山本祥一朗の酒情報 -80ページ目

山本祥一朗の酒情報

山本祥一朗の酒情報

12月17日に、竹鶴威氏が90歳で亡くなられた。『マッサン』の政孝氏の長男である。NHKのドラマでも描かれた通り、政孝氏は甥の威氏を養子として迎えた。

その威氏とは、ニッカの社長時代によくお付き合いさせて頂いた。別記の対談は、拙著『日本産ウイスキー読本』に収めたうちのごく一部で、お便りは、佐々木久子さんを囲む会の世話役を私が務めた後で、威氏から頂いた私信である。

写真は佐々木久子さんを中に、写真の前列右から4人目が威氏。その右は小泉武夫氏。この写真は拙著『酒つながり』にも収めてある。










『鶴瓶に乾杯』というNHKの番組で、笑福亭鶴瓶が山形県の酒蔵を訪ねていた。

村山市の十四代という酒名の蔵元である。この酒は今から10年ばかり前まではパッとしなかった。朝日鷹という酒名だった時代である。それが現社長が蔵元の14代目に当たることから酒名を十四代に変えた頃から、全国新酒鑑評会でも金賞を得ることが多くなった。

鶴瓶がその社長と話す中で、社長は「お客さまにはインターネットを通じて買われる場合、高い値段で買われる話も耳にします。できるだけ安くお求め頂きたいのですが……」と言っていた。これも幻の酒現象か。

鑑評会では山形県の酒は、平成26年は17社も金賞を得ていたようだから、特にここだけが光っているわけではないが……。


テレビで見た酒といえば、赤穂義士が討ち入りを果たした祝い酒として飲んだという「男山」という酒がある。それをカレンダーにしたものを北海道の男山が送ってきたが、その赤穂義士を描いた『四十七人の刺客』という映画をテレビで見た。高倉健主演で監督は市川崑である。これで特に酒がクローズアップされていたわけではないが、討ち入りを果たした後、槍の石突きで四斗樽の鏡を抜き義士が飲んで勝鬨の声を上げるというエピソードがあるだけに、そんなカットでも入れてあればと期待したが、市川崑の演出ではダメだった。
(写真は大石内蔵助役の高倉健と妻)

舞台の上から人に感動を与える、ということでは、意外と思われる人に黒柳徹子さんがいる。土日を除いて毎日の昼間に『徹子の部屋』で、にこやかにインタビューしているが、当人のライフワークは舞台だという。そのことは『徹子 ザ・ベスト』(講談社)に書いている。

この本は「私は好奇心で出来ています」の章にはじまり、これまでの生き方、考え方の流れを8章に綴ったものだが、それを2011年までまとめてある。人に感動与えることの素晴らしさを、前記の仲代達矢とはまたニュアンスの異なる心境で語っている。そして最後にユニセフの親善大使を務めている経由が語られているが、そのこともまたこの人の前向きな生きざまをよく示している。

仲代達矢と黒柳徹子の本が同じ出版社というのも興味がある。