Sveinbjörn Sveinbjörnsson - Wikipedia
スヴェインビョルン・スヴェインビョルンソン
Sveinbjörn Sveinbjörnsson
(1847-1927)
1867年、当時神学生だったスヴェインビョルンソンは、
アイスランドを訪れていたノルウェーの作曲家
スヴェンセン Johan Svendsen(1840-1911)
に才能を見出された。
アイスランド国歌の作曲者として知られるスヴェインビョルンソン。
彼は、本格的なアイスランド初の作曲家なのだけれど、
地元ではどんな扱いなのだろうか?
地元では、CD全集とかは出ているのだろうか?
いまいちそんな気がしない。
もし出ていたら、ネットにもその情報が出ている筈。
自国の音楽を余り省みない様な所は、
日本でもイギリスでも、ベルギーでもあった。
アイスランドもそんな感じなのだろうか?
だとしたら、非常に残念だ。
ここに紹介するCDは、
彼の室内楽作品集としては初めてなのだろうか?
生誕160周年記念の録音である。
主にアイスランドの民俗的要素による作品が中心で、
北欧の哀愁の旋律が美しく繊細に紡がれている。
北欧民族楽派ファンには大変お薦めである。
抒情小品集(Liriske Stykker)第1番は、
ショパンの夜想曲をイメージして作曲され、
>第2番は、スウェーデンの古い民謡に基づいている。
抒情小品集第3番と、舟歌(Barcarolle)は、
何と世界初録音なのだそうだ。
国民的作曲家にしては、扱いが悪くないか?
ビョーク(Björk)もレイフス(Leifs)もいいけどさ。
日本でも、「ゴジラ」で有名な
伊福部昭の「日本狂詩曲」が長年不遇だったしね。
私からの願いは、彼の、
「アイスランド国家」と並ぶ代表作とならなくては
おかしいのではないかと思われる
「2つのアイスランド狂詩曲」 Íslensk rapsódía (管弦楽)
のCDの登場だ。
この曲に関する情報は、
「世紀末とナショナリズム 西洋の音楽と社会⑨」(音楽之友社)
のみによっており、詳細は分からない。
因みにこの本では、「スヴェインビョトンソン」と紹介されている。
私も以前は、この呼び方を踏襲していたが、
他でこういった呼び方が全くなされていないので、
「スヴェインビョルンソン」という呼び名を私も使用する事にした。
私は個人的には、室内楽よりも管弦楽が好きなのだが、
スヴェインビョルンソンのファンである上、
彼の曲のCDの種類が滅多に出ていない為、
このCDは是非とも手に入れなければならないものだった。
実は、このCDの存在は、
昨年(2007年)からインターネットで知っていた。
でも、行きつけのCD店に行った所、
未だ日本では出回っていないと言われた。
最近やっと日本にも上陸したわけだ。
NAXOS様、
スヴェインビョルンソンの管弦楽作品集
でも出していただけたらとても嬉しく思います!!
