こんにちは、2年生の猿渡です。

今回はSSSRCで行っている最近のロケット開発についてお話しようと思います。


 SSSRCではこれまで液体窒素を用いた非燃焼型のCEESロケットを開発してきましたが、開発に区切りがついたため、今後は燃焼型ロケットを開発していくことになりました。長期的な目標は、自律制御により飛翔するロケットの開発です。その第1段階として現在は大型のモデルロケットを製作しています。モデルロケットとは打ち上げ花火のように火薬を燃やして推力を得るロケットです。モデルロケット製作の目的は、飛翔中のデータ取得とロケット開発の流れを理解し知識や技術を身につけることです。また、先日このモデルロケットの愛称が決定しました。愛称は、新たな開発の始まりでいいスタートが切れるようにという願いを込めて”Rocket start”になりました。


 最近、私が所属する構造系では、梅雨の晴れ間を縫ってロケットのボディーチューブ作りをしています。ボディーチューブとはロケットの本体になる筒の部分です。材料はガラス繊維で織られた布のようなガラスクロスと、FRPポリエステル樹脂です。塩ビパイプを型にしてその周りにガラスクロスを巻き、樹脂で塗り固めて作ります。私は今回初めて樹脂を使った加工を経験しました。作業の内容は単純ですが、均一なボディーチューブを作るために、樹脂を塗る際に空気が入らないように注意しなければならず難しかったです。樹脂は皮膚などに付着するとすぐに瞬間接着剤のように固まってしまうため、扱いの難しさもわかりました。開発を通じていろいろな材料や加工の仕方を知ることができ勉強になります。今後はボディーチューブの破壊試験ややすり掛けなどを行う予定です。


 先の見通せない状況が続いていますが、9月に加太で打ち上げ実験を行えることを信じてロケットづくりを進めていきたいと思います。

皆さんこんにちは、3年生の鈴木です。

昨日5月31日にアメリカの民間宇宙会社のSpaceXが史上初の快挙を成し遂げましたことはご存知でしょうか。今回はこのことがどれほど素晴らしいことであるのかを語ります。

 

まずこれまでの宇宙開発は国が主体となって進めていくことが基本であり、特に宇宙飛行についてはNASA(日本ではJAXA)を筆頭に運用されていました。これは宇宙に関係するプロジェクトの規模が大きいため高度な人材を一つに集める必要があり、安全面の十分な確保や費用も大きいことから国家プロジェクトとして運用した方がよいとされてきたからです。しかし国としても予算の問題で宇宙開発にあまり長年大金をつぎ込めない一方、現在では民間企業の技術力が向上したことや、クラウドファンディング等の財政支援により民間でも十分にロケットを開発できる環境が整いつつあります。その中でNASAが打ち上げ費用を軽減する目的で民間企業によるロケットの開発を促進する宇宙プログラムを募集したところSpaceXが有人宇宙飛行を行う企業として選ばれました。また、NASAは長年有人宇宙飛行にスペースシャトルを用いてきましたが、2011年にスペースシャトルの運用を終了して以来、9年間自国製による有人宇宙飛行が止まっていました。そのような背景もあり、今回の打ち上げには大きな期待がかかっていたのです。

 

そして昨日5月31日早朝(現地時間30日午後3時22分)、宇宙船「クルードラゴン」を搭載したロケット「ファルコン9」はアメリカのケネディ宇宙センターから宇宙飛行士2人を乗せて発射しました。その後、推進としての役目を終えたファルコン9は無事回収され、宇宙船も国際宇宙ステーション(ISS)との接続が完了しました。接続が完了した後、両方の搭乗者が顔を合わせる場面には私も感動しました。

発射場もケネディ宇宙センターという、これまでアポロ計画やスペースシャトル計画の発射地点として使われてきた場所から発射できたことは、SpaceXの実力と期待が今や国家と引けを取らないレベルに到達しているいることを示しています。

 

日本でロケットを開発する企業は、近年MOMOの打ち上げで業績を伸ばしているインターステラテクノロジズや再利用可能な航空機スタイルでプロジェクトを進めるPDエアロスペースが有名ですね。今回の打ち上げ成功を受けて、これらの企業はもちろん、人工衛星開発を行う企業や航空宇宙部品の製作に特化した企業でも大きな進展となるでしょう。

一方で、日本では多くの人にとって宇宙開発というものが一般の人の手の届かない高度で専門的な分野であると思われているためか、宇宙に関連する話題はあまり多くないように感じられます。しかし長年に渡る研究やそこに関わった大勢の人の努力により宇宙と人との隔たりは小さくなりつつもあります。日本の宇宙産業を強めるため、そしてより身近なものにするため、開発者はもちろん、その分野に少しでも関わっている私たちにはより多くの人に宇宙分野の面白さを伝えていく義務があります。

 

私たちの大学は今日から限定的ではありますが入構が可能になりました。1週間程前のH-ⅡBロケット9号機、こうのとり9号機の打ち上げに続き、今回の民間企業による有人宇宙飛行は、宇宙開発に関わる私たちにとって非常に喜ばしいことであり、励みにもなりました。研究開発の環境が元に戻っていく中でこのことを強く意識しながら活動を再開させていきます。

みなさん,こんにちは.4回生の植田です.
覚えている方がいらっしゃるかは分かりませんが,1回生の時に投稿して以来,およそ2年と半年ぶりのブログ担当です.右も左もわからず,先輩にご指導していただいた当時とは異なり,今や先輩より後輩の方が多いという事実に,若干震えながらブログを書いております.

 

さて,緊急事態宣言も解除され,徐々にコロナの影響も落ち着きを見せ始めたこの頃ですが,我々,衛星開発メンバーにとってもうれしいことに,6月1日以降の大学入構が解除されることになりました.とは言っても,本格的に解除されたわけではないのでむやみに出入りすることは禁止されていますが….

気をとりなおして,ようやく本格的に衛星開発を再開できる運びになったのですが,もちろん私たちもこれまで時間を無意味に消費していたわけではないので,今日は大学での研究が制限されていた間に何をしていたのかについてお話ししたいと思います.

まずは,私が所属している電源系のお話から.まず,電源系の役割を軽く説明すると,名前から想像できるように太陽電池やバッテリ,回路など主に衛星の電力に関する部分を担当しています.このように,主にハードを扱う系であり,コロナの渦中にあっては,それらを扱うこともままならないので,主に資料の整理と後輩の指導を行っていました.資料の整理では,過去の試験計画書を見直したり,今まで作業で忙しく作成が遅れていた手順書の執筆をしたりなど,改めて今までの衛星開発を振り返る良い機会になりました.

また,後輩への指導では,新入生教育を終え,本格的に衛星開発に参加することになった2回生に現在の衛星の設計を説明したり,彼らが独自に行っている衛星設計について話したりと,自らの知識を深める良い機会にもなりました.他系では,我々ほどハードに開発が偏っていないため,ソフトのブラッシュアップなどじっくり開発を進める良い機会になったかと思います.

 

最後に,世界はコロナによって深刻な状況に置かれており,また,事態が収拾に向かっていると思われる日本でも,いまだに二次拡大の可能性はあります.緊急事態宣言が解除され,外出される方も増えるでしょうが,可能な限り感染に気をつけて,皆様,くれぐれもご自愛ください.