ドイツの放送局のマスコット的なキャラクターを色々ご紹介します。
親しみを持ってもらうために、
これらのキャラクターを用いたショートアニメが作られたのだと思われます。
テレくまちゃん
Telebärchen
<所属>
自由ベルリン放送
SFB, Sender Freies Berlin
<活躍時期>
1959~2003年
Telebärchen - Wikipedia Deutsch
http://www.youtube.com/watch?v=TNpASPXh7yA
王冠を被った小熊がマスコットですが、親熊も王冠を被っており、
一緒に出てくる事もあります。
三日月に腰掛けている別バージョンもあります。
詳細はコチラをどうぞ↓
テレくまちゃん(Telebärchen)自由ベルリン放送のマスコット
エッフレとプフェアドレ
Äffle und Pferdle
<所属>
南ドイツ放送
SDR, Süddeutscher Rundfunk
南西ドイツ放送
SWR, Südwestrundfunk
<デザイン>
ヴェルナー・クライン
Werner Klein
フォルカー・ランク
Volker Lang
<公式サイト>
http://www.aeffleundpferdle.de/
<活躍時期>
1960年~
Äffle und Pferdle - Wikipedia Deutsch
https://www.youtube.com/watch?v=Z084ol-rxwo
サルのエッフレと、ロバのプフェアドレのコンビが活躍するショートアニメ。
直に接したわけではないのであくまで憶測なのですが、
ドイツ南西部シュヴァーベン(Schwaben)地方の、
いわば人気ご当地キャラ状態になっている様で、
様々なグッズが出ている上に、
ズィルバー・ブルネン(Silber brunnen)
という飲料水会社のマスコットに起用されていたり、
1986年度ヨーロッパ陸上競技選手権大会(シュトゥットガルト)
(Leichtathletik-Europameisterschaften 1986 in Stuttgart)
のマスコットとして起用されてもいるようです。
弊ブログでは既に取り上げています↓
エッフレとプフェアドレ(Äffle und Pferdle)ドイツのアニメーション
オットーおじさん
Onkel Otto
<所属>
ヘッセン放送
hr, Hessischer Rundfunk
<デザイン>
ハンス・フィッシャーケーゼン
Hans Fischerkoesen
<活躍時期>
1958年~
Onkel Otto (hr) - Wikipedia Deutsch
http://www.youtube.com/watch?v=zX9xkhIr6l4
オットーおじさんは、アザラシかアシカ辺りがモデルでしょうか?
オットーおじさんをデザインしたフィッシャーケーゼンは、ナチス時代に、
およそプロパガンダとは無縁な、ほろりとした感傷的な気分にさえなる、
『雪だるま』(Der Schneemann)や、楽しい気分に満ち溢れた、
『スケルツォ‐荒地のメロディ』(SCHERZO‐Verwitterte Melodie)
などを制作した事で知られています。
フィッシャーケーゼンのアニメーションは、
弊ブログで既に紹介しています↓
スケルツォ‐荒地のメロディ(SCHERZO‐Verwitterte Melodie)1942
Wikipediaによると、『ヘッセン放送の店』(hr-Shop)は、
2005年まで『オットーおじさんの店』(Onkel-Otto-Shop)
という名前だったそうです。
「オットーおじさん」の「オットー」は、
「オットセイ」に引っ掛けているのだろうか?
しかし、「オットセイ」は、英語でも独語でもありません。
「オットセイ」の名の由来については、
Wikipediaではこのように説明しています↓
「オットセイはアイヌ語で「onnep」(オンネプ)とよばれていた。
それが中国語で「膃肭」と音訳され、
そのペニスは「膃肭臍」(おっとせい)と呼ばれ精力剤とされていた。
現代の中国語ではオットセイは
膃肭獣 wànàshòu ワナショウと呼ばれていて、
アイヌ語onnepに由来する膃肭 wànà ワナの部分はもっぱら
「(身動きも不自由となるほどの)デブ」という意味で使われている。
後に日本ではペニスの部位だけを指す「膃肭臍(おっとせい)」
という生薬名が、この動物全体を指す言葉になった」
ザールロドリス
Saarlodris
<所属>
ザールラント放送
SR, Saarländischer Rundfunk
<アニメーション制作>
ゲアハルト・ハーン
Gerhard Hahn
<活躍時期>
1984~2008年
Saarlodris - Wikipedia Deutsch
https://www.youtube.com/watch?v=J301EnXhSkw
マスコットは、植物の妖精(?)一家3人。
中央にいる子どもには、ガールフレンドがいます。
「スマーフ」とか佃公彦の世界が好きな人にはお薦め?
因みに、ゲアハルト・ハーンは、
魔法少女アニメ『ビビ・ブロックスベルク』(Bibi Blocksberg)や、
象が主人公のアニメ『ベニヤミン・ブリュームヒェン』(Benjamin Blümchen)
なども手掛けています。
マインツの小人たち
Mainzelmännchen
<所属>
第2ドイツテレビ
ZDF, Zweite Deutsche Fernsehen
<デザイン>
ヴォルフ・ゲアラッハ
Wolf Gerlach
<第2ドイツテレビの「マインツの小人たち」の頁>
http://www.zdf.de/mainzelmaennchen-6616008.html
<活躍時期>
1963年~
Mainzelmännchen - Wikipedia Deutsch
https://www.youtube.com/watch?v=AzXIHQak0Ic
6人の小人たちが主人公です。
彼らが頭に被っているのは、「フリジア帽」だそうです。
「フリジア帽」については、Wikipediaの解説を見てみましょう↓
「古代ローマにおいては、
自由身分の解放された奴隷が被るものとして考案された。
この起源からフリジア帽は隷従から自由への解放の象徴とされ、
フランス革命ではサン・キュロットの象徴として使用された」
ネット画像検索してみると、いっぱい画像が出てくるのですが、
着ぐるみやパロディ画像などもあり、エッフレとプフェアドレと同様に、
地元ではかなりの人気なのかも知れません。
マインツの人気ご当地キャラなのかも知れません。
(あくまで憶測ですけど)
最近のデザインでは、下に着ている服がちょっとはみ出ているなど、
時代に合わせたファッションをしています。
「マインツの小人たち」をデザインしたゲアラッハ氏は、
残念ながら2012年に84歳で逝去しています。
ZDF trauert um „Vater“ der Mainzelmännchen
というわけで、まだまだあるのですが、
取り敢えず主要なものをご紹介いたしました。
ところで、最近のドイツのアニメーションにはどんなのがあるのでしょうか?
https://www.youtube.com/watch?v=saXPKAHG5y4
2013年に、『ターザン』(Tarzan)が3DCGアニメーションになっています。
先述の『ビビ・ブロックスベルク』や『ベニヤミン・ブリュームヒェン』共々、
いずれ弊ブログで詳細にご紹介できれば、と思います。