老人と木(Старик и дерево, 1982)モルドヴァのアニメーション | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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【脚本 Автор сценария】

А・ゴルラ

А. Горло

 

【監督:美術 Режиссеры и художники-постановщики】

Ю. カツァプ

Ю. Кацап

Л・ガローハフ

Л. Горохов

 

【作曲 Композитор】

В・ローギナフ

В. Логинов

 

【ナイ(パンフルート)演奏 Соло на нае】

Г・ムースチャ

Г. Мустя

 

【制作会社 Киностудия】

モルドヴァ映画

Молдова-фильм

 

【制作年 Год】

1982年

 

やっと取り上げました、この作品。

 

というか、例の物凄く時間が掛かる作品は

まだまだ完成が先の様です。

 

先が見えないです。

 

10月以内に完成させたい所ですが、果たして…。

 

昔のADHDの症状が凄かった頃に比べれば、

全然制作の進みは早いですが。

当時は一つの作品の完成に何年も掛かっていましたから。

大して手の込んだ複雑な作品というわけでも無いのに。

 

絵を描き始めても、集中力が続かず、

5分位でバテて直ぐ床に臥せるという事を繰り返してきましたが、

それでも制作の進みの遅さは異常でしたね。

 

それはともかく、本題に移ります。

 

Старик и дерево ☭ СССР.fun

 

最初、YouTubeに出ておらず、

ロシアの動画サイトだけにあると思ったのですが、

(上掲のリンク先)

改めて調べ直してみると、

YouTubeにも出ていたという。

 

一本の樹木に思い入れを抱く老人。

吹雪に吹きつかれ折れそうになっている樹木の枝を

棒で支えてあげたり、

(『かさじぞう』にちょっと似ている?)

枯れそうになると水を与えてあげたり…。

 

樹木はそのお礼にリンゴの実を生らせて老人に与えてくれた。

 

樹木の傍で籠を燃やす場面がありますが、これは、

焼畑農業みたいに灰を肥料として与えているのでしょうか?

 

特に目を見張る内容では無いのですが、

詩情溢れている感じで、

疲れた現代人には癒し効果があるのかな?

(そうでもないとか言われそう?)

 

台詞も出てこないので、

言葉が分からなくても安心。

 

アニメーション技法についてです。

老人の作画枚数が少ないですが、

滑らかな動きにするよりは、

より詩情感は出るのかな?と。

勿論、やや立体感を出した絵柄なので、

これを滑らかな動きにするのは作画枚数的に大変だろうと。

 

こういうアニメーション技法って、何というのでしょうか?

キャラクターの濃度を薄くして次の絵に繋いでいって、

少ない枚数で滑らかに見せようとする技法の事です。

 

それと最初、

クレジットでよく分からない言葉があって。

「Соло на нае」というのですが、

Googleの機械翻訳でもまともに翻訳されない。

一応検索してみると、

「パンフルート」の演奏動画が幾つも出てきました。

 

確かに、このアニメーションのBGMに

パンフルートの音色が出てきます。

 

しかし、何故「Соло на нае」なのか?

「このまま謎に終わるのかなあ…」

と思っていた所、

「パンパイプ」の日本語Wikipediaに、

古代ギリシャの時代から存在していたものの、

ヨーロッパの多くの国では長年忘れ去られていたが、

ルーマニアでは民族楽器「NAI」として演奏されてきた、

という内容が出てきて「これはもしや」と思いました。

パンパイプ - Wikipedia

「Соло на нае」はつまり、

「ナイ=パンフルートを独奏」を意味する。

 

「нае」は「ナイ」を意味する!!

 

ロシア語では「Най」と表記しますが、

「нае」と綴られていたのは、

格変化によるものでしょうか?

(ロシア語に精通していないのでよく分かりません)

 

でも「нае」の「е」は弱音化して「イ」になるので、

発音的には「ナイ」なのです。

(精通はしていないけどこれ位は知ってる)

 

Nai (pan flute) - Wikipedia

 

それにしても、今回の作品もロシア語が出ていて、

ロシアのアニメって感じでした。

 

モルドヴァは元来ルーマニア系なので、

もっとモルドヴァのアニメーションらしく、

モルドヴァ語(ルーマニア語とほぼ同じ)

を使うとかして欲しかった。

 

まあ、旧ソ連時代のソビエト衛星国のアニメーションは、

往々にしてロシア語が出てくる事が多かったですから。

 

でも、モルドヴァと同民族の

ルーマニアの民族楽器ナイが出てきた事で、

ルーマニアらしさは一応出ているとは思います。

 

ロシアということで、

あんまり政治の話をここでしたくは無いですが、

例のウクライナ紛争はどうなっているのでしょうか?

 

天然ガス供給パイプラインの

ノルドストリームが破壊されたそうですが、

鉄管の周囲をコンクリートで固めており、

ちょっとの衝撃では破壊されない筈なので、

破壊工作によるものは間違いないと思われます。

 

その前に謎のドローンが飛んでいたとか、

2月にバイデン大統領が意味深な発言をしていたとか。

 

ロシア的には、ノルドストリームが

強力な外交カードになっていたわけで、

そのカードを自ら破棄する様な真似をするとは思えません。

 

私のスタンスは「どちらも公平に見、距離を置く」と変わりません。

大手メディアと独立系メディアの相変わらずの正反対な報道内容。

日本は、かつての「鬼畜米英」と似た様な「鬼畜露助」な状況。

憎しみを煽る事も勿論ですが、現地を直接知りもしないのに

どちらか一方ばかりに肩入れするのって何だか怖いなと。

(もし直接現地に行けたとしても、

正確な状況判断が出来るとも限らないですが)

 

プーチンはとうとう本気を出すみたいですが、

第三次世界大戦だけは御免です。

歴史が繰り返されない事を願っております。

 

(何て記事の〆方だよ、折角の癒し系アニメの紹介記事なのに)