アルフレーツ・カルニンシュ(Alfrēds Kalniņš)(2)ラトヴィアの作曲家 | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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Alfrēds Kalniņš


※画像はWikipediaより拝借


ラトヴィアの作曲家、オルガン奏者、音楽教師、評論家、指揮者

1879年8月23日、ツエースィス(Cēsis)(当時はロシア帝国領)生まれ


幼少の頃より、ピアノとヴァイオリンを学ぶ。

1897~1901年、サンクト・ペテルブルク音楽院で、オルガンと作曲を学ぶ。


その後、短期間リーガに滞在したあと、

1903年、エストニア(当時はロシア帝国領)のパルヌ(Pärnu)で、

聖ニコライ教会(Svētā Nikolaja baznīca)のオルガニストを務め、

文法学校で音楽を教え、学校の合唱指揮も行う。


1904年、息子の、ヤーニス・カルニンシュ(Jānis Kalniņš)が生まれる。

ヤーニスも後に作曲家となる。


1911年、ラトヴィアに戻り、

リエパーヤ(Liepājā)の聖アンナ教会(Svētā Annas baznīcā)

のオルガン奏者となる。


第一次世界大戦のため、1915年にリエパーヤがドイツに占領されると、

エストニアのタルトゥ(Tartu)に避難し、そこで、

音楽教師や指揮者、オルガン奏者として活動をする。


1918年、タルトゥがドイツ軍に占領されると、リエパーヤへ戻る。


1919年、独立を果たしたラトヴィアのリーガで、

教育省音楽部(Izglītības ministrijas Mūzikas nodaļa)の部長や、

音楽協議会(Mūzikas Padome)の会長、

聖イェーカプス・カトリック大聖堂(Rīgas Svētā Jēkaba Romas katoļu katedrāle)

のオルガン奏者を務める。

(イェーカプス=ヤコブ)


1926年、第6回ラトヴィアの歌と踊りの祭典

(VI Vispārējie latviešu Dziesmu svētki)

の指揮者を務める。


1926年、国立ラトヴィア歌劇場(Latvijas Nacionālajā opera)にて、

オペラ『バニュタ』、『島民』を上演。


1927~1933年、ニューヨークへ移住。

音楽教師やオルガン奏者などを務める。


1933年、ラトヴィアに戻り、リーガ大聖堂(Rīgas Doms)の指揮者を務める。


1944~1948年、ラトヴィア音楽院

(ヤーゼプス・ヴィートルス・ラトヴィア音楽アカデミー)

(Jāzepa Vītola Latvijas Mūzikas akadēmija)

の楽長を務める。


1951年12月23日、リーガ(Rīga)にて没する。


【主な作品】

・歌劇『バニュタ』(1920)

Opera “Baņuta”

・歌劇『島の人々』(1926)

Opera “Salinieki”

・バレエ音楽『スタブラクス』

Balets “Staburags”

・カンタータ『海』(1929-1930)

Kantāte “Jūŗa”

・10のラトヴィア民謡(管弦楽)

10.Latviešu tautas dziesmas, simfoniskam orķestrim

・交響的牧歌『我が故郷』

Simfoniskā idille “Mana dzimtene”

・交響的絵画『秋』(1941)

Simfonisks tēlojums “Rudens”


【資料】

Alfrēds Kalniņš - Wikipedia Latviešu


10のラトヴィア民謡(管弦楽)

10.Latviešu tautas dziesmas

http://www.youtube.com/watch?v=7mt_-QAuXS0

1:誕生の歌(Dziedot dzimu)

2:湖の後に高い山(Aiz ezera augsti kalni)

3:私の大切な鹿毛の馬(Bērīts manis kumeliņš)

4:私の笑い声(Smiekls man)

5:風が吹く(Pūt Vējiņi)

6:跳ぶ跳ぶ庭を(Lecu lecu dārziņā)

7:働き者の蜜蜂(Visu dienu bites dzinu)

8:クロウメモドキの苗(Stādiju ieviņu)

9:同胞の手の数(Tautiešami roku devu)

10:ワタリガラスが楢の木にとまっている(Krauklīts sēž ozolā)

※翻訳は余り自信が無いので、もしかしたら間違いがあるかも知れません。


交響的牧歌『我が故郷』

Simfoniskā idille “Mana dzimtene”

http://www.youtube.com/watch?v=lcaGBJqi268


交響的絵画『秋』(1941)

Simfonisks tēlojums “Rudens”

http://www.youtube.com/watch?v=puf1_RaTCqo


オペラ『バニュタ』(1920)より、第1幕(部分)

Opera “Baņuta”

http://www.youtube.com/watch?v=_dwhupeOMb8


前回、ヤーニス・カルニンシュを紹介したのは、

もうかれこれ5年近くも前です。


カンタータ『海』がCD化されていたので、レビューを書いたのです。

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10166368762.html


息子ヤーニスのカンタータ『無縁墓地』と一緒に、つまり、

カルニンシュ親子の作品が1つのCDに収録されているわけです。


内容は、あくまで主観的な意見ですけど、昔どこかで聴いた様な、

誰もが知っていそうな、でも元ネタが何だか分からないという感じの

不思議なメロディだなと思いました。


というか「どこかで聴いた様なメロディ」の幾つかは、

意外とラトヴィアが発祥だったり(妄想失礼)?


