安比高原の原風景を守り、次世代につなげることを理念に官民連携で取り組む安比高原ふるさと倶楽部がこの春に設立されました。
本日「つなげよう美しい安比高原」をスローガンに、近隣から老若男女40名の皆さんがボランティアとして集まり(ベテラン女性が多いです。)笹・灌木の焼却作業を行いました。
強風のため、リーダーは事前に刈り込んだ笹・灌木の前で、焼却と消火の作業を入念に説明していました。
強風も手伝い乾燥した笹は良く燃えます。あまり大きな火にならないように注意していました。
それにしても皆さん、よく働きます。
昨年は2mほどの笹薮がご覧のとおり、下草がすっかりなくなりました。
縄文からの焼畑を思わせる煙があちらこちらから立ち上がっています。
たぶん 来年この場所は太いワラビが採れそうです。
焼却作業の必須アイテム「ジェット シューター」です。岩手北部森林管理署よりお借りしました。
15Lは入る袋を男性に背負っていただき火のコントロールと最後まで消火をしていただきました。
午後は雨になりましたが予定どおり15:30まで作業をしていただきました。
作業量は予定の120%と運営隊長が喜んでおりました。皆様大変ありがとうございました。
資料によると、安比高原は平安時代から蝦夷馬の生産として放牧が始まり、近年は短角牛の放牧により広大な天然芝のまきばとなりました。
放牧をやめて二十数年、まきばは笹におおわれ、灌木が目立つようになりました。昔の原風景が無くなりはじめたころ、地元の人たちの思いが一つにまとまり保全活動がスタートしました。
そして安比高原の将来の風景をどうしたいか? 会話するようになりました。嬉しいことです。
でも、広大な面積に意識が向くと・・・。 将来像は簡単にまとまらないものです。
昨日、感動の風景を七時雨山麓の田代高原に見つけました。田代岳山麓のこの場所は採草地利用のため放牧を止めていましたが、昨日は30頭ほどの短角牛が放牧されていました。私が小学生のころに何度も見た風景そのものだったので思わず写真を撮りました。
紅葉に染まる山々と放牧の風景こそ岩手の原風景であり蝦夷と言われた時代から変わらぬ風景だと思います。
今地元ではこのような「夏山冬里方式」の畜産農家が減り、短角牛が減っているそうです。
でも、自然の中で育てる短角牛は女性や高齢者に特に人気が高いと言われています。
何れ、原風景の保全と地元の畜産の復興は切り離しては考えられません。
これから、次世代につなげるビジョンを描き、活動を継続いたします。
明日もボランティア頑張りましょう。 そして「奉仕の心」を大切に育てましょう。
皆様に感謝!