【こどもの日企画】ヒーロー風、アニメ風クラシック音楽特集(2019年度)!! | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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Heroic Classical Music!

Sounds like the Anime Songs!

 

2019年の「こどもの日」もこの企画で行きます。

ネタが尽きかけているので、

同じ作品を繰り返してまた紹介すると思います。

また繰り返し紹介し続けるのも大切ではないかと思うので。

 

ヒーロー風とはいっても、菊池俊輔とか渡辺宙明などの、

1970年代~1980年代ロボットヒーロー、

特撮ヒーロー風という意味なので、

1990年代以降のヒーローに親しんだ若い世代には

共感されないかも知れません。

 

アニメ風も同様に、

昭和時代のアニメに使われていそうな音楽という意味です。

雰囲気全然違いますもんね。

 

ちなみに、上に示したキャラクターは「ワンプくん」といって、

特に子ども向けクラシック音楽記事用のマスコットとして

2015年に作ったもの。

 

ところが、初登場の2015年8月5日とその翌年の子どもの日以降、

登場していません。

ダサいと思ったから出すのに躊躇したのか(自分で言うなよ)、

単に忘れただけなのか?

 

実は、このキャラとは別に、

ヒーロー風クラシック音楽記事用イラストも作成中なのですけど、

完成が間に合わないので、

後述する夏休みクラシック音楽記事に持ち越します。

 

それはともかく、ヒーロー風アニメ風クラシック名曲集行きます!!

 

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「グレ組曲」(1901年)より、序曲

Gurre-Suite / Ouverture

クリスチャン・フレゼリク・エミール・ホーネマン(デンマーク)

Christian Frederik Emil Horneman

指揮:ヨハンネス・グスタフソン

Johannes Gustavsson

演奏:デンマーク放送交響楽団(デンマーク国立交響楽団)

DR SymfoniOrkestret

 

風雲急を告げるような、

如何にもヒーローもののオープニングに相応しい作品。

 

実在の王ヴァルデマーの登場する民間伝承をもとに、

ホルガー・ドラクマンが創作した劇への付随音楽で、

そこから4曲からなる組曲も作られています。

 

地元デンマーク語では「グア」に近い発音で、

ノルウェー語では「グッレ」です。

デンマーク語は発音がかなり崩れていますので。

 

シェーンベルクが作曲した「グレの歌」ばかりが有名ですが、

地元デンマーク人が作曲したこちらこそより注目して欲しい!!

 

ホーネマンという作曲家は、

デンマークロマン派音楽界の反逆児的存在だそうで、

そのせいか煙たがられ無視されるという憂き目に遭い続けたという。

 

妥協を嫌う真っ直ぐで気性の激しい性格が仇となり

失望を経験する事の多かった人生の様ですが、

死後デンマーククラシック音楽界を代表する

カール・ニルスン(ニールセン)から

その事で褒め称えられたそう。

 

彼の作品は他にも劇的で色彩感溢れる作品があり、例えば、

組曲「ムーサとの戦い」の「バッカスの踊り」

Kampen med Muserne Suite / Bakkantisk dans

はロボットアニメのBGMに使えそう的。

Kampen med Muserne (The Fight against the Muses) : IV. Bakkantisk dans (Bacchanale)

 

題名からして露骨にヒーロー的な

英雄の生涯(英雄的序曲)(1867年)

Heldenleben (Ouverture heroique)

は、劇的表現が随所にあるものの、

個人的には期待した程のものは感じられませんでした。

なので、過度に期待してしまうのは注意だと思います!!

Heldenleben (Ouverture heroique) : Ouverture Heroique

 

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オペラ「リーモルのトゥーラ」(1894年)

Thora paa Rimol, opera

ヤルマル・ボルグストレム(ノルウェー)

Hjalmar Borgstrøm

指揮:テリエ・ボイエ・ハンセン

Terje Boye Hansen

演奏:トロンハイム交響楽団

Trondheim Symfoniorkester

 

ボルグストレムのこの作品は、

弊ブログで2010年に紹介済なのですが、

ヤルマル・ボルグストレム(Hjalmar Borgstrøm)ノルウェーの作曲家

2010年2月27日

100年以上埋もれていたらしいです。

100年以上振りに蘇演されたものがSIMAXよりアルバム化されています。

YouTubeにそのCDからと思われる音源全曲が上げられたのは

2019年に入ってから。

 

オペラの情景を撮影した断片映像が上げられたのは2014年ですが、

CD収録の演奏と同一なのかどうかは不明。

(聴いた限りでは凄く似ていたので恐らく同一?)

 

ヒーロー風を始めとして明解なメロディが随所に散りばめられ、

聴き所の宝庫なのですが、

その中でも特にヒーロー風と思われる箇所を貼りました。

 

第2幕第2場「Bryder Baner, Bolde Brødre For Kongebanrets Sejr!」

(翻訳に自信なくはっきりした意味不明)と、序曲です。

特に前者は、スーパーロボットの登場場面に使えそう?

