にちよう | 疲れたおじさんのブログ

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もう少し頑張って数年後は海外ノマドを始めます

学生からは何度もケアレスミスをした解析結果が送られてきて「こちらに送る前に30分でいいから再確認するように」と言ってももちろんそんなことはしないで、ひたすらどこかおかしいデータが送られてくるのであった。どこに間違いがあるのかよくわからないデータを最初から自分で確認しないといけない。ケアレスミスに関して指導をすると「1つのミスで私を評価しないで欲しい」と言われるのであった。学ぶとか成長するとかどうでもよくてとにかく早く学位を取りたいだけなんだろうなあ、と。教育の無意味さを感じている。

 

まあ考えてみれば私の周囲で「教育にやりがいを感じています」と金八先生のようなことを言う研究者は皆無で、1)学生は労働力として扱えばいいんですよ、2)学生の教育は義務としてこなせばいいんですよ、3)学生の教育なんて別にしなくても誰も困らないですよ、4)うちの学生は将来教授になりたいからひたすら課題を出せばいいだけ、のどれかである。5)学生はまだ若くて自分の方向性がわからないのだから研究の面白さを教えてあげなければいけない、そしてなるべく多くの可能性を与えるべきだ、なんというのは(少なくとも私には)無理ゲーである。

 

私の恩師は私に5)のようなPIになるように言ったのであるが、そして彼は実際に5)のようなメンターであったのだが、それは彼が「芸術家になる夢に挫折したのでハーバードの准教授になった」という能力の持ち主で、アメリカでもトップ10の名門校でラボを主催していたので優秀で野心的な学生が集まっていたからだろう、と思うのですよ。

 

ということで明日は朝イチで送られてきた謎のデータとエクセルシートを解析しなければならない。1つ質問すると2つ謎が増えるので、全てを自分で解決することにしたのであった。学生からすればとにかく早めに論文を出して職探しに集中したいのだろうけれど、俺は一体何をしているのだろうか。