<連絡帳> | 桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

★職業:講師 ★専門:ストレスマネジメント アンガーマネジメント コミュニケーション危機管理 ★特徴:「あたま・こころ・からだ」をととのえる ★㈱コミュニケーション・デザイン結 代表

掃除の途中で出てきた懐かしい連絡帳。

保育園の先生、ベビーシッターさん、お手伝いさん、
学童保育先生と交わした子どものことの情報交換ノート。
とても懐かしく、切なく、そして痛みも感じる子育ての記録。

 

母親じゃない視点で読むと色々気が付きます。

1人の先生の記述。
連絡帳の中身の90%が子どもの出来ないこととダメなこと。
4歳の息子への「評価」と「指導」的な目的で書いていることが読み取れます。

出来ないことの先の予測として家庭に問題があるとも決めていて
家庭での子育てを疑う記述が一方的に書いてありました。

親子を想ってのアドバイス。
しかし、私の記述は
何かそのアドバイスを納得していないことがうかがえます。

連絡帳のページが進む度に母親の心が閉じていき
先生への連絡帳の言葉は表向きの謝罪か子どもの欠点への言い訳と
先生への不信が読み取れるハッキリしない言い方。

鮮明に思い出すのはその先生を私は好きではなかったこと。
要は私と先生はうまくコミュニケーションが取れていなかったのです。
その原因は先生の書く連絡帳のネガティブな言葉でした。

他の先生は、息子の成長過程の日常がバランスよく書いてありました。
幼い子供ですから、結果より過程を評価しているのです。
母親の苦労にもペーシングしていて、母親への励ましのエールもありました。
園での様子も子どもに「期待しているよ」「よく頑張ったね」と声をかけたと書いてあるようです。

すると、連絡帳での私の言葉はどんどん弾み、
私の記述は、BLOG風で絵が浮かぶように私も家での様子を楽しく書いてありました。
その先生達の顔を思い出すと笑顔ばかりで親しみと感謝の感情を思い出します。

同じ物事をどうとらえるかかで同じ園での出来事が全く違う。
そして一つのネガティブは他に影響を与える。
ネガティブが強く他者を刺激し、さらに影響を与えあい、どんどん関係は悪化する。

ネガティブなことばかり書いていた先生が加害者なのではありません。
それを察して、自分からポジティブな関係を築かなかった
まだ若く愚かな母親の私が視野が狭く,応用力がなかったのです。
先生のネガティブワードは子供を想う気持ちからの言葉だったのに
受け手の私が素直に受け取れず、自分を攻撃しているように感じたことが大きいのです。

今思えば、コミュニケーションの階段を登る絶好のチャンスでした。
そのチャンスに気が付かず
先生の言葉に傷つき反応していた。

今はそれを冷静に眺め、反応していた当時の自分が恥ずかしいです。
過去に戻れたらいいのになぁと思うのはこういう時。

連絡帳はコミュニケーション。

我が家の連絡帳を題材に昔を思い出して
コミュニケーションの本質を学ぶセミナーに使ってみようかと思います。
自分の過去には戻れないけれど、誰かの未来のコヤシになれば・・・。

ネガティブの逆風や北風に耐える技こそ生きる力。
当時はその風に負けてばかりで学べていませんでした。
今は「知恵」を得たのでうまく風を避けたり、風を活かす方法を考えるお手伝いができる。

災い転じて福となす(^-^)♪
掃除の中でみつけた、私の学びの大事な宝物です。