 

全曲YouTubeに上げられたものは、

全曲を一つのURLにまとめてはおらず、

トラック一つひとつを分けているのですが、

序曲は第1幕第1場との区切り方がおかしく

終止音が途切れてしまっていて残念。

 

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序曲「王と大臣」(1878年)

Drot og Marsk / Ouverture

ペーター・アーノル・ハイセ(デンマーク)

Peter Arnold Heise

指揮:ニルス・ボアクサン

Niels Borksand

ルセ・フィルハーモニー管弦楽団

Русенска филхармония

 

デンマークロマン派オペラの金字塔と言われる、

ハイセの「王と大臣」ですが、その序曲がヒーローっぽくて。

 

しかし、全曲を通しての序曲と、

序曲がいわば「演奏会用序曲」みたいな単体で演奏されるのとでは、

構成が大きく異なります。

 

前者では、

最初に大きく盛り上がりそうな寸前でオペラ本編に突入してしまいます。

 

単体だと、そこから更に盛り上がって行くのですが…。

 

この序曲だけのが2014年に既に上げられていたのに

ずっと気付きませんでした。

 

検索しても中々見つけられず、

今年になってやっとあっさり見つかりました。

 

しかし、

活き活きとしているスターリングに収録されている演奏と比べてしまうと、

惜しい感じですね。

もっと演奏速度を早めにすれば、

ヒーロー風の臨場感がもっと出ると思います。

 

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ピアノ協奏曲 ロ短調(1922年)

Piano Concerto in B minor

ハミルトン・ハーティ(アイルランド)

Sir Hamilton Harty

指揮:ブライデン・トムソン

Bryden Thomson

演奏:アルスター管弦楽団

Ulster Orchestra

 

交響詩「雁の群と共に」も「アイルランド交響曲」の第一楽章もそうですけど、

Hamilton Harty, With the wilde geese (1910)

Hamilton Harty : An Irish Symphony (1904 rev. 1915/1924)

ハーティのヒーローサウンドは70年代ヒーローという感じですね。

ピアノ協奏曲の第1楽章の冒頭部と終結部をご覧あれ。

 

アイルランドの旋律自体、ヒーロー風なものがあるからでしょうか?

アーノルド・バックス(Arnold Bax)の

アイルランド交響詩三部作より、「ロスカーサ」(1910年)

Éire Trilogy: Rosc-catha

なんかも、石ノ森章太郎系ヒーローって感じなんですけど、

やはりケルト人の戦いの歌が元になっているようで。

 

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ザポロージャ行進曲

Запорозький марш

ミコラ・ヴィタリヨヴィチュ・リセンコ(ウクライナ)

Микола Віталійович Лисенко

 

以前当シリーズで、序奏部が「グレンダイザー」のOPに似ている?

オペラ「タラス・ブーリバ」序曲をご紹介しましたが、

この作品も民族色がやや強めですけど内容的にもヒーロー的ですし。

 

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オペラ「パリア」(1869年)より、序曲

Uwertura do opery "Paria"

スタニスワフ・モニューシュコ(ポーランド)

Stanisław Moniuszko

 

冒頭部と終結部付近がヒーローサウンドっぽい。

冒頭部の旋律は中間付近でも繰り返されます。

悲劇的オペラは往々にして旋律がヒーロー風だったりする事が多い。

 

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ヒーロー風ばかりで疲れると思うので、

アニメ風クラシック音楽のご紹介。

以前紹介したものもありますが。

 

定期市の日 - 「アイルランド交響曲」(1904年)より

The Fair-Day from An Irish Symphony

ハミルトン・ハーティ(アイルランド)

Sir Hamilton Harty

指揮:ブライデン・トムソン

演奏:アルスター管弦楽団

 

ディズニーアニメに使われていてもおかしくなさそう、といつも思う。

フレデリック・シェパード・コンヴァースの交響詩にしてもそうですが、

映画風とかアニメ風、ヒーロー風とはいっても、

映画やアニメ、ヒーローものの方がずっと後なんですよね。

 

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貧しい踊り - 交響組曲「ラトヴィア舞曲集」(1883~1884年)より

Nabaga deja - Simfoniskā svīta "Latvju dejas"

アンドレイス・ユルヤーンス(ラトヴィア)

Andrejs Jurjāns

 

森の動物たちの可愛らしい行進曲というか、童謡っぽいというか…。

 

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ダホメー狂詩曲(1893年)

Rhapsodie Dahoméenne

アウフスト・ドゥ・ブック(ベルギー)

August de Boeck

指揮:アリー・ラフバリー(アレクサンダー・ラハバリ)

علی رهبری(Alexander Rahbari)

演奏:BRTNフィルハーモニー管弦楽団(現:ブリュッセル・フィルハーモニック)

BRTN Filharmonisch Orkest(Brussels Philharmonic)

 

昔のドタバタアニメ風と言えばこれです。

ブックが初めて手掛けた管弦楽作品だそうですが、

余りにもインパクトが強すぎるためか、

その他の彼の作品が皆地味に聴こえてしょうがない(苦笑)。

 

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フランドル狂詩曲(1931年)

Vlaamse rapsodie, voor orkest

マウリス・スフーマーケル(ベルギー)

Maurice Schoemaker

指揮:アレクサンダー・ラハバリ

演奏:BRTNフィルハーモニー管弦楽団

 

どう考えても昔のディズニーっぽい。

雰囲気が、ファウルフェローの歌う陽気な歌

ハイ・ディドゥル・ディー・ディー

Hi-Diddle-Dee-Dee

っぽい?

 

中間部の幻想的旋律も、

映画のBGMに出てきた様なデジャヴュ要素を感じます。

 

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フランドル狂詩曲(1935年)

Vlaamse rapsodie, voor orkest

マリニュス・ドゥ・ヨング(マリヌス・デ・ヨング)(ベルギー)

Marinus de Jong

指揮:アレクサンダー・ラハバリ

演奏:BRTNフィルハーモニー管弦楽団

 

映画か何かに出てきた様なデジャヴュ要素が随所にありますが、

特に最後の辺りをご覧下さい。

陽気なディズニーアニメっぽいです。

エレクトリカルパレード辺りに使えそうっぽい?

 

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フランドル狂詩曲(1931年)

Vlaamse rapsodie, voor orkest

ミシェル・ブリュッセルマンス(ベルギー)

Michel Brusselmans

指揮:アレクサンダー・ラハバリ

演奏:BRTNフィルハーモニー管弦楽団

 

愉快で陽気な冒険活劇映画という感じで、

騒々しく目まぐるしい雰囲気ですが、

昔のドタバタ(スラップスティック)アニメも彷彿とさせます。

 

ほぼ同じ時期に、複数の、しかも皆大体同じ雰囲気の

フランドル狂詩曲が書かれているというのは、

シンクロニシティ(共時性)の不思議さをつくづく感じます。

 

他に、ベルギーの作曲家ジャン・アプシル(Jean Absil)や、

フランスの作曲家アルベール・ルーセル(Albert Roussel)も、

同時期に同名の作品を書いているのです。

 

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「Heroic Classical Music」

で検索してみた所、こんなCDを見つけました↓

Heroic Classical Music - Amazon.com

これって「交響戦艦」シリーズのノリでしょう。

海外でもこういう企画やってるんですね!!

NAXOSではないんですか?

(選曲の仕方が交響戦艦っぽいし)

しかも割りと最近(2017年)。

 

「ワルキューレの騎行」はまさにヒーロー風ですけど、

でもやはり「えっ、なんで?」というのもかなりありますわ。

「アヴェ・マリア」ってヒーローソングなの?

 

それはともかく、外国人なので、

日本人が思っているヒーローの音楽とは違っていて当たり前かと。

日本のアニメの海外版の主題歌を聴くと妙な違和感感じますよね?

 

ちなみにAmazonの「交響戦艦ショスタコーヴィチ」にレビューを書きました。

ヒーローものの主題歌風なものを期待するとかなり期待がハズレる・・・

その概要ですが、作品の具体例を出して、

ヒーロー番組の主題歌的なものを期待すると大きく期待を外すので注意!!

全体として、BGMに使えるかも的なものが多い気がする。

私がヒーロー風と思っていた作品がまともに収録されていない。

中には「えっ、なんで?」というものもあり。

でも全く無いわけではないので星2つ、という感じ。

 

「こんな冗談企画になんでそんなにムキになるの?」

と言われそうですが、やっぱり私も「オタク」って事なんですよね。

 

しかも私は、「交響戦艦シリーズ」登場よりも何年も前から

ヒーロー風クラシック音楽紹介記事をブログで書いているので、

一言言いたくなりますよね(一言どころじゃないですが)。

 

この後、恒例の、

こどもの日のクラシックコンサートの紹介でもしようかと思いましたが、

記事内容が厖大になってしまうため割愛いたします。

(てか、今まで勝手にやってただけですけど)

 

その代わりに、こどもの日ではないのですけど、

近々ヒーローオーケストラコンサートが行われるというので、

それだけご紹介いたします。

 

ヒーローオーケストラ/チャージマン研!ライブシネマ・コンサートVol.3 - Jimdo

 

2019年6月9日(日)

14:00開演(開場13:30)

16時頃終演予定

渋谷区文化総合センター大和田4階さくらホール

 

指揮:髙橋奨

演奏:オーケストラ・トリプティーク

合唱団:児童合唱団「そよかぜ」、ヒーローコーラス

ゲスト:佐藤昇

 

楽譜復元・編曲:今堀拓也

主催:スリーシェルズ

 

チャー研だけでなく、

ウルトラマンやガンダム等の楽曲を

オーケストラ編曲したものも出る予定だそうで、

これは愉しみですね~!!

 

それと、今年の夏は夏休み企画として、

「アニメ風、映画音楽風クラシック音楽特集!!」

という記事を書こうと思います。

 

フレデリック・シェパード・コンヴァース(Frederick Shepherd Converse)

を今までまともに取り上げた事が無かったので、彼の作品を中心に。

来年のこどもの日まで待てないので。