何かしてあげたいと思います。
これが情から湧き上がる想いです。
日本によくしてくれる台湾の方達の想いに応えたいと
多くの人が感じていると思います。
親日家が多い台湾は
日本が占領していた国です。
戦争中は台湾人日本兵は20万人でそのうち3万人の方は戦死しました。
台湾に対しては日本の戦後補償は十分ではありません。
それなのに
40%以上の方が日本を一番好きだと言ってくださることに
驚きを隠せません。
アジア十か国の新日感情は2012年の調査では
二か国を除き、全て85%をえています。
中でもフィリピンは90%の方が日本に好意を抱いています。
フィリピンの日本軍支配は許されないような酷い仕打ちだったと思います。
戦後のィリピンでBC級戦犯犯罪者にキリノ大統領は恩赦を与えました。
議会の承認が必要ではない特赦で日本人の戦犯たちを
減刑したり、釈放しました。
それは、日本を大好きだったからではありません。
キリノ大統領の妻子は戦争中マニラで日本軍に殺されています。
銃撃され刺殺されたのはまだ幼い少女です。
日本を生涯許せない気持ちがあるけれど
フィリピンの国の将来と日本からの嘆願の手紙で
日本を赦すという選択をしてくれました。
許さざるを赦す
『私なら赦せるだろうか・・・。』
もし私なら・・・。
自分の家族を殺した人間を憎む気持ちは
その人間の家族やコミュニティや会社地域、国まで
怒りを感じ生涯憎しみを消せないかもしれません。
キリノ大統領の覚悟を知り
頭が下がる想いです。
このことを知ってから
赦すことの意味をよく考えます。
アンガーマネジメントをやっていると
何年の前の怒りを執拗に思い出し恨みをいだく人や
怒りを感じる相手を許すことが出来ないと
涙する方にも多くお目にかかります。
どんなに頭で分かっても
怒りの記憶は細胞に強く刻まれます。
消すことが難しい記憶です。
それを
許してあげなさいとか
忘れなさいと
簡単に言うことはできません。
アジアの多くの国の先のリーダーたちは
想像できないほど大きな怒りを日本に抱いていたし
絶対にを許したくはなかった筈です。
国民の反対も強かったでしょう。
それでも
赦すことを選択したのは
赦すことから生まれる未来を創る責任を
きちんと果たしたかったからだと思います。
安全安心な日本にいて
アジアの歴史もその想いも
微塵も知らない自分が
恥ずかしいような気もします。
赦すこと
アンガーマネジメントの先に
必ず現れる大きな壁です。
あなたはどうやって
その壁を乗り越えますか。