『歴史論争問題を公平に見る努力(南京問題)』についてのお詫びと補足 | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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いわゆる『南京事件』についての論考を歴史論争問題を公平に見る努力(南京問題)

で書くにあたり、南京事件について紹介したサイト『小さな資料室』 のページをリンクさせていただきました。

   

その管理人のゆう様から、コメント欄より直々にお指摘の言葉を受けました。

純粋に事実はどうだったのかというのを調べて提示する歴史ファンのサイトとの事ですが、

如何にも政治的な目的の『肯定派』であるかの様に誤解されかねないリンクの貼り方をしてしまいました。

ここに、ゆう様に対し、お詫び申し上げます。

あと、勝手にリンクして、申し訳ありませんでした。

弊ブログの影響力がどのくらいかは分かりませんが、凄い迷惑をかけたんじゃないかと、申し訳ないです。

   

実は、或る歴史の一場面についてブログで書いていたのですが、中々煮詰まらず、

そうこうしている内に、所謂『南京事件』についての問題に行き当たり、

否定派にも疑問に思う事が色々ある事を知り、改めてネット上にある否定派に対する

批判ページを一通り見て、どっち付かずの表明を取る記事を書いたわけです。

でも、もっと勉強してからブログに書くべきだったと反省しております。

長時間記事作成に奮闘していて疲れていた事もあり、慎重さに欠けていました。

   

その折『小さな資料室』を、一部しか閲覧していなかったために、単に『肯定派』と誤解しておりました。

『肯定派』の言い分として、『小さな資料室』のページの一部をリンクさせてもらったわけです。

南京事件 初歩の初歩(小さな資料室)

http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/shoho.html

↑でもこちらをご覧になれば分かりますが、『小さな資料室』は、この問題について、

あるがままの証拠や証言を提示し、批判的に考察するサイトのようです。

純粋に『事実が知りたい』という立場に立っておられるようです。

こういう姿勢が大事だと思います。

私自身も、偏見感情抜きに、単に事実が知りたい者ですので、ゆう様に立場は近いと思います。

      

保守派の人々の「日本軍は規律がしっかりしていて、違法な虐殺があるわけない」といった主張も、心情的に分からなくもありません。

『日本人は真面目だ』という民族性からそう考えてしまうのもしょうがないし、

自分達に甘く見たい気持ちも分かります。

また、『中国は嘘が多い』からという風潮もあるでしょう。

『日本の名誉を守りたい』という善意もひしひしと感じられます。

でも、そういった『感情的』なものを廃し、残された資料から、事実について各々が判断するしかないのかも。

不謹慎と言われるかも知れませんが、

この問題は、正しい判断力を養うための、

修行には持って来いだと思います。

取り敢えず、『陥落直後の南京に入城したジャーナリストや作家達はいずれも虐殺が行われていた事を思わせる様な事を一切述べていない』という否定派は、具体的に証拠を提示してそれに反論している人に対して、返答をする義務があると思います。

その辺、どう反論するのか?

   

保守派の大半も、小規模の虐殺位はあっただろう、という考えだと思いますが、その中でも、ハーグ国際条約に則って敵兵を処刑しているから問題無い、一般市民の巻き添え位はあっただろう、という考えが大半だろうと思います。

でも、不当な処刑もあったという指摘があります。

それに関しては、もし、捕虜の扱いを担う立場に自分が立たされたら、どうしただろう?という『究極の選択』みたいなものを感じずにはいられません。

「もし助命したら、背後から襲われるかも知れない」と思って、違法と思いながらも処刑した人もいたかも知れません。

その気持ちは、分からないでもありません。

もし襲われて、自分や部下の命でも失われたらどうしようとか、考えます。

正直、悪い行為には違い無いと思うんですが。

逆に、敵であるイギリス軍人を助けた例もあるし。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%B7_(%E5%90%B9%E9%9B%AA%E5%9E%8B%E9%A7%86%E9%80%90%E8%89%A6 )

又、一般中国市民に対する略奪虐殺もあったという指摘ですが、上層部の方で略奪を奨励していたのか?末端の将兵による暴走なのか?によって、責任の所在も違ってくるでしょうね。

でも、これに関しても勉強不足なので、今の所は何とも言えません。

     

ただ、南京事件が政治的なカードになるのは、正直嫌ですね。

中国も過去、侵略行為を無数に行っているし。

先進国と呼ばれる国は概ね皆、脛に傷を持っています。

韓国も、ベトナム戦争の時にベトナム人虐殺を行っているし、

アメリカは、フィリピン人虐殺を行ったりハワイを強制併合しております。

空襲で、一般市民を標的に爆撃しております。

原爆で、広島、長崎を灰にしております。

イギリスやロシア、フランス、オランダは、言わずもがな。

朝鮮戦争時に、アメリカ軍の為の韓国人従軍慰安婦もいたという指摘もあります。

でもこう言う事を指摘していたら、キリがない。

700年前の『元寇』の事で、モンゴルに謝罪と賠償を求める日本人もいないし。

だからといって、日本に責任は無い、と言っているのではありませんけど。

   

本当の所は、『タイムマシン』でも発明されない限り、100%の真実は分からない。

が、状況、常識的判断力、雰囲気などからして、可能性を提示する位は

可能かも知れません。

結局の所、資料の現物を極力直接目にするとか、否定派、中間派、肯定派の言い分を調べ上げ、内容の矛盾を一つ一つ潰すとか疑問の提示をするとか、或いは、それらの論客が一同に会して、議論しあうのが一番大事ですけど、中々難しいところです。

前者と中者は、物凄い時間とお金とエネルギーを要しますし、一級資料は、一般の人が目に出来ない可能性もあります。

後者は、プライドの高い学者なんかが矛盾を指摘されると、頑なに拒絶しそうです。

後者に関してですけど、皆変にプライドを持たずに、明らかな誤りを素直に認める柔軟な学者であって欲しいし、相手の矛盾を指摘した方も、論敵を馬鹿にする様な態度を取ってはならないと思います。

そんなことをすれば、事実はどうだったのか?はそっちのけで、プライドとプライドのぶつかり合いになる可能性があると思います。

秦郁彦氏の様な立場が一番理想ではないでしょうか?

   

中国の方も『30万人説』に拘る理由がよく分かりません。

国内宣伝向けには、単純に民衆に信じ込ませる事が出来るかも知れませんが、

リテラシーの高い人に対しては、信用を失わせるだけになります。

しかも、最近は、その数が増えているとかいった話もあるようですが・・・。

10ヶ月も前の話なんですけど、こういった話もあります↓

【主張】南京大虐殺記念館 問題写真撤去を第一歩に

(産経新聞:2008.12.19 03:59

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081219/plc0812190333005-n1.htm

それに対する反応↓

南京大虐殺記念館が産経新聞に反発「写真撤去はない」

(サーチナ:2008/12/20(土) 11:09)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1220&f=national_1220_002.shtml

どういう事、これ?

上海で『置き去りにされて泣いている赤ん坊』の写真が元々飾っていなかったって事?

それとも、今でも堂々と飾っているという事?

この確認のためだけに、中国に旅行するのは面倒くさいなあ・・・。

と思って調べてみたら、答がでてきました↓

南京虐殺記念館「問題の写真、日中で異なる見解ある」

(サーチナ:2008/12/21(日) 13:23)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1221&f=politics_1221_001.shtml

南京大虐殺記念館、産経新聞の捏造報道に強烈な抗議

人民日文版:2008年12月23日

http://j.people.com.cn/94475/6560278.html

リニューアル前に撤去されていたので、リニューアル後に撤去したのではない!!

ということか。

要するに、最近になって撤去したわけではない!!と、憤慨しているわけです。

それにしても、反応が激しすぎ。

プライドの高さが伺えます。『毒餃子』の時の反応を思い出しました。

こちらもどうぞ↓

産経産経新聞社の誤報?捏造?

http://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/asia/1229773745/

結局この問題は、最終的にどう決着したんでしょうか?

問題の記事は、いまだに削除されずに出ていますが。

産経の記事だけを紹介している保守系ブログだけしか見ないと、『中国とうとう折れたな』

と誤解するでしょうね。


この疑問は、私も思っていました↓

南京大虐殺時における強姦の有無について質問です。(教えて!サーチナ)

http://oshiete.searchina.ne.jp/qa4813488.html

なるほど。

「そういう話は聞いた事無いから無い」とは言えない事が分かります。





          

こういう『際どい話』は正直疲れますけど、大好きでもあります。

そんな自分の『性分』が、時々嫌になったりします。

とてつもなく奥深い問題なので、『この問題考えなきゃよかった』と、

ちょっと後悔している自分もあります。

でも、好奇心には勝てません。

一般の人が『関わると面倒だな』と思う様な話に、敢えて目を向けたくなるのです。

精神的に疲れたけど、色々な意味で凄い勉強になりました。

極力、偏見でものを見ないようにしなければならないと思いながらも、結構思い込みしている所があるのを発見したりするの連続です。

そうやって、一生、人生勉強していくのであろうか?

   

いずれにしても、この問題に関しては勉強不足過ぎるので、結論付ける資格は私にはありません。

きちんと調べようとすると、新たな発見の連続で、気軽に扱えないものを感じました。

まさに『迷宮』という言葉が相応しい。

でも、強いて、自分をどういう立場か?と問われれば、『中道派』『史実派』と答えるしか無いでしょうね。

「小規模の虐殺はあったんじゃないか?」くらいは、私もずっと前から思っていました。

でも、それを裏付けるまでのきちっとした作業をやってなく、自分の持つバランス感覚

(とても信用できないけど)で、そう思っていただけなんで。

それをこれからやろう、みたいな所なのです。

   

先の大戦に於いて亡くなられた方々全てに対し、加害者も被害者も含め、

哀悼の意を表します。





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歴史論争問題を公平に見る努力(南京問題)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10366255653.html