刀剣乱舞小説38 | 美桜@マユのブログ

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刀剣乱舞小説
第15章 廃屋(完結編その1)
注意 ホラー要素あります(汗)

彼らが消えたその時、周囲が廃屋となった本丸入り口に変わっていた。
「あれ?いつの間に外に?」
堀川国広がキョロキョロと周囲を見た。
「変だぜ?俺達、確かに中に…」
薬研藤四郎も周囲を見た。
「こりゃ、驚きだぜ…此の世の不思議とは正にこの事か…」
鶴丸国永が廃屋の外観を見た。
「夕陽だ…」
山姥切国広が廃屋から見える夕陽が眩しくて、手を顔の上にかざした。
「ああ…うん…そうだね…ふふふ…」
にっかり青江が廃屋内に居た刀剣男士達の残存記憶を感じた。
「…っ…っ…」
「兼さん、如何したの?何で泣いてるの?」
堀川国広が涙を流して泣きじゃくる和泉守兼定を見て心配そうに話した。
「…っ…うるせぇ…!泣いてなんか…っ…!」
泣きながら強がる和泉守兼定。
「此処の審神者…姉弟間の諍いがあったんだな…兄者」
「うん…そうだね…前から仲悪かったのかな?ね?蝋燭切?」
「燭台切…ね…(汗)確かに…姉の方がしっかり者だったからかな…」
膝丸と髭切と燭台切光忠が会話する。
「ああ…皆…帰幽…神道加持を受けたいんだね?」
石切丸が廃屋内に居た刀剣男士達の魂に話し掛けた。
「あの…石切丸さん…帰幽って…何ですか?」
前田藤四郎が石切丸に質問した。
「ああ、失礼…神道の用語でね、祝詞の中に人は即ち神より出て神に帰るという詞があってね…人間は神より現世に生まれ出て、死後は神の坐す処の冥土…幽世に帰るんだよ…神となってね」
石切丸はそう答えて、六根清浄祓の詞を唱えた。
「人は即ち六根清浄なり、六根清浄なるが故に…」
石切丸が祓詞を唱えてる間、皆無言だった。
「…!蛍…?」
「バカな?!今、冬だぜ?」
蛍のようなキラキラした光が地上から湧き上がる。その光が集まり、人の形を成していた。
「主ー!」
「あるじさまー!」
「主君!」
「主様!」
今剣と愛染国俊、粟田口派の短刀達が在りし日の審神者に駆け寄る幻が出来ていた。浮かんでは消え、また浮かんでは消え…その繰り返し…キラキラした光はゆっくりと天に昇った。
「…さて、帰りましょうか」
石切丸に言われ、本丸帰城する事になった。
「…主さんは…此処の審神者が殺害された事を知ってたから言えなかったんだね…だから…反対したんだ…」
堀川国広が本丸へ向かう途中の会話を始めた。
「…燭台切さん…先程見た護符…何か書いてありましたか?」
石切丸が燭台切光忠に質問した。燭台切光忠は
「えっ…えーと…悪霊退散…だったかな?」
と答えた。
「そうですね…鶴丸さん、薬研君、書庫を調べたそうですね?」
「ん?そうだが?彼処、異様に狭かったぜ?」
「鶴丸の旦那がこじ開けようとしたもの、確かベニヤ板だったかな…」
「…主にその事を報告しましょう」
「そうだな…」
そうして、本丸帰城した。

「主、戻ったぞ…」
「ただいま!」
「主君、ただいま戻りました」
それぞれの挨拶をして審神者に任務内容を話した。
「…鶴丸がこじ開けようとしたもの…」
「ああ…俺っちは止めたんだがな…(汗)」
「鶴丸…ありがとうございます…」
「へっ?何でお礼を言うんだい?」
「…見つけてくれたんですね…」
「!」
「時の政府にその事を報告しますね」
「ああ…では、任務内容はこれで良いか?大将」
「ええ…お疲れ様でした」
鶴丸国永と薬研藤四郎が審神者部屋を去る。入れ違いに小狐丸が入って来た。その様子を見た鶴丸国永はニヤリと笑った。
(ほほう…やっぱり、こういう関係か…こりゃ、面白ぇ事になるな!でもなぁ…主、気づいてないんだよなぁ…)
「ま、そのうち気づくだろうな…」
鶴丸国永は口笛を吹きながら1階の娯楽室へ向かって行った。