基本データ
名称:滝口
落差:30m
所在地:山梨県丹波山村保之瀬
水系:多摩川(丹波川)水系滝口沢
評価:☆☆☆(5段階中)
難易度:2(5段階中)
訪瀑日:2025年7/16
丹波山村の保之瀬<ほうのせ>地区にある滝です。ただ、この滝は以前から存在を知っていたわけではなく、ひょんなことから見つけることができた滝です。
きっかけは、国道411号線を車で走行していたとき、保之瀬地区に差し掛かったあたりで「滝口第一洞門」「滝口第二洞門」という2つの洞門をくぐったことでした。普通の人なら特に何とも思うことはないのでしょうが、自分は名前に付いている「滝」という文字が少し引っ掛かり、ひょっとすると近くに滝があったりするのかなと思いました。帰宅後、いろいろ調べてみるとどうやらこの2つの洞門の間には「滝口沢」という沢が流れているらしく、名前からしていかにも滝がありそうな匂いがします。そこで、さらに調べていくとこのページを見つけることができました。このページによると、やはり滝があるようで、しかも「かなりの高さ」と書かれています。ただ、残念ながら写真は見られなくなってしまっており、どんな姿なのかまではわかりませんでした。とはいえ、滝があることはわかったので、どんな滝か解明すべく、現地に行ってみました。
とりあえず、滝に行くには国道411号線から保之瀬地区へと下る必要があります。保之瀬地区へ下るための道は、保之瀬バス停のすぐ手前で国道から分岐しています。この道に入ったら、あとはどんどん保之瀬の集落に向けて下っていきます。国道と保之瀬の集落はなかなかの高低差があり、九十九折の坂道をひたすら下ります。この坂を下り終えると、丹波川を橋で渡ります。
「下保之瀬橋」というようです。そして、この橋のたもとにちょうど駐車スペースがあるので、ここに車を停めます。どうやら滝へ行くには丹波川を渡渉する必要があるようなので、ここでスパイク長靴に履き替えて出発します。
この橋のすぐ横から、このように丹波川へ下りていく道があるので、この道を進みます。ちなみに、この道は一般車両は進入禁止になっているので、車で進入しないようにしてください。
この道は最初こそ舗装されていましたが、すぐに舗装が終わりそのまま河原へ続いています。河原に降りた後は上流に向けて進んでいきますが、ここからは水深の浅い右岸沿いを進んでいくことをおすすめします。
右岸沿いを進んでいくとやがてこのようにコンクリートの基礎のようなものが現れます。(ここには写っていませんが、ちょうどこの上に民家があり、おそらくそれを護岸する役目のものだと思います)ここまで出発して5分もかかっておらず、全く難所はありませんでした。そして、この場所から対岸を見ると、沢が流れ込んできており、これが滝のある滝口沢です。
よく見ると既にちらっと滝のようなものが見えており、さらに目を凝らすと結構上の方から流れ落ちているのがわかり、情報通り確かに大きそうです。ここまで来ればあとは丹波川を渡渉するだけですが、ここで1つ大きな誤算がありました。というのも、スパイク長靴なら濡れずに渡れるだろうと思っていたのですが、実際には川の水量も多く、濡れずに行くのはかなり厳しそうです。何とか濡れずに渡渉できないか右往左往しましたが、結局どこで渡ろうが濡れそうです。しばらくどうしようか考えましたが、ここまで来て帰るのはもったいないので、濡れる覚悟で川を渡渉することにしました。案の定、渡り始めるとすぐに濡れましたが、幸いなことにこの日はかなり暑かったためむしろ濡れた方がクールダウンできて結果オーライといった感じでした。
川を渡って、滝下まで行ってみると、そこには見事な滝が落ちていました。
滝口
目の前に現れたのは、奥行きのある段瀑です。
滝口
見える範囲で6段くらいあるでしょうか。
滝口
対岸からちらっと見えていたのはこの滝の下段だったようです。
滝口
スケール感もしっかりあって見応え十分です。
滝口
奥には大きそうな中段部も控えています。
滝口
まずは下段から見ていくことにします。
滝口・下段
下段部は小滝が3つ連続しており、各段は2~3m程です。
滝口・下段
ここは下段部の上二段です。
滝口・下段
下段部は各段が小さく、可愛らしい感じです。
下段部を一通り見た後、今度はメインであろう中段部に行ってみたいと思います。中段部へは下段を左から越えていきます。
こんな感じで適宜登りやすいところを登っていきます。
滝口
少し登ったところからです。
滝口
ジグザグと折れ曲がりながら流れ落ちる姿が特徴的です。
滝口
ここまで来るとあと少しで中段に到達にできそうですが、ここから先は傾斜がより強くなるので足元には十分注意が必要です。
滝口・下段を見下ろして
このように下段の一番上の段も左から越えます。傾斜が強く、ここはどちらかというと下るときに神経を使った記憶があります。
滝口・中段
下段を越えて中段の下まで来ました。
滝口・中段
やはりここがこの滝のメインといった感じで、仮にこの部分だけだったとしても十分滝として体を成していると言えると思います。
滝口
この部分だけでも10m以上はありそうです。
滝口・中段上部
落ち口から流れ出た水はいったん直線的に5mくらい落下します。
滝口・中段下部
そのあとでこのように岩肌の上を滑るようにしてさらに流れ下ります。
滝口・中段を左から
この中段の滝前は比較的自由に動き回れるので、さまざまな角度から撮影を楽しめます。
滝口・中段を左から
こうして横から見ると長い滑り台のように見えます。
滝口・中段を左から
小さな段が連なる下段部とはまた違った趣なので、見ていて飽きません。
滝口・上部
そして、よく目を凝らすとこの中段の上にもさらに上段部が続いています。
滝口・上部
この上段部も数段に分かれており、10mくらいはありそうな気がします。結局、全体の規模としては30mは優にあろうかという大きな滝でした。
滝下から見た国道411号線・滝口橋
そして、よく見ると上には国道の橋が架かっており、これが先述の滝口橋になります。滝はつまるところ橋の真下にあるので、橋の上からでも見えそうです。とはいえ、まさか橋の下にこんな滝があるなんて知っている人はまずおらず、わざわざ立ち止まる人など皆無だと思われます。国道からもこんな近いのにほとんど知られていないのが信じられないくらいです。
滝口・中段と下段
帰り際、もう少し違うアングルから撮影してみました。手前が下段の一番上の段、奥に中段が入るような構図です。
滝口・中段と下段
個人的にはこのアングルもなかなか映えると思っていて、結構好きです。
滝口・中段と下段
僅かながらの情報を頼りに来てみましたが、想像以上の滝に出会えたので大満足でした。
そして、まだこの滝を撮影し終えた段階では名前がわかっていませんでしたが、先述の通り民家の目の前にあってしかも見事な滝なので、これは名前が無いはずがないだろうと思い、集落内で聞き込むことにしました。集落内では多分知っている人は多そうだなとは思いましたが、どうせ聞くなら滝の目の前のお宅の人が一番詳しいだろうということで聞いてみたところ、「滝口」と呼んでいるとのことでした。かなり変わった名前だなとは思いましたが、同時にだから滝のある沢が「滝口沢」なのかと腑に落ちました。
ということで、今回は国道下にありながらほとんど知られていない滝を紹介しましたが、見応えもあり、濡れる覚悟があればスパイク長靴程度の装備で行けるので、滝好きの方は是非とも今後行ってみてください。































