↑10年ほど前、御茶ノ水の中古専門店で確か5万円で購入した、Edwards の SE-108R/SV というモデルを所有しています。

 

Seymour Duncan の「SSL-5」が搭載されているようですが、倍音が少なく、普通のストラトらしい音が出ず(涙)弾いてて少しも楽しくなく、最近は殆ど弾いていません(汗)

 

クリーンは酷く硬い音で、全く使い物にならないので(涙)TS9をかませてドライブさせる時のみ弾く感じ。だから前のオーナーは売却したのかも(汗)ちゃんと試奏してから買わなきゃダメですね・・・

 

 

↑対して、こちらはHARD・OFFで買った中国製 Squireですが、自分が所有するストラトの中で最も良い音がします(なぜか?不明)。

 

そこで、こいつのPUを外してEdwards の SE-108R/SV に付けようと思いました。

 

とは言え、ギターに関する知識を持ち合わせておたず、恥ずかしながらどうやって良いか?サッパリ分かりません(汗)そこで・・・

 

 

↑SINKO MUSICから出ている「Stratocaster Replacement Parts 〜誰でも簡単にできるストラトキャスターのアップグレード&パーツ変更の手ほどき〜」という本を購入しました。

 

副題に「誰でも簡単にできる」とあるので、ギターの構造など知識を全く持っていない自分もできるかも?と思ったわけですが、実際、やってみたら出来ました(笑)

 

 

それにはハンダコテやら、器具を幾つか購入する必要がありましたが、それほど難しいものではありませんでしたので、その模様を紹介させて頂きます。

 

ということで、この記事は、PU交換をされた事のない方の参考になるかもしれません。

 

 

まず、本に掲載の配線図を見ると「アース」って奴がスプリングホルダーにハンダ付けされていて、このハンダを外す必要があるわけです。

 

オイラはスプリングの調整の時に「これ、何?」と思っていたのですが「アース」だったんだ、と恥ずかしながら本を読んで初めて知った次第です。(^_^;)

 

それ以外には、Out Jack(シールドを挿入する船形ジャック・プレート)で2箇所ハンダを外さないと、ピックガードごとそっくり交換することは出来ないと判明。

 

ということで、ピックガードごと交換するには、3箇所のハンダを外し、交換してハンダ付けすれば良いだけでした。慣れていないんで、それなりに時間は掛かりましたけどね。

 

何より、まず「ハンダ」と「ハンダごて」と、ハンダごてを置く台(何かで代用できそう)さらに「ハンダ吸収器(溶けたハンダを吸い取る器具)」も買わねばならないと知りました。(^_^;)

 

 

まず、ホームセンター(ケーヨーD2)で「ハンダごて」と「ハンダ吸取器」を購入しました。

 

ハンダごては4〜5種類売られていましたが、自分は↑写真の製品を購入。製造元は、広島県福山市の太洋電機産業株式会社となっております。

 

この商品を選んだ理由は、パッケージの「はじめてのはんだ付けに!」と「最適なスタンダードモデル」というキャッチコピーが目を引いたこともありますが、実は、この商品が税込948円と、一番安かったからであります。(^_^;)

 

また、パッケージには「折り曲げこて台入り」と記載があり、当初、はんだごてを置く台も購入した方が良いのでは?と思っていたのですが、この「折り曲げこて台」があれば台を購入せずに済むかも?と思ったのも選んだ理由の1つです。

 

「折り曲げこて台」とは、↓写真のように金属を折り曲げてハンダこてを乗せる簡易的な物です。

 

 

ということで、ハンダごてを置く台も売られていたのですが、今回は購入しませんでした。

 

 

↑こちらは、購入した「ハンダ吸取器」です。売られていたのは写真の商品だけだったので、選択の余地はありませんでした。

 

製造元は、ハンダごてと同じ太洋電機産業株式会社。税込1,598円なり。ハンダごてより高額でしたが、こんなもんなんでしょうか?なんせ、初めてなんで・・・

 

 

↑ハンダ吸い取り器、500円くらいからあるようですね(汗)

 

 

次は「ハンダ」ですが、シンコー・ミュージックの「ストラトリプレイスメントパーツの掟」によりますと「ハンダ」は主に鉛と錫(すず)の合金で、電子部品同士を接合する際に用い、鉛と錫以外に金、銀、銅、ゲルマニウム、プラチナ等を含んだ商品もあるとのこと。

 

また、はんだを流し易くするための「フラックス(ヤニ)」と呼ばれる活性剤を有しているとのこと。いや〜、全く知りませんでした。(^_^;)

 

また、はんだには「オーディオ用」と「工業用」があり、購入したハンダごてには「電子部品用はんだ」が付属しており、自分はそれを使おうと思っていましたが、やはり「オーディオ用」を購入すべきだと思いました。

 

そこで、ホームセンターに買いに行ったのですが音響用のハンダは1つも置いてなく、駅前の大型家電量販店へ。

 

ところが、こちらも商品は1つも置かれて無く、隣の街の系列店にあると言うので、取り寄せて自宅へ配送して貰うことにしました。こんなことなら、最初からAmazonで注文すりゃ良かったかな・・・

 

 

注文していた「オヤイデ電気」の音響用ハンダ「SS-47」が届きました(税込1,560円なり)。

 

オヤイデ電気公式サイトより、商品説明を以下に引用します。

SS-47のコンセプトはいたってシンプル。個性の排除。すなわち、ケーブルやコネクターの特性を最大限に引き出すためのアイテムを作り出すこと。

 

ベースとなるスズは、不純物を極限まで排した高純度4Nのスズを採用。 導電率の向上を図るため純銀を投入。 さらに、共晶ハンダにするために銅を1.7%配合しました。 

 

勿論、フラックス(ヤニ)についても十分検討がなされました。 表面の腐食の抑制を踏まえ、残留塩素を0.12%以下に抑えました。

 

「共晶ハンダ」「残留塩素」など、何の事だかサッパリ分かりませんが、なんだか凄い。サイトには、さらに詳しい情報が掲載されていたので、リンクを貼っておきます。

http://www.oyaide.com/ja/brand/oyaide/audio_grade_solder/ss-47

 

このオヤイデ電気の音響用ハンダ「SS-47」の大きな特徴は「無鉛ハンダ」であることですね。多くのハンダは錫(すず)60%、鉛40%らしいのですが、鉛が入っていないのも気に入りました。

 

↑無鉛ハンダも300円代からあるんですね(汗)

 

 

↑この本には「ハンダの種類で音が変わると言われているのは、一部のコアな楽器ファンの間だけである」と記載がありますが「やはりハンダで音は確実に変わると断言してもよいだろう」ともあります。

 

本では何種類かのハンダが紹介されていて、それぞれのハンダにどんな音響的な特性があるのか?が記載されていますが、オイラの場合はアースとOut Jackを変えるだけなので、大した影響は出ないのではないか?と思いました。

 

何より、オイラが購入した「SS-47」は、ケーブルやコネクターの特性を最大限に引き出すために、ハンダの個性を排除してあるってことだから、なおさらですね。

 

これで準備は整ったと思い、本で確認すると「フラックス」が必要とあります。しかし、この「SS-47」にはフラックスが既に含まれているから、要らないんのでは?と思いました。

 

調べてみると「ハンダを滑らかに定着させるための薬品。面積のある部分のハンダ付けをする場合には必須」とあり、さらに「専門店でないと購入は難しいだろう」とも書かれています。

 

 

ちなみに、ホームセンターへ行ってみると、フラックスは写真の1点だけ売られており「プリント基板用」となっていましたが、商品はこれしかないし、とりあえず購入。

 

製造元は、自分が購入した「はんだごて」と「はんだ吸取器」と同じ、太洋電機産業株式会社で、成分はイソプロピルアルコール75〜85%、ロジン系特殊合成樹脂17〜19%、活性剤1〜3%となっています。

 

「プリント基板用」ではない「音響製品用」の商品が有るのか?調べてみると、一般的にフラックスは「電気・電子部品用」「金属加工用」「ステンレス用」の3つに分かれるようで、自分が買った商品なら問題なさそうです。

 

なんでも、ハンダ付けは、接合させる金属の表面に異物や酸化膜があると上手く出来ないらしい。

 

電気関連のハンダ付けは、ハンダの中に入っているフラックスで充分だが、ハンダの拡がりが悪い場合は別途フラックスを塗布する必要があるとのこと。

 

また、鉛フリーハンダは拡がりが悪く、フラックス入りハンダを使うとしても、別途電気・電子部品用のフラックスを使うことをおすすめする、ネットの記事にありました。

 

↑フラックスは、300円くらいからあるようです。

 

 

↑ということで、いよいよピックガードごとそっくり交換開始。まず、Squire のスプリング・ホルダーのアースに、熱したハンダごてを当てると、少し煙が出てアッサリ外れました。

 

そこで、すかさずハンダ吸取器で溶けたハンダを吸い取りました。

 

 

↑ハンダの扱いや、溶けたハンダの吸い取り方などは、一度もやった事の無い自分にも分かりやすいように、本に解説されていました。ま、それらの情報はネットに幾らでも転がってるんでしょうけどね。

 

 

↑次は、舟形ジャック・プレートを外し、2箇所のハンダを外すわけですが、ハンダ付けの際に間違わないように、外す前に写真を撮っておきました。

 

以上、3箇所のはんだを外したら、ピックガードごと、ごっそり外せました。なんだ、簡単じゃないか?って感じでした。

 

 

↑というわけで、2本のストラトのピックガードごと取り外したので、入れ替えてハンダ付けしようと思ったのですが・・・

 

 

Squireのピックガードは白。となると、↑この見た目ではなくなってしまうわけで、ピックアップ、トーン切り替えスイッチ、コントロール・ノブをピックガードから外して黒いピックガードへ付け替える必要が出て来たのですが・・・

 

 

↑こういう外観に変更しました。というのも、SRVモデルもどき(?)の見た目に飽きたのもあって、気分を変えてみようと思ったのであります。

 

しかし、単純に、Squire から外したピックガードごと付ければ良いというわけには行きませんでした。

 

まず、Squire は通常のFenderのサイズより、ほんの僅かにボディーが小さいんですね。だからSquireのピックガードを付けようとすると、まずネジ穴の位置が合わない(汗)

 

また、ネックエンドの形状が微妙に違い、ネックとピックガードの間に隙間が出来てしまいました(汗)

 

というわけで、余っていたフェンジャパ用のピックガードにSquire のPU、スイッチ、ノブ類を外して移植してボディーに取り付け、3ヶ所をハンダ付けして作業終了。

 

 

また、Edwards の SE-108R/SV に付いていたピックガード一式は、Squire のボディーが通常のストラトより僅かに小さいためピックガードが入らないということになり、Seymour Duncan の「SSL-5」を取り外しました。

 

すると、この「SSL-5」は、PUカバーや配線が異常にベタ付いているんです。なんじゃこりゃ?だから音が悪かったんだろか?

 

ということで、これをSquire に付けたとしても、まともな音は出ないだろ?と思い、捨ててしまいました。

 

 

↑しかし、Squire のザグリは凄い。「弁当箱」と呼ばれていることは知っていましたが、おかずと御飯を入れる部分が分かれていますね(笑)

 

 

↑ということで、Squire のPU移植完了。ちゃんと音が出た時は「よっしゃ〜!」と、思わずガッツポーズしてしまいました。

 

肝心の音ですが、元のSquire の音とは微妙に違いますが、今までの腐ったSSL-5の時よりも100倍音が良くなり、というか、普通のストラトの音が出て、弾く気が湧いて来ました。

 

エレキ・ギターはボディ材も重要で、PUだけ交換してもダメ、と仰る方もいるようですが、某有名ギタークラフト・アカデミー卒の友人は「PU変えれば音も変わるので、気に入った音が見つかるまで色々試してみればいい」と言います。それが正解なんじゃないか?と今回のPU交換で感じました。

 

で、結局「フラックス」は使いませんでした。買わなくても良かったかもしれません。