泡無し酵母の蔵元が終業の「制」の酒 | 山本祥一朗の酒情報

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秋山裕一氏が発見した泡無し酵母は今ではすっかりお馴染みになったが、これが発見された当時は大いに話題を呼んだ。

これは7号酵母の突然変異で、酵母菌のうちの10億分の1ほどの比率で存在するといわれた。醪(もろみ)に泡が出ないからタンクの利用効率がよく、清潔でもある。この泡無し酵母を記念して秋山氏の師である坂口謹一郎氏がしたためた色紙が掲載のものである。その中の「制」をこげ茶色の酒袋の上に金箔で印したラベルの泡無し酵母の酒(『美酒紀行』(時事通信社)に収載)を2本送って下さったのが、秋山氏の実家だった秋山酒造店である。

昭和58年10月1日の日付で、この蔵元は終業なさるというご挨拶状が添えてあった。掲示してあるのはその時に頂いたご挨拶状の一部である。

写真の左はその秋山酒造店がメインに作っておられた「冨水」「やわくち」「辛口」で、右側は島根県大田市の「簸上正宗」「七冠馬」の蔵元を訪ねた際の記念碑と蔵元のスナップである。