土手は草がぼうぼうなので、ここに座るのであればレジャーシートなどを持って行った方がいいだろう。また、結構虫が飛んでいるので虫よけもあったほうがいい。



なお、ヤクルト戸田球場の横には、球場ができたときと同じタイミングでヤクルト戸田総合グラウンド(真上の写真)が作られた。ヤクルト社は陸上部とラグビー部を持っており、選手達はこの施設で練習をしている。

訪れて楽しいヤクルト戸田球場だが、交通の便は決して良くない。最寄駅の西浦和駅(JR武蔵野線)や北戸田駅(JR埼京線)から徒歩30分ほどかかるので、それらの路線が乗り入れる武蔵浦和駅からのバスを利用するのが最善だろう。やや不便であると言わざるを得ない。隣接する彩湖・道満グリーンパークに1260台が停められる駐車場があるが、色々な施設がある分利用者も多く、自家用車が停められない可能性もあることは留意されたい。また、この球場の周辺には最寄のバス停の近くにコンビニと蕎麦屋があるくらいで、食事処が少ない。しっかりと食べたいのであれば、試合前後に武蔵浦和駅周辺で調達したほうがいいだろう。

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ヤクルト戸田球場の紹介(東京ヤクルトスワローズ公式ホームページより)