ペール・アウグスト・エーランデル(オーランデル)
Per August Ölander(1824-1886)
リンシェーピング(Linköping)生まれ
ヴァイオリニスト、作曲家
ストックホルム(Stockholm)歿
【代表作】
歌劇『ブレンダ』(Opera”Blenda”)
Per August Ölander - Wikipedia, Svenska
今まで数多くの無名クラシック作曲家を紹介してまいりましたが、
概ね「何でこんないい曲が無名なの?」
と驚いてしまうものが多かったです。
しかし今回は、逆に「埋もれるのもしょうがないかな」
と思ってしまう曲です。
聴いてみれば分かりますが、『古典派』的です。
しかし、作曲されたのが、実は1868年頃であるため、
思いっきり”時代錯誤”的です。
ヴァーグナーやリストらの活躍する怒涛の新ロマン派時代に、
こういった時代遅れな曲を作るってどうよ?ですが、
時代の先を行き過ぎたせいで
ベルヴァルド(Franz Berwald)が生前殆ど不遇だった事と
何か関係があるのでしょうか?
まず、純粋に曲として優れているのかどうか?
私はロマン派や国民楽派が好みですけど、
古典派やバロックはカバーの範囲外ですので、
よくわからない所があります。
でも、聴き込んでみると、なかなかいい曲ではないかと思います。
全体的に古典派的描写が大半ですが、
その中にロマン派的雰囲気も少し感じます。
第1楽章はしっかりしていて大胆な描写もあります。
緩徐楽章(第2楽章)の美しさは格別です。
第3楽章は、中間部が北欧民謡っぽさを何となく感じます。
第4楽章も、中々聴き応えあります。
この交響曲は、強いて言えば、
19世紀初頭辺りのロマン派の香りの微かにする
古典派の交響曲って感じでしょうか?
実は、SterlingからCD化されています。
YouTubreにでているのは、恐らくそれなのでしょう。
でも、現在は廃盤です。
購入を希望の方は、Amazonのマーケットプレイスでどうぞ。
同時代のスウェーデンの作曲家、
リンドブラード(Adolf Fredrik Lindblad)
の交響曲第2番ニ長調とセットです。
【CDS 1005-2】
Symphony 2/Symphony Import Lindblad (アーティスト), Olander (アーティスト) - Amazon
交響曲変ホ長調(1868?)
Symfoni i Ess-Dur
演奏:ヴェステロース交響楽団
Västerås symfoniorkester
指揮:ハリー・ダムゴー
Harry Damgaard
第1楽章
http://www.youtube.com/watch?v=iImJoaT0wyU
第2楽章
http://www.youtube.com/watch?v=koOj0ZrEELE
第3楽章
http://www.youtube.com/watch?v=6yYp4HBx-XE
第4楽章
http://www.youtube.com/watch?v=rjnsgkgJYso
【追記】
ネットで日本語でこの作曲家について紹介している方は何人かいますが、
皆姓の表記がバラバラです。
「オーランデル」「オランダー」等々・・・。
「オーランデル」表記が一番しっくりくるのかな?
【追記2】
肖像画像追加(2016/12/3)
【追記3】
CD画像差し替え(2023/6/26)