スパイの妻〈劇場版〉 | 沸点36℃

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他愛のない日常と歴史散策、主観

2020年11月29日「スパイの妻〈劇場版〉」鑑賞


タイトルと予告に惹かれて観に行ったんですが、NHKBS8Kのドラマとして放送されていたらしく、普段からテレビ自体観ないので全然知らなかったです(汗


内容としては社会派サスペンス的なものを期待しましたが、戦前の不隠な空気というものはあまり感じられなくて、スパイでもスパイの妻でも何でもなくて、ただ、夫婦が騙し合ってたという苦笑


どちらかと言えば、夫に執着し力になり、共通の体験をすることで夫と向き合ってる感になり自己陶酔しているお金持ちの妻の物語って感じで、そう捉えればなかなか面白い作品でした


未だタブーのひとつでもある731部隊が出てきましたけど、国家の陰謀を知った夫と、(大日本帝国だとか戦争だとかどうでもよくて夫の傍に居られればいい)妻と、(妻に好意を持っている)憲兵の三角の関係性が描かれてます


黒沢清監督の作品をひとつも観たことがないのでわかりませんが、夫婦間の駆け引き、旦那の方が彼女よりも一枚上手で冷酷、妻の壊れっぷり=狂気が黒沢映画のホラーの要素なのかな、と


BS8Kで放送された同名ドラマを劇場版としてスクリーンサイズや色調を新たにされたらしいんですが、ドラマ観てないのでわからないけど、内容はまんまなのかな?スクリーンサイズとかちょっとよく解らないんですが、昭和のドラマに色鮮やかさとか不要でした
そういうのは私の好みではなかったです


ラストはちょっと物足りない
あとは各自で想像してね、って感じで置いてきぼりにされてしまいました苦笑
イラッとしました
ストーリーは面白いのに全体的に雑というか終わりかたも正直、陳腐です
勿体無いですね


観ていて、なんだろうなぁ…違和感や腑に落ちない事が多く、モヤモヤとしたものが残りました

まぁ、でも、蒼井優が怪演でした


2020年10月16日公開
映画「スパイの妻〈劇場版〉」
監督/黒沢清
脚本/濱口竜介、野原位、黒沢清
出演/蒼井優、高橋一生、東出昌大、他
上映時間/115分



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