収録曲
① 牧歌 Idyl
② 舞曲 Vikivaki
③~⑥ ピアノ三重奏曲 イ短調 Piano Trio
⑦~⑩ 抒情小品集 Lyriske Stikker
⑪~⑭ ピアノ三重奏曲 ホ短調 Piano Trio
⑮⑯⑰ ヴァイオリンソナタ ヘ長調 Violin Sonata
⑱ 舟歌 Barcarolle
piano、ピアノ
ニナ・マルケルト・グリムスドッティル
(ニーナ・マルクレット・グリムスドウッティル)
Nína Margrét Grímsdóttir
Violin、ヴァイオリン
アウドゥール・ハフスタインスドーティル
(エイズル・ハヴステインドウッティル)
Auður Hafsteinsdóttir
Cello、チェロ
シグルゲール・アグナルソン
(スィーグルゲイル・アグナルソン)
Sigurgeir Agnarsson
シグルア・ビャーキ・グンナルソン
(スィーグルドゥル・ビャルキ・グンナルソン)
Sigurður Bjarki Gunnarsson
【追記:アイスランド人名表記について】
括弧無しは、NAXOSによるもの。
括弧有りは、より原音に近い表記。
(2011年6月14日)
【NAXOS 8.570460】
スヴェインビョルンソン:ピアノ三重奏曲/ヴァイオリン・ソナタ/他 - NAXOS JAPAN
リシャルト・ホル
Richard Hol(1825.7.23-1904.5.14)
アムステルダム Amsterdam 生まれ
ユトレヒト Utrecht 歿
オランダのロマン派作曲家、指揮者、オルガニスト、ピアニスト。
実は、ホルの交響曲のCDは、随分前から出ていたようだ。
第1、3番は2000年。第2、4番は2001年だそうで。
埋もれていた作曲家のようで、全て世界初録音だ。
聴いてみた所、完成されたロマン派という感じ。
管弦楽処理も、理想的だと思った。
でも、それ以上ではない。
ロマン派好きの私にとっては、
表情豊かで聴き応えがあるとは思うのだが、
いまいち「個性」がない。「亜流」なのだ。
そのせいで埋もれてしまったというのなら、
しょうがない気もする。
収録曲
・交響曲第1番 Symfonie nr. 1 (1863)
・交響曲第3番 Symfonie nr. 3, op.101 (1884)
指揮:マティアス・バーメルト
Matthias Bamert
演奏:ハーフ・レズィデンツィ管弦楽団
Het Haagse Residentie Orkest
【CHANDOS 9796】
Hol: Symphonies Nos 1 & 3 Orchestral & Concertos Chandos
収録曲
・交響曲第2番 Symfonie nr. 2, op.44(1866)
・交響曲第4番 Symfonie nr. 4 (1889)
指揮・演奏:同上
【CHANDOS 9952】
Hol: Symphonies Orchestral & Concertos Chandos
ベルナルト・ズヴェールス
Bernard Zweers(1854.5.18-1924.12.9)
アムステルダム Amsterdam 生まれ
アムステルダム Amsterdam 歿
以前紹介したズヴェールス Zweers についてだが、
耳寄りな情報を得た。
彼は、オランダ国民楽派の作曲家であったようだ。
彼の交響曲第3番 Symfonie nr. 3(1890) は
「我が祖国に Aan mijn vaderland」
という表題が付いており、民謡が用いられているという。
これは、オランダ国民主義の最初の曲と言われている。
交響曲第1、2番のCDは、現在Sterlingから出ている
(CDS 1068-2、CDS 1061-2)のだが、
実は、第3番はかなり前にOlympiaから出ている。
フェルヘイ Theodoor Verhey(1848-1929)
のフルート協奏曲と共に収録されている。
是非とも聴いてみたいところだ。
(オランダ民謡は『サラス ポンダ』位しか知らないのだが。
アニメ『フランダースの犬』のOPテーマの冒頭のメロディは、
オランダ民謡なのかな?)
収録曲
・フェルヘイ フルート協奏曲
Ferhey, Concert voor Fluit en Orkest
・ズヴェールス 交響曲第3番「我が祖国へ」
Zweers, Symfonie nr.3 "Aan mijn vaderland"
指揮:ルーカス・フィス
Lucas Vis
演奏:ハーフ・フィルハーモニー管弦楽団
Filharmonisch Orkest Den Haag
【Olympia】
・記事更新:2008/9/19
・記事更新:2011/6/14
原音に近いアイスランド人名表記追記
Theodor → Theodoor 訂正
【追記:2021/5/8】
マルグリェト → マルクレット
スィーグロウル → スィーグルドゥル(スィーグルズル)
※「ð」は英語のthの有声音に近い様だが
「ズ」よりも「ド」に近く聴こえる。
肖像画像追加
CD画像差し替え
ズヴェールスの交響曲第3番のCDは、
後にSterlingから発売され、レビュを書きました。
ベルナルト・ズヴェールス(Bernard Zweers)(4)オランダの作曲家
2011年7月21日
【CDS 1088-2】
Sterling - CDS-1088 Berhard Zweers Symphony No.3 - Toccata Music Shop