【白鷺祭OPEN LAB.】第77回白鷺祭11/2(土)モデルロケット打ち上げ!
日に日に秋が深まる季節となり,本格的な冬が始まります.
みなさまいかがお過ごしでしょうか?
インフルが流行っているらしいので何卒体調にはお気をつけてください.
お疲れ様です.
最近は寒すぎて,オフトゥンから出れず,何度も授業に遅刻しかける(している)B2の岳山です.
先日,11/2(日)に,我々SSSRCは毎度のごとく白鷺祭OPEN LABに参加しました!!
ただ,今回は場所の確保が難しく,展示はなしでモデロケの打ち上げのみを行いました.
今回は,モデロケ製作秘話,当日の話なんかをしたいなーと思います.
【モデロケ製作秘話】(半分モデロケ講習みたくなってます
恒例の,B2のモデロケ講習も兼ねたロケットづくりをやはり今年も行いました.
昨年とは違うのが僕しか作ってないことなんですが...怒怒
何十回の夜を過ごして,得られたのは7機のモデロケでした.
みんなは徹夜なんかせず健康的にモデロケ作るのやで...
ちょっとここからまじめな話.
設計段階で主に気にしなければならないことは,
「高度」「落下分散」「姿勢安定性」
なんですね.
「高度」は,機体質量(メイン),搭載モーター,射角(風もあるけど)
「落下分散」は高度に加え,風速,風向,パラシュートの展開タイミング,
「姿勢安定性」は,機体重心と空力中心の位置関係と機体の形(空力中心が決定される)
が支配的です.
設計,シミュレーションではこの辺を考えないとだめダメ駄目.(ほかにもあるやろうけど)
特に落下分散と姿勢安定性はお客さんの方に行ってしまうのは避けたいのでここはマストで考えないといけない.
搭載モーターは,基本Estes Rockets(店の名前)のA8-3を用いて,B6-4も使ってます.

図1 実際に用いたエンジン(A8-3)
モーターの形式について,アルファベットは力積 [N・s]を表しており,一つアルファベットが進むと倍(Aは2.5 [N・s] Bは5.0 Cは10.0等々)になります.前者の数字は平均推力[N],後者の数字は延時時間 [s](バックファイヤまでの時間)を表してます.
-D型モータもしくは搭載モータ質量が20 g以上なら、都道府県知事の火薬類消費許可が必要です.-(ファン!ファン!JAXAより引用)
やる人はおらんやろうけど,-モデロケのモータそのものを作成したり,既存のモータを解体したり改造することは火薬類取締法で禁じられています.-(ファン!ファン!JAXAより引用)
-また,打ち上げに際しては,航空法の制限を受けます.申請などが必要ない高度は,空港の周囲9 km以内では150 m以下,それ以外の場所では250 mに制限されています.これ以上の高度にロケットを打ち上げる場合には,最寄りの空港の空港管制官にノータム(NOTAM)という飛行通知書を事前に提出しなければなりません.-(ファン!ファン!JAXAより引用)
Estesのモータの成分は調べてみても出てこなかった...だれか教えて!
話戻すけど,落下分散はオープンロケット回してくれい!!
姿勢安定性は
「全長安定性(Fst)」「全径安定性(Cs)」
を見ないといけない.
Fstは重心と空力中心の位置の差の絶対値をロケットの長さで除したパラメタ.Csは機体直径で除したパラメタ.
前者のパラメタは0.1-0.2に収める!後者は0.5-1.5に収める!基本的に値が大きくなると機首が迎角を小さくしようとするモーメントが大きくなる.けど大きくしすぎると逆に迎角を小さくしようとするモーメントが強くかかりすぎてしまうからよくないらしい(って偉大な先輩が言ってた)
正確な重心位置,空力中心はノーズコーンの形状,フィンの形状等々理論計算によって求められますが,(詳しいことは各自調べてもらいたい!エクセルとかで自分で計算するもよしおれはやらない)オープンロケットでは自動的に計算してくれますやったね.
実際に設計して作ったらスイングテストして(重心位置に紐括り付けて,半径2-3mぐらいブンブンハローユーチューブする)ちゃんと機首が進行方向(円の接線方向やね)向いていたら合格.途中で姿勢が崩れたら不合格やり直し.
そして,やっとぼくが作成したロケットの話に戻ります(変な話に突き合わせてしまってごめん)
チューブは(胴体のこと)アポロやマーブル,コーヒービートで作ってます.

図2 美味しくいただきました
意外と簡単な材料で作れるんやな.
そして,実際に設計してノーズコーンとフィンの3Dモデル作って印刷して出来上がった第一号機がこちら!!

図3 第一号機完成
あとは実際に作るうえでの注意点を少し話そうと思います.ノーズコーン,フィンを作成するうえで設計段階ではチューブとの固定方法についてある程度考えておく必要があるということです.例えばノーズコーンを固定する方法は下の図のように,アポロの先端にはめるだけの余分の長さを設計段階で考えておく必要があったり(その分質量,重心が少し変わる)

図4 CADによるノーズコーン3Dモデル
あとは,フィンとノズル部分との固定も考えないといけなくて,自分の場合はスリットを入れて,そこにフィンをはめられるようにしていて,その際に円筒を作ってその周りにフィンを固定している感じなります.下の図を見てもらえればわかると思います.自分は設計段階でこの円筒部分の質量も考えられていませんでした.(何も知らない)

図5 CADによるフィンの3Dモデル
これを見ている人がどんな固定方法を用いるのかはわかりませんが設計段階で固定を考えてしまわないガチ(ガッチガガチにやっちゃっていいよ)です.しかし,ここを考えておかないと作成段階で手が止まってしまったり,作ったものが実際と全然違うものになってしまいます.いい設計とは実際に作ることも想定して初めてできるものなのです.
あとは僕の失敗談としては,エンジン固定ですかね.下の図のようにエンジンにテープをぐるぐる巻きにして無理やりアポロの内径ギリギリにしてぎゅうぎゅうに詰めてエンジンを固定しました.

図6 エンジン固定
エンジンの向きがおかしく固定してしまったり,固定が甘かったりするとそもそも噴射方向はおかしかったりでどれだけ姿勢安定するロケットでもあらぬ方向に飛んでしまったり,最悪お客さんの方向に飛んでしまいます.それだけは避けなければなりません!!なのでここはちゃんとしましょう.ビニールテープを巻いているのですが,この巻いているビニール分の質量を考えられていませんでした.(反省やね)
あとはロケットを塗装してかっちょいいロケットを作ろうと気が向いてしまって,塗装分重くなるんですよね(あたりまえ)その分も全く考慮されていません(あかん)
(かっこいいんだけどね...)

図7 打ち上げ前夜,準備完了の子どもたち
これ読んでる人は,この辺の話を見返しながら良いモデロケ作るんやで!!!
僕は多分来年の2026年の白鷺祭でもモデロケづくりの監督やります.よろしゅう.
【当日の話】
当日の話していきます!
グラウンド付近の道に下の看板をもった呼び込みの人を見た方もおられたかもしれません!(打ち上げをすべて見られた方もおられるかもしれませんが看板のロケットは打ち上げてません( ´∀` ))

図8 呼び込み用のポスター
当日の写真をいくつか貼っておきます.初めの写真は午後3時の部のロケットです.先輩がランチャー間近にスマホを置いて取ってくれた写真です!!めちゃくちゃいい写真ですよね!!お気に入りの一枚です.

図9 ランチすぐのロケット(かっこええね)
あとは,打ち上げシーケンスが完了するまでの前説を行っている僕の写真でも載せておきます.超意欲的な未来有望なお子様の良い質問に頑張って対応している様子です.

図10(a) 当日の様子

図10(b) 当日の様子
下の写真からでもわかる通り,大盛況でした!!!

図11 当日の様子
今年のOPENLABはなんやかんやありつつも大成功で終わりましたね!!
これもひとえにイベント委員の先輩方,イベント委員ではないもののすごく働いてくれた方たちのおかげです.この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います.どうも本当にありがとうございました!!!
来年もまた頑張りましょーー!!ほなまた.