ヴェイネル・レオー(Weiner Leó)を聴く(YouTubeから) | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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ヴェイネル・レオー(Weiner Leó, 1885-1960)は、

ユダヤ系ハンガリー人作曲家。

 

20世紀の活躍でありながら、

印象主義の影響も受けたロマン派の手法による、

ハンガリーやトランシルヴァニアの民俗音楽の要素を取り入れた

分かりやすい穏健な作風であったためか、

埋もれていたところがある。

 

代表作である

「ハンガリー民俗舞曲」

(Szvit, Magyar népi táncok zenekarra op.18, 1931)

の世界初録音CDが登場したのは、何と1992年にもなってからである。

【CHAN 9029】

 

 

しかも、

バルトークのバレー音楽「中国の不思議な役人」と抱き合わせ。

この作曲家の注目すべき所は、

言わば「真のハンガリー国民楽派」の曲を書いたこと。

 

フランツ・リストやヨハネス・ブラームスの書いた

ハンガリーの民俗的要素の曲が、

実は「ロマ」(ジプシー)の旋律であった

という事はよく知られている。

 

で、真のハンガリー民謡を、

バルトークとコダーイが発掘したという話もよく知られている。

しかしバルトークやコダーイは、現代的な作風に走り、

所謂ロマン派的な国民楽派ではない。

 

ヴェイネルは、彼らよりもほんの少し年齢が若く、

真のハンガリー民謡に接する事が出来たものと思われる。

 

そうして書かれた、

言わば「真のハンガリー国民楽派」の曲を聴くと、

彼が生まれたのが遅かったのか?それとも、

真のハンガリー民謡が発掘されるのが遅かったのか?

いや、その両方だ!!といった、

色々な考えが沸き起こってくるのだ。

 

ピアノ小協奏曲・作品15(1923)

(Concertino zongorára és zenekarra)

ピアノ:イザベル・エーミシェン(Isabelle Oehmichen)

管弦楽:ハンガリー室内管弦楽団(Magyar Kamarazenekart)

 

ハンガリーの婚礼の踊り・作品21のB(1937)

(Lakodalmas)

ピアノ:カッシャイ・イシュトヴァーン(Kassai István)

 

【追記:2024/4/12】

画像2枚追加

文章を読みやすいように整理

支那の不思議な役人 → 中国の不思議な役人

「支那」は元々差別語でも何でもありませんが、

中国人がその言葉を嫌がっているので、

彼らの意向に従うべきかと。