今回紹介する曲も、非常に親しみやすい、穏健な作風。


生涯、ロマン派的国民楽派を堅持し続けたようです。


交響的絵画『秋』なんかは特に「どこかで聴いた様な感」を凄く感じます。

如何にも、映画やテレビドラマの切ない心象風景描写という感じ?


オペラ『バニュタ』の第1幕の冒頭は、何だか、アントニーン・ドヴォジャークの

『交響曲第9番 新世界より』の第2楽章に似てる気が・・・。


そして、その次に登場する迫力ある堂々とした描写は、

『スターウォーズのテーマ』(STAR WARS theme)

に少し似ていると思います(「7:24~」「7:53~」「9:05~」あたり)。


聴き比べると面白いかも?

高校生位の頃、クラシック音楽とそれ以外のジャンルの音楽の

フレーズの類似を見出して愉しむという事(空耳クラシック)をよくしていました。




【オーケストラ《エクセルシス》第4回定期演奏会の感想】

さる、9月23日に開催された、

バルト三国の作品をそれぞれ3曲ずつ選んだ演奏会の感想ですが、

まず、演奏レベルがとても高く、プロ並みです。

確か、アマチュアだと聞いていたのですが、そうは感じません。


詳細はこちら↓

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11616025755.html


エストニアの、ヴェルヨ(ヴェリヨ)・トルミスの『序曲第2番』は、

ネーメ・ヤルヴィのCDで知っていました。

CDでもそれなりに迫力はありましたが、やはり、

生演奏だと全然迫力が違いますね!!


バリス・ドヴァリョーナスのヴァイオリン協奏曲ロ短調は、

この演奏を聴く前はまともに聴いていなかったのですが、

今回の演奏を聴いて、一気にファンになりました。

盛り上がる部分など、涙腺が緩みそうになりましたし、

内容の濃さも聴き応え充分でした。


ヤーニス・イヴァノフス(イヴァノウス)の交響曲第3番へ短調は、

如何にも20世紀的なロマン派という感じで、

不協和音の微妙さが味わい深く思いました。

実は、この作曲家は余り好きでは無かったのです。

幾つか曲を聴いていたのですが、微妙な感じの曲だったので。

(好みの問題もあります)

でも、交響曲第3番は非常に親しみやすいメロディの楽章もある上に、

全体として比較的親しみやすさのある曲だったので、

今回の演奏の御蔭で、見直した所はあります。

(偉そうな事書いてすいません)


それから、チケット代がとても安い。

1000円ですから。


カタログは無料、つまり、入場料の中に含まれているのだと思いますが、

その割には、内容がとても濃いです。


作曲家や演奏作品についての解説も勿論ですが、

バルト三国の歴史に関しても、かなり詳細に説明していて、

とても読み応えありました。


知名度は低いが魅力ある作品を世に問うために、

敷居を低く(チケット代を安く)設定していると思うので、

意外と結構人は入っていましたけど、

恐らく儲けにはなっていないのかも知れません。


アンコールには、夭折したラトヴィアの作曲家、

エミールス・ダールズィンシュ(Emīls Dārziņš)の

メランコリックなワルツ(Melanholiskais valsis)

が演奏され、感激!!

まさかこの曲も生で聴けたとは・・・。

演奏会の後で、この曲の解説パンフレットを貰いました。


演奏会の後、ブログに演奏会情報を書いてくださった方や、

代表の方と少しお話ができてとても嬉しかったです。




【コール・ミレニアム オーケストラ・ナデージダ 合同特別演奏会】

10月13日(日)に、池袋の東京芸術劇場で、

主にロシアや北欧の知られざる佳曲を演奏する、

『オーケストラ・ナデージダ』の演奏が行われます。


しかし、この演奏会は、全指定席です。

9月18日の時点で、残席が4つしかなかったので、

恐らく現在は完売しているかも知れません。

(意外と人気ある?)


私は、この演奏会も鑑賞に行く予定です。


以下、簡単な演奏会情報↓


2013年10月13日(日)

開場:13:00

開演:14:00

場所:東京芸術劇場


フィクレト・アミーロフ

アゼルバイジャン奇想曲


イッポリトフ=イヴァノフ

村にて(コーカサスの風景第1番より)


アレクサンドル・ボロディン

ポーロヴェッツ人の踊りと合唱


レインゴリト・グリエール

序曲(音楽劇『ギュリサーラ』より)


フェリックス・メンデルスゾーン

交響曲第2番変ロ短調『賛歌』より


更に詳細はこちら↓

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11616025755.html




無名のクラシック曲は、よっぽど無名でない限り、大抵CD化されていますけど、

生で聴く機会はあるかと言えば、殆ど無きに等しく、CDでしか聴けない場合が多い。


なので、無名の曲を生で聴く機会を与えてくれる、

『エクセルシス』や『ナデージダ』等の様なオーケストラの存在は、

非常に有難く思います。


今後とも、応援させてください!!




【関連エントリー】

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アーサー・バテル・ホワイティング(Arthur Battelle Whiting)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11513284202.html

アルメン・ティグラニャン(Արմեն Տիգրանյան)

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マーガレット・ルスヴェン(ルースヴェン)・ラング(Margaret Ruthven Lang)

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マイナークラシック音楽紹介記事アドレス保管庫(9)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11476019526.html