【4年生の想い】牛澤 智史『 合法的トビ方ノススメ 』 | 立教大学体育会サッカー部日記

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立教大学体育会サッカー部のマネージャー日記です☆
2013.3~

 

 

 

4年生引退企画

〜4年生の想い〜  

 

 

 

 

 


36人目の投稿は、みんなの大好きな“うっしー”こと 牛澤智史です。

周りから絶大な信頼を得ている彼は、大きな包容力とユーモアでみんなを笑顔にしてくれます。

そんな彼が最後に語る想いとは…




 

 

 


 

Vol.36 牛澤 智史

 

 

 

『 合法的トビ方ノススメ 』

 

 

 

 








牛澤智史。
うっしーと呼ばれ、みんなから愛される優しいお兄ちゃん。
さらにはオフに車で出かける時にみんなを乗せていけるように運転免許をとり、ご飯をご馳走するためにアルバイトに励むお父さんでもあります。

そんなうっしーですがお酒が入ると少し気になるところも…詳細はここでは控えておきます。
いつもみんなを温かく包んで来たうっしーからのセンスのあるメッセージ、私も楽しみです。

(麦屋 菜美/MG,学連/栄北)

 

 

 

 

 

 

 

 



『 合法的トビ方ノススメ 』

 

 




見た目はコンプラ

頭脳はボンクラ

ついたあだ名はモンスター


平素よりお世話になっております。

立教大学体育会サッカー部副務の牛澤智史です。


この引退ブログのタイトルである「合法的トビ方ノススメ」とはCreepy NutsというHIP-HOPユニットの代表曲です。


多くの方がご存知の通り、私は昨年の関東リーグ慶應大学戦の際に自作リリックによるカウントダウンラップをTwitter上で披露したり、何かあればラップの話をしたり、挨拶は「わっさー」「うぇいよー」「あーい」のどれかで返したり。

とにかくラップが大好きです。

週末には志木住宅公園にて行われている島村(4年/聖望学園)主催の師田(4年/県立鎌倉)サイファーで、始発までラップに明け暮れています。



そんなラップ大好きな私の引退ブログです。

ほんの少しのユーモアとB-boyイズムを交えながら今までのサッカー人生を振り返ってみました。

非常に読みづらい文章になってしまいましたが、是非みなさんの感情の赴くままに首を振り右手を上げ、最後までお付き合いください。





小学校1年生から16年間続けてきた私のサッカー人生も、ついに終わりを迎えます。


不思議なことに終わりが近づくと様々な想いが頭の中を駆け巡り、様々な記憶が蘇ります。

3月9日になるとまぶたの裏にはあなたとの思い出が浮かび上がります。

自来也は死の直前大ガマ仙人の予言を思い出します。


私もこの1ヶ月、引退ブログのことを考えながら富士見グラウンドまでの道を1人自転車を走らせていると、これまでのサッカー人生が走馬灯のように蘇ってきました。



兄と一緒にサッカーを始めた小学1年生。

トレセンの存在を知った小学4年生。

チームを降格させてしまった中学3年生。

応援の前でのプレーに興奮を覚えた高校2年生。

怖い先輩にゴール裏に呼び出され仲良しクラブと罵られた大学1年生。



ジーンズとショッキングな出来事は引きずってしまうタイプである私の頭の中には嬉しい記憶だけでなく、思い出したくないような記憶までもが蘇ってきます。


そんな山あり谷ありのサッカーを16年間続けてこれた理由。




それは「サッカーが好きだから」

ではなく「サッカーのある生活が好きだから」




引退を目前にした今振り返ってみると、きっとそうだったのだろうと感じています。


他大学の引退ブログを読んで、そして立教大学体育会サッカー部で活動していると、サッカーが好きってこういう人たちのことを言うんだなと感じる機会が多くあります。

それと同時に、自分はサッカー好きとはまた少し違うのかもしれないなとも感じました。


私はDAZNに加入していなければウイイレもインストールしたことがありません。やべっちもフットブレインも見ません。サッカー中継は地上波で放送される時だけ見るというような感じです。

正直部活動以外でサッカーに触れる時間は非常に少ないと思います。


前述の通り私はラップが好きだし、その他にもBiSHが好きだし、yonigeが好きだし、武蔵家が好きだし、師田サイファーが好きだし。

もしかしたらサッカーよりも好きなのではないかというものを言い出したらきりがありません。


もちろんサッカーが嫌いなわけではないですし、サッカーの本質であるプレーすることで得られる楽しさや快感を享受していないわけではありません。

自分がうまくなっていると実感できた時の喜びや、試合に勝利したときの興奮などサッカーそのものの持つ魅力は間違いなく自分がサッカーを続けてきた理由の1つであると思います。


ただ、それ以上に私はサッカーをすることで日常の生活シーンに訪れる幸せの数々に大きな魅力を感じました。大学の4年間は特に。


体育会で4年間全力でサッカーに取り組んできたことで、何でもない日常に幸せを感じながら生活を送ることができました。



私にとっては、サッカーa.k.a.毎日の生活を豊かにするものでした。



週6日のサッカー部での活動は正直つらく感じる時もありました。高校時代の友達には「大学でもよくやってるね」と言われたりすることも何度かありました。

しかし、そのような側から見るとキツイと感じるような生活を選択したことで、それまで気づくことのなかったところに幸せを感じるようになりました。


サッカーのある生活のおかげで、週一度の休日で有限な時間の尊さを知ることができました。

味気ない一人暮らしの自炊も、疲れ切った体に染み渡るご馳走に様変わりしました。

ハードなトレーニングでへとへとになった日の睡眠は、この上ない幸せを味わうことができました。

日夜のお酒は誰よりも美味しく感じることができた自信があります。

うまくいっていない時の家族との電話は何よりも大きな力を持つということに気づくことができました。


そして、サッカーだけでなくサッカーで出会った仲間と真剣に向き合い、多くの時間を一緒に過ごしてきたからこそ、その繋がりは自分にとって本当にかけがえのないものとなりました。

時にはぶつかりディスり合うこともありましたが、だからこそ建前ではない本音で話し合える関係になれたのだと感じています。


聖(4年/主将/初芝橋本)、保坂(4年/主務,学生コーチ/鹿島学園)をはじめ尊敬できる多くの同期に出会えたのもサッカーのおかげです。

そのような人たちとの練習前の雑談、練習後のお風呂、富士見からの帰り道、N8B1の最後列でのコソコソ話、ファミマでの漢気じゃんけん。過ごす時間全てが本当に大好きでした。

チャットモンチーの言葉をサンプリングするなら、なんでもない毎日が記念日だった、本当にそう感じています。


他の人であれば、恐らく何も感じないであろうことに対しても幸せを感じながら生活することができました。

人生における感度が増し、気づいた時にはちょっとしたことで絶頂を迎えられる体や脳になっていました。


日常のあらゆるシーンでハイになれた(ここでは幸せを感じたと同義)のは間違いなくサッカーのおかげです。それも、誰にも咎められることなく合法的に。


こういったサッカーが持つ日常生活を華やかにする力に気づくことができたのは大学での4年間をサッカーに捧げてきたからだと思います。


サッカーを続ける理由は、みんなそれぞれ違うと思います。サッカーを続ける理由に正解はありませんし、どのような理由であってもいいと思います。


私にとっては16年間続けてきたものがたまたまサッカーでしたか、例えそれがサッカーでなくても何だっていいと思います。


どこかのラッパーも言っていました。

ただ続けるだけじゃ意味はありませんが、続けないと意味は生まれません。


何かを一生懸命続けていく中で、一生の仲間や自分の武器など多くの財産を見つけることができます。




そしてここからが私が大事にしてきたことであり、唯一みんなに伝えたいことです。



続けようと決意したものに全力でそして真面目に取り組んでください。

真面目な人は損をする、みたいなことを誰かが言っているのをよく聞きます。

絶対にそんなことはないと信じています。彼らのいう損とはほんの刹那的なもので、長い目で見ると真面目な行いは必ずその人のためになると思います。

それを体現してくれた人が聖であり、大雅(4年/副将/神奈川県立光陵)であり、岩ちゃん(4年/副将/國學院大學久我山)であると思います。

時には何かを我慢したり、犠牲にしてでも真面目に取り組んでください。

犠牲にした分だけ、至るところに隠れている恩恵に気づくことができます。

一生の付き合いになるであろうマイメン達に出会うことができます。

毎日を全力で頑張る人だけがハイになれます。

日常的にぶっ飛んだ生き方をすることができると思います。



合法的トビ方



これを心得ることができただけでも大学での4年間は無駄ではなかったと胸を張って言えることができます。


自分が在籍した4年間で立教大学体育会サッカー部にパンチラインを残すことができたがどうかは分かりません。

私自身の取り組みがベストバウトとして誰かの脳裏に今後も残り続けるのかも疑問です。

しかし、自分なりの熱いバイブスは後輩へと伝えることができたと思います。特に最後の1年は。


恐らく私が死ぬ時は、立教健児をBGMに大学サッカー4年間のハイライトが走馬灯として頭に流れてくるだろうと思います。

それくらい人生において非常に濃い4年間を立教大学体育会サッカー部で過ごすことができました。


このような素晴らしい大学生活を送ることができたのも同期、先輩、後輩、マネージャー、トレーナー、指導者をはじめとするスタッフの方々のおかげです。本当にありがとうございました。




そして、お父さんお母さん。

3兄弟の中で1番わがままな選択をし続けてきた自分を応援し続けてくれてありがとうございました。不自由なくサッカーに打ち込んでくることができたのも2人のおかげです。自分にとって間違いなく一番のサポーターでした。


お父さん。牛澤農園のお米とメロンで構成されたこの恵まれた体のおかげで大きな怪我なくサッカーを続けてくることができました。お父さんの作るお米とメロンが1番好きです。弟とともに日本一の農家になってください。


お母さん。仕送りの段ボールの中に必ず入っていた手紙は、しんどい時いつも力になりました。最後だからとわざわざ試合を見るためだけに北海道から応援に来てくれた専修大学戦。出場することができず最後の最後に大きな悔いが残ってしまいましたが、見に来てくれて本当に嬉しかったです。


16年間続けたサッカーのおかげで多くの仲間に出会うことができました。

誰よりも楽しい時間を過ごすことができました。

田舎では考えられなかった広い世界を見ることができました。

本当にありがとうございました。





非常に長くて読みづらい、そして変な引退ブログにお付き合い頂きありがとうございました。




最後に


私の16年間のサッカー人生に関わってきてくれた全ての人たちへ



BIG up



 





試合でのトビ方




同期と秩父




同期と戦極18章(ラップバトル観戦)







 

NEXT…Eishi